理科2年 化学

    分 解     原子分子 化合と化学反応式 酸化還元と熱 化学変化と質量

 分解
 [要点-炭酸水素ナトリウムと酸化銀の分解]
 
(1)分解:1つの物質が2つ以上の別の物質に分かれる化学変化。

(2)炭酸水素ナトリウム(重そう,ベーキングパウダー)の分解
 
 

・炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム+水+二酸化炭素
・二酸化炭素:石灰水を白くにごらせる。
 水:試験管の口元にたまる。塩化コバルト紙→赤色
 炭酸ナトリウム:試験管に残る白い固体。
 アルカリ性でフェノールフタレイン溶液を赤色に変える。
・試験管を傾ける:水の逆流を防ぐため。
・実験を終えるときは,ガラス管を水から抜いた後に火を消す。
 (反対にすると水が逆流して試験管が割れる)

(3)酸化銀の分解

 

・酸化銀→銀+酸素 (2AgO→4Ag+O)
・酸素:線香を近づけると線香が燃え上がる。
 銀 :みがくと銀色に光る。

 (炭酸水素ナトリウムの分解)
   
炭酸水素ナトリウム→(炭酸ナトリウム)+(水)+(二酸化炭素) という(分解)反応が起こる。
発生する気体は(二酸化炭素)で石灰水に通すと(白くにごる)。
液体Aは()で塩化コバルト紙を(赤色)に変える。
試験管に残った(炭酸ナトリウム)は水にとけて(アルカリ)性を示し,フェノールフタレイン溶液を加えると(赤色)に変化する。
試験管を図のように傾けるのは,Aにできた水が加熱している部分に流れると(試験管が割れる)からである。
火を消すときには,まず,(ガラス管を水から取り出しておく)。
これは,先に火を消すと(水が逆流して試験管が割れる)おそれがあるからである。

 (酸化銀の分解)
 
 加熱すると,酸化銀→(銀)+(酸素) という(分解)反応が起こり,(黒色)の酸化銀は(白色)の銀に変わる。
銀は金属の一種であるので,(1)試験管の底でこすると(きらきら光り),(2)かなづちでたたくと(平らに延び),(3)電気を(通す)。
また,酸素が発生することは火のついた線香を試験管にいれると線香が(炎を上げて燃え上がる)ことで確認できる。


 炭酸水素ナトリウムの分解-分解によってできる物質



炭酸水素ナトリウムを加熱すると,
炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム+水+二酸化炭素
の分解反応が起こる。

発生した水(水蒸気)は試験管の口付近で冷えて
液体(水滴)になり付着する。

水であることを確認するためには塩化コバルト紙を使う。
水にふれると青色の塩化コバルト紙は赤色(桃色)に変化する。

炭酸水素ナトリウムの分解で発生した二酸化炭素は
石灰水を使って確認する。
二酸化炭素を石灰水の中に通すと,石灰水は白くにごる。

炭酸水素ナトリウムは別名重曹(ふくらし粉)として市販されている。
ホットケーキなどを焼くときに使われる。
これは,加熱すると二酸化炭素が発生して,
ホットケーキなどをふくらますことができるからである。

試験管の加熱部分では,
炭酸水素ナトリウムが炭酸ナトリウムという別の物質に変化して残る。
炭酸水素ナトリウムは水に少ししかとけないが,
炭酸ナトリウムはよくとける。

また,炭酸ナトリウムはアルカリ性であるため,
フェノールフタレイン溶液をあざやかな赤色に変える。

加熱前の炭酸水素ナトリウムもアルカリ性であるが,
弱いアルカリ性なのでフェノールフタレイン溶液を
わずかに赤くする程度である。

 実験操作
 


発生した水(水蒸気)は試験管の口付近で冷えて
液体(水滴)になり付着する。

試験管の口の方がやや下になるようにして実験を行うが,
これは,水滴が試験管の加熱部分に戻ると
試験管が割れるおそれがあるからである。

火を消すときには,
まず,ガラス管を石灰水から取り出しておく。
これは,先に火を消すと水が逆流して
試験管が割れるおそれがあるからである。

※炭酸水素ナトリウムを加熱すると,
炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム+二酸化炭素+水
の分解反応が起こる。
これによって発生する水の一部は水蒸気(気体),
一部は水滴になる。

ガスバーナーの火を消すと試験管A内の温度が下がり,
気体の状態であった水蒸気が冷えて水滴(液体)になる。
そのため,試験管内の気圧が急速に下ってしまう。

ガラス管を水につけたままにしておくと,
試験管Aの中に水が逆流することになる。

冷たい水が,まだ十分にさめていない試験管Aの加熱部分にふれると
試験管が割れてしまうおそれがある。

 酸化銀の分解-分解によってできる物質
 


加熱すると,酸化銀→銀+酸素 の分解反応がおこり,
試験管内の物質は黒色から白色に変わる。

これは黒色の酸化銀が白色の銀に変化するためである。
銀は金属であるので,
①試験管の底でこすると光る(金属光沢),
②電気や熱を通す,
③たたくとのびる,
という性質をもっている。

試験管内の物質の色が黒色から白色に変化し出したとき,
試験管の口の部分に火のついた線香を入れると,
線香は炎をあげて燃え上がるが,
これは酸素が発生したためである。

この実験のように,
①物質が別の物質に変わる変化を化学変化という。
②1種類の物質が2種類以上の物質に分かれる化学変化を分解という。
③分解の中でも,加熱することでおこるものをとくに熱分解という。

 実験操作
 


酸化銀を加熱すると,
酸化銀→銀+酸素 の分解反応がおこる。

最初は分解してできた酸素に試験管内の空気が混じるので,
反応がしばらく進み,
試験管内の空気がおし出されたあとで,
発生する酸素を集めなければならない。

酸素は水にとけにくいので,水上置換を使って集める。
実験を終えるときは,
ガラス管を水そうから取り出した後で
火を止めるようにしなければならない。

先に火を止めると,
水が加熱した試験管の中に逆流して
試験管が割れるおそれがあるためである。

 [要点-水の電気分解]
 
 

・水→水素+酸素,2HO→2H+O
 ●○● ●○● → ●● ●● + ○○
 (○:酸素原子,●:水素原子)
・陰極に水素(火を近づけると「ポン」と音を出して燃える)
 陽極に酸素(火のついた線香を近づけると線香が燃え上がる)
・体積比 水素:酸素=2:1
・水酸化(すいさんか)ナトリウムを加える(電気を通しやすくするため)

   
水は電気分解されて,陰極に(水素)が,陽極に(酸素)が発生する。

体積比は,(水素):(酸素)=(2:1)である。

左図で,体積が多いことからAが(水素)で,アが(-)極であると分かる。

水素は,火を近づけると,(ポンと音を出して燃える)。

酸素は火のついた線香を近づけると,(線香が燃え上がる)。

電流を流しやすくするために(水酸化ナトリウム)を加える。


 水の電気分解-発生する気体
 


 

純粋な水は電気を通しにくい。

電気を通しやすくするために水酸化ナトリウムをいれる。
この水溶液に電気を流すと,
水→水素+酸素 の反応が起こり,
水は水素と酸素に分解される。

-極では水素が,+極では酸素が発生する。
-極に発生した水素は自分自身が燃える性質をもっているので,
火のついたマッチを近づけるとポンという音を出して燃える。

+極に発生する酸素は,自分自身は燃えないが,
ものが燃えるのを助ける性質(助燃性)がある。

火のついた線香を近づけると,線香が炎をあげて燃え上がる。

 発生する気体の体積比
 


水を電気分解すると,水→水素+酸素 の反応がおこる。

発生する気体(水素と酸素)の体積比は,
水素:酸素=2:1 になる。
「-極に水素,+極に酸素が発生し,その体積比は,水素:酸素=2:1」。

※後の単元で学習する化学反応式を使えば,
水素と酸素の体積比が2:1になる理由を次のように説明できる。

水は水素原子(H)2個と酸素原子(O)1個からできている化合物で,
その分子はH2Oと表すことができる。
水素分子は水素原子2個からできており化学式はH2
酸素分子は酸素原子2個からできており化学式はO2となる。

水を電気分解すると,水→水素+酸素 という反応が起こるが,
このとき,水分子2個(H-O-H,H-O-H)は,
電気のエネルギーによって分解されて,
水素分子2個(H-H,H-H)と酸素分子1個(O-O)になる。

これを化学反応式で表すと,2H2O→2H2+O2 となる。

ところで,気体の種類が異なる場合でも温度が同じときには,
一定の体積には同じ数の分子が存在する。

2H2O→2H2+O2 の式から,
発生する水素分子と酸素分子の個数の比は2:1になるので,
発生する水素と酸素の体積比も2:1になる。

 実験の操作方法
 
下図のような電気分解装置を使い,
aは電源装置の-極に,bは+極につなぎ,
水の電気分解を行った。



最初ピンチコックは閉じておいて水酸化ナトリウム水溶液を入れる
(開いたままだと,水酸化ナトリウム水溶液は
ビーカーに流れ落ちてしまう)。

試験管に水酸化ナトリウム水溶液を
いっぱいに満たしてゴムせんを軽くのせてふたをする。

次にピンチコックを開いてから
ゴムせんをしっかりおしこむ。
(ゴムせんをしているので,
水酸化ナトリウム水溶液はビーカーに流れ落ちない)。

ピンチコックを開いた後,電流を流す。
電流を流すと電気分解が始まり,
水が気体の水素と酸素に分解される。

ピンチコックを開きわすれていると,
ガラス管内の圧力が非常に大きくなって破裂するおそれがある。
ピンチコックを開いていれば,
発生した気体の体積分の水溶液が排出されるので
破裂するおそれはない。

電流を切ると,気体は発生しなくなるので,
ピンチコックを閉じる。

 化学反応式
 
下図の装置で水にある物質をとかして電流を流して,
発生する気体(水酸化ナトリウム)の性質を調べた。
Aの気体は水素で、Bの気体は酸素。

 

水素や酸素など1種類の原子でできている気体は
原子2個が1組になって1つの分子を作っていることが多い。

水素原子を○,酸素原子を●で表すと,
水素分子は水素原子2個が結びついたものなので
○○(化学式はH2),

酸素分子は酸素原子2個が結びついたものなので
●●(化学式はO2)と表現できる。

水分子は水素原子2個と酸素原子1個が結びついてできているので
○●○(化学式はH2O)と表現できる。

水の電気分解では,
水分子2個(○●○ ○●○)が電気エネルギーで分解され,
水素原子○4個が2個ずつ集まって水素分子2個(○○ ○○)と,
酸素原子●2個が集まって酸素分子1個(●●)ができる。

すなわち,○●○ ○●○ → ○○ ○○+●● と表すことができる。
化学式を使って表すと,2H2O→2H2+O2 となる。

1種類の原子からなる物質を単体という。
水素や酸素は単体である。

これに対し,水・酸化銀・炭酸水素ナトリウムなどのように
2種類以上の原子からなる物質を化合物という。
水・酸化銀・炭酸水素ナトリウムなどの化合物は
電気や熱などのエネルギーで分解できる場合があるが,
単体の水素や酸素などは,それ以上分解することはできない。

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 原子分子
 [要点-原子・分子]
 

原子:物質を作っている最も小さい粒子
 (1.それ以上分割できない,2.新しくできたり,消滅したり,別の原子に変化したりしない,3.種類によって大きさや質量が決まっている)


原子記号:H(水素),O(酸素),C(炭素),Cl(塩素),Cu(銅),Mg(マグネシウム),Ag(銀),Fe(鉄),Zn(亜鉛),Na(ナトリウム),S(硫黄)


化学式:H(水素),O(酸素),CO(二酸化炭素),HO(水),CuO(酸化銅),MgO(酸化マグネシウム),AgO(酸化銀)

 (ドルトンの原子説)
 
19世紀のイギリスの科学者ドルトンは,
(1)原子はそれ以上分けることができない
(2)原子は新しくできたり,種類が変わったり,なくなったりしない
(3)原子は種類によって質量や大きさが異なっている
と考えた。現在,原子は約110種類発見されている。

(原子記号)
 
原子は原子記号で表す。
非金属では,
水素(H), 酸素(O), 炭素(C),硫黄(S), 塩素(Cl), 窒素(N)などがある。

金属では,
銅(Cu), 銀(Ag), 鉄(Fe), マグネシウム(Mg)ナトリウム(Na), カルシウム(Ca) などがある。

(化学式)
 
 
は,水素(原子)2個で1個の水素(分子)をつくっており,化学式では(H2)と表す。

2は原子が(2個である)ことを表す。

は(水)で(水素)原子2個と(酸素)原子1個で分子ができており,化学式は(H2O)である。

は(二酸化炭素)で,化学式は(CO2)である。

エとオは分子という単位はないが,の銀は(Ag),の塩化ナトリウムは(NaCl)と表す。


 原子



19世紀のイギリスの科学者ドルトンは,
物質はそれ以上分割することのできない小さな粒からできていると考え,
それを原子とよんだ。
ドルトンは,原子の性質として,
・原子は種類によって質量や大きさが決まっている。
・原子はそれ以上分割することはできない。
・原子は新しくできたり,種類が変わったり,なくなったりしない。
と考えた。

現在では,約110種類の原子が発見されており,
それぞれの原子の質量や大きさもわかっている。

原子は非常に小さな粒で,
例えば1番小さくて質量も1番小さい水素原子は
1cmの1億分の1の大きさである。

 原子記号


 周期表



現在,約110種類の原子が知られているが,
これらを順に並べて整理した表を周期表という。

周期表は,縦の列に化学的性質のよく似た原子が並ぶ。
上の表は周期表の一部。

 分子-原子と分子



ドルトンの原子説は画期的な説であったが,
イタリアのアボガドロは,
気体の場合にはドルトンの考え方では
説明のつかないことが出てくることに着目し,

「水素や酸素などの気体の物質では,
原子が単独で存在しているのではなく,
いくつかの原子が結びついた粒が単位になっている」

と考え,このような粒を分子とよんだ。

現在では,いくつかの実験によって,
分子が存在することが確かめられている。

例えば,水素は水素原子Hが単独で存在しているのではなく,
水素原子2個が結びついて
(化学式ではH2で表す)という分子の形で存在している。

酸素は酸素原子Oが2個結びついて
(化学式ではO2で表す)という分子の形で存在している。

また,水は水素原子2個と酸素原子1個が結びついた
(化学式ではH2Oで表す) という分子の形で存在している。

分子は物質の性質を示す最小の単位であるということができる。

 気体分子の化学式



アンモニアは窒素原子1個と水素原子3個で
1つの分子をつくっている。

化学式はNH3
Hの後ろの「3」は水素原子が3個であることを表している。

 [要点-化合]
 
(1)化合:2種類以上の物質が結びついて性質の違う別の物質ができる反応。

(2)鉄+硫黄→硫化鉄の反応(化合)
 加熱前の混合物:磁石に引きよせられる。
 塩酸を加えると水素が発生。
 加熱後の化合物:磁石に引きよせられない。
 塩酸を加えると硫化水素(卵の腐った臭い)が発生。
 加熱方法:試験管の上部を加熱,加熱して色が変わりはじめたら加熱をやめる。
 (反応熱そのものでさらに反応が進むから)

(鉄と硫黄の化合)
 
 

硫黄と鉄粉の混合物をほぼ2等分し,A,B2つの試験管に分け,Bを加熱した。

試験管の物質の(上部)を加熱し,色が変わりはじめたら(加熱をやめる)。

反応熱でさらに反応が進み,鉄が硫黄と化合して(硫化鉄)ができる。

この(硫化鉄)は鉄とは全く別の物質で,磁石に(引きつけられない)。

また反応前の混合物に塩酸を加えると(水素)が発生するのに対し,反応後の硫化鉄に塩酸を加えると,卵の腐ったような臭いをもつ(硫化水素)が発生する。


 物質の分類-単体と化合物
 


1種類の原子からなるものを単体という。

・硫黄(硫黄原子Sが無数に集まってできている),
・酸素(酸素原子2個で1つの分子をつくっている),
・銅(銅原子Cuが無数に集まってできている)
は単体である。

2種類以上の原子でできているものを化合物という。

・二酸化炭素(炭素原子と酸素原子),
・食塩(塩化ナトリウム:塩素原子とナトリウム原子),
・水(水素原子と酸素原子),
・酸化鉄(酸素原子と鉄原子),
・水酸化ナトリウム(ナトリウム原子と酸素原子と水素原子)
は化合物である。

単体にしても化合物にしても,
1種類の分子などによってできている物質を純粋な物質という。
これに対し,2種類以上の純粋な物質が混ざり合っている物質を
混合物という。

・砂糖水は水分子と砂糖分子の混合物,
・空気は窒素分子,酸素分子,二酸化炭素分子などの混合物である。

 分子をつくる物質・つくらない物質
 
純粋な物質を,
「単体か化合物か」
「分子をつくるかつくらないか」
で分類すると下のようになる。


気体や液体は分子をつくるものが多い。
上図の水素は水素原子2個が1組になって
水素分子をつくっている単体である。

上図の水は水素原子2個と酸素原子1個が結びついて
分子をつくっている化合物である。

金属のマグネシウムはマグネシウム原子が無数に結びついてできており,
分子をつくらない単体である。

また,酸化銅は酸素原子と銅原子が1:1の割合で無数につながっており,
分子をつくらない化合物である。

[問題]
図のA~Dは,いろいろな物質のつくりを,それぞれ原子のモデルを用いて表したものです。
次の各問いに答えなさい。



(1) 分子をつくっているものはA~Dのどれか。
  すべて選びなさい。
(2) 単体はA~Dのどれか。すべて選びなさい。

[解答]
(1) A,B (2) A,C

[解説]
(1) 気体は分子をつくるものが多い。
  Aの水素は水素原子2個で1つの分子をつくっている。
  Bの水は水素原子2個と酸素原子1個で1つの分子をつくっている。
  Cの銅は銅原子が無数に集まってできており,
  分子という単位はつくらない。
  Dの塩化ナトリウムは,塩素原子とナトリウム原子が1:1の割合で
  無数に集まってできており,分子という単位はつくらない。

(2) Aの水素とCの銅は,
  それぞれ1種類の原子でできているので単体である。
  Bの水とDの塩化ナトリウムは
  それぞれ2種類の原子でできているので化合物である。

 [要点-化学反応式]
 
化学反応式・モデル図 (●水素,○酸素)

水の電気分解 2HO → 2H+O :●○● ●○● → ●● ●●+○○

水素の燃焼
 2H+O → 2HO:●● ●●+○○ → ●○● ●○●

炭素の燃焼 C+O → CO   :◎+○○ → ○◎○
 (◎炭素)

マグネシウムの酸化:2Mg+O →2MgO :◎ ◎+○○ → ◎○ ◎○
 (◎マグネシウム)

銅の酸化 2Cu+O → 2CuO :◎ ◎+○○ → ◎○ ◎○
 (◎銅)

鉄と硫黄の反応 Fe+S → FeS  :●+◎ → ●◎
 (●鉄,◎硫黄)

(化学反応式の作り方)
 
水を電気分解すると水素と酸素が発生する。
ことばで表すと,(水→水素+酸素) である。

これを化学式に置き換えると, H2O→H2+O2 となるが,
左辺のOは(1)個で右辺のOは(2)個で個数が合わない。

そこで少ない方のH2Oを(2)個にして,2H2O→H2+O2
今度はHの個数が合わなくなるので,
さらに右辺のH2を2個にして,(2H2O→2H2+O2) とする。

(重要な化学反応式)
 
水の電気分解の他に重要な化学反応式は,
(2H2+O2→2H2O) (水素の燃焼)
(Fe+S→FeS) (鉄と硫黄の化合)
(2Ag2O→4Ag+O2) (酸化銀の分解)
(2NaHCO3→Na2CO3+CO2+H2O) (炭酸水素ナトリウムの分解)


 モデル図と化学式
 
[問題]
 次のア~オの化学式をそれぞれ答えよ。



[解答]
(1)ア H2 イ H2O ウ CO2 エ Ag オ NaCl 

[解説]
アは水素分子である。
図から水素原子2個で1つの分子をつくっていることがわかる。
化学式はH2 とHの右下に原子の個数を小さく書く。

水素など1種類の原子からなる単体の気体は
原子2個で1つの分子をつくることが多い。

H2以外に,O2 (酸素),N2 (窒素),Cl2 (塩素) などがある。

イは水である。
水を電気分解すると水素(H2)と酸素(O2)ができることから,
水は水素原子と酸素原子が結びついた分子であることがわかる。

水素原子2個と酸素原子1個が結びついてH-O-Hのようになっており,
化学式はH2Oで表す。
Hの右下の「2」は水素原子が2個であることを表している。

一般に酸素原子と他の原子の化合物の場合の化学式では
酸素原子Oが後ろに来ることが多い。

ウは二酸化炭素である。
「二酸化~」という名前から酸素原子が2個であることがわかる。
また,「~炭素」という名前から炭素原子をふくんでいることがわかる。

化学式で酸素原子は後ろに来るので,CO2と表すことができる

酸素を含む化合物としては,
水(H2O)や二酸化炭素(CO2)のほかに,
金属と酸素が結びついた物質がある。

酸化銅(CuO),酸化マグネシウム(MgO),酸化銀(Ag2O)などである。
これらは,分子という単位はつくらない。

エは銀である。
金属は原子が無数につながってできており,
分子という単位をつくらない。
そこで銀の化学式は銀原子1個Agで表す。

銅(Cu),マグネシウム(Mg),ナトリウム(Na),アルミニウム(Al),
カルシウム(Ca),カリウム(K),鉄(Fe),亜鉛(Zn)などの金属も同様である。

オは塩化ナトリウム(食塩)NaClである。
「塩化」とあるので塩素原子Clを含んでいることがわかる。
また,「ナトリウム」とあるのでナトリウム原子Naを含んでいることがわかる。
これも分子という単位をつくらない。

 物質の化学式
 
[問題]
次の化学式の物質名を答えなさい。
① NaCl  ② CO2  ③ HCl  ④ H2  ⑤ H2O

[解答]
① 塩化ナトリウム(食塩) ② 二酸化炭素 ③ 塩化水素(塩酸) ④ 水素 ⑤ 水

[解説]
化学式をつくっている原子から
物質の名前を推測できる場合がある。
化合物の場合,後ろの原子から読む。

①と③は塩素(Cl)の化合物であるが,
 塩素の化合物は「塩化~」という名前になることが多い。

①のNaClを後ろの原子から読むと,
 塩化ナトリウム[Cl(塩化)+Na(ナトリウム)]となる。

③のHClを後ろの原子から読むと,
 塩化水素[Cl(塩化)+H(水素)] となる。

②のCO2は酸素の化合物(酸化物)で,
 「酸化~」という名前になることが多い。
 酸素が2個なので,二酸化炭素[O2(二酸化)+C(炭素)]となる。

⑤のH2Oは水で,これも酸化物であるが,
 「酸化水素」などとは読まない。

ここで,説明している化学式から名前を推測する方法は,
あくまでも1つの目安にすぎない。
重要な物質の化学式は,暗記してしまうことが必要である。

 よく出てくる化学式
 


よく出てくる化学式としては,
・H2(水素),O2 (酸素),H2O(水),
 CO2 (二酸化炭素),NH3(アンモニア)
 NaCl(塩化ナトリウム=食塩)

それ以外の化学式は,
・N2 (窒素),Cl2 (塩素),CO(一酸化炭素),HCl(塩化水素)
・Ag2O (酸化銀),CuO(酸化銅),MgO(酸化マグネシウム)
・NaHCO3 (炭酸水素ナトリウム),FeS(硫化鉄),硫化水素(H2S)
・Cu(銅),Ag(銀),Au(金),Mg(マグネシウム),Ca(カルシウム),C(炭素)

(金属は分子をつくらないので化学式は原子記号で表す)

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 化合と化学反応式
 鉄と硫黄の化合-反応前後の物質の違い

鉄粉と硫黄の混合物を試験管に入れ,下図のように加熱した。

 

鉄と硫黄の混合物を加熱すると,
鉄+硫黄→硫化鉄 (Fe+S→FeS)の反応がおこる。

このように,2種類以上の物質が結びついて
別の新しい物質ができる化学変化を化合という。

化合によってできた物質を化合物というが,
化合物はもとの物質とはまったく違う性質をもつ。

この実験でも,
次のように,化合してできた硫化鉄は,
鉄や硫黄とは別の性質をもつ。

① 磁石を近づけたとき,
 加熱前の試験管の場合は,鉄があるために,引きつけられるが,
 加熱後の硫化鉄は引きつけられない。
 硫化鉄FeSは分子の中に鉄原子Feを含んでいるが,
 鉄の性質はもたなくなる。

② うすい塩酸を加えたとき,
 加熱前の試験管の場合は,鉄と塩酸が反応して水素が発生する。
 一般に金属と酸(塩酸や硫酸)が反応すると水素が発生する。

 水素であることは,
 火を近づけるとポンという音をたてて燃えることで確認できる。
 加熱後の硫化鉄にうすい塩酸を加えると,
 硫化水素という卵のくさったようなにおいをもつ気体が発生する。
 水素は発生しない。

 実験操作の注意点



鉄と硫黄を乳鉢の中に入れて
乳棒でまぜ合わせたものを試験管に入れて
試験管の上部を加熱する。

加熱部分が赤くなり始めたら加熱をやめる。
鉄+硫黄→硫化鉄 の化合の反応が起こるとき,
熱が発生するが,
発生する熱自身によってさらに反応が進むからである。

加熱後の硫化鉄にうすい塩酸を加えると,
硫化水素という卵の腐ったようなにおいをもつ気体が発生する。
硫化水素は刺激臭なので,
においをかぐときは手であおぐようにする。

 化学反応式-作り方

[問題]
次の式に係数をつけ,化学反応式を正しく表しなさい。
(1) H2O→H2+O2
(2) Ag2O→Ag+O2
(3) NaHCO3→Na2CO3+CO2+H2O

[解答]
(1) 2H2O→2H2+O2 
(2) 2Ag2O→4Ag+O2 
(3) 2NaHCO3→Na2CO3+CO2+H2O

[解説]
(3) 炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を加熱すると,
  炭酸ナトリウム(Na2CO3)と二酸化炭素(CO2)と水(H2O)ができる。
  NaHCO3→Na2CO3+CO2+H2O・・・①

  Na:左辺1個,右辺2個で数が合わない。
  H:左辺1個,右辺2個で数が合わない。
  C:左辺1個,右辺1+1=2個で,数が合わない。
  O:左辺3個,右辺3+2+1=6個で数が合わない。

CやOは右辺の複数箇所で使われているので,
まずNaかHの係数を合わせる。
Naの係数を合わせるために,
①の左辺のNaHCO3を2倍して,2NaHCO3→Na2CO3+CO2+H2O
Na:左辺2,右辺2個で数が合う。
H:左辺2個,右辺2個で数が合う。
C:左辺2個,右辺1+1=2個で数が合う。
O:左辺2×3=6個,右辺3+2+1=6個で数が合う。

 炭素の燃焼

下の図は木炭(炭素)が酸素と化合して
二酸化炭素ができる反応を表している。



この反応をことばで表すと,「炭素+酸素→二酸化炭素」である。

炭素はC,酸素はO2,二酸化炭素はCO2なので,
まず,C+O2→CO2とおく。

C:左辺1個,右辺1個で数が合う。
O:左辺2個,右辺2個で数が合う。
よって,C+O2→CO2

 水素の燃焼

[問題]



上図のように,水素と酸素の混合気体に点火した。
これについて,次の各問いに答えよ。
(1) 袋の内側にできた物質は何か。物質名をかけ。
(2) この化学変化は「水素+酸素→(1)の物質」のように表される。
  水素原子を○,酸素原子を◎として,
  水素,酸素,および(1)の物質をそれぞれモデルで表せ。
(3) このときにおこる化学変化を(2)のモデルで表せ。
(4) (3)のモデルをもとに,この化学変化を化学反応式で表せ。

[解答]
(1) 水 
(2)水素:○○ 酸素:◎◎ 水:○◎○ 
(3) ○○ ○○+◎◎→○◎○ ○◎○ 
(4) 2H2+O2→ 2H2O

[解説]
水素と酸素を混合して点火すると,
水素が燃焼して水ができる。これは水の電気分解

「水→水素+酸素」と反対の反応である。
この反応をことばで表すと,「水素+酸素→水」である。

水素はH2,酸素はO2,水はH2Oなので,まず,H2+O2→H2O・・・① とおく。

H:左辺は2個,右辺は2個で数が合う。
O:左辺は2個,右辺が1個で,数が合わない。

そこで少ない方の①の右辺のH2Oを2倍して,H2+O2→2H2O・・・②

すると,②の両辺のHの数が合わなくなる(左辺は2個,右辺は2×2=4個)
そこで,少ない方の②の左辺のH2を2倍して,2H2+O2→2H2O

すると,
H:左辺2×2=4個,
右辺2×2=4個で数が合う。
O:左辺2個,右辺2個で数が合う。

水素原子を○,酸素原子を◎として②の式を参考に,
反応のモデルをつくると,
○○ ○○+◎◎→○◎○ ○◎○ となる。

 金属の燃焼・酸化



[問題]
上図のように,銅粉を空気中で加熱した。
これについて,次の各問いに答えよ。
(1) 図で,ステンレス皿の上にできた物質は何か。
  物質名をかけ。
(2) 図の化学変化は,次のようなモデルで表される。
 銅+酸素→(1)の物質
 この化学変化を化学反応式で表せ。

[解答]
(1) 酸化銅 
(2) 2Cu+O2→2CuO

[解説]
銅を加熱すると,
空気中の酸素と結びついて酸化銅ができる。
これをことばで表すと,「銅+酸素→酸化銅」となる。

銅はCu,酸素はO2,酸化銅はCuOなので,
まず,Cu+O2→CuO・・・① とおく。

Cu:左辺は1個,右辺は1個で数が合う。
O:左辺は2個,右辺が1個で,数が合わない。

そこで,少ない方の①の右辺のCuOを2倍して,Cu+O2→2CuO・・・②
すると,今度はCuの数が合わなくなる(左辺が1個,右辺が2個)

そこで,少ない方の②の左辺のCuを2倍して,2Cu+O2→2CuO
すると,
Cu:左辺2個,右辺2個で数が合う。
O:左辺2個,右辺2個で数が合う。

 鉄と硫黄の化合

[問題]
下の図は,鉄と硫黄が化合して硫化鉄ができる反応を表している。
この変化を化学式を使って表せ。




[解答]
Fe+S→FeS

[解説]
この反応をことばで表すと,
「鉄+硫黄→硫化鉄」となる。

鉄はFe,硫黄はS,硫化鉄はFeSなので,
まず,Fe+S→FeSとおく。

Fe:左辺1個,右辺1個で数が合う。
S:左辺1個,右辺1個で数が合う。
よって,Fe+S→FeS

 分解など

[問題]
「酸化銀を加熱して,2種類の物質に分解する。」
という化学変化を化学反応式で表しなさい。

[解答]
2Ag2O→4Ag+O2

[解説]
酸化銀を加熱すると,銀と酸素ができる。
この反応をことばで表すと,
「酸化銀→銀+酸素」となる。

酸化銀はAg2O,銀はAg,酸素はO2なので,まず,
Ag2O→Ag+O2・・・① とおく。

Ag:左辺は2個,右辺は1個で数が合わない。
O:左辺は1個,右辺が2個で,数が合わない。

Ag,Oの両方とも数が合わないが,ここでは,まずOの数をあわせる。
(Agから合わせてもよいが少し面倒)

少ない方の①の左辺のAg2Oを2倍して,
2Ag2O→Ag+O2・・・②
すると,Agの個数が合わない(左辺2×2=4個,右辺1個)。

そこで,少ない方の②の右辺のAgを4倍して,
2Ag2O→4Ag+O2
すると,
Ag:左辺2×2=4個,
右辺4個で数が合う。
O:左辺2個,右辺2個で数が合う。

 化学変化と状態変化のちがい

[問題]
図1は,水ができる変化を,
図2は,水が氷や水蒸気に変わる変化を表したモデルである。
次の各問いに答えなさい。



(1) 図1,図2の変化をそれぞれ何変化といいますか。
(2) 図1のa,bはそれぞれ何を表しているか。
  その化学式を書きなさい。

[解答]
(1)図1:化学変化 図2:状態変化 
(2)a:H2 b:O2

[解説]



図1は,水素が燃焼して水ができる反応(水素+酸素→水)である。
水素原子は一番小さくて軽い原子なので,aが水素である。
したがって,bは酸素である。
この反応は,原子の組み合わせが変わるので化学変化である。

図2は,左から氷(固体),水(液体),水蒸気(気体)の状態を表している。
固体・液体・気体という水分子の集まり方は変化するが,
水分子そのものは変化しないので,状態変化である。

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 酸化還元と熱
 [要点-酸化・燃焼]
 
 

(1) 鉄の酸化
鉄+酸素→酸化鉄 (さびは酸化鉄の一種)
・右の実験で,鉄と結びついた分の酸素が減少し,水位が上がる。
 かいろの質量は結びついた酸素の分だけ増加する。

(2) 有機物の酸化
・集気びんの中で石油(エタノール,ろう,砂糖)を燃やす実験
 石油+酸素 → 二酸化炭素+水
 二酸化炭素:石油の中の炭素と空気中の酸素が結合。
         石灰水に通すと,石灰水が白くにごる。
       :石油の中の水素と空気中の酸素が結合。
         びんの内側がくもる。塩化コバルト紙が赤色に変わる。

(スチールウールの酸化)
 
スチールウールを燃焼させると,
(鉄+酸素→酸化鉄) という反応が起こる。

酸化鉄は結びついた酸素の分だけ鉄より重い

また,鉄とはまったく別の物質になっている。

すなわち,色は黒色でもむとぼろぼろにくずれる。

また,金属ではないので電気を通さず,
塩酸の中に入れても反応は起こらない

(有機物の酸化)
 
集気びんの中でエタノールを燃焼させたところ,
びんの内側が白くくもった。
また,石灰水を入れてふると
石灰水が変化する。

エタノール,ろう,石油,砂糖などの有機物は
炭素と水素を含んでいる。

これを燃焼させると,炭素は酸素と化合して
二酸化炭素ができる。

これは石灰水を白くにごらせることで確認できる。

また,水素は酸素と化合してができる。
びんの内側のくもりは水滴である。
水であることは塩化コバルト紙を
赤色に変えることで確認できる。


 酸化-鉄の酸化



スチールウール(鉄)を加熱すると,
空気中の酸素と結びついて酸化鉄ができる(鉄+酸素→酸化鉄)。

加熱後にできる酸化鉄は,
結びついた酸素の分だけもとのスチールウール(鉄)よりも重くなる。

加熱後にできる酸化鉄は鉄とは別の物質で,
次のように性質が異なっている。
① 塩酸に鉄のような金属を入れると水素が発生する。
 しかし,酸化鉄を塩酸に入れても気体は発生しない。

② 鉄は金属なので電流が流れる。
 しかし,酸化鉄の場合は電流は流れない。

③ 酸化鉄を手でもむとボロボロにくずれる。

④ スチールウールの色は白色であるが,
 酸化鉄の色は黒色である。

 マグネシウムや銅の酸化





マグネシウムリボンをガスバーナーで加熱すると,
マグネシウムリボンはまぶしいほど強い光を出して燃える。

このとき,マグネシウムは酸素と結びついて
酸化マグネシウムになる。
酸化マグネシウムの色は白色である。
これを化学反応式で表すと,2Mg+O2→2MgO となる。

燃焼前のマグネシウムは金属であるので,電流が流れる。
(電流が流れるのは金属に共通の性質の1つである) 

また,金属に塩酸を加えると水素が発生する。
燃焼後にできた酸化マグネシウムは,
マグネシウムとはまったく別の物質であり,
金属ではなく,電流は流れず,
塩酸を加えても気体は発生しない。

2種類以上の物質が結びついて,
別の新しい物質ができる化学変化を化合という。
化合の中で,ある物質と酸素が結びつく反応を酸化という。

また,物質が熱や光を出して激しく酸化することを燃焼という。

 有機物の燃焼



エタノール,石油,ろう,デンプン,砂糖など
炭素原子・水素原子を含む物質を有機物というが,
これらは,もともと植物が光合成によって作り出した
物質に起因している。

有機物を燃焼させると,
1) 有機物中の炭素(C)と空気中の酸素が反応(燃焼)して
 二酸化炭素ができる(炭素+酸素→二酸化炭素:C+O2→CO2)。

 集気びんに石灰水を入れてふると,石灰水が白くにごるが,
 このことから,燃焼によって二酸化炭素が発生したことが分かる。

2) 有機物中の水素(H)と空気中の酸素が反応(燃焼)して
 水ができる(水素+酸素→水 :2H2+O2→2H2O)。

 燃焼後,集気びんの内側についた液体に
 青色の塩化コバルト紙をつけると,
 塩化コバルト紙が赤色に変わったことから
 水が発生したことが分かる。

 金属の酸化とさび



金属は加熱しなくても,
空気中の酸素と結びついてゆっくりと酸化物に変わっていく。
このような酸化物をさびという。

鉄がさびると,もろくなってボロボロにくずれやすくなる。
さびをふせぐ方法としては,
①金属の表面に塗料をぬって,
 空気中の酸素が直接金属の表面にふれないようにする方法,

②鉄の表面に黒さびをぬるなど,
 金属の表面に酸化被膜をわざとつくって
 金属内部がさびるのをふせぐ方法などがある。

アルミニウムやステンレスなどは,
表面に酸化物ができるが,この酸化被膜によって,
それ以上酸化しにくくなるという性質をもっている。
とくに,ステンレスの酸化被膜はさびに強い。

 [要点-酸化銅の還元]
 
 

・酸化銅+炭素→銅+二酸化炭素,2CuO+C→2Cu+CO2
・酸化銅(黒色)は炭素によって還元されて銅(赤色)になり,
 炭素は酸化されて二酸化炭素になる。
・二酸化炭素:石灰水を白くにごらせる
・加熱を止めるときは,ガラス管を石灰水から取り出した後,
 火を消す。(石灰水が試験管内に逆流しないようにするため)

(酸化銅の還元)
 
 

図の実験で,炭素は酸化銅の酸素をうばって
二酸化炭素となる。このbの反応は酸化である。

二酸化炭素であることは石灰水を白くにごらせることで確認できる。

黒色の酸化銅は酸素を取られて赤色の銅になり試験管に残る。

酸素を取られるaの反応を還元という。
化学反応式は,(2CuO+C→2Cu+CO2)である。

ガスバーナーの火を止める前に,ガラス管を石灰水から取り出す。
先に火を止めると,石灰水が試験管内に逆流して試験管が割れるおそれがあるからである。


 還元-酸化銅の還元

 

炭素は酸素と結びつきやすい性質をもっている。
加熱すると,炭素(C)は酸化銅(CuO)の酸素(O)をうばって,
二酸化炭素(CO2)になる(炭素は酸化されて二酸化炭素になる)。

すなわち,銅が酸素と結びつく力よりも
炭素が酸素と結びつく力のほうが強いため,
酸化銅は酸素をうばわれて銅になる。

このように酸化物が酸素をうばわれる反応を還元という。

このときの反応を言葉で表すと,
酸化銅+炭素→銅+二酸化炭素 である。

この化学変化を○酸素原子,◎銅原子,●炭素原子として表すと,
◎○ ◎○+●→◎ ◎+○●○ となる。
化学反応式は,2CuO+C→2Cu+CO2 となる。

 酸化銅の還元によってできる物質
 



酸化銅と炭素の粉末を混ぜ合わせて加熱すると,
酸化銅+炭素→銅+二酸化炭素 の反応がおこる。

酸化銅の色は黒色で,炭(炭素)も黒色なので,
加熱前の混合物の色は黒色である。

酸化銅と炭(炭素)を混ぜて加熱すると,
酸化銅(CuO)が炭素(C)によって
酸素をうばわれる還元反応が起こり,
酸化銅は赤色の銅(Cu)になる。

酸化銅から酸素をうばった炭素は,
二酸化炭素という気体になって,
試験管から出て行く。

これを石灰水に通すと,石灰水は白くにごる。

 酸化銅の還元の実験操作
 




加熱を終えるときは,
ガラス管を石灰水からぬいてから
ガスバーナーの火を消さなければならない。

加熱している試験管内は気圧が高くなっているが,
火を消すと気圧が下がるので,
ガラス管を石灰水に入れたままにしておくと,
石灰水が吸い込まれて試験管内に入り,
加熱部分に冷たい水がかかって
試験管が割れてしまうことがあるからである。

その後,ゴム管をピンチコックで閉じる。
ピンチコックを閉じないと,
熱が残っている銅が酸素にふれて酸化され,
酸化銅に変化してしまうおそれがある。

試験管内の銅が十分に冷えてから,
ピンチコックをとって中の銅を取り出す。

冷えて常温に戻った銅は酸化されにくい。

 水素などを使った還元
 
下の図のような装置を使って,酸化銅に水素を送り加熱した。






炭素のほかに水素も酸素と結びつく力が強いので,
還元剤として使われる。

図のように,酸化銅を加熱しながら水素を送りこむと,
水素(H2)は酸化銅(CuO)から酸素をうばって,水(H2O)になる。

反応が進むにつれて,試験管内の黒色の酸化銅は還元されて,
しだいに赤色の銅に変化し,
うばわれた酸素の分だけ質量は小さくなる。

水素は酸化されて水になるが,
これは水滴として試験管の口の部分に付着する。

このときの反応を言葉で表すと,
酸化銅+水素→銅+水 である。
化学式で表すと,
CuO+H2 →Cu+H2O である。

 鉄鉱石(酸化鉄)の還元
 
鉄の原料になる鉄鉱石は,
鉄と酸素が化合してできた酸化鉄である。

鉄鉱石から鉄を得るには,
これを還元して酸素を取り除かなければならない。

このときに使われる還元剤は,コークスである。
コークスは,石炭を蒸し焼きにして得られるもので,
その主成分は炭素である。

製鉄所では,
鉄鉱石をコークスとともに溶鉱炉の中に入れ,
熱風を吹き込んで,
(酸化鉄:鉄鉱石)+(炭素:コークス)→(鉄)+(二酸化炭素)
の反応を起こさせて,鉄を得ている。

 [要点-化学変化と熱]
 
・発熱反応:温度が上昇
 例) 金属の酸化・燃焼,有機物の燃焼,鉄+硫黄→硫化鉄
・吸熱反応:温度が低下
 例) 水酸化バリウム+塩化アンモニウム→アンモニア+・・・

 
(発熱)反応:金属の酸化・燃焼,有機物の燃焼,鉄+硫黄→硫化鉄
(吸熱)反応:水酸化バリウム+塩化アンモニウム→アンモニア+・・・

 化学変化と熱-化学かいろ
 
下の図のようにして,化学変化の前後における温度の変化を調べた。

 
 

①この実験は化学かいろでおこる反応を再現したものである。
 鉄粉と活性炭を混ぜたものに食塩水を加えると,
 鉄が空気中の酸素と化合する酸化がおこり,
 酸化鉄という酸化物ができる(鉄+酸素→酸化鉄)。

 鉄が酸化されるとき,熱が発生するため温度が上がる。
 このように熱が発生する化学反応を発熱反応といい,
 このような熱を反応熱という。

 これとは逆に温度が下がる反応を吸熱反応という。
 活性炭と食塩水は反応を促進するはたらきをする。



②化学かいろ(使い捨てかいろ)には,
 鉄粉,食塩水,活性炭などが入っている。

 化学かいろが発熱するのは,
 鉄が酸化され,鉄+酸素→酸化鉄 の反応が起こるとき,
 熱が発生するためである。

 市販の化学かいろは,最初は外袋の中に密閉されて,
 空気(酸素)が入らないようになっている。
 空気がないため,鉄+酸素→酸化鉄 の反応は起こらず,
 発熱もしない。

 外袋をやぶって,中袋を出すと,
 酸化が始まり,温度が上昇する。
 中袋は和紙など空気(酸素)を通しやすい素材でできている。
 
 通常の鉄のかたまりが空気に触れて
 酸化する反応速度は非常に遅く,
 発生する熱も感じ取ることができないほどであるが,
 鉄を粉末状にして空気とふれ合う面積を大きくすると,
 反応速度が速くなり,温度上昇も大きくなる。

 鉄粉をさらに粒子の細かいものにかえて実験を行うと,
 空気とふれる面積が増加するため温度上昇はさらに大きくなる。

 化学かいろの中の食塩水は,
 鉄+酸素→酸化鉄 の酸化反応を促進するはたらきをしているが,
 食塩水自体が化学変化を起こしているのではない。

 食塩水は,活性炭にしみこませた状態になっている。
 活性炭は,このほかに,空気中の酸素を取り込むはたらきがある。

 アンモニアの発生
 
下図のように,塩化アンモニウムと水酸化バリウムを混ぜ合わせ,
アンモニアを発生させる実験を行った。






塩化アンモニウムと水酸化バリウムを混ぜ合わせると,
アンモニアが発生する。

この化学反応は,まわりから熱を吸収するため温度が下がる。
このような反応を吸熱反応という。

アンモニアは刺激臭をもつ気体で有害である。
アンモニアが非常に水にとけやすい性質を利用して,
図のように,水でぬらしたろ紙をビーカーにかぶせて,
アンモニアを吸収する。

また,実験を行う室内の換気をよくすることも大切である。

 発熱反応と吸熱反応
 
次のような実験A,B,Cを行い,
化学変化する前後の温度変化を調べる。

(実験A) 鉄粉と活性炭を混ぜ,食塩水を数滴たらし,
    かきまぜながら1分ごとに温度をはかる。
(実験B) 試験管にうすい塩酸を入れ,
    マグネシウムリボンを入れてかき混ぜながら
    1分ごとに温度をはかる。
(実験C) 水酸化バリウムと塩化アンモニウムを
    ガラス棒でかき混ぜながら1分ごとに温度をはかる。



Aでは,鉄粉と空気中の酸素が結びついて酸化鉄ができる。
この反応は発熱反応で,
周囲に熱を放出するので温度は上昇する。

しばらくの間,温度上昇が続くが,
鉄粉がすべて酸素と反応すると,
それ以上反応が起こらないため,
発熱反応はおこらなくなり,温度は下がる。

Bでは,マグネシウムが塩酸と反応して水素が発生する。
この反応もAと同じく,発熱反応である。

Cでは,アンモニアが発生する。
周囲から熱をうばう吸熱反応で,温度が下がる。
アンモニアは刺激臭をもつ気体で有害である。
アンモニアの非常に水に溶けやすい性質を利用して,
図のように,水でぬらしたろ紙をビーカーにかぶせて,
アンモニアを吸収する。

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 化学変化と質量
 [要点-化学変化と質量保存の法則]
 
 

炭酸水素ナトリウム+塩酸
塩化ナトリウム+二酸化炭素+水

・容器を密閉したままの状態では,反応後の質量は反応前の質量と同じ。
・ふたを開けると,二酸化炭素が空気中に逃げていき,その分だけ軽くなる。

(質量保存の法則)
 
 

図の実験では,
炭酸水素ナトリウム+塩酸→塩化ナトリウム+二酸化炭素+水の反応が起こる。

密閉された容器は発生した二酸化炭素のためにぱんぱんに張っているが,
この状態で質量を量ると反応前と同じである。

次に容器のふたを開けると二酸化炭素が空気中に逃げていくため質量は小さくなる。


 質量保存の法則-炭酸水素ナトリウム+塩酸



炭酸水素ナトリウムに塩酸を加えると,
「炭酸水素ナトリウム+塩酸→塩化ナトリウム+二酸化炭素+水」
の反応がおこって,二酸化炭素が発生する。

参考までに,化学反応式を書くと,
NaHCO3+HCl→NaCl+CO2+H2O である。

反応前と反応後のそれぞれの原子の個数を調べると,
反応前:Naが1個,Hが2個,Cが1個,Oが3個,Clが1個
反応後:Naが1個,Hが2個,Cが1個,Oが3個,Clが1個
となり,反応の前後で原子の種類と個数がまったく同じになる。

物質の質量は原子の質量の総和になるので,
反応の前後で物質全体の質量は変わらない。
これを質量保存の法則という。

したがって,容器を密閉したままの状態で反応させると,
反応後の質量は反応前と同じになる。

 石灰石+塩酸

図のように,プラスチックの容器に
うすい塩酸と石灰石を入れて反応させ,
質量の変化を調べた。



石灰石は炭酸カルシウムCaCO3を主成分にしている。
石灰石に塩酸を加えると二酸化炭素が発生する。

参考までに化学反応式を書くと,
CaCO3+2HCl→CaCl2+CO2+H2O となる。

反応前後のそれぞれの原子の個数を調べると,
反応前:Caが1個,Cが1個,Oが3個,Hが2個,Clが2個
反応後:Caが1個,Cが1個,Oが3個,Hが2個,Clが2個
と個数が同じになる。

化学変化では,反応の前後で原子の組み合わせは変わるが,
原子の種類と個数は同じになる。
そのため,反応の前後で全体の質量は同じになる。
これを質量保存の法則という。

したがって,容器のふたを閉じたまま反応後の質量をはかると,
質量は反応前と同じになる。
容器のふたをゆるめると,
容器内部に充満していた二酸化炭素が空気中に逃げていくため,
容器全体の質量は,逃げた二酸化炭素の分だけ小さくなる。

 銅の加熱など

下図のAではステンレスの皿の上で銅粉を加熱し,
Bでは密閉したフラスコ内で銅粉を加熱し,
化学変化の前後の質量変化を調べた。



銅を加熱すると,
銅は空気中の酸素と結びついて酸化銅になる(銅+酸素→酸化銅)。
この反応を化学式で表すと,2Cu+O2→2CuO となる。

銅Cuは酸化銅CuOに変化するが,
このとき結びついた酸素Oの分だけ質量は増加する。

Aのように,密閉していない状態で実験を行うと,
ステンレス皿の上の物質(銅→酸化銅)の質量は
結びついた空気中の酸素の分だけ大きくなる。

Bのように,密閉した容器の中で銅を加熱すると,
銅は酸化銅になり,
結びついた酸素の分だけ質量は増加するが,
その酸素は容器内の酸素が使われたため,
容器内の気体の質量は減少する。

したがって,全体としては質量の変化はない。
これは,化学変化では原子の組み合わせが変わるだけで
原子の数は変化しないからである。
これを質量保存の法則という。

状態変化の場合も,質量保存の法則は成り立つ。

 硫酸+塩化バリウム

図のようにうすい硫酸に塩化バリウムを入れて反応させた。



硫酸に塩化バリウムを入れると,
「硫酸+塩化バリウム→硫酸バリウム+塩酸」
の反応が起こる。

硫酸バリウムは白い物質で,
水にとけないため容器の底に沈殿する。

化学反応式を書くと,
H2SO4+BaCl2→BaSO4+2HCl
である。

この反応では,空気中の酸素と反応することはなく,
また,気体が発生することはなく,
原子の移動はおこらない。
したがって,閉じた容器の中で実験を行わなくても,
原子の移動がないため質量の変化はない。

  [要点-化学変化と質量の割合]
 
 

銅の酸化
・おだやかに反応。酸化銅(黒色)ができる。
・銅+酸素→酸化銅,2Cu+O→2CuO
・質量が増加(銅:酸素:酸化銅=4:1:5)
・ステンレスの皿を使用(酸化されにくい)
・かき混ぜながらうすく広げ十分に加熱する
 (銅を空気中の酸素とよく反応させるため)
 銅の粉末を使う(空気と触れる面積を増やす)

(銅の酸化)
 
 

銅を加熱すると酸素と結びついて黒色の酸化銅ができる。
化学反応式で表すと,(2Cu+O2→2CuO) となる。

酸素と結びついた分だけ質量が増える

酸素とふれあう面積を大きくして反応しやすくするために,銅の粉末を使い,薬さじでかき混ぜながらうすく広げ,十分に加熱する。

(グラフの読み取り)
 
 

グラフから銅が0.8gのときにできる酸化銅は(1.0)gであることがわかる。

このとき銅と化合した酸素は (1.0-0.8=0.2)gである。

よって,銅 :酸素 :酸化銅=0.8:0.2:1.0=(4:1:5) の質量比で反応することが分かる。

例えば銅が12gのとき,反応する酸素は (12÷4=3)gで,できた酸化銅は(12+3=15)gとなる。


 化学変化と質量の割合-銅の酸化

[問題]

下図のように,粉末銅をステンレス皿に入れ,
空気中でガスバーナーを使って十分に加熱した。
これについて次の各問いに答えよ。

 

(1) 加熱する粉末銅は,ステンレス皿の上にうすく広げておく。
  これはなぜか。
(2) 加熱後にできた物質の物質名とその物質の色を書きなさい。
(3) 右のグラフは,ガスバーナーで粉末銅を加熱し
  冷えてから質量をはかることをくりかえして作成した。
  なぜ加熱をくりかえしたのか。
(4) 銅を加熱したとき,銅の質量と酸素の質量の結びつく比はいくらか。
  簡単な整数比で表せ。
(5) 銅8.0gを加熱し酸素と完全に反応させたときの
  加熱後の物質の質量はどれだけか。
(6) 銅を5.0g加熱したとき完全に反応しなかったため
  反応後の質量は6.1gになった。
  反応せずに残った銅は何gか。
(7) このときの変化のようすを,化学反応式で表せ。

[解答]
(1) 空気とふれあう面積を大きくするため。 
(2) 酸化銅,黒色 
(3) 完全に酸素と化合したか確認するため。 
(4) 4:1 
(5) 10.0g 
(6) 0.6g 
(7) 2Cu+O2→2CuO

[解説]





銅を加熱すると,
銅は空気中の酸素と結びついて黒色の酸化銅になる
(銅+酸素→酸化銅)。
この反応を化学式で表すと,2Cu+O2→2CuO となる。

加熱する粉末銅は,ステンレス皿の上にうすく広げておくが,
これは空気とふれあう面積を大きくして,
反応をおこりやすくするためである。

また,粉末の銅を使うのも空気とふれ合う面積を大きくするためである。

この実験では,ガスバーナーで粉末の銅を加熱し,
冷えてから質量をはかることをくりかえしている。

グラフより,2回目までは質量が増えているが,
3回目以降は加熱しても質量は増えていない。
これは,銅がすべて酸素と結びついてしまったからである。

このように,前にはかったときより質量が増えなくなれば,
すべての銅が酸素と反応してしまったことを確認できる。

グラフより,加熱回数が0回(すなわち,まだ加熱していない)
のときの質量が2.0gの場合,加熱後の質量は2.5gになる。

このことより,銅2.0gと結びつく酸素の質量は,
2.5-2.0=0.5gであることが分かる。

このとき反応する銅と酸素の比を出すと,
(銅):(酸素)=2.0:0.5=4:1 となる。

同様に,1gの銅を加熱した場合の反応する銅と酸素の比を出すと,
(銅):(酸素)=1.0:0.25=4:1 と,同じ比率になる。

銅の質量を変えても,反応する銅と酸素の比はつねに一定になる。

(5) (銅):(酸素)=4:1 なので,
  銅8.0gと結びつく酸素の質量は2.0gである。
  って,加熱後にできた酸化銅の質量は,
  8.0+2.0=10.0gである

(6) 反応によって増加した質量は,6.1-5.0=1.1g なので,
  銅と結びついた酸素の質量は1.1gである。
  (銅):(酸素)=4:1 なので,
  1.1gの酸素と結びついた銅の質量は,1.1×4=4.4gである。
  したがって,反応せずに残った銅の質量は,
  5.0-4.4=0.6gである。

 マグネシウムの酸化
 
[問題]




上のグラフは,マグネシウムを熱して,
完全に酸化マグネシウムに変化させたときの
マグネシウムの質量と化合した酸素の質量との関係を
表したものである。
(1) マグネシウムを熱したときの変化のようすを,
  次から選びなさい。
  ア 激しく発熱し,黒い物質になる
  イ 強い光を出し,黒い物質になる
  ウ 強い光を出し,白い物質になる
  エ 激しく発熱し,すべて気体になる
(2) マグネシウム1.8gを完全に反応させたとき生じる
  酸化マグネシウムは何gか。
(3) この実験の反応を化学反応式で表しなさい。
(4) マグネシウム原子12個と化合する酸素分子は何個か。

[解答]
(1) ウ (2) 3.0g (3) 2Mg+O2 →2MgO (4) 6個

[解説]



(1) マグネシウムを加熱すると強い光を出して燃え
  白色の酸化マグネシウムになる。

(2) グラフより,マグネシウム1.2gを燃焼させると
  0.8gの酸素と化合するので,
  マグネシウム):(酸素)=1.2:0.8=12:8=3:2
  よって,マグネシウム1.8gと結びつく酸素は, (g)で,
  このときにできる酸化マグネシウムは,
  1.8+1.2=3.0(g)である。

(3) マグネシウム+酸素→酸化マグネシウム を化学反応式で表すと,
  2Mg+O2→2MgOとなる。

(4) 2Mg+O2→2MgOの式から
  マグネシウム原子Mg2個と酸素分子O21個が化合するので,
  マグネシウム原子12個と化合する酸素分子は6個である。

 水素の燃焼
 
[問題]
水素1gと酸素10gの混合気体に点火すると,
1gの水素はすべて化合して水ができ,
反応しない酸素が2g残った。
(1) 水素と酸素が化合するときの,
  水素の質量と酸素の質量の比を
  最も簡単な整数の比で表せ。
(2) 水素3gと酸素16gの混合気体に点火すると,
  ①何gの水ができるか,
  ②反応しないで残る気体の名前と,
  ③その質量はいくらか。

[解答]
(1) 水素:酸素=1:8 
(2)① 18g ② 水素 ③ 1g

[解説]
(1) 酸素10gのうち2gが残ったので,
  反応した酸素は,10-2=8(g)である。
  したがって,反応する水素と酸素の質量比は,
  (水素):(酸素)=1:8 であることがわかる。

(2) (1)より反応する水素と酸素の質量比は,
  (水素):(酸素)=1:8なので,
  水素3gを反応させるのに必要な酸素は,
  3(g)×8=24(g)である。
  しかし,酸素は16gしかないので,
  水素の一部は反応せずに残る。

  そこで,酸素に注目する。
  酸素16gを反応させるのに必要な水素は,
  16(g)÷8=2(g)である。
  したがって,反応する水素は2g,酸素は16gで,
  できる水の質量は2+16=18(g)である。
  水素は,3-2=1(g)残る。

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