理科2年 電気

電流 電力と発熱量 磁界 静電気と放電

 電流
 [要点-電流回路]
 
 

電圧(V:ボルト)
電流(A:アンペア),1A=1000mA(ミリアンペア)

電流計は直列電圧計は並列に接続。
・電源の+極側に+端子,-極側に-端子を接続。
・電流・電圧の大きさが予想できないとき
 →1番大きな端子につなぐ。

 

 (回路図) 
   
①は(電池または直流電源)で右側が(+)を表す。
②は(スイッチ),
③は(抵抗),
④は(電球),
⑤は(電流計),
⑥は(電圧計),
⑦は導線の交わりを表す。

電流が流れるひとまわりの道すじを電気用図記号で表したものを回路図という。
図1は直列回路,図2は並列回路である。

 (電流計・電圧計) 
   
Pは電圧計で回路に並列につなぐ。
Qは電流計で回路に直列につなぐ。

端子は電源の+側に+端子をつなぐので,アとウが(+)端子である。

電流計の-端子は50mA,500mA,5Aと3つの端子があるが,電流の予想がつかないときは最初(5A)端子につなぐ。

左図で500mAの端子で目盛りがaをさしたとすると,電流は260mAと読める。

 電気回路-回路



電流が流れるひとまわりの道筋を回路という。

電流は
+極から流れ出て
-極に流れ込むと決められている。

回路を電気用図記号で表したものを回路図という。

 電気用図記号
 
代表的な電気用図記号は次の通り。


 回路図
 


 電流計・電圧計の読み方
 
[問題]
次の各問いに答えよ。




(1) 上の電圧計の値は何Vか。
(2) 上の電流計の値は何mAか。

[解答]
(1) 8.5V (2) 330mA

[解説]
(1) 図1は電圧計の目盛りである。
  15V端子につないでいるので,
  目盛りの右端は15Vである。
  したがって針は8.5Vをさしている。

(2) 図2は電流計の目盛りである。
  図の場合は500mA端子につないでいるので
  50mA用の目盛りを読んで10倍する。
  したがって,電流の大きさは330mAである。

 電流計・電圧計のつなぎ方
 


上図のように,電池の記号の縦棒の長い方が+極である。

電流は,電池の+極から導線を通って,
ア→電熱線→イ→電流計→電池の-極へと流れる。

電圧計は上図のように電熱線と並列につなぐ。
電圧計は電位の落差(電圧)を計るもので,
電圧計の中を電流は流れない。

すなわち,電池の+極から流れ出てアまで来た電流は,
ア→電熱線→イ→・・・と流れ,
ア→電圧計→イへは流れない。

電圧計の+端子は電池の+極に近い方の導線につなぎ,
-端子は電池の-極に近い方の導線につなぐ。

電流計は導線を流れる電流を計るものなので,
導線の途中に入れて,
電流計の中を電流が流れるようにする必要がある。

したがって,電流計は上図のように直列につなぐ。
電流計の+端子は電池の+極に近い方の導線につなぎ,
-端子は電池の-極に近い方の導線につなぐ。



 [要点-電流と電圧の性質]
 
 

 (電流の性質) 
   
回路を流れる電気の量は途中で減ったり増えたりしないので,図1の直列回路ではA点を流れる電流が0.3Aなら,B点は0.3A,C点は0.3Aである。

図2の並列回路でD→Pと流れてきた電流はP点でP→EとP→Fに別れ,Q点で再び合流する。

D点が0.3AでE点が0.1AのときF点は0.2A,G点は0.3Aである。

 (電圧の性質) 
   
電流を水の流れに,電圧を高さにたとえることができる。

1図の直列回路では,電池で3Vの高さに上げられた水はPで1.5V落下し,さらにQで(1.5)V落下する。
(電池の電圧)=(Pの電圧)+(Qの電圧)の関係が成り立つ。

2図の並列回路ではR,Sともに(3)V落下する。
(電池の電圧)=(Rの電圧)=(Sの電圧)の関係が成り立つ。

 電流と電圧の性質-豆電球の点滅
 
[問題]
次の各問いに答えよ。




(1) ①,②のような豆電球のつなぎ方を
  それぞれ何つなぎというか。
(2) ①,②のような豆電球のつなぎ方で,
  豆電球Aをゆるめてからスイッチを入れると
  豆電球Bは点灯するか,点灯しないか。
(3) ①のつなぎ方で(2)のようになった理由を説明せよ。

[解答]
(1)① 直列つなぎ  ② 並列つなぎ
(2)① 点灯しない。 ② 点灯する。
(3) 電流の流れる道筋がとぎれて電流が流れなくなるから。

[解説]



(2)(3)
① 電流の流れる道筋が1本の直列回路なので,
 豆電球Aをゆるめると
 回路には電流がまったく流れなくなってしまう。
 したがって,豆電球Bは点灯しない。

② 電流の流れる道筋が2本の並列回路なので,
 豆電球Aをゆるめても,
 電池→ア→B→イの道筋には電流が流れる。
 したがって,豆電球Bは点灯する。

 電流の性質
 
[問題]
次の各問いに答えよ。



(1) 図1で,1の場所を200mAの電流が流れている。
  2の場所の電流は何mAか。
(2) 図2で,1の場所を200mA,2の場所を150mAの
  電流が流れている。3の場所の電流は何mAか。

[解答]
(1) 200mA (2) 50mA

[解説]


(1) 図1は直列つなぎになっており,
  1,2,3それぞれの点の電流は等しい。

(2) 図2は並列つなぎになっており,
  (1の電流)=(2の電流)+(3の電流)で,
  (1の電流)=200mA,

  (2の電流)=150mAなので,
  (3の電流)=200-150=50(mA)

 電圧の性質
 
[問題]
図1,2のような回路について,次の各問いに答えよ。



(1) 図1のアイ間の電圧は何Vか。
(2) 図2のウエ間の電圧は何Vか。

[解答]
(1) 5.0V (2) 10.0V

[解説]


(1) 直列回路なので,
  (アイ間の電圧)=2.0+3.0=5.0(V)である。

(2) 並列回路なので,
  2つの抵抗の両端の電圧は等しく,
  ともに10.0Vである。

 電流と電圧の性質
 
[問題]



同じ規格の電池と豆電球2個を用いて,図1,図2の回路をつくった。

各点を流れる電流はI1,I2,I3で,
豆電球A,Bにかかる電圧や
その両端にかかる電圧はE1,E2,E3であった。

(1) 図1,図2のような回路をそれぞれ何というか。
(2) 図1,図2で,I1,I2,I3の間の関係をそれぞれ式で表せ。
(3) 図1,図2で,E1,E2,E3 の間の関係をそれぞれ式で表せ。
(4) 図1,図2では,豆電球Aの明るさはどちらが明るいか。

[解答]
(1)図1:直列回路 図2:並列回路 
(2)図1:I1=I2=I3 図2:I1+I2=I3(I3=I1+I2) 
(3)図1:E3=E1+E2(E1+E2=E3) 図2:E1=E2=E3 
(4) 図2

[解説]



(1) 図1のように途中で枝分れがなく,
  電流の流れる道筋が1つであるような回路を
  直列回路という。
  これに対し,図2のように途中で枝分かれがあり,
  2つ以上の道筋があるような回路を並列回路という。

(2) 図1は直列回路なので
  回路のどの部分にも同じ電流が流れる。
  したがって,I1=I2=I3が成り立つ。
  図2は並列回路で,
  枝分かれした電流I1とI2がふたたび合流してI3となるので,
  I1+I2=I3の関係が成り立つ。

(3) 図1は直列回路で,E3=E1+E2が成り立つ。
  図2は並列回路で,E1=E2=E3が成り立つ。

(4) 例えば,電池の電圧を1.5Vとすると,E3=1.5Vで,
  図1ではE3=E1+E2が成り立つので,E1+E2=1.5 となる。
  A,Bは同じ規格の電球なので,E1=E2=0.75Vとなる。
  図2ではE1=E2=E3が成り立つのでE1=E2=1.5Vとなる。

  よって,図2の電球にかかる電圧が大きいので,
  図2の電球の方が明るい。

 [要点-オームの法則]
 
電流:電圧に比例(電圧を2倍にすると電流は2倍になる)
    :抵抗の大きさに反比例(抵抗を2倍にすると電流は半分になる)
公式:電流(A)=電圧(V)÷抵抗(Ω)
     抵抗(Ω)=電圧(V)÷電流(A)

電圧(V)=抵抗(Ω)×電流(A)

 (オームの法則) 
 
の抵抗に1Vの電圧をかけると1Aの電流が流れる。

オームの法則より電圧と電流は比例するので,1Ωの抵抗に3Vの電圧をかけると(3)Aの電流が流れる。

10Ωで1Vのときは0.1Aの電流が流れ,10Ωで3Vのときは0.3Aの電流が流れる。
これを式にすると,
電流(A)=電圧(V)÷抵抗(Ω) となる。

 (グラフ問題) 
   
Pに3Vの電圧をかけると0.3A,Qに3Vの電圧をかけると0.2Aの電流が流れることから,PがQより電流が流れやすく抵抗が小さいことがわかる。

次に電圧を5倍にしてQに15Vの電圧をかけると,(0.2A×5(倍)=1.0A)の電流が流れる。

(電流)=(電圧)÷(抵抗)なので,Qについては,0.2A=3V÷(抵抗)が成り立ち,(抵抗)=(3V÷0.2A=15Ω) となる。
 (直列回路) 
   
1図で,Pにかかる電圧は (0.2A×20Ω=4V),Qにかかる電圧は (0.2A×10Ω=2V)なので電源の電圧は(4V+2V=6V)である。

2図で,RとSの抵抗の大きさが同じなので,R,Sともに(1.5V)の電圧がかかる。

流れる電流は(1.5V÷10Ω=0.15A)である。
1A=1000mAなので,0.15A=150mAである。

 (並列回路) 
   
1図において,Pの電流は (3V÷30Ω=0.1A),Qの電流は (3V÷60Ω=0.05A)で, T点の電流は (0.1+0.05=0.15A)である。

2図において,Rにかかる電圧は(3V)なので, 抵抗は (3V÷0.3A=10Ω)である。

Sの電圧は3V,Sの電流は (0.45-0.3=0.15A)なので,Sの抵抗は(3V÷0.15A=20Ω)である。


 抵抗とオームの法則-導体と絶縁体
 


金属や炭素のように電流が流れやすい物質を導体という。
導体の中でも,銅は抵抗が小さく電気を通しやすいので
回路の導線として使われる。

抵抗の大きいニクロム(銅の抵抗の約70倍)は
電熱線として使われる。

これに対し,プラスチックやガラスやゴムのように
電流が流れない物質を不導体(絶縁体)という。



 オームの法則
 
[問題]
下の図のように,2種類の固定抵抗a,bを用意し,
それぞれにかかる電圧と流れる電流の強さをはかった。
下の表はその結果を表したものである



 

(1) 固定抵抗a,bの電気抵抗は,それぞれいくらか。(単位も記入)
(2) 固定抵抗bに5.0Vの電圧をかけると何Aの電流が流れるか。
(3) 固定抵抗aに1.2Vの電圧をかけると何mAの電流が流れるか。

[解答]
(1)a 40Ω b 20Ω (2) 0.25A (3) 30mA

[解説]



(1) 抵抗aに8.0Vの電圧をかけると0.20Aの電流が流れる。
  Ω=V÷Aなので,
  (aの抵抗)=8.0(V)÷0.20(A)=40(Ω)
  抵抗bに8.0Vの電圧をかけると0.40Aの電流が流れるので,
  (bの抵抗)=8.0(V)÷0.40(A)=20(Ω)

(2) (1)より抵抗bは20Ωなので,
  5.0Vの電圧をかけると,A=V÷Ωより,
  A(電流)=5.0(V)÷20(Ω)=0.25(A)

(3) (1)より抵抗aは40Ωなので,
  1.2Vの電圧をかけると,A=V÷Ωより,
  A(電流)=1.2(V)÷40(Ω)=0.03(A)
  1A=1000mAなので,0.03A=30mA

 グラフを使った問題
 
[問題]



上図は,電熱線A,Bそれぞれの両端にかけた電圧と
流れる電流の関係を示したものである。

(1) グラフのような電流と電圧の関係を何の法則というか。
(2) 同じ電圧をかけたときに電流が流れにくいのは
  電熱線A,Bのうちどちらか。
(3) 電熱線A,Bの抵抗は,それぞれ何Ωか。
(4) 電熱線Aに16Vの電圧をかけたときに流れる電流は何Aか。

[解答]
(1) オームの法則 (2) 電熱線A (3)A 40Ω B 20Ω (4) 0.4A

[解説]

 

(1) グラフより,電熱線の両端にかける電圧を2,3,4・・・倍とすると,
  流れる電流も2,3,4・・・倍になる。
  すなわち,電流は電圧に比例する。
  このような関係をオームの法則という。

(2) 例えば,電熱線AとBに4Vの電圧をかけると,
  グラフより,Aには0.1Aの電流が,
  Bには0.2Aの電流が流れる。
  よって,Aのほうが,電流が流れにくい。

(3) 「V÷」(ボルト割り)より,Ω=V÷A
  (Aの抵抗)=4(V)÷0.1(A)=40(Ω)
  (Bの抵抗)=4(V)÷0.2(A)=20(Ω)

(4) Aに4Vの電圧をかけると0.1Aの電流が流れる。
  4倍の電圧16Vをかけると,流れる電流も4倍になるので,
  (電流)=0.1(A)×4=0.4(A)
 
  (別解)
  「V÷」(ボルト割り)より,A=V÷Ω
   A(電流)=16(V)÷40(Ω)=0.4(A)

 直列回路の計算-電流がわかっている場合
 
[問題]



上図のような回路で,アを0.2Aの電流が流れるとき,
抵抗器A,Bに加わる電圧はそれぞれ何Vか。

[解答]
A 2V B 1V

[解説]

 

直列回路は,
どの部分をとっても流れる電流は同じである。
したがって,A,Bを流れる電流はともに0.2Aである。

A,Bそれぞれの抵抗ごとにオームの法則を適用していく。
オームの法則では,
電流(A),電圧(V),抵抗(Ω)の3つのうちの2つがわかれば,
残りの1つがわかる。

ここでは,電圧を求めるので,V=A×Ωを使う。(「V=」と覚えておく)
まず,Aについて考える。
抵抗は10Ω,Aを流れる電流は0.2Aなので,
(電圧)=(電流)×(抵抗)=0.2(A)×10(Ω)=2(V)

次に,Bについて考える。
抵抗は5Ω,Aを流れる電流は0.2Aなので,
(電圧)=(電流)×(抵抗)=0.2(A)×5(Ω)=1(V)となる。
ちなみに,(電源の電圧)=2+1=3(V)

 直列回路の抵抗の合成
 
[問題]



上の回路図について,次の各問いに答えよ。
(1) 電源の電圧を求めよ。
(2) 回路全体の抵抗(2本の抵抗を1本と見なした抵抗)を求めよ。

[解答]
(1) 10V (2) 20Ω

[解説]



(1) (5Ωの抵抗の電圧)=0.5(A)×5(Ω)=2.5(V)  (「V=」よりV=A×Ω)
  (15Ωの抵抗の電圧)=0.5(A)×15(Ω)=7.5(V)
  (電源の電圧)=(5Ωの抵抗の電圧)+(15Ωの抵抗の電圧)=2.5+7.5=10(V)

(2) 2本の抵抗を1本と見なし,その抵抗の値をRΩとする。
  R=(電源の電圧)÷(電流)=10(V)÷0.5(A)=20(Ω)  (「V÷」よりΩ=V÷A)

  *直列回路の全体抵抗については,次のように求めることもできる。
  (全体の抵抗R)=(抵抗R1)+(抵抗R2)=5+15=20(Ω)

参考までに,R=R1+R2 の公式の根拠を説明しておこう。
R1,R2にかかる電圧をそれぞれE1(V),E2(V)とし,
電源の電圧をE(V)とする。
また,回路を流れる電流をI(A)とする。

オームの法則より,E1=I×R1,E2=I×R2
E=E1+E2 なので,E=I×R1+I×R2=I×(R1+R2)
よって,E=I×(R1+R2)・・・①
全体の抵抗(合成抵抗)をRとすると,
オームの法則より,E=I×R・・・②
①,②より,R=R1+R2 となる。

 並列回路の計算-回路の計算
 
[問題]



次の電流,電圧の大きさを求めよ。
(1) ウの豆電球にかかる電圧
(2) イの豆電球に流れる電流
(3) アに流れる電流

[解答]
(1) 9V (2) 9A (3) 13.5A

[解説]



(1) 並列(へいれつ)回路(かいろ)なので,
(電源の電圧)=(イの電圧)=(ウの電圧)=9V

(2) (イの電圧)=9V,(イの抵抗)=1Ω
よって,(イの電流)=9(V)÷1(Ω)=9(A)
(「V÷」よりA=V÷Ω)

(3) (ウの電圧)=9V,(ウの抵抗)=2Ω
よって,(ウの電流)=9(V)÷2(Ω)=4.5(A)
並列回路なので,
(アの電流)=(イの電流)+(ウの電流)=9+4.5
=13.5(A)

 並列回路の抵抗の合成
 
[問題]




上の回路図の,
回路全体の抵抗(2本の抵抗を1本と見なした抵抗)の値を求めよ。

[解答]
4.8Ω

[解説]
(12Ωの抵抗を流れる電流)=(電圧)÷(抵抗)=24(V)÷12(Ω)=2(A)
(「V÷」よりA=V÷Ω)

(8Ωの抵抗を流れる電流)=(電圧)÷(抵抗)=24(V)÷8(Ω)=3(A)
ゆえに,
(回路全体の電流)=2+3=5(A)
(回路全体の抵抗)=(電圧)÷(電流)=24(V)÷5(A)=4.8(Ω) 
(「V÷」よりΩ=V÷A)

 複雑な回路の計算-並列+直列
 
[問題]



次の電流,抵抗の大きさを求めよ。
(1) アの豆電球の抵抗
(2) イの豆電球に流れる電流
(3) イの豆電球の抵抗

[解答]
(1) 1Ω (2) 2A (3) 1Ω

[解説]



まず,電圧と電流のようすを上図のようにして調べ,
これを使って抵抗ごとに,電流・電圧・抵抗を調べる。

電流・電圧・抵抗の3つのうちの2つがわかれば,
残りの1つがわかる。
アの抵抗の両端の電圧は6Vで,
流れる電流は6Aである。

したがって,
(アの抵抗)=6(V)÷6(A)=1(Ω)である。 (「V÷」よりΩ=V÷A)

イの抵抗の両端の電圧は,
図に示すようにウの電圧と同じなので2Vである。

(イを流れる電流)+(ウを流れる電流)=(全体を流れる電流)なので,
(イを流れる電流)+4=6 
したがって,(イを流れる電流)=6-4=2(A)
よって,(アの抵抗)=2(V)÷2(A)=1(Ω)である。
 (「V÷」よりΩ=V÷A)

 スイッチのある回路
 
[問題]





図1は,電気抵抗が20Ωの電熱線a,
電気抵抗の大きさがわからない電熱線bを
用いてつくった回路である。

図2は,電熱線bに加えた電圧と流れる電流の関係を
グラフに表したものである。
次の各問いに答えよ。

(1) 電熱線bの電気抵抗の大きさはいくらか。
(2) スイッチBだけを入れた後,電源装置を調節して,
  電流計の値が0.4Aを示すようにした。
  電圧計に加わる電圧はいくらか。
(3) スイッチA,Bを入れた後,電源装置を調節して,
  電圧計の値が10Vを示すようにした。
  電流計を流れる電流はいくらか。

[解答]
(1) 20Ω (2) 8V (3) 1A

[解説]
(1) 図2より,電熱線bに6Vの電圧をかけたとき
  0.3Aの電流が流れるので,
  (bの抵抗)=6(V)÷0.3(A)=20(Ω) 
  (「V÷」よりΩ=V÷A)

(2) 電熱線bの抵抗は20Ωで電流が0.4Aなので,
  (電圧)=0.4(A)×20(Ω)=8(V) 
  (「V=」よりV=A×Ω)

(3) 電熱線aは20Ωなので10Vの電圧をかけると,
  (aの電流)=10(V)÷20(Ω)=0.5(A)の電流が流れる。
  (「V÷」よりA=V÷Ω)

  また,電熱線bも20Ωなので10Vの電圧をかけると,
  (bの電流)=10(V)÷20(Ω)=0.5(A)の電流が流れる。
  よって,電流計を流れる電流は,0.5+0.5=1(A)

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 電力と発熱量
 [要点-電気エネルギー]
 
電力(W:ワット)=電流(A)×電圧(V)
 例) 500Wの電熱器に100Vの電圧がかかると,5Aの電流が流れる。
   →この電熱器の抵抗は20Ω
熱量(J:ジュール)=1Wの電力で1秒間電流を流したときに発生する熱量

 
電力=(電圧)×(電流)で電力の単位はW(ワット)で表す。
電圧が100Vで2Aの電流が流れているときの電力は(100V×2A=200W) である。

100V用500Wの電熱器を,100Vの電源につなぐと (500W÷100V=5A)の電流が流れる。
この電熱器の抵抗は(100V÷5A=20Ω)である。

1Vの電圧で1Aの電流が流れるとき,1秒間に発生する熱量は1J(ジュール)である。


 電力と電力量-電力=電圧×電流

[問題]
100Vで5A流れる電熱器と,100Vで10A流れる電気ストーブがある。
(1) 電熱器を100Vの電源につないだときの電力は何Wか。
(2) 電気ストーブを100Vの電源につないだときの電力は何Wか。

[解答]
(1) 500W (2) 1000W

[解説]



電熱線に電流を流すと熱が,
蛍光灯に電流を流すと光が,
モーターに電流を流すとモーターが回転する。

これらの電気機器は
電気エネルギーを熱や光や運動のエネルギーに変換している。
一定時間に発生する電気エネルギーは電力(単位はワット(W))で表す。

1Vの電圧を加えて1Aの電流が流れたときに
発生する電気エネルギー(電力)を1Wと定めている。

電流が一定で電圧が2,3,4・・・倍になると
電力も2,3,4・・・倍になる。
逆に,電圧が一定で電流が2,3,4・・・倍になると
電力も2,3,4・・・倍になる。

電圧が3Vで電流が5Aのとき,
1Vで1Aのときと比べて,
電圧が3倍,電流が5倍なので,
電力は3×5=15倍で15Wになる。

したがって,
(電力W)=(電圧V)×(電流A)という式が成り立つ。
(1) (電力W)=(電圧V)×(電流A)=100(V)×5(A)=500(W)
(2) (電力W)=(電圧V)×(電流A)=100(V)×10(A)=1000(W)

 電力の比較

[問題]
電球が100V-60Wの電気スタンドと,
電球が100V-100Wの電気スタンドを
100Vの電源にそれぞれつないだ。
次の各問いに答えよ。

(1) 電球が明るいのは,どちらの電気スタンドか。
(2) 大きな電流が流れているのは,どちらの電気スタンドか。

[解答]
(1) 100Wの電気スタンド 
(2) 100Wの電気スタンド

[解説]



(1) 1秒間に使う電気の量を電力といい,単位はWで表す。
  電力が大きい電球ほど明るい。
  「100V-60W」という表示がある電気機器は,
  100Vの電圧を加えたとき60Wの電力が消費される。
  (電圧が100Vより小さければ,消費される電力は60Wより小さくなる)

(2) (電力W)=(電圧V)×(電流A)なので,
  (電流A)=(電力W)÷(電圧V)
  60Wの電球では,(電流A)=60(W)÷100(V)=0.6(A)
  100Wの電球では,(電流A)=100(W)÷100(V)=1(A)
  よって,大きな電流が流れているのは
  100Wの電気スタンドである。

 電力量と熱量

[問題]
600Wと1200Wに消費電力を
切り替えることのできるドライヤーがある。

(1) 600Wと1200Wのどちらで使用したときのほうが,
  より早く髪を乾かすことができるか。
(2) 1200Wで使用したとき,
  600Wのときと比べると何倍の熱が発生しているか。
(3) 1200Wで1分間使用した。
  電力がすべて熱を発生するために使われたとすると,
  何Jの熱が発生するか。

[解答]
(1) 1200W (2) 2倍 (3) 72000J

[解説]



(1) 1秒間に使う電気の量を電力といい,単位はW(ワット)で表す。
  1200Wの場合の方が600Wの場合よりも
  より多くの電気を使うので,
  より早く髪を乾かすことができる。

(2) (発熱量J)=(電力W)×(秒) なので,
  電力が2倍になると発熱量も2倍になる。

(3) (発熱量J)=(電力W)×(秒)=1200(W)×60(秒)=72000(J)

 発熱量の実験

同量の水を入れたA~Dの容器にそれぞれ電熱線を入れて,
図1,2のような回路をつくった。
電源の電圧を30Vにして5分間電流を流し,
水の上昇温度を調べた。



(1) Aの電熱線の消費電力は何Wか。
(2) Bの電熱線から5分間に発生する熱量は何Jか。
(3) 図2の回路が5分間に消費する電力量は何Jか。

[解答]
(1) 10W (2) 6000J (3) 36000J

[解説]
(1)(2) 図1は直列回路なので,
  合成抵抗は,10+20=30(Ω)である。
  したがって,
  (電流)=30(V)÷30(Ω)=1(A) (「V÷」よりA=V÷Ω)
 
  (Aの両端の電圧)=1(A)×10(Ω)=10(V) (「V=」よりV=A×Ω)
  (Bの両端の電圧)=1(A)×20(Ω)=20(V)

  よって,(Aの消費電力)=(電圧)×(電流)=10(V)×1(A)=10(W)
  また,(Bの消費電力)=(電圧)×(電流)=20(V)×1(A)=20(W)

  5分=300秒なので,
  (Aの電熱線から5分間に発生する熱量)=10(W)×300(秒)=3000(J)・・・①
  (Bの電熱線から5分間に発生する熱量)=20(W)×300(秒)=6000(J)・・・②

(3) 図2は並列回路なので,
  C,Dの両端にかかる電圧はともに30Vである。

  (Cを流れる電流)=30(V)÷10(Ω)=3(A) (「V÷」よりA=V÷Ω)
  (Cの電力)=(電圧)×(電流)=30(V)×3(A)=90(W)

  よって,(Cの5分間の電力量)=90(W)×300(秒)=27000(J)・・・③
  (Dを流れる電流)=30(V)÷30(Ω)=1(A)
  Dの電力)=(電圧)×(電流)=30(V)×1(A)=30(W)

  よって,(Dの5分間の電力量)=30(W)×300(秒)=9000(J)・・・④
  したがって,(図2の回路の電力量の合計)=27000+9000=36000(J)となる。

 Jとcal



電熱線に電流を流したときに発生する電気エネルギー(電力量)は
主として熱エネルギーに変換される。

このとき発生した熱エネルギーの量は熱量で表される。
熱量の単位はJ(ジュール)である。
熱量の単位としてはcal(カロリー)も使われる。

水1gを1℃上昇させるのに必要な熱量を1calと定めている。
1cal=約4.2Jである。

 家庭内の電気器具
 
[問題]




(1) 1秒間に使う電気の量を何というか。
(2) Aの電気器具を100Vの電源につないだとき,
  何Aの電流が流れるか。
(3) A~Fの電気器具で,1秒間に使う電気の量が,
  ①もっとも大きいもの,
  ②もっとも小さいものを,それぞれ記号で選べ。
(4) A~Fの電気器具を,一度に使用したとすると,
  2時間で消費する電力量は合計で何kWhか。

[解答]
(1) 電力 (2) 6A (3)① C ② B (4) 6.36kWh

[解説]
(1) 1秒間に使う電気の量を電力(でんりょく)といい,
  単位はW(ワット)で表す。
  1Vの電圧を加え1Aの電流を流したときの電力が1Wである。

(2) (電力W)=(電圧V)×(電流A)なので,
  (電流A)=(電力W)÷(電圧V)=600(W)÷100(V)=6(A)

(3) 1kW=1000W なので,
  電力が最も大きいのはCの電子レンジ(1.3kW=1300W)で,
  最も小さいのはBの蛍光灯(70W)である。

(4) (電力の合計)=600+70+1300+130+1000+80=3180W=3.18kW
  (電力量kWh)=(電力kW)×(時間)=3.18(kW)×2(時間)=6.36(kWh)

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 磁界
 [要点-磁石と磁界]
 
(1) 磁界



磁界:磁力の働く空間
磁界の向き:方位磁針のN極のさす方向
磁力線:磁界の向きに沿ってかいた曲線。N→S

(2) 電流のつくる磁界



直線電流:同心円状の磁界
コイルの磁界を強くする方法
 電流を強くする
 巻き数を多くする
 鉄しんを入れる

 (磁界・磁力線) 
   
棒磁石のまわりに鉄粉をまくと,鉄粉が曲線上に並ぶが,この線のことを磁力線という。

磁石が鉄粉におよぼす力を磁力といい,その力が働いている空間を磁界という。

図の線上に方位磁針を置いたとき,方位磁針のN極が指す向きを磁界の向きという。

方位磁針のN極が北を指すのは地球が大きな磁石となっているためである。

 (電流と磁界) 
   
1図で直線電流を流すと同心円状の磁界が生じる。

電流の方向に右ねじを進める要領で回したときのねじの回転の方向が磁界の向きになる。

2図のコイルでは図のように棒磁石と同じような磁界が生じるが,右手の指先の方向を電流の方向にむけてコイルをつかむと親指の指す方向がN極になる。


 磁石の磁界-磁力・磁力線・磁界

 

①磁石のN極とS極はたがいに引き合い,
 N極とN極(またはS極とS極)はたがいに反発する力が働く。
 このように磁石と磁石の間にはたらく力や,
 磁石と鉄片間に離れてはたらく力を磁力という。

 この磁力が働く空間を磁界といい,
 磁針のN極が指す向きを磁界の向きという。

 棒磁石のまわりに鉄粉をまくと,
 磁界のようすを観察することができる。
 ここにあらわれた模様は,棒磁石のN極からS極まで,
 磁針が指す向きに矢印を書いて結んだときにできる模様と同じである。

 このようにして磁界のようすを表した線を磁力線という。
 磁界が強いところほど,磁力線はせまくかく。



②地球は1つの大きな磁石になっていて,
 北極付近がS極,南極付近がN極になっている。

 磁界の向きはN→Sすなわち,南極→北極になるので,
 磁針のN極は北極の方向を指す。

 磁界の向きと磁針

[問題]
AとBに磁針を置くと,磁針の向きはそれぞれ次のア~カ
のどれになるか。






[解答]
A ア B オ

[解説]



方位磁針のN極の指す向きを磁界の向きという。
磁力線はN極→S極に向かって矢印をつけるが,
この矢印の向きは磁界の向きと等しい。

磁力線の向きはN→Sなので,点Aでは右向きになる。
磁針のN極は磁力線の方向をさすのでアのようになる。
また,点Bでは磁力線の向きは右上方向なので,
磁針はオのようになる。

 [要点-電流が磁界から受ける力]
 
 

 

 (磁界に電流が流れたときに働く力) 
   
磁界の中で導線に電流を流すと導線に力がはたらく。

左手の人差し指を磁界の方向に向け,中指を電流の向きに合わせると,親指の向く方向が力の向きになる。

電流だけを反対にすると力の向きは逆になる

また,磁界の向きだけを反対にすると力の向きは逆になる
 (モーター) 
   
A点における電流の向きはイ,磁界の向きはエなので力の向きはカである。

同様にしてB点の力の向きはオで,コイルはaの方向に回転する。

Pは整流子で,180°ごとに電流の向きを逆転させ,つねに同じ方向に回転させるはたらきをする。

電流の向きを反対にすると回転方向は反対になる

 電流による磁界-直線電流によって生じる磁界

[問題]
右図を見て次の各問いに答えよ。
(1) 磁界の向きはア,イのどちらか。
(2) 電流の向きを反対にすると,磁界の向きはア,イのどちらになるか。
(3) A,B,Cに磁針を置くとどのようにふれるかa~dから選べ。



[解答]
(1) ア (2) イ (3)A d B a C c

[解説]



(1) 直線電流のまわりには上のように
  同心円状の磁界ができる。
  右ねじ(普通のねじ)を電流の方向へすすめるときの
  ねじの回転方向が磁界の向きになる(右ねじの法則)。

  電流を下から上へ流したときは,アの方向の磁界ができる。

(2) 電流の向きを上から下にすると,
  磁界の向きは逆の方向イになる。

(3) 方位磁針のN極(黒く塗ったほう)は磁界の向きをさす。
  したがって,磁針の向きは上の図のようになる。

 2つの直線電流によって生じる磁界

[問題]
下の図について,次の各問いに答えよ。
(1) a点とd点での磁界の向きは,
  それぞれ東西南北のどちらか。
(1) b点とc点では,どちらの磁界が強いか。



[解答]
(1) a:南 d:西 (2) c

[解説]



(1) 直線電流のまわりには上図のように
  同心円状の磁界ができる。
  右ねじ(普通のねじ)を電流の方向へすすめるときの
  ねじの回転方向が磁界の向きになる。

  電流を下から上へ流したときは,
  反時計回りの磁界ができる。
  電流を上から下へ流したときは,
  時計回りの磁界ができる。

  したがって,上図より,
  a点の磁界の向きは南向き,
  d点での磁界の向きは西向きになる。

(2) c点の磁界は,
  右の導線による磁界と左の導線による磁界が
  合成されたものとなる。
  図より,c点における,
  右の導線による磁界と左の導線による磁界は
  ともに北向きで同じ方向になるので,
  c点の磁界の強さはb点の磁界の強さより大きい。

 コイルによって生じる磁界

[問題]
 下図のようにコイルに電流を流すと,磁界が生じる。
 図のA,B,C点における磁界の向きはどうなるか。
 それぞれ,「右」「左」「上」「下」のいずれかで答えよ。




[解答]
A 左 B 左 C 右

[解説]


図のようなコイルに電流を流すと磁界が生じる。
コイル内外の各点における磁界の向きを
上の図1~4を使って説明する。

図2は図1の断面を示したものである。
図2のa,bはコイルの断面で,
電流が紙面の表側から裏側の方向へ流れていることを示している。
( は電流が紙面の裏側から表側へ流れることを示している) 

a,bそれぞれのコイルのまわりには図2のような磁界が生じるが,
これらの磁界は互いに干渉しあう。

図3のX点におけるaの導線の磁力はXQで,
bの導線の磁力はXPである。

XQとXPは向きが反対で大きさが同じなので打ち消しあって,
X点では磁力は0になる。

Y点では,aの導線の磁力はYRで,bの導線の磁力はYSである。
図3に示すように,YRとYSの磁力の合力はYHになる。
同様にしてZ点における磁力の合力はZGになる。

以上から,コイルのまわりの磁界のようすは図4のようになる。
コイルに電流を流したときにできる磁界は棒磁石と同じようになり,
一方がN極で,他方がS極になる。

電流の向きを逆にすると,N極とS極も逆になる。
電流の向きとN極のできかたは右図のようになる。



 電流が磁界から受ける力-力がはたらく理由
 
[問題]



上の図のようにして,導線に電流を流した。
次の各問いに答えよ。
(1) 電流のまわりの磁界の向きは,A,Bのどちらか。
(2) 電流のまわりの磁界の向きと,
  磁石の磁界の向きが同じになるところは,X,Yのどちらか。
(3) 磁界が強くなるところは,X,Yのどちらか。
(4) 磁界が弱くなるところは,X,Yのどちらか。
(5) 次の文の(  )に当てはまる言葉を次の[  ]から選べ。
  電流が流れている導線には,磁界が( ① )られたほうから,
  ( ② )られたほうに向かって力がはたらく。
  [ 強め 弱め 止め おく ]
(6) 導線はどの向きに動き出すか。
次のア~ウから選び,記号で答えよ。
  ア Xの方に動き出す イ Yの方に動き出す ウ X,Yのどちらにも動かない

[解答]
(1) A (2) X (3) X (4) Y (5)① 強め ② 弱め (6) イ

[解説]



(1) 右ねじ(普通のねじ)を電流の方向に進めるときの
  回転方向が磁界の向きになる。
  したがって,電流のまわりの磁界の向きはA方向である。
(2) 電流のまわりの磁界の向きと
  磁石の磁界の向きが同じになるのは,図よりXである。
(3) 2つの磁界の方向が同じXでは磁界が強くなる。
(4) 2つの磁界の方向が反対であるYでは
  2つの磁界が打ち消し合って,磁界は弱くなる。
(5)(6)磁界が強められたXの磁力線は密である。
  磁界が弱められたYの磁力線は疎である。
  磁力線の密な方が疎である方を押すようにX→Yの力が働く。

 フレミングの左手の法則
 




図1のような場合,
アの側では磁石によって生じる磁界の方向と
電流によって生じる磁界の向きが同じため
磁力線は密になる。

これに対し,イの側では2つの磁界の向きが逆になるため,
磁力が弱められて磁力線は疎になる。
これによって導線には図2のような力が働く。

このように,磁石による磁界の向きと電流の方向が決まれば
働く力の方向が決まる(3つの力の方向はたがいに直角である)。

磁界と電流のそれぞれの向きから力の方向を
簡単に求めるための方法が
「フレミングの左手の法則」である。

左手の中指,人さし指,親指をたがいに直角になるようにし
,中指を電流の方向に,人さし指を磁界の方向にむけると,
親指の方向が力の働く方向になる。

 モーター
 
[問題]




図はモーターのしくみを表している。
次の各問いに答えよ。
(1) 導線にア→イ→ウ→エの向きに電流を流すとき,
  導線ア-イの部分は上向きに力を受ける。
  ウ-エの部分はどちらの向きに力を受けるか。
(2) (1)のとき,コイルはA,Bのどちらの向きに回転するか。
(3) (1)の電流を大きくすると,コイルの回転はどうなるか。

[解答]
(1) 下向き (2) A (3) 回転数が大きくなる。

[解説]



(1) 導線に働く力の方向は,
  磁石の磁界の方向と電流の方向によって決まる
  (フレミングの左手の法則)。

  電流の方向を逆にすると力の方向は逆になる。
  ア→イの電流とウ→エの電流は逆で,
  磁界の方向は同じなので,
  ウ-エの部分に働く力はア-イの部分に働く力と
  反対方向である。

(2) ア-イの部分の力は上向きで,
  ウ-エの部分の力は下向きなので,
  コイルはAの方向に回転する。

(3) 電流を大きくすると,
  力が大きくなるので回転数が大きくなる。

 [要点-電磁誘導]
 
電磁誘導:コイルの磁界が変化して電圧が生じる現象

誘導電流:電磁誘導で発生する電流

 

 (電磁誘導) 
 
N極をコイルに近づけると,
検流計の針は右に振れた。
 
N極を近づけると,これを妨げるようにコイルの上端がN極になるようにコイルに電流が流れる。

N極を遠ざけると,これを妨げるようにコイルの上端がS極になるように反対向きの電流が流れ,検流計はにふれる。

このような現象を電磁誘導,流れる電流を誘導電流という。

磁石をコイルに入れたまま動かさないときは電流は流れない


 電磁誘導と誘導電流-誘導電流の向き
 
[問題]



上の図のように,棒磁石のS極をコイルに近づけると,
イの向きに電流が流れた。
次の各問いに答えよ。
(1) コイルに流れた電流を何というか。
(2) N極をコイルから遠ざけると,
  コイルに流れる電流の向きはア,イのどちらになるか。
(3) コイルに起こった現象を何というか。

[解答]
(1) 誘導電流 (2) イ (3) 電磁誘導

[解説]
コイルに棒磁石を出し入れすると,
コイルの中の磁界が変化し,
コイルに電流を流そうとする電圧が生じる。

この現象を電磁誘導という。
このとき流れる電流を誘導電流という。
電磁誘導を利用して,電流を連続的にとり出せるようにした装置が
発電機である。
棒磁石の動きを妨げるようにコイルに電流が流れる。
下図のように棒磁石のS極をコイルに近づけると,
コイルの左側がS極になるように電流が流れる。
(SとSは反発するので棒磁石が近づくのを妨げる) 

N極をコイルから遠ざけるときは,
コイルの左側がS極になって
棒磁石の運動を妨げるように電流が流れる。
(SとNは引きつけ合うので棒磁石が遠ざかるのを妨げる)



 誘導電流を大きくする方法
 
[問題]



図のように棒磁石をコイルに近づけると,
アの向きに電流が流れた。
次の各問いに答えよ。
(1) この実験では,あまり大きな電流は流れない。
  そのため電流計では計測不能であるため,
  ある計器を使用した。
  その計器の名称を答えよ。
(2) この磁石を遠ざけると
  電流はア,イのどちらに向きに流れるか。
(3) 磁石をコイルの中に止めているとき電流はどうなるか。
(4) 電流の大きさを大きくしたい。
  どうすればよいか。3つあげよ。

[解答]
(1) 検流計 
(2) イ 
(3)流れない。 
(4) 磁石をすばやく動かす。
  磁石を磁力の強いものにかえる。
  コイルの巻き数を多くする。

[解説]
誘導電流を大きくするためには,次のような方法がある。
① 磁石をより速く動かす。
 磁石をより速く動かすと,
 一定時間に磁界が変化する割合が大きくなるため,
 誘導電流も大きくなる。

② 磁石を磁力の強いものにかえる。
 磁力の大きい磁石の場合,
 磁界の変化もその分だけ大きくなるので,
 誘導電流も大きくなる。

③ コイルの巻き数を多くする。
 例えば,コイルの巻き数を2倍にすると,
 磁界の変化が同じでも,
 生じる電圧が2倍になるため,
 誘導電流は大きくなる。



 直流と交流-直流と交流の違い
 
[問題]



上の図は,2種類の電流をオシロスコープで見たときのようすである。
次の各問いに答えよ。
(1) A,Bのような電流をそれぞれ何というか。
(2) 変圧器で電圧を簡単に変えることができるのは,
  A,Bのどちらか。

[解答]
(1)A 交流 B 直流 (2) A

[解説]



電池からの電流は,いつも+極から-極の方向に流れる。

このように,いつも決まった方向に流れる電流を
直流という(問題の図B)。

これに対し,電流の向きと強さが時間ごとに変わる電流を
交流という(問題の図A)。
電力会社から家庭や工場に送られる電気は交流である。

1秒あたりの波のくり返しを周波数といい,
単位にはHz(ヘルツ)が使われる。

家庭に供給されている交流の周波数は,
東日本では50Hz,西日本では60Hzである。

交流電流の最大の特徴は,
変圧器によって電圧を自由に変えることができる点である。
高圧線で送られる電気の電圧は数万ボルトであるが,
このような高圧電気が使われるのは,
高圧にすることによって
エネルギーの損失をおさえることができるためである。

家庭用の電気として使う場合,
変圧器によって100Vの電圧まで下げる。

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 静電気と放電
 [要点-静電気]
 
静電気:摩擦によって発生する電気で,+と-がある。
・同じ種類の電気(例+と+)はしりぞけあい,異なる種類の電気(+と-)は引きつけあう。

 

 

   
ストローA,Bをティッシュでこすると,-の粒子がティッシュからストローに移動し,ストローは-,ティッシュは+の電気を帯びる。

摩擦によって発生する電気を静電気という。

ストローBにAを近づけると同じ電気は反発するのでBは遠ざかる。

Bにティッシュを近づけると,異なる電気は引きつけ合うので,Bはティッシュに近づく。


 静電気-摩擦による帯電





物質は原子からできており,
原子は+の電気を帯びた原子核と
-の電気を帯びた電子(問題の図では●,右図では○-で表している)から
成り立っている。

原子は+と-の電気を同じ量ずつ持っており,
+と-がたがいに打ち消しあい,
全体として電気を持たないのと同じ状態になっている。

異なる物質どうしをこすりあわせると,
一方の物質の電子○-の一部が,
他方の物質に移動する。

上図のように,A,Bをこすると
-の電気を帯びた電子○-がAからBに移動する。

Aは-の電気を失うので,
-より+が多くなって+の電気をおびる。
Bは-の電気をもらうので,
-が+より多くなって-の電気をおびる。

このように,摩擦によって生じる電気を静電気という。
違う種類の電気(+と-)は引きあう性質を持つので,
AとBの間には引きあう力が働く。

 摩擦と静電気の実験



ストローとティッシュペーパーをこすったとき,
ティッシュの中の-の電気をおびた粒子(電子)が
ストローに移動する。

その結果ストローは-の電気をおび,
ティッシュは+の電気をおびる。

このように2種類の物体どうしをこすりあわせると
発生する電気を静電気という。

違う種類の電気(+と-)は引きあう性質を持つので,
ストローとティッシュペーパーは引きつけあう。

 はく検電器

[問題]
-の電気を帯びたストローをはく検電器に近づけてみると,
はくが開いた。
次のア~エは,はくが開いたときの電気の粒子のようすを
模式的にあらわしたものである。
正しいものはどれか,1つ選んで記号で答えよ。



[解答]


[解説]
-の電気を帯びたストローを近づけると,
はく検電器の上の部分から電子○-が下へ移動するので,
上部は+,下部は-になる。

この+と-の数は等しいのでエのようになる。
イは+と-の数が等しくないので誤り。

 [要点-放電と電流]
 
 

   
金属の中には,金属原子からはなれ自由に動きまわることができる電子がある。

電子は(-)の電気を帯びているので,金属線に電圧をかけると,(-)極から(+)極の方向の力を受けて運動する。

真空放電管に電圧をかけると,電子は(-)極から(+)極へ飛び出す。

この現象を真空放電といい,この電子の流れを陰極線という。

 放電と電流-放電



プラスチックの下敷きをセーターなどでこすると,
下敷きに静電気がたまる。

これにネオン管(または小さな蛍光灯)を近づけると,
下敷きにたまった静電気が流れるため,
ネオン管が瞬間的に光る。

静電気は電池などの電気(動電気ということもある)と違って,
たまった電気が一瞬で流れるため,
ネオン管が光るのはほんの一瞬である。

静電気を帯びた物体に,
電気が流れやすい物体を近づけたり,
ふれさせたりすると,
帯電した物体から瞬間的に電気が流れて帯電はなくなる。
このような現象を放電という。

冬にセーターを着た状態でドアノブに触れようとすると
ビリッとするのは放電のためである。
また,いなずまは,雲にたまっていた静電気が
いっせいに空気中を放電して流れ,
火花となったものである。

空気中を流れる放電をとくに空中放電という。

 真空放電

電気は空気中を流れにくいが,
非常に高い電圧のときには空中放電がおこる。

雷によるいなずまの場合,
数億ボルトという高電圧になる。

放電管の内部の空気を真空ポンプで抜いて,
真空に近い状態にすると放電がおこりやすくなり,
数万ボルト程度の電圧でも放電がおこる。

これを真空放電という。

 電流の正体
 
[問題]



上図は導線内の金属原子●と,
そこから離れて自由に動き回る電子(a)を示したものである。
(1) aの電子は特に何というか。
(2) aは電気を帯びている。+の電気か-の電気か。
(3) この導線のX側を電源の+極に,Y側を-極につないだ。
このとき,
① aはア,イのどちらの方向の力を受けるか。
② aはア,イのどちらの方向に動くか。
③ 電流の流れる方向はア,イのどちらの方向か。

[解答]
(1) 自由電子 (2) -の電気 (3)① ア ② ア ③ イ 

[解説]



原子は+の電気を帯びた1個の原子核と,
原子核のまわりを飛び回る-の電気を帯びた
多くの電子からなりたっている。

その電子の多くは+の電気をもつ原子核に引かれて
原子核のまわりの軌道を運動しているが,
一部の電子は,その束縛からのがれ自由に動き回る。
このような電子を自由電子という。

Xを電源の+極,Yを-極につなぐと,
X側は+,Y側は-になる。
自由電子は-の電気を帯びているので,
X側の+に引かれ,
Y側の-に押されて左方向の力を受け,
左方向へ動く。

このときの電子の流れはY(-)→X(+)になる。

電気の存在が発見された最初の頃,
導線の中を流れる電気は
+の電気を帯びた粒子だと考えられていた。

その後,
-の電気を帯びた粒子(自由電子)が流れることが確認された。

導線の中を流れるのは-の電気を帯びた自由電子であるが,
「電気の流れ」と表すときは,
あたかも+の粒子が流れているものとして扱うのが慣例になっている。
そのため,
電気の流れは電子の流れとは反対のX(+)→Y(-)として取り扱う。

金属などの導体は自由電子のはたらきで電流が流れる。
これに対し,ガラスなどは,
原子核の周りを飛び回っている電子は
そこから飛び出すことができないため自由電子は存在しない。
したがって,電圧をかけても
電子が物体の中を流れることはない(電流が流れない)。

ガラスのように電流が流れない物質を不導体(絶縁体)という。

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