理科2年 地学

気象観測 湿度と雲   前線    日本の天気

 気象観測
 [要点-気象観測(天気・風・気圧)]
 
天気記号(カッコ内は雲量):




風力(0~12の13段階)
風向(16方位)
気圧:1気圧=1013hPa

   
空全体を10としたとき雲量が(0と1)のときは快晴,(2から8)のときは晴れ,(9と10)のときはくもりである。

図のaは快晴,bは晴れ,cはくもり,dは雨を表す。
北から南へ吹く風の風向はである。

風の強さを風力といい,13階級で表す。1気圧は1013hPa(ヘクトパスカル)である。

気圧を測定するときにはアネロイド気圧計を使う。


 [要点-気象観測(湿度と気温)]
 
 

湿度:乾湿計

例)乾球(B)15℃,湿球(A)12℃ → 湿度68%
 (湿球の温度が低い)

 (乾湿計) 
   
水が蒸発するとき熱を奪うので,湿球温度計Qのほうが乾球温度計Pより温度が低い

湿度が低いほど蒸発がさかんなので温度差は大きくなる

図のとき,気温は乾球温度計の示度17℃で,湿球温度計の示度は13℃なので,示度の差は4℃である。

このときの湿度は表から61%と読むことができる。

 (気温と湿度の変化) 
   
晴れた日の気温(図の(B))は一般に午後2時ごろ最高となる。

晴れの日は最高気温と最低気温の日較差が大きい

晴れた日の湿度(図の(A))は,気温が上がると下がり,気温が下がると上がる

雨やくもりの日には気温,湿度とも変化が小さい

 乾湿計



乾球は普通の温度計と同じものである。
湿球は球部を水でぬらした布でおおったものである。

水が蒸発するとき気化熱が奪われて温度が下がるので,
湿球の球部の温度は何度か低くなる。

大気の湿度が低いほど,
水の蒸発がさかんになるので,
この温度低下は大きくなり水の減り方も多くなる。

湿度表は,
気温ごとに温度低下(乾球と湿球の差)と
湿度の関係を調べて作成したものである。

乾湿計と湿度表を使えば,
湿度を求めることができる。

上の図では,乾球は15℃で,湿球は12℃を指している。
乾球は普通の温度計と同じで,
乾球の示す温度が気温なので気温は15℃である。

また,(乾球の温度)-(湿球の温度)=15-12=3℃である。
右上図に示すように,
乾球温度(気温)15℃,差3℃の所を読むと,
湿度は68%であることがわかる。

 雲量・天気記号
 
 

空全体を10としたとき,
雲が占める割合を雲量という。

雲量が0と1のときの天気を快晴(天気記号は ),
2~8のときを晴れ(天気記号は ),
9と10のときをくもり(天気記号は )という。

 風向・天気図記号
 




 気温・気圧の測定
 




空気の重さによる圧力を大気圧(気圧)という。
大気圧はアネロイド気圧計で測定する。

いっぱんに,気圧がまわりよりも低くなると,
天気はくもりや雨になることが多く,
気圧がまわりよりも高くなると,
天気はよくなることが多い。

 気温と湿度の関係
 


[晴れた日]のように,
天気の日には気温は夜明け前に最低になり,
午後2時ごろ最高になる。

湿度は気温と反対に動き,
夜明け前に高く,
気温の上昇とともに低くなっていく。

これに対し,
[雨の日]には,湿度はつねに高いままである。

 気圧-高気圧と低気圧
 


風は気圧の高い方から低い方に向かって吹く。

高気圧はまわりよりも気圧が高いため(空気が重いため),
地上付近では風はまわりに向かって吹き出す。

この吹き出す空気をおぎなうため
上空から空気が降りてくるので
下降気流ができる。

下降気流があるとき雲は消えるので,
高気圧付近では晴れることが多い。

これに対し,
低気圧はまわりよりも気圧が低いため,風が吹き込む。
吹き込んだ空気は上空にのぼっていき,
上昇気流が生じる。

低気圧付近で天気がわるいのは,
この上昇気流によって雲ができて雨が降るからである。

本来,風は気圧の高い方から低い方へ
等圧線に垂直に進むはずである。
しかし,実際には地球の自転の影響で
北半球では本来の進行方向に向かって右にずれる。

 天気図と高気圧・低気圧
 


(1) 図の天気図では,
  1000hPaの西(左)側に1016hPaの等圧線があることから,
  西(左)へ進むにつれて気圧が高くなる。

  等圧線の間隔は4hPaなのでX地点の気圧は1008hPaである。

(2) 天気図で,
  まわりよりも気圧が高いところを高気圧 ,
  まわりよりも気圧が低いところを低気圧という。
  したがってAが高気圧で,Bが低気圧である。

  低気圧(B)ではまわりより気圧が低いため,
  まわりから風が吹き込み,
  吹き込んだ風は上方へにげる。

  このため上昇気流が発生して,雲ができ,天気がわるい。

 等圧線と風の強さ・風向
 
[問題]



上図は,ある地域での天気図の一部を表したもので,
数字は気圧を示している。
(1) 図のA地点の気圧を,単位をつけて書け。
(2) B地点に書いてある天気記号の①風向,②風力をそれぞれ書け。
(3) 図のC地点とD地点で,風はどちらの方が強いか。
(4) 図のPとQで,低気圧を示しているのはどちらか。

[解答]
(1) 1012hPa (2)① 北東の風 ② 2 (3) D (4) Q

[解説]
(1) 等圧線は4hPaごとに引く。
  Pに近づくほど気圧が高くなっているので,
  Aの気圧は1008hPaより4hPa高い。
  よってAの気圧は1012hPaである。

(2) 矢羽根の示す向き(北東)から風が吹いてくるので
  北東の風である。
  風力は矢羽根の数なので,風力は2。

(3) 等圧線がつまっているほど風は強いので,
  D地点の方が風が強い。

(4) まわりより気圧が高いPは高気圧で,
  まわりより気圧が低いQは低気圧である。

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 湿度と雲
 [要点-飽和水蒸気量と湿度]
 
飽和水蒸気量:空気1m3中に含むことができる水蒸気の最大量(g/m3)

湿度=(空気1m3中に含まれる水蒸気(g))÷(飽和水蒸気量(g))×100 (%)

 

例) 25℃で1m3あたり18gの水蒸気を含む場合
   18÷23.1×100=約78(%)

露点:水蒸気が飽和するときの温度。このとき湿度は100%。
(実験)室温26℃の室内で,水を入れた金属製のコップに氷水を少しずつ加えていくとき21℃でコップの表面がくもった。→露点は21℃,湿度(しつど)は 18.3÷24.4×100=75%

 

 (飽和水蒸気量と湿度) 
   
湿度=(水蒸気量)÷(飽和水蒸気量)×100である。

飽和水蒸気量とは空気1m3中に含むことができる水蒸気の最大量である。

温度が下がると飽和水蒸気量は小さくなっていき,湿度は上がる

例えば,1m3あたり17.3g含んでいる空気は30℃のときの湿度は,(17.3÷30.4×100=約57%)であるが,20℃に冷やされると湿度は(100)%になる。

 (湿度を求める実験) 
  
金属製のコップの中にくみ置きの水を入れ,水温を下げていった。その結果,水温が15℃になった時,コップの表面がくもりはじめた。この時の室温は20℃であった。
 
コップの表面がくもり始めたのは,空気がコップのまわりで冷やされ,飽和水蒸気量が小さくなって湿度が高くなり,15℃で露点に達して,水蒸気が水滴になったためである。

このことから最初は(12.8)g/m3の水蒸気を含み,20℃での湿度は(12.8)÷(17.4)×100=約74%であることがわかる。

 湿度-飽和水蒸気量と湿度



空気中にふくむことのできる水蒸気(気体)の量には限度がある。
たとえば,気温が30℃のとき,
空気1m3中にふくむことができる水蒸気の最大量は約30.4gである。
この最大量を飽和水蒸気量という。

飽和水蒸気量は温度が低くなると小さくなる。
たとえば,気温が30℃→20℃→10℃と下がっていくと,
飽和水蒸気量は,
30.4g/m3→17.3g/m3→9.4g/m3と小さくなっていく。

30℃で20g/m3の水蒸気をふくむ空気は,
あと,30.4-20=10.4(g/m3)の水蒸気をふくむことができるが,
20℃まで温度を下げると,
20-17.3=2.7(g/m3)の水蒸気がとけきれなくなって,
水滴(水)として出てくる。

[問題]
気温が18℃で,1m3中に13.6gの水蒸気をふくむ空気がある。
18℃のときの飽和水蒸気量を15.4 g/m3として
次の各問いに答えよ。
(1) この空気は,1m3中にあと何gの水蒸気をふくむことができるか。
(2) この空気の湿度は何%か。四捨五入して整数で答えよ。

[解答]
(1) 1.8g (2) 88%

[解説]



(1) 気温が18℃のときの飽和水蒸気量は
  15.4 g/m3であるので,
  1m3中にあと 15.4-13.6=1.8(g)
  の水蒸気をふくむことができる。

(2) 例えば30℃のときの飽和水蒸気量は約30g/m3であるが,
  1m3中に15gの水蒸気をふくんでいるときは,
  ふくむことのできる最大量の50%(15÷30×100=50%)
  をふくんでいることになる。
  このとき湿度(しつど)は50%であるという。

(湿度%)=(1m3の空気中にふくまれている水蒸気量)÷
     (飽和水蒸気量)×100 という式で表すことができる。

この空気は1m3中に13.6gの水蒸気をふくんでおり,
気温18℃のときの飽和水蒸気量は15.4 g/m3なので,
(湿度)=13.6÷15.4×100=88.31・・・(%)
四捨五入して整数にすると,約88%になる。

 気温低下→湿度上昇・露点

[問題]
気温が18℃で,1m3中に13.6gの水蒸気をふくむ空気がある。
下の表は,気温と飽和水蒸気量の関係を示したものである。
次の各問いに答えよ。




(1) この空気の温度を低くしたとき,
  湿度は高くなるか,低くなるか。
(2) (1)のように考えたのはなぜか。
   「気温が低いほど・・・から。」の形で答えよ。
(3) この空気の露点は何℃か。

[解答]
(1) 高くなる。 
(2) 気温が低いほど飽和水蒸気量が小さくなるから。 
(3) 16℃

[解説]



温度が下がると飽和水蒸気量が小さくなるために
湿度が上昇する。
この空気の場合,
18℃:(湿度)=13.6÷15.4×100=約88%
17℃:(湿度)=13.6÷14.6×100=約93%
16℃:(湿度)=13.6÷13.6×100=100%

16℃のときの飽和水蒸気量は13.6 g/m3で
湿度は100%に達してしまう。

これより温度が下がると,
飽和水蒸気量は実際にふくんでいる水蒸気量13.6 g/m3より
小さくなってしまい,
空気中にとけきれなくなった水蒸気は
凝結して水滴となる。

水蒸気が凝結し始める温度(この空気では16℃)を
露点という。

 グラフを使った問題

[問題]
図の曲線は気温と飽和水蒸気量との関係を
表したものである。
A~Cは異なる空気の状態を示したものである。
次の各問いに答えよ。
(1) Aの空気の湿度は何%になりますか。(小数第1位を四捨五入)
(2) A~Cのうちもっとも湿度が低い空気はどれか。
(3) A~Cのうち露点が同じ空気はどれとどれか。
(4) Aの空気を冷やした。
  水滴ができ始めるのは気温が何℃のときか。



[解答]
(1) 68% (2) C (3) BとC (4) 18℃

[解説]

 

(1) グラフより,Aの空気は温度が24℃で,
  1m3あたり15gの水蒸気をふくんでいる。
  グラフより24℃のときの飽和水蒸気量は1m3あたり22gである。

  (湿度)=(水蒸気量)÷(飽和水蒸気量)×100なので,
  (Aの湿度)=15÷22×100=約68(%)である。

(2) (1)と同様にして,
  (Bの湿度)=10÷15×100=約67(%)
  (Cの湿度)=10÷22×100=約45(%)
  よって,最も湿度が低いのはCである。

(3)(4) 温度を下げていくとき,
  空気1m3中にふくまれる水蒸気量は変化せずに
  温度だけが下がるので,点は水平方向左に移動していく。
  たとえば,空気1m3中15gの水蒸気をふくむAの場合,
  温度を下げていくとA’の点に達したとき,
  飽和水蒸気量も15g/ m3となり,
  湿度が100%の状態になる。
  (これ以上温度が下がれば,空気中の水蒸気がとけきれなくなって,
  一部が水滴となって出てくる)。

  このときの温度を露点という。
  Aの露点はA’の温度18℃である。

  同様に,グラフからBの露点は11℃,
  Cの露点は11℃と読み取ることができる。

 部屋の中の水蒸気量

[問題]
下の図は,1m3中の空気の状態をモデルで表したもので,
A~Cは同じ空気で温度がそれぞれ異なっている。
これについて次の各問いに答えなさい。



(1) 空気の温度が露点と同じになっているのはA~Cのどれか。
(2) 空気の温度がもっとも高いのはA~Cのどれか。
(3) (2)の空気の湿度は何%か。小数第1位を四捨五入して整数で答えよ。

[解答]
(1) C (2) A (3) 71%

[解説]
(1) Cの空気は,まだふくむことができる水蒸気量は0gで,
  かつ水滴もできていないことから,
  実際にふくんでいる水蒸気量と飽和水蒸気量が等しくなっている。
  このことからCの空気の温度は露点と同じになっていると判断できる。

(2) 実際にふくんでいる水蒸気の量が同じ場合,
  空気の温度が高くなるほど飽和水蒸気量は高くなり,
  湿度が下がって,まだふくむことができる水蒸気の量が増加する。
  このことよりAの空気の温度が一番高いと判断できる。

(3) Aにおいて,実際にふくんでいる水蒸気の量は12gで,
  まだふくむことができる水蒸気の量は5gである。
  したがって,飽和水蒸気量は,12+5=17(g)である。
  (湿度)=12÷17×100=約71(%)

 1日の湿度と気温の変化

[問題]



上の図はある日の気温と湿度の測定値のグラフであり,
表は気温(℃)と飽和水蒸気量(g/m3)との関係を表している。
次の各問いに答えよ。
(1) この日,12時の空気1m3中にふくまれていた水蒸気量は何gか。
  小数第2位を四捨五入して求めよ。
(2) 気温11℃,湿度96%の空気1m3が7℃になったとき,
  空気1m3あたり何gの水滴ができるか。



[解答]
(1) 9.5g (2) 1.8g

[解説]



(1) Aは夜明けから上昇し,午後2時ごろ最高になっている。
  このことからAは気温であると判断できる。
  したがって,Bは湿度である。

  グラフより12時の気温は20℃,湿度は55%であることがわかる。
  表より20℃のときの飽和水蒸気量は空気17.3g/ m3であるので,
  1m3あたりに実際にふくまれている水蒸気量は17.3gの55%で,
  17.3(g)×0.55=約9.5(g)である。

(2)表より,気温11℃のときの飽和水蒸気量は10.0gである。
  湿度が96%なので,
  1m3あたりに実際にふくまれている水蒸気量は,
  10.0(g)×0.96=9.6(g) 

  7℃のときの飽和水蒸気量は7.8 g/ m3であるので,
  1m3あたり9.6-7.8=1.8(g)が水滴となって出てくる。

 [要点-雲のできる理由]
 
実験
 注射器を引くとフラスコ内の空気が膨張 → 気温が下がる
 →露点に達して水滴ができ,フラスコ内が白くくもる。

雲のでき方
 上昇気流→気圧が低下→空気が膨張→温度が下がる
 →露点に達し飽和の状態になる→水蒸気が水滴になる。

   

 (気圧) 
   
大気の重さによって生じる圧力を気圧といい,1013hPaを1気圧と定めている。

高いところへ行くほど,気圧は低くなるが,これはその高さに相当する分だけ大気の重さが減るからである。

山頂の空気を入れてふたをしたプラスチック容器を,ふもとまで持ってくると容器はつぶれてしまう

 (雲のできかた) 

 
図1で,注射器を引くと,フラスコ内の空気が膨張するためにフラスコ内の気温が下がり,中の空気は飽和の状態になって露点に達して水滴ができ,フラスコ内が白くくもる。
これが雲のできる原理である。

2図で,空気が上昇すると周囲の気圧は低くなり空気は膨張し,温度が下がる

やがて露点に達し,水蒸気は水滴になり,雲ができる。

 雲のできかた-高度による気圧の変化
 
[問題]



上の図は,高さによる気圧の変化を表したものである。
これについて,次の各問いに答えよ。
(1) 高いところへ行くほど,気圧はどうなるか。
(2) 図から,100m高くなると,気圧は何hPa下がっていくか。
  次から選べ。
  [ 10hPa 30hPa 50hPa 70hPa ]
(3) (2)から,地上の気圧が1020hPaのとき,
  高さ4000mの山頂での気圧は何hPaになるか。
(4) 山頂の空気を入れてふたをしたプラスチック容器を,
  ふもとまでもってくると容器はどうなるか。

[解答]
(1) 低くなる。 (2) 10hPa (3) 620hPa (4) つぶれる。

[解説]



(1) 図より高さが0mでは約1000hPa,
  2000mでは約800hPa,
  4000mでは約600hPaとなっており,
  高いところへ行くほど気圧は低くなっている。
  気圧は,それより上にある空気の重さによって生じるが,
  上空へ行くと,
  その高さに相当する分だけ大気の重さが減るので,
  気圧が減少する。

(2) 0~2000mで1000-800=200(hPa),2000~4000mで
  800-600=200(hPa) 気圧が減少する。
  よって1m高くなると,
  200(hPa)÷2000(m)=0.1(hPa)気圧は減少し,
  100m高くなると0.1(hPa)×100=10(hPa)気圧は減少する。

(3) 100m高くなると10hPa気圧は減少するので,
  4000m高くなると,
  気圧は10(hPa)×(4000÷100)=400(hPa)低くなる。
  よって,高さ4000mの山頂での気圧は
  1020-400=620hPaとなる。

(4) 例えば山頂の気圧が600hPaのとき,
  山頂の空気を入れてふたをしたプラスチック容器の中の圧力は
  600hPaである。
  これを気圧が1000hPaの地上にもってくると,
  容器の外の気圧が1000hPaで容器の中が600hPaなので,
  容器は外からおされてつぶれてしまう。

 雲のできかたを調べる実験
 


気体は膨張すると温度が下がり,
圧縮されると温度が上がる性質をもっている。

図の実験で,ピストンを引くと
フラスコ内の空気は膨張して温度が下がる。

フラスコ内にはあらかじめ水を入れて湿度を高くしているため,
温度が少し下がっただけでも露点に達して,
とけきれなくなった水蒸気が水となって出てくる。

この実験では,フラスコ内にけむりを入れているが,
けむりを核として水蒸気が凝結して小さな水滴となり,
フラスコ内に浮かぶ。

ピストンを引いたときフラスコ内が白くくもるのは,
この水滴の集まりができるためである。

ピストンを押すと,フラスコ内の空気が圧縮されて温度が上がり,
くもりが水蒸気に戻るので,くもりが消える。

 上昇気流と雲①
 
下の図1のように,
透明な容器Aの中に少量の水と線香の煙を入れて,
ゴム管で容器Bをつないだあと,
容器Bをおしたりはなしたりして
容器Aの中のようすを観察したら,
容器Bをはなしたときに容器Aの中が白くくもり,
容器Bをおすと容器Aの中の白い煙が消えた。






[解説]



図1で,容器Bをはなすと
容器A内の空気がBへ引かれてA内の気圧は減少し,
A内の空気の温度は低下する。

A内の空気の温度が低下し,やがて露点以下になり,
A内の水蒸気がとけきれなくなって
水滴としてでてきたものが白いくもりである。

図2は雲ができる原理を説明したもので,
上昇気流があるときに雲ができる。

高度が上がるとその上に乗っかっている空気の層が
うすくなるので気圧は下がる。

上昇気流によって,空気のかたまりが上昇した場合,
まわりの気圧が下がるため,
空気のかたまりは膨張して温度が下がる。

ある一定の高さまで上昇すると,
空気のかたまりはやがて露点に達し,
とけきれなくなった水蒸気が
空気中の微細なちり(図1の線香の煙に相当)を核として
凝結し水滴となって空中に浮かぶ。
これが雲である。

雲のできはじめる所は
露点に達しているので湿度は100%である。

雲のできる高さは,
上昇する空気の湿度によって変わり,
湿度が高いと低いところからできはじめる。

空気中に浮かんだ水滴は
上昇気流によって支えられるために
すぐには落ちてこない。

上昇気流に乗って空気がさらに上昇すると水滴が発達し,
上昇気流で支えきれなくなると,
落下していく。これが雨である。

上昇し続けて温度がさらに下がり0℃以下になると,
水滴は凍って氷の粒(つぶ)になる。
これが,とけないで地上に落ちてきたものが雪である。

[問題]
雲が発生しやすい場所は,下図のA~Dのどの場所か。



[解答]B
[解説]
空気の流れが山の斜面にそって上昇するとき,
空気のかたまりは膨張して温度が下がり,
やがて露点に達して水蒸気が水滴となって雲ができる。

こうして,図のB付近で雲が発生する。
山の頂上をこえた空気の流れは,
今度は山の斜面に沿ってくだり始めるが,
このとき空気は圧縮されて温度が上がり,
やがて露点以上になって水滴は水蒸気となり,
雲は消える。

 上昇気流と雲②
 
[問題]



上の図は地上付近の空気が上昇して,
雲ができるようすを模式的に表したものである。
これについて,次の各問いに答えよ。
(1) 空気が上昇するとその体積はどうなるか。
(2) 空気がAの高さまで上昇すると,水滴が発生する。
  このときの温度を何というか。
(3) 空気がBの高さまで上昇すると,氷の結晶ができる。
  このときの温度は何℃か。
(4) 空気は上昇すると100mにつき,1℃の割合で温度が下がる。
地上で20℃,湿度70%の空気が上昇すると
  何mの高さで雲ができはじめるか。



[解答]
(1) 大きくなる。 (2) 露点 (3) 0℃ (4) 600m

[解説]
(3) さらに上昇して気温が下がり,0℃になったとき,
  水滴は凍って小さい氷の粒になる。

(4) 表より,20℃のときの飽和水蒸気量は17.3g/m3である。
  湿度が70%なので,
  空気1m3中にふくまれている水蒸気の量は,
  17.3×0.7=約12.1(g)である。

  14℃のときの飽和水蒸気量は12.1gなので,
  この空気は14℃に下がったときに露点に達する。

  すなわち,20-14=6(℃)だけ温度が下がったとき
  露点に達して雲ができはじめる。

  100mにつき,1℃の割合で温度が下がるので,
  100×6=600(m)上昇したときに露点に達する。

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 前線
 [要点-気圧と風]
 
 

1気圧1013hPa

等圧線:気圧の等しい地点を結んだ線。1000hPaを基準とし4hPaごとに引く。

風のふき方:気圧の高いほうから低いほうへふく。等圧線が密なほど風は強い

低気圧:まわりより気圧が低い→空気が吹き込む→上昇気流→天気が悪い

高気圧:まわりより気圧が高い→空気が吹き出す→下降気流→天気がよい

・北半球では,風は等圧線に垂直でなく,進行方向の右へそれる。

 (低気圧と高気圧間の風の流れ) 
   
低気圧の中心部(A)では,まわりから風がふきこみ,上昇気流が生じている。
このためが発生しやすく,天気はい。

逆に,高気圧の中心部(B)では下降気流を生じ,風はまわりに吹き出しており,天気はよい

 (等圧線と風向・風力) 
 
aの風向きは北北東で,風はBの中心に吹き込んでいる
a,bの天気はである。
これからBは低気圧の中心であるとわかる。

等圧線は4hPaごとに引かれるのでb点の気圧は,(1016-4×2=1008hPa)である。

c,dの天気は晴れで,風が吹き出しているのでAは高気圧である。
等圧線の間隔が狭いほど風が強いので,eとfではfのほうが風が強い。

 [要点-低気圧と前線]
 
 

 

気団:温度や湿度が同じ大気のかたまり。
     暖気団と寒気団が接すると混じらず前線面をつくる。
     前線面が地表面と交わるところを前線という。

温帯低気圧の中心から南西に寒冷前線,
南東に温暖前線がのび偏西風で西→東に進む。

寒冷前線:重い寒気が暖気を押して,その下にもぐり込む。
      →前線の進行方向の後ろに急な上昇気流→積乱雲などができる。
      →前線の後ろで,激しい短時間の雨が降る。前線の通過後気温が下がる。

温暖前線:軽い暖気が寒気を押して,その上に乗り上げる。
      →前線の進行方向の前にゆるやかな上昇気流→乱層雲などができる。
      →前線の前で,ゆるやかな長雨が降る。前線の通過後気温が上がる。

 (低気圧と前線) 
   
AB,ACより上が寒気団,下が暖気団で,接する面を前線面,地表面と交わる所を前線という。

西から東へ吹く偏西風のために低気圧Aはへ進む。その結果,ABでは寒気団が暖気団をおすように進む。

この前線ABを寒冷前線という。また,ACは暖気団が寒気団をおすように進む。この前線ACを温暖前線という。
温帯低気圧は通常この2つの前線を伴う。

 (寒冷前線) 
 
寒冷前線は冷たい空気が暖かい空気をおしているが,冷たい空気は暖かい空気より重いために,暖かい空気の下にもぐり込む

暖かい空気は押し上げられ,前線の進行方向の急な上昇気流ができ積乱雲のような垂直方向の雲が発達する。

雨は前線の進行方向ので,激しく短い雨が降る。

前線通過後,気温は下がる
 (温暖前線) 
 
温暖前線は暖かい空気が冷たい空気をおしているが,暖かい空気は冷たい空気より軽いために,冷たい空気の上に乗り上げ,進行方向のなだらかな上昇気流ができ,乱層雲のような雲が発達する。

雨は前線の進行方向のの部分で降り,ふり方はしとしとと長い

雨の降る範囲は広い
前線が通過した後,気温は上がる。

 気団と前線



気体でも液体でも温度が低いほど密度が大きくなり,
同じ体積でくらべると重くなる。

また,あたたかい空気と冷たい空気がぶつかった場合,
すぐには混じり合わない。

図1のように,左側の氷水によって冷やされた空気Aは
右側の空気よりも重いため,
しきりを取り除くと左側の空気Aは
右側の空気Bの下にもぐり込み,
図2のような状態になる。

図のような現象は,地表近くの大気中でも見られる。
気温や湿度がほぼ一様な空気の大きなかたまりを気団という。

温度が比較的高い気団を暖気団,
温度が低い気団を寒気団という。

寒気団と暖気団がぶつかったときにできる堺の面を
前線面という。
また,前線面が地表と接するところにできる堺目の線を前線という。

 寒冷前線と温暖前線



図Ⅰは寒気団が暖気団をおしている場合である。
冷たい空気は暖かい空気より重いので,
寒気団は暖気団の下にもぐり込む。

暖気団は下から持ち上げられ,
その結果,垂直方向に上昇気流が発生し,
垂直方向に発達する積乱雲ができる。

寒気団と暖気団の境目の前線面が地上に接する前線は,
寒気団が暖気団をおして前へ進むので,
この前線を寒冷前線といい, の記号で表す。

図Ⅱは暖気団が寒気団をおしている場合である。
暖かい空気は冷たい空気より軽いので,
暖気団は寒気団の上に乗り上がっていく。

その結果,なだらかな上昇気流が発生し,
広い範囲に層状の乱層雲などが発生する。

暖気団と寒気団の境目の前線面が地上に接する前線は,
暖気団が寒気団をおして前へ進むので,
温暖前線といい, の記号で表す。

 低気圧と前線



温帯で発生する低気圧を温帯低気圧という。
温帯低気圧ができると,
その中心に空気のうずができ,
南西方向と南東方向に前線ができることが多い。

上図のように,南西方向では,
寒気が暖気をおすので寒冷前線となり,
南東方向では,
暖気が寒気をおすので温暖前線となる。

低気圧の中心付近では,
まわりから空気が吹き込むため上昇気流ができる。

前線は低気圧と一体になって西から東へ進む。
なお,前線ができるのは低気圧の場合だけで,
高気圧の場合はできない。

 前線付近の雨・気温など





日本付近の上空には,
つねに西から東の方向に偏西風が吹いている。

このため,低気圧と前線,移動性高気圧などは
西から東(または北東)の方向に移動する。

低気圧から南西方向にのびる寒冷前線では,
寒気が暖気をおすが,
寒気は暖気より重いので暖気の下にもぐりこむ。

下から押し上げられた暖気は垂直方向に上昇し,
垂直方向に発達する積乱雲ができる。

上図のように,
この雲は前線の後方にでき,厚く幅はせまいので,
前線の後方の狭い範囲に激しい雨をふらせる。

雨の降る時間は短い。
寒冷前線が通過するとき,気温・風向なども変わる。

寒冷前線が通過する前は,暖気団の中にあり,
風向きは南西方向で,突風が吹くことが多い。

寒冷前線が通過すると,激しいにわか雨が降り出し,
寒気団の中にはいるので気温は下がる。

また,等圧緯線の向きが変わるので風向きも,
上図Aのように北西方向に変わる。

低気圧から南東方向にのびる温暖前線では,
暖気が寒気をおしているが,
暖気は寒気より軽いため寒気の上に乗り上げ,
ゆるやかな上昇気流が発生して,
乱層雲など層状の雲が横方向にうすく発達する。

そのため,雨の範囲はひろく,雨の降る時間も長い。
また,雲の層がうすいため,雨の降り方はおだやかである。

温暖前線通過前は,おだやかな長雨がふり,
寒気団の中にあるので気温も低いが,
温暖前線が通過すると雨がやみ,
また,暖気団の中にはいるので気温もあがる。

また風向も,右上図Bのように南西方向に変わる。

 へいそく前線



寒冷前線は温暖前線より速さが速いので,
寒冷前線が温暖前線に追いつき,
へいそく前線ができる。

 [要点-前線の通過と天気の変化]
 
 

・前線を伴った低気圧Oは東の方向へ移動するので,
 A地点の相対的な位置は,上図のようにA1→A2→A3と変わる。

A1:寒気団の中で,気温は低い。おだやかな長雨。

温暖前線bが通過→雨がやむ。気温は上がる。風向きが変わる。

A2:くもりか晴れ。暖気団の中なので気温は高い。

寒冷前線aが通過→激しい短時間の雨。気温は下がる。風向きも変わる。

A3:激しい雨。気温は低い。

 (前線の通過と天気図) 
 
温暖前線bでは進行方向の前方で雨が降るのでAではしとしとと長い雨が降っている。

寒気団の中にあるので気温は低い
風向きは南東の方向である。
しばらくすると温暖前線bが通過して,雨がやみ,気温は上がる
風向きは南西の方向に変わる。

Bでは雨が降っていない
暖気団の中にあるので気温は高い

しばらくすると,寒冷前線aが通過して,気温が下がり,はげしいにわか雨がふりだす。

風向きは,南西から北西の方向に変わる。
雨は比較的短時間である。
 (前線の通過とグラフ) 
 
Aは気温,Bは気圧,Cは湿度を表している。

12時から13時の間に,気温が下がり,湿度が上がってやがてが降り出し,さらに風向きも変わっている。

以上から,12時から13時の間に寒冷前線が通過したことが分かる。


 前線の通過-前線の通過による天気の変化
 


(1) 雨の範囲は温暖前線の前方(Aはその範囲内)と
  寒冷前線の後方(Dはその範囲内)と低気圧の中心付近である。
  したがって,AとDでは現在雨が降っていると考えられる。

(2) 寒冷前線の後方では垂直に発達する積乱雲が発生し激しい雨が降る。
  C地点は現在寒冷前線の前方にあって雨はまだ降っていないが,
  やがて寒冷前線が通過し激しい雨が降り出すと予想される。

(3) A地点は現在温暖前線の前方にあっておだやかな雨が降っているが,
  やがて温暖前線が通過して雨がやみ,暖気団の中にはいるので
  気温も上がると考えられる。

 前線の通過とグラフ
 
[問題]
次のグラフは,5月16日~17日にかけて
前線が通過したときの天気の変化のようすを
記録したものである。



(1) 前線が通渦したのは,何時~何時の間だったと考えられるか。
(2) ①通過した前線は何前線か。
  ②また,そう考えた理由も書け。

[解答]
(1) 19時~20時 
(2)① 寒冷前線 
  ② 雨が降り始め,風向きが変わり,気温が下がったから。

[解説]
前線(ぜんせん)が通過するとき風向きが変わり,雨も降る。
したがって,19時から20時の間に前線が通過したと判断できる。

19~20時あたりで,気温が下がっていることから,
通過したのは寒冷前線であったと判断できる。



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 日本の天気
 [要点-天気図と天気変化]
 
 

 
日本上空には西から東へ吹く(偏西風)があり,その影響で気圧配置は(西から東)へ動いていく。

したがって1日目が(A)で,2日目が(C),3日目が(B)である。

Aでは東北と北海道は高気圧におおわれているので天気が(良く),九州や中国四国は()と考えられる。

 偏西風と天気の変化



日本付近では,上空の偏西風の影響で,
低気圧や移動性高気圧は
西から東(または北東)の方へ1日に500~1000km移動する。

下の3つの天気図の前線をともなう低気圧は,
北東の方向に移動していることがわかる。
したがって,天気は西から東に変化する。



 海陸風・季節風-海陸風



海に面した地域では,海陸風という風がふく。
海陸風は,季節風と似た現象で,風向きが1日のうちで変化する。

海陸風が吹く原因は次のように説明できる。
岩石はあたたまりやすく冷えやすいが,
水はあたたまりにくく冷えにくい。

このため,昼間は陸地の温度が海よりも高くなる。
空気はあたためられると膨張して密度が小さくなり気圧が低くなる。

したがって,昼間は陸地側の気圧が海側の気圧より低くなり,
風は海側から陸側にふく。これを海風という。

気圧が低い陸側では上昇気流が,気圧が高い海側では下降気流が生じる。
夜間は,陸地の温度は海よりも低くなる。
空気は冷やされると収縮して密度が大きくなり気圧が高くなる。

したがって,夜間は陸地側の気圧が海側の気圧より高くなり,
風は陸側から海側にふく。これを陸風という。

気圧が高い陸側では下降気流が,気圧が低い海側では上昇気流が生じる。
海風と陸風が入れかわる朝方と夕方には,風が止まる時間帯がある。
これを,朝なぎ,夕なぎという。

この海陸風の現象は,夏に顕著である。
夏は,陸地の昼夜の温度差が大きいためである。

 季節風



岩石と水はあたたまり方(冷え方)に違いがあるが,
この違いが季節風をもたらす。

岩石はあたたまりやすく冷えやすいが,
水はあたたまりにくく冷えにくい。

このため,冬に大陸は海よりも低温になる。
空気は冷たくなると収縮して密度が大きくなるため気圧が高くなる。

大陸では,冬にはシベリア高気圧(シベリア気団)が発達し,
海側の気圧が低くなって,
西高東低の気圧配置になるため,北西の季節風がふく。

すなわち,大陸では高気圧におおわれて下降気流が生じ,
海側へ風が吹き出し,
気圧の低い海側では,流れ込んだ風が上昇気流となる。

夏は,岩石よりなる大陸の気温が海側より高くなる。
空気はあたためられると膨張して密度が小さくなり気圧が低くなる。

海側の気圧が相対的に高くなり,
太平洋には太平洋高気圧(小笠原気団)が発達し,
南東の季節風がふく。

 [要点-日本の天気]
 
 
海陸風:昼間は海風(海側→陸側),夜は陸風(陸側→海側)
 朝方と夕方には風が止まる(なぎ)

季節風:冬は北西の季節風,夏は南東の季節風

各季節の天気
  :シベリア気団が発達→西高東低の気圧配置,北西の季節風
梅雨 :オホーツク海気団と小笠原気団→停滞前線(梅雨前線)
  :小笠原気団が日本列島をおおう→南東の季節風
春と秋:移動性高気圧→天気が周期的に変わる

 (海陸風) 
 
昼間は陸地の温度が海よりも高くなる。空気は暖められると膨張して密度が小さくなり気圧が低くなるので,風は側から側にふく。
これを海風という。

夜間は逆に陸風がふく。

海風と陸風が入れかわる朝方と夕方には,風が止まる。
これを,なぎという。
 (季節風) 
 
冬にはシベリア気団が発達し太平洋側は気圧が低くなり西高東低の気圧配置になるため,北西の季節風がふく(図の(A))。

夏は,小笠原気団が発達し,南東の季節風がふく(図の(B))。

 (各季節の天気) 
 
冬はシベリア気団(B)が発達して西高東低の気圧配置になり,北西の季節風が吹き,日本海側に大雪を降らせる。

6月頃,オホーツク海気団(C)と小笠原気団(A)の勢力がつり合い,停滞前線の一種である梅雨前線ができる。

7月になると,小笠原気団(A)の勢力が強くなって,日本列島をおおう。春と秋は移動性高気圧が周期的に日本列島を通過する。


 4つの気団



温度や湿度に特有の性質をもつ大きな空気のかたまりを
気団という。

日本のまわりの4つの気団(高気圧)の気温と湿度には
次のような特徴がある。
①小笠原気団とオホーツク海気団は,
 海上で発生するので湿度が高い。

②これに対し,シベリア気団や揚子江気団は大陸で発達するので
 乾燥している。

また,南に位置する小笠原気団と揚子江気団は暖かく,
北に位置するシベリア気団とオホーツク海気団は冷たい。

 



 

冬には冷たく乾燥したシベリア気団が発達するため,
西の大陸側の気圧が高く,
東の太平洋側の気圧が低い西高東低の気圧配置となる。
このため,北西の季節風が吹く。

シベリア気団からふき出した乾燥した風は,
日本海で水蒸気が供給され,
日本海側の山地・山脈にあたって
上昇気流が生じて雲を発生させ雪を降らせる。

太平洋側では,
雪を降らせて水蒸気が少なくなった冷たく乾燥した季節風が
吹くため,晴天で,湿度は低くなる。

 梅雨~夏
 


6月頃,オホーツク海気団と小笠原気団が発達して,
接して勢力がつり合う。
このときにできる前線は停滞前線の一種で
梅雨前線ともよばれる。

前線上に小さい低気圧ができて,
雨やくもりのぐずついた天気が続く。

7月になると,しだいに小笠原気団の勢力が強くなって,
梅雨前線を北へ押し上げ,
梅雨前線は7月末に津軽海峡付近で消滅する。
このため,北海道地方には梅雨がない。

夏は,
日本は小笠原気団におおわれるため蒸し暑い晴天が続く。
夏には日中の強い日射で強い上昇気流が生じて積乱雲が発生し,
雷をともなう夕立が降ることがある。

 春・秋
 
 

秋と春には,揚子江気団が発達し,
その一部が移動性高気圧となって日本を通過する。
そのため,天気は3~5日ぐらいで周期的に変わる。

 台風
 
 

熱帯低気圧は熱帯地方に発生する低気圧で,
前線を伴わない。

熱帯低気圧が発達して中心付近の最大風速が
17.2m/秒以上になったものを台風という。

台風は,はじめ西へ移動するが,しだいに北上し,
日本付近では,偏西風の影響で東に進路を変える。

台風は日本の北の方向へ移動していくにつれて
その勢力を小さくしていくが,
それは,海面の温度が低くなり上昇気流が弱くなるからである。

台風の中心付近では激しい上昇気流が生じるので,
積乱雲などが発達し激しい雨が降る。

夏の台風は小笠原気団におされて,
そのまわりを大回りに進むので大陸や日本海を通ることが多いが,
秋になると小笠原気団の勢力が弱まるために,
日本の南岸を通るようになる。

 季節総合
 




梅雨時期の天気図を見分けるポイントは,
日本列島付近に東西にのびる梅雨前線(停滞前線)( )である。

この前線は6月頃,
オホーツク海気団と小笠原気団が発達して,
接して勢力がつり合うことによってできる。

7月になると,しだいに小笠原気団の勢力が強くなって,
梅雨前線を北へ押し上げる。
これが梅雨明けである。

夏の天気図の特徴は,
日本が高気圧(小笠原気団)におおわれていることである。

冬の典型的な天気図は,
西の大陸付近に高気圧(シベリア気団)があり,
東側に低気圧があって,等圧線が南北に走り,
西高東低の気圧配置になっている。

秋と春には,揚子江気団が発達し,
その一部が移動性高気圧となって日本を通過する。
低気圧と高気圧が交互に通過するため,
天気は3~5日ぐらいで周期的に変わる。

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