理科2年 生物

 細胞  消化等 神経骨格 分類進化

 細胞
 [要点-生物と細胞]
 
 

:遺伝に関係のある染色体を含んでいる。
葉緑体:光合成をおこなってデンプンを作る。
細胞壁:葉や茎を強くしなやかにする。

・細胞を観察するとき,酢酸カーミンや酢酸オルセインで染色する(核が赤く染まる)。
・プレパラート:カバーガラスをかけるとき, 空気のあわが入らないようにする。
単細胞生物と多細胞生物がある。

 (プレパラートの作り方)
   
細胞を観察するとき,酢酸カーミン酢酸オルセインを使って細胞のの部分を色に染色して観察しやすくする。

プレパラート顕微鏡標本を作るときに気をつけなければならないのは,カバーガラス(図のB)をかぶせるとき空気のあわが入らないようにすることである。

 (植物細胞と動物細胞)
 
植物細胞図(A)と動物細胞図(B)に共通にあるのは,核(a),細胞質(b),細胞膜(c)の3つである。

これに対し,光合成を行う葉緑体(d),液胞(e),そして葉や茎を強くしなやかにする細胞壁(f)の3つは植物細胞のみにある。


ただ1つの細胞からできている生物を単細胞生物という。
アメーバー,ゾウリムシ,ミカヅキモなどは単細胞生物で分裂によってふえる。
多数の細胞からできている生物を多細胞生物という。ミジンコは多細胞生物である。 

 プレパラートの作成



タマネギの表皮は,うすくはがれやすく,
細胞の1つ1つを観察するのに適している。
(ぶ厚い材料では,細胞が重なってしまい観察がしにくい)

うすくはがした表皮をカバーガラスにのせ,
酢酸カーミン液か酢酸オルセイン液を1滴落とす。

これらの染色液によって,細胞の核の部分を赤く染め,
顕微鏡で観察しやすくする。

これにカバーガラスをかけるが,
このとき,空気が入らないように気をつける。
空気のあわが入ると,顕微鏡で見たとき見づらくなるからである。

はみだした染色液はろ紙で吸い取っておく。
なお,このようにスライドガラスや
カバーガラスを使ってつくる顕微鏡標本を
プレパラートという。

 顕微鏡の操作
 




次の手順で顕微鏡を操作する。
① 顕微鏡は直射日光の当たらない明るい水平な場所に置く。

② 接眼レンズ→対物レンズの順で取り付ける。

③ しぼりと反射鏡で一様に明るく見えるように調節する。
 視野の明るさが均一でない場合は,
 反射鏡の角度を変えて調節する。
 視野の明るさは,しぼりで調節する。

④ プレパラートをステージにのせる。
 最初はできるだけ広い範囲を観察するために
 レボルバーを回して倍率の低い対物レンズを使う。
 (倍率)=(対物レンズの倍率)×(接眼レンズの倍率)なので,
 対物レンズが10倍,接眼レンズが10倍の場合,
 顕微鏡の倍率は,10×10=100(倍)になる。
 細胞の観察の場合,最初は100倍ぐらいで観察を行う。
 倍率をあげるときには,レボルバーを回して,
 高倍率の対物レンズを選択する。
 倍率を高くすると,視野はせまくなる。
 また,入ってくる光の量が少なくなって,
 明るさが暗くなるので,
 しぼりを調節して光の量を多くしてやる。

⑤ ピントを合わせるためには,
 横から見ながら対物レンズをできるだけプレパラートに近づけておき,
 調節ねじを対物レンズを遠ざける方向に回す。
 対物レンズをプレパラートに近づける操作を行うと,
 プレパラートに対物レンズをぶつけて,
 破損させるおそれがある。

 植物の細胞
 


アは核で,1個の細胞に1個存在する。
核の中には,遺伝子をその中に含む染色体があり,
染色液(酢酸カーミン液や酢酸オルセイン液)で赤く染まる。

イは細胞質である。
細胞質を取り囲んでいるのはウの細胞膜である。
核,細胞質,細胞膜の3つは
植物細胞にも動物細胞にも共通して存在する。

これに対し,エの細胞壁,オの葉緑体,カの液胞は
植物の細胞のみにあり,動物の細胞には存在しない。

エの細胞壁は細胞膜(ウ)の外側にあるじょうぶなしきりで,
葉や茎を強くしなやかにするはたらきをしている。

オは葉緑体である。
葉緑体は,光合成を行い,太陽の光をエネルギー源とし,
二酸化炭素と水を原料として栄養分と酸素を作り出している。

葉緑体は植物のすべての細胞の中にあるわけではない。
おもに葉の表皮の内側の細胞にある
(葉の表皮の細胞そのものにはない)。
根の細胞や花びらなどには葉緑体はない。

カの液胞は細胞の中の水分の量を調節する。
また,不要物などをここにためるはたらきをしている。

 植物と動物の細胞
 


(1)
① 緑色の粒は葉緑体である。
 葉緑体の中にある葉緑素という色素のために
 緑色に見える。
 葉緑体では光合成が行われる。
② 細胞のいちばん外側にある厚い膜は
 細胞壁で,葉や茎をじょうぶにする働きをしている。
③ 細胞壁の内側にあるうすい膜は細胞膜である。
④ 染色液によってよく染まるのは核である。
⑤ 核のまわりは細胞質になっている。
⑥ いろいろな物質の水溶液を含んでいるのは液胞である。

(2) Aは葉緑体,細胞壁,液胞があるので植物の細胞である。
  Bが動物の細胞である。

(3) 植物と動物の細胞に共通してあるのは,
  ③細胞膜,④核,⑤細胞質である。

[問題]



上の図はタマネギの表皮,カナダモの葉,ほおの粘膜の各細胞を
顕微鏡で観察したときのスケッチである。
これについて,次の各問いに答えよ。
(1) 図Bは何を観察したものか。
(2) もっとも大きい細胞はA~Cのうちどれか。
(3) 細胞を観察するときに使用する染色液は何か。
(4) 染色液でもっともよく染まって見えるのはどの部分か。
  ア~ケの記号の中からあるだけ選べ。

[解答]
(1) ほおの粘膜 
(2) A 
(3) 酢酸カーミン液(酢酸オルセイン液) 
(4) ア,キ,ク

[解説]

(1) 細胞壁があるAとCは植物の細胞である。
  細胞壁がなくそれぞれの細胞がバラバラになっているBは
  動物の細胞(ほおの細胞)である。

(2) 図のA~Cの細胞はほぼ同じ大きさに見える。
  倍率が最も低いAの細胞が実際には最も大きい。

(3)(4) 細胞の観察のときよく使われる染色液は酢酸カーミン液である。
  酢酸オルセイン液も使われる。
  染色液で赤く染まるのは核である。

 単細胞生物と多細胞生物
 


ゾウリムシやミドリムシのように
1個の細胞からなる生物を単細胞生物という。

これに対し,ミジンコやヒトのように
多くの細胞からなる生物を多細胞生物という。

 組織と器官
 


細胞は生物の最小の単位である,
多細胞生物では,形やはたらきが同じ細胞が集まり,
筋肉や骨,皮膚などの組織を形成する。

また,何種類かの組織が組み合わさってつくられている部分を
器官という。
さらに,いくつかの器官が集まって個体がつくられる。

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 消化等
  [要点-消化]
 
 

(1) だ液の実験
・だ液にはデンプンを麦芽糖などに変えるアミラーゼという消化酵素が含まれている。
・消化酵素は体温近くでもっともよくはたらく。
・ヨウ素液:デンプンがあると青紫色に変化。
 (図のA,B,Dが青紫色に変化)
・ベネジクト液:麦芽糖に加えて煮沸→赤褐色
(左右にこきざみに振って,突沸に注意する)→図のCが赤褐色に変わる

(2) 消化
 

 

消化(養分を小さく分解するはたらき)
吸収(消化されたものを体内に取り込むはたらき)
・消化管:口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→肛門
消化酵素:消化液に含まれ,栄養分を分解する。消化酵素自身は変化しない。
       体温付近でもっともよくはたらく。
       デンプン→ブドウ糖,タンパク質→アミノ酸,脂肪→脂肪酸とモノグリセリド



・分解された養分は小腸の表面の柔毛から吸収される。
 アミノ酸・ブドウ糖→毛細血管,脂肪酸とモノグリセリド→脂肪→リンパ管
 多くの柔毛:養分と接触する面積が大きくなり,吸収しやすくなる。
・肝臓:栄養分を蓄える,胆汁を作る,アンモニアを尿素に変える。

 (だ液の実験)
   
Aのデンプンはだ液の中のアミラーゼという消化酵素によって麦芽糖などに変えられる。
AとBにヨウ素液を加えると,Bはデンプンがそのまま残っているため青紫色に変化するが,Aはデンプンが麦芽糖に変えられたため色は変化しない。
A,Bにベネジクト液を加えて煮沸すると,Aは麦芽糖があるため赤褐色になるが,Bは変化しない。
消化酵素は体温近くの温度でもっともよくはたらく。

 (消化管)
 
口から肛門までつながった1本の管を(消化管)という。

食物は,口→(食道)a→(胃)h→十二指腸→(小腸)f→(大腸)e→肛門と通っていく間に消化・吸収される。

これらの消化管とだ液せん,すい臓,肝臓などをまとめて消化系という。

 (消化液)
   
デンプンは消化されてブドウ糖になる。

その消化液を出すのは,(だ液せん)d,(すい臓)g,(小腸)fである。

タンパク質は消化されてアミノ酸になる。

その消化液を出すのは,(胃)h,(すい臓)g,(小腸)fである。

脂肪は脂肪酸とモノグリセリドになる。

(肝臓)bでつくられ(胆のう)cに蓄えられた(胆汁)が脂肪を小さな粒にした後,(すい臓)gのすい液が消化する。
 (吸収)
 
小腸にはひだがあり,その表面は柔毛でおおわれている。
このことは小腸の壁の表面積を大きくして吸収をしやすくしている。
消化された養分は小腸の柔毛から吸収される。
ブドウ糖アミノ酸は柔毛の毛細血管aに入り肝臓に送られその一部は別の物質に作りかえられて蓄えられる。脂肪酸とモノグリセリドは柔毛のリンパ管bに入る。


 消化と吸収-食物に含まれる栄養分



食物に含まれる栄養分のうち,
炭水化物(デンプンなど)と脂肪は,
運動などを行うためのエネルギーのもとになり,
タンパク質は,おもに体をつくる材料に使われる。

炭水化物・脂肪・タンパク質は有機物で炭素を含むため,
燃やすと二酸化炭素が発生する。ま

た,食物に含まれる栄養分には,
カルシウムやナトリウムなどの無機物もあり,
骨や血液の成分となったり,
体の調子を整えたりするはたらきをしている。

これらの食物は,消化のはたらきによって
からだの中に取り入れやすい物質に変えられる。

・デンプンはブドウ糖に,
・タンパク質はアミノ酸に,
・脂肪は脂肪酸とモノグリセリドに分解される。


 消化管



食物の通り道は,
口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→肛門と続いた
1本の管となっている。
この管を消化管という。
食物は消化管を通る間に消化されていく。

消化管のほかに,消化液を作ったり,貯えたりするだ液せん,
肝臓,胆のう,すい臓も消化に関係している。
これらをあわせて消化系という。

 消化液の種類

食物を体の中に取り入れやすい養分に変える働きを
消化という。
食物の消化に関係する消化液には次のようなものがある。




• だ液:
 だ液せんはだ液を分泌している。
 だ液はデンプンに最初にはたらいて,
 デンプンを糖に分解する。

• 胃液:
 胃で,タンパク質に最初にはたらく胃液が出される。
 胃液はタンパク質を分解してアミノ酸にする。

• 胆汁:
 肝臓でつくられる胆汁は,
 胆のうにたくわえられてから,
 小腸に送られる。
 脂肪を小さな粒に乳化して
 消化しやすくするはたらきをする。

• すい液:
 すい液はすい臓でつくられる消化液で,
 デンプン,タンパク質,脂肪のすべてに働く。
 すい臓から小腸に送られる。

• 腸液:
 デンプンとタンパク質を分解する。
 小腸では消化のほかに,
 消化された物質の吸収を行っている。

 消化酵素



消化酵素は,消化液に含まれていて,
食物に含まれている成分を分解して
吸収しやすい物質に変えるはたらきをする。

消化酵素は,
それぞれ,はたらきかける物質が決まっており,
その結果できる物質も決まっている。

たとえば,次のような消化酵素がある。
・アミラーゼ:
 だ液の中の消化酵素で,デンプンを糖に変える。

・ペプシン:
 胃液の中の消化酵素で,タンパク質をアミノ酸に変える。

・リパーゼ:
 すい液に含まれる消化酵素で,
 脂肪を脂肪酸とモノグリセリドに変える。

・トリプシン:
 すい液に含まれる消化酵素で,
 タンパク質をアミノ酸に変える。

消化酵素は体温近く(35~40℃)でもっともよくはたらく。
また,消化酵素は自分自身は変化しないので,
少ない量でたくさんの量を変化させることができる。

 各栄養分の消化



デンプンにはたらく消化液:
 だ液(だ液せん),すい液(すい臓),腸液(小腸)の3つ

タンパク質にはたらく消化液:
 胃液(胃),すい液(すい臓),腸液(小腸)の3つ

脂肪にはたらく消化液:
 胆汁(肝臓),すい液(すい臓)の2つ


 だ液の実験
 


だ液の中にはアミラーゼという消化酵素が含まれており,
デンプンを糖に分解するはたらきがある。

図の実験は,このだ液のはたらきを確かめるためのものである。
デンプンにだ液を加えた試験管Bでは,
だ液のはたらきによってデンプンは糖に変えられる。

このことを確かめるために,
ヨウ素液とベネジクト液の2つの試薬を使う。
ヨウ素液はデンプンの有無を調べるための試薬で,
デンプンがあると青紫色に変化する。

試験管Bの液の一部を取り出してヨウ素液を加えると,
デンプンがなくなってしまっているために
ヨウ素液は変化しない。

ベネジクト液は糖の有無を調べるための試薬で,
糖がある場合,加熱すると赤褐色の沈殿ができる。

試験管Bの液の一部にベネジクト液を加えて,
試験管を火の上で左右にこきざみに振って加熱すると,
糖ができているために,赤褐色の沈殿ができる。

デンプンのみでだ液を加えていないAの試験管について
同様の実験を行うと,
デンプンがそのまま残っているのでヨウ素液は青紫色に変化し,
糖はできていないのでベネジクト液を加えて加熱しても
変化はおこらない。

他の条件はすべて同じにして,
だ液の入っているBと,
だ液の入っていないAをくらべて,
Bでデンプンが糖に変えられたのは
だ液のはたらきによるものと確かめることができる。

Aの実験はこのことを確かめるための対照実験である。
なお,この実験で試験管を40℃くらいのお湯に入れたが,
これは消化酵素が体温と同じくらいの温度(35~40℃)で
もっともよくはたらくためである。

 吸収
 


①消化された栄養分は小腸で吸収される。
 小腸の内側にはたくさんのひだがあり,
 その表面には柔毛とよばれる小さな突起が無数にある。

 アミノ酸とブドウ糖は柔毛内の毛細血管に入り,
 血液中の血しょうにとけて肝臓に運ばれる。

 ブドウ糖の一部はグリコーゲンとして肝臓に貯えられ,
 必要に応じてふたたびブドウ糖に変えられる。
 血液によって全身に運ばれたブドウ糖は細胞の呼吸に使われる。

 脂肪酸とモノグリセリドは,
 柔毛の表面から吸収されたあと,
 ふたたび脂肪となってリンパ管に入り,
 やがて静脈の中に入って血液の環流と合流する。

 柔毛が無数にあることで,小腸の壁の表面積を大きくし,
 吸収しやすくしている。
 (その表面積の合計はテニスコート1面分ぐらいになる)



②アミノ酸とブドウ糖は柔毛内の毛細血管に入り,
 血液中の血しょうにとけて門脈を通って肝臓に運ばれる。

 アミノ酸の一部はタンパク質に変えられ,
 ブドウ糖の一部はグリコーゲンに変えられて
 肝臓に一時的に蓄えられる。

 血液によって全身に運ばれたブドウ糖は
 細胞の呼吸に使われる。

 一方,脂肪酸とモノグリセリドは
 じゅう毛で吸収された後,
 再び脂肪になってリンパ管にはいる。

 リンパ管は,首のつけ根付近で血管と合流する。
 水分は主に小腸で吸収されるが,
 残りは大腸で吸収される。

  [要点-血液・呼吸・排出]
 
(1) 呼吸
・肺:血液中の二酸化炭素を排出し酸素を補給。
・細胞の呼吸
 ブドウ糖・脂肪+酸素 →エネルギー+二酸化炭素+水

 

(2) 血液の循環(その1)
・体循環と肺循環
・赤血球:ヘモグロビンで酸素を運ぶ。
・白血球:体内に入った細菌を殺す。
・血小板:出血したとき血液を凝固。
・血しょう:養分,二酸化炭素,不要物を運ぶ。
・組織液:血しょうが毛細血管からしみ出て細胞の間を満たしている。

   

(3) 排出
・肝臓:1)胆汁を作る,
     2)栄養分を蓄える,
     3)タンパク質が分解してできる有害なアンモニアを尿素に変える。
・じん臓:血液中から尿素等の不用物をこしとる。



(4)血液の循環(その2)
 a(二酸化炭素が多い)
 b(酸素が多い)
 c(尿素の濃度が高い:肝臓で尿素が作られるから)
 d(栄養分が多い)
 e(尿素の濃度が低い:じん臓でこしとられるから)

 

 (呼吸)
 
細胞は,酸素を使って栄養分を分解してエネルギーを得,二酸化炭素を排出している。

酸素と二酸化炭素の交換を行うのはである。

酸素は気管F,気管支E,肺胞AをへてAをとりまく毛細血管Bに取り入れられる。

二酸化炭素は逆に毛細血管Bから肺胞Aに捨てられる。

肺には多くの肺胞があるが,空気とふれあう面積を大きくするのに役立つ。

 (血液の成分)
 
赤血球A
にはヘモグロビンという色素があり,これが酸素と結びついて酸素を運ぶ。

血しょうDは栄養分や二酸化炭素を運ぶ。

白血球Cはからだの中に入ってきた細菌をとらえるはたらきをする。

血小板Bは出血したとき,血液を固める。

 (組織液)
 
酸素の少ない場所では赤血球のヘモグロビンは酸素をはなし,酸素は血しょうにとけこむ。

酸素と栄養分を含んだ血しょうは毛細血管からしみ出して組織液に入る。

細胞は組織液から栄養分酸素を取り入れ,これを使って呼吸を行い,二酸化炭素を組織液に排出する。

二酸化炭素と不要物を含んだ組織液は毛細血管に戻り,一部はリンパ管に入る。

 (血液の循環①)
 
細胞の呼吸で排出された二酸化炭素を多く含む静脈血は,大静脈bに集まって心臓Aにもどり,肺動脈cを通って肺Bに入る。

肺Bで二酸化炭素を出し酸素を取り入れて動脈血となり,肺静脈dを通って心臓に戻る。

ポンプの役割をする心臓Aから押し出された動脈血は大動脈aを通って全身に送られる。Aabを体循環,AcBdを肺循環という。

 (じん臓)
 
タンパク質が分解されてできたアンモニアなどの有害な物質は肝臓で毒性の弱い尿素に変えられ,さらにじん臓Aでこしとられる。

Aでつくられた尿は輸尿管Bを通ってぼうこうCに一時ためられる。

図のA,B,Cなどをまとめて排出系という。

なお,肝臓は尿素をつくるほか,栄養分をたくわえる胆汁をつくるはたらきがある。

 (血液の循環②)
   
肺で二酸化炭素と酸素が交換されるので,二酸化炭素が最も多く酸素が少ないのは(a)である。

二酸化炭素が最も少なく酸素が最も多いのは(b)である。

小腸から取り入れられた栄養分は肝臓に送られるので栄養分が最も多いのは(d)である。

尿素は肝臓でつくられるので(c)が最も多く,じん臓でこしとられるので(e)が最も少ない


 呼吸-細胞の呼吸:内呼吸
 


細胞は生きていくためのエネルギーを得るために
呼吸を行っている。

肺から取り入れられて血液(赤血球)→組織液→
細胞の順に運ばれてきた酸素を使って,
小腸で吸収されて,
血液(血しょう)→組織液→細胞の順に
運ばれてきた養分(ブドウ糖などの炭水化物や脂肪など)を分解し,
細胞の活動や成長に必要なエネルギーを取り出している。

細胞の呼吸の結果,二酸化炭素や水などが出る。
二酸化炭素は,
細胞→組織液→血液(血しょう)→肺 と送られて,
肺で体外に排出される。

水や不要物はじん臓からこしとられる。
細胞の呼吸は,
(養分)+(酸素)→(エネルギー)+(二酸化炭素)+(水)
という式で表すことができるが,
これは,光合成((エネルギー)+(二酸化炭素)+(水)→
(デンプン)+(酸素))と逆の反応になる。

なお,細胞の呼吸をとくに内呼吸といい,
肺における二酸化炭素と酸素のガス交換を外呼吸という。

 肺での呼吸:外呼吸
 


口や鼻から吸い込まれた空気は,
気管を通って肺にはいる。

気管は左右の気管支に分かれ,
気管支の先端には肺胞という
うすい膜でできた小さな袋が多数ついている。

肺胞は直径0.3mmほどの小さな袋で,
まわりを毛細血管があみの目のようにとり囲んでいる。

肺胞と毛細血管を流れる血液の間でガス交換が行われる。
すなわち,血液から二酸化炭素が肺胞に排出され,
肺胞から血液中に酸素が取り込まれる。

肺の中に多数の肺胞があることによって,
表面積を広くして(ヒトの場合は50~60m2)
ガス交換の効率を上げている。

 肺の動き方
 


肺には筋肉がないため,
自らふくらんだり縮んだりすることはできない。

肺は,筋肉のついたろっ骨や
横隔膜で囲まれた胸こうという空間の中にある。

ろっ骨が上がって,横隔膜が下がると,胸こうが広がり,
胸こう内の気圧が下がるので肺がふくらむ。

肺がふくらむと外気が肺の中に入って,
息を吸い込む状態になる。

逆に,ろっ骨が下がって,横隔膜が上がると,
肺はしぼんで息をはく状態になる。

このようすを,ペットボトル・ゴム風船・ゴム膜を使った
上図のような装置を組み立てて調べることができる。

ゴム膜は横隔膜を,ゴム風船は肺を表す。

 血液の循環-血液の成分
 




赤血球はヘモグロビンという赤色の物質を含んでいる。

ヘモグロビンは,
肺の中のように酸素の多いところで酸素と結びつき,
酸素の少ないところで酸素をはなす性質をもっており,
これによって酸素を運搬している。

ヘモグロビンが酸素と結びついている動脈血は
鮮やかな赤色をしており,
ヘモグロビンが酸素とあまり結びついていない静脈血は
黒ずんだ赤色をしている。

赤血球は中央がくぼんだ円盤形をしており,
毛細血管を通るときは折りたたまれるように変形して
毛細血管を通り抜けることができる。

血液の中の固形の成分には,
赤血球のほかに白血球と血小板がある。

白血球はからだの中に入ってきた細菌などを
食い殺すはたらきをしている。

血小板は出血したときに血液を固めるはたらきをする。

血液の液体の成分は血しょうである。
血しょうは淡黄色の液体で,
小腸で吸収した養分や,
二酸化炭素などの不要物を運ぶはたらきをする。

血しょうの一部が,
毛細血管からしみ出して細胞の間にたまったものが
組織液である。

 組織液と細胞
 


細胞の呼吸に必要な養分や酸素は
血液によって運ばれる。

からだの各部の細胞には,
毛細血管が網の目のように入りこんでいる。

ブドウ糖や脂肪などの養分は
血しょうにとけて運ばれてくる。

酸素は赤血球の中のヘモグロビンと結びついて
運ばれてくるが,
ヘモグロビンは毛細血管のように
酸素の少ない場所で酸素をはなす性質があり,
はなされた酸素はいったん血しょうにとけこむ。

養分と酸素を含んだ血しょうは,
毛細血管の壁をとおりぬけて組織液となり,
細胞をひたしている。

細胞は,組織液から養分と酸素を取りこんで
呼吸(内呼吸)を行う。

呼吸の結果,二酸化炭素・水・その他の不要物が出るが,
これらの物質は組織液に排出される。

二酸化炭素と不要物を含んだ組織液は毛細血管に戻り,
一部はリンパ管に入る。

 心臓
 


心臓は4つの部屋からできており,
血液が戻ってくる心房(右心房・左心房)と,
血液を押し出す心室(右心室・左心室)が
交互に収縮することで血液の流れを作り出している。
(紙面を見たとき左にあるのが右心房・右心室で,
左右が,一見すると反対になることに注意) 

心房と心室の間には弁があって,
血液の逆流をふせぎ,
心房→心室の方向にのみ流れるようにしている。

心臓には4つの血管がつながっているが,
心臓に入る血管を静脈,
心臓から出ていく血管を動脈という。

また,酸素が少なく二酸化炭素が多い血液を静脈血,
酸素が多く二酸化炭素が少ない血液を動脈血という。
(動脈・静脈と動脈血・静脈血とは関係がない。
動脈に動脈血が流れているとは限らない)

全身から戻ってきた血液は二酸化炭素の多い静脈血で,
大静脈に集まって右心房に入る。

右心房から右心室に入った静脈血は
右心室から肺動脈を通って肺に送られる。

肺で,二酸化炭素がすてられ,
酸素が取り入れられて動脈血になり,
肺静脈を通って左心房に入る。

肺静脈を流れる動脈血は最も多く酸素を含んだ血液である。
左心房から左心室に入り,
ここで強く押し出されて,
大動脈に入り全身に送られる。

左心室は全身に血液を送り出せるように,
4つの部屋の中でもっとも厚い筋肉でできている。

 動脈と静脈
 


動脈は心臓から出る血管で
血の圧力が高いので壁が厚く,
弾力に富んでいる。

静脈は心臓にもどる血管であるので
血の圧力が低く,壁がうすい。

静脈は,血液の逆流をふせぐために
弁がついている。

 血液の循環①:肺循環と体循環
 


心臓から出た血液が体内を循環する道すじは,
大きく分けて2つある。

1つは心臓から出た血液が肺に行き,
再び心臓に戻る肺循環である。

心臓から肺動脈を通って肺に,
もっとも多くの二酸化炭素を含んだ静脈血が送られる。

肺で血液中の二酸化炭素がすてられ,
酸素が取り入れられ,血液は動脈血になる。

この動脈血は肺から肺静脈を通って心臓にもどるが,
肺静脈を流れる動脈血が
全身の血液の中でもっとも多く酸素を含んでいる。

もう1つの循環の道すじは,
心臓から送り出された血液が全身をめぐり,
再び心臓に戻る体循環である。

肺から心臓にもどった動脈血は,
心臓から押し出されて大動脈を通って全身に送られる。

動脈は,末端へいくにつれて枝分かれして細くなり,
ひじょうに細い毛細血管になっている。

ここで,血液中の血しょうは
毛細血管の壁からしみ出して組織液となり,
組織液を通して酸素を細胞に供給している。

細胞の呼吸によって生じた二酸化炭素は,
組織液を通して血液中に排出される。

毛細血管はしだいに集まり静脈となる。

静脈の中を流れる血液は酸素が少なく
二酸化炭素が多い静脈血である。
静脈はさらに集まって大静脈となり,
心臓に戻る。

 血液の循環②:酸素・二酸化炭素・養分・尿素の濃度
 


(1) 尿素は肝臓でつくられ,じん臓で血液中からこしとられる。
  したがって,肝臓を出たばかりの血管中の血液が
  尿素の濃度が最も高く,
  じん臓を出たばかりのdの血管中の血液が尿素が最も少ない。

(2) 酸素は肺で血液中に取り込まれる。
  したがって,肺を出たばかりのbの血管(肺静脈)を流れる血液が,
  酸素を最も多く含んでいる。

(3) 細胞の呼吸の結果血液中に捨てられた二酸化炭素は
  肺で排出される。
  したがって,肺に入る前のaの血管(肺動脈)を流れる血液が,
  二酸化炭素をもっとも多く含んでいる。

(4) ブドウ糖やアミノ酸は小腸の表面にある柔毛の毛細血管の中に
  吸収される。
  したがって,小腸から肝臓へ行くcの血管(門脈)の中を流れる血液が
  ブドウ糖やアミノ酸をもっとも多く含む。

 排出
 


細胞の呼吸によってブドウ糖や脂肪が分解されると
二酸化炭素と水ができる。

また,タンパク質が分解されると
二酸化炭素や水のほかにアンモニアができる。

二酸化炭素やアンモニアは,
体内に多くたまると有害である。

二酸化炭素は血液の血しょうにとけて肺に運ばれ,
体外に排出される。

アンモニアは血液の血しょうによって肝臓に運ばれ,
肝臓で毒性の少ない尿素に変えられる。

血液は動脈から静脈へ流れるので,
動脈からじん臓に入り,
じん臓の毛細血管で尿素は血液からこしとられて尿になる。

じん臓でこしとられる物質には,
尿素のほか,水分・塩分・ブドウ糖やアミノ酸などがある。

余分な水分や塩分をこしとり,
血液中の塩分や水分の濃度を調整している。

ブドウ糖やアミノ酸など必要なものは,
再び血液中にもどされる。

尿素などの不要物がこしとられた後の血液は静脈に送られる。

尿は輸尿管を通ってぼうこうへ送られ,
ぼうこうで一時的にためられてから体外に排出される。

じん臓,輸尿管,ぼうこうをまとめて排出系という。

血液中の不要物や水分は皮ふにある汗せんからも
汗として排出される。

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 神経骨格
  [要点-感覚器官・神経・筋肉と骨格]
 
(1) 感覚器官

  

(2) 神経系

 

通常の反応(例:信号を見て歩き始める)
 感覚器官→感覚神経→せきずい→脳→せきずい→運動神経→筋肉

反射:刺激に対して無意識におこる反応。
(例:ボールが飛んできて思わず目を閉じる)
 感覚器官→感覚神経→せきずい→運動神経→筋肉

中枢神経系:脳とせきずい

末しょう神経系:感覚神経と運動神経

(3) 筋肉と骨格

  

 (目)
 
目や耳のように刺激を受け取る器官を(感覚器官)という。

こうさいAは入ってくる光の量を調節する。

レンズBは光を屈折させて網膜Cの上に像ができるようにピントを調節する。

網膜Cには光の刺激を受け取る細胞があり,刺激は神経Dからへ伝えられる。

 (耳)
 
鼓膜eは音をとらえて振動し,耳小骨aは鼓膜の振動を大きくしてうずまき管dへ伝える。

うずまき管dには音を感じる細胞があり,その刺激は神経cを通ってへ伝えられる。

 (通常の反応と反射)
 
通常の反応では,感覚器官C→感覚神経a→せきずいB→c→脳A→d→せきずいB→運動神経b→筋肉D の順で信号が伝わる。

「熱いヤカンに手が触れ,おもわず手を引いた」という反射の場合は,感覚器官C→感覚神経a→せきずいB→運動神経b→筋肉D の順で信号が伝わる。

反射は危険から身を守ったり,身体のはたらきを調整したりするのに役立つ。

 (筋肉と骨格)
 
腕を曲げるときはaの筋肉が収縮し,bの筋肉はのびる

腕を伸ばすときにはaの筋肉がのび,bの筋肉は収縮する。

骨と骨をつないでいる部分は関節で,筋肉が骨と接合している部分がけんである。

 感覚器官-目



①目,耳,鼻のように外界からの刺激を受け取る器官
 を感覚器官という。
 レンズ(水晶体)は光を屈折させ,
 網膜の上にピントのあった像を結ばせるはたらきをする。

 毛様体という筋肉のはたらきで
 レンズの厚さを変えて,
 ちょうど網膜上に像ができるように調節している
 (遠くの物体を見るときはレンズをうすくする)。

 こうさいは目のかっ色に見える部分で,
 明るいときはのびてひとみを小さくし,
 暗くなると縮んでひとみを大きくし,
 目に入る光の量をもっとも見やすい状態に調節する。

 外から入った光が像を結ぶのは網膜である。
 網膜に光の刺激を受け取る感覚細胞が並んでいる。

 網膜上の感覚細胞が受けた光の刺激は
 信号に変えられて神経(視神経)を通して脳へ送られる。

 脳はこの信号を受け取り,ものが見えたと感じる。



②カメラのレンズのはたらきをするのは
 目のレンズ(水晶体)(オ)である。

 ピントを調節する場合,
 カメラではレンズの位置を前後に動かすが,
 目のレンズでは毛様体という筋肉によって厚さを変える。
 
 遠いものを見るときはレンズをうすくする。

 カメラのしぼりのはたらきをするのは目のこうさい(ウ)である。
 例えば,暗い部屋から明るい場所に移動したとき,
 こうさいを小さくして目に入る光の量を少なくする。

 カメラのフィルムのはたらきをするのは目の網膜(エ)である。
 レンズで屈折された光はこの網膜の上で像をつくる。

 



音の振動が届くと,鼓膜がふるえる。

このふるえは耳小骨で拡大されて,
うずまき管に伝えられる。

うずまき管の中にはリンパとよばれる液体が入っていて,
うずまき管の中にある音の刺激を受けとる細胞が,
この液体のゆれを音の刺激として受けとり,
そこから,神経(聴神経)を通して信号を脳へ伝える。

半規管は体の回転を感じ,
前庭は体の傾きを感じ取る感覚器官である。

 その他



外界の刺激を受け取って,
その刺激を脳へ伝える器官を感覚器官という。

目は光の刺激を,耳は音の刺激を,
鼻はにおいの刺激を,舌は味の刺激を
受け取る感覚器官である。

また,皮ふは,温度・圧力・痛さなどの刺激を
受け取る。

 神経系



感覚器官で受け取った刺激は,
感覚神経,せきずいを通って
脳へ信号として伝えられ,
脳でものが見えたと感じたり,
音が聞こえたと感じたりする。

この刺激に対する反応の命令を脳が出し,
せきずい,運動神経を通って筋肉に伝える。

脳,せきずい,感覚神経・運動神経などを
まとめて神経系という。

このうち,脳・せきずいを含む部分を中枢神経という。
中枢神経から出て細かく枝分かれし,
からだのすみずみまで行きわたっている感覚神経や
運動神経を末しょう神経という。

 反射



「手でさわるとやかんが冷たかったので,
コンロのスイッチを入れた」という通常の反応は,
感覚器(皮ふ)→感覚神経→せきずい→脳→
せきずい→運動神経→筋肉という順で信号が伝わる。

これに対し,「熱いヤカンに手が触れ,
おもわず手を引いた」という場合は,
感覚器官→感覚神経→せきずい→運動神経→筋肉 の順で
信号が伝わる。

脳に伝わる前にせきずいが
「手を引っ込めろ」という命令を筋肉に出すので,
熱いという意識が生まれる前に手を引っ込めるという
無意識の運動がおこる。

このような反応を反射という。
反射は危険から身を守ったり,
身体のはたらきを調整するのに役立っている。

このほかの反射の例としては,
・食べ物を口に入れると,無意識にだ液が出た。
・目の前にボールが飛んできたので,思わず目を閉じた。
・暗いところから明るいところに出てくると,
 目のひとみの大きさが小さくなった。
・ひざがしらの下を軽くたたくと,足が上がった。
などがある。

なお,反射の場合に命令を出すのは,
せきずいのほかに,えんずい,中脳などがある。

 骨格と筋肉-骨格と筋肉による運動
 
 

①骨と骨のつぎ目になっている部分を関節という。
 骨と骨が動きやすい形で結合している。

 筋肉が骨にくっついている部分をけんという。
 筋肉の両端はけんになっていて,
 関節をへだてて2つの骨につながっている。

 上図のように,2つの筋肉が一対になって働く。
 腕を伸ばすときにはBの筋肉が縮んでAの筋肉がのびる。
 腕を曲げるときはAの筋肉が縮んでBの筋肉がのびる。



②骨と骨が結合している部分を関節という。
 となりあった骨のふれあう面は,
 軟骨によってできており,
 そのすき間には液がたまっている。

 関節の部分は曲げることはできるが,
 回転させることはできない。

 筋肉は大きく2つに分けることができる。
 1つは骨格につく筋肉で横紋筋といい,
 意思によって動かすことができる。

 もう1つは内臓の筋肉で平滑筋といい,
 意思によって動かすことはできない。

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 分類進化
 [要点-動物の分類]
 
(1) セキツイ動物:背骨(セキツイ)をもつ動物
・セキツイ動物の分類:魚類→両生類→ハチュウ類→鳥類・ホニュウ類(進化順)

   魚類  両生類  ハチュウ類  鳥類  ホニュウ類
 呼吸 えら 子:えら
親:肺と皮膚 
 体温 変温 恒温
 増え方 水中に殻のない卵をうむ 陸上に殻のある卵をうむ 胎生

魚類(フナ,イワシ),両生類(カエル,イモリ),ハチュウ類(ヘビ,トカゲ,ヤモリ,カメ),鳥類(ハト,ペンギン)ホニュウ類(イヌ,ネコ,クジラ,コウモリ)

(2) 無セキツイ動物:背骨(セキツイ)をもたない動物
・節足動物:外骨格(こっかく)というかたい殻(から)でおおわれており,すばやい運動ができる。
 昆虫類(チョウ,バッタ,トンボ),甲殻類(エビ,カニ),クモ類

・軟体動物(タコ,イカ,ハマグリ)
・その他(ウニ,ヒトデ,ミミズなど)

 (セキツイ動物)
 
背骨をもつ動物を(セキツイ動物)という。

Aなどの魚類変温動物えらで呼吸を行い,水の中に殻のない卵をうんでふえる。

Bなどの両生類変温動物で,子どものときはえらで呼吸し,おとなになるとと皮膚で呼吸する。水の中に殻のない卵をうんでふえる。

Cなどのハチュウ類変温動物で,で呼吸を行う。陸上に殻のある卵をうんでふえる。

Dなどの鳥類恒温動物で,で呼吸を行う。陸上に殻のある卵をうんでふえる。

Eなどのホニュウ類恒温動物で,で呼吸を行う。
うまれ方は胎生である。

 (無セキツイ動物の分類)

背骨をもたない動物を無セキツイ動物という。

そのうち,昆虫類・クモ類・甲殻類などの節足動物は外骨格というかたい殻でおおわれており,すばやい運動ができる。

そのほかに,タコやイカなどの軟体動物がいる。


 セキツイ動物-分類



背骨をもつ動物をセキツイ動物,
背骨をもたない動物を無セキツイ動物という。

セキツイ動物は背骨を中心にしたじょうぶな骨格と
骨格に結びついた筋肉をもつので,
活発にすばやく運動できる。

セキツイ動物は水→陸へと進化していったが,
進化の順に分類すると,
・水の中で生活する魚類,
・水と陸の両方で生活する両生類,
・陸で生活するハチュウ類,
・つばさをもつ鳥類,
・子を乳で育てるホニュウ類 となる。

それぞれの代表的な動物をあげると次のようになる。
魚類   :フナ,イワシ,サメ,ウナギ
両生類  :カエル,イモリ,サンショウウオ
ハチュウ類:ヘビ,トカゲ,ワニ,ヤモリ,カメ,カメレオン
鳥類   :ハト,スズメ,ニワトリ,ダチョウ,カワセミ,ペンギン
ホニュウ類:ヒト,シカ,イヌ,ネコ,サル,ネズミ,コウモリ,イルカ,クジラ

 体温・体表



鳥類やホニュウ類のように,
まわりの温度が変化しても,
体温が変化しない動物を恒温動物という。

鳥類やホニュウ類はまわりの温度変化に対応して
体温を調節する機能が発達している。

すなわち,鳥類は羽毛でおおわれ,
ホニュウ類は毛でおおわれていて,
体温が外に逃げるのをふせいでいる。

また,脳に体温の調節を命令するしくみがあって,
呼吸による熱の放散や汗をかくことによって
体温を調節している。

これに対し,
魚類はうろこ,
ハチュウ類はうろこやこうらで,
両生類はしめった粘膜でおおわれているだけで,
保温のしくみがない。

このように,魚類・両生類・ハチュウ類は,
体温を調節する機能がなく,
まわりの温度が下がると体温も下がる。

このような動物を変温動物という。

トカゲを観察すると,
体温を調節するために日なたと日かげを移動することがあるが,
これは体内に体温を調節する機能がないためである。

 子のうみかた



ホニュウ類の母親は,
子を体内である程度育ててからうんでなかまをふやす。
このようなふやし方を胎生という。

うまれた後しばらくの間は,
母親が子に母乳を与えて育てる。

これに対し,魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類は
卵をうんでなかまをふやす。
このようなふやし方を卵生という。

水の中に卵をうむ魚類と両生類の場合,
卵には殻がない。
陸上に卵をうむハチュウ類と鳥類の卵は
殻でおおわれているが,
これは,乾燥をふせぐためである。

1回にうむ卵の数の多い順に並べると,
魚類(ブリは180万個),
両生類(トノサマガエルは2000~4000個),
ハチュウ類(トカゲは6~15個),
鳥類(ウグイスは4~6個),
ホニュウ類(ゴリラは1個) となる。

魚類や両生類はふつう,
親は子育てをしないため成長する前に
ほかの動物に食べられてしまうので,
多くの卵をうむ必要がある。

ハチュウ類も子育てをしないが,
うまれてすぐに動けるので,
魚類や両生類より生きのびて
おとなになる可能性は高く,
産卵数は少くなくてすむ。

鳥類やホニュウ類は,
親が子育てをするので,
生き残る可能性がさらに高いため,
産卵数は少ない。

 呼吸



水中で生活する動物はえらで呼吸を行い,
陸上で生活する動物はおもに肺で呼吸を行う。

魚類はえらで呼吸を行う。
ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類は肺で呼吸を行う。
両生類は,水中に卵をうみ,
子ども(オタマジャクシなど)のときは
水中で生活するのでえらで呼吸を行い,
おとなになると陸上で生活するので
肺と皮ふで呼吸を行う。

 総合



水中で生活する魚類と両生類の子はえらで呼吸し,
陸上で生活する両生類の親,ハチュウ類,
鳥類,ホニュウ類は肺で呼吸する。

親が卵をうんで,
卵から子がかえるうまれ方を卵生という。

水の中に卵をうむ魚類と両生類は殻のない卵を,
陸上に卵をうむハチュウ類と鳥類は
乾燥に強い殻のある卵をうむ。

ホニュウ類は,
子が母体内で育ってからうまれる胎生である。

魚類はうろこ,
ハチュウ類はうろこやこうらでおおわれており,
両生類はしめった粘膜でおおわれている。

これらの魚類・両生類・ハチュウ類は変温動物である。

これに対し,体表が保温性の高い羽毛でおおわれている鳥類と,
毛でおおわれているホニュウ類は恒温動物である。

 草食動物と肉食動物
 

 
①どんな動物でも,片方の目だけでは
 平面的にしかものを見ることができない。

 両方の目の視野が重なった範囲が立体的に見え,
 遠近感をつかむことができる。

 チーターなどの肉食動物の目は前向きについているため,
 前方の広い範囲が立体的に見え,
 遠近感をつかむことができる。
 えものを見ながら追いかけるのにつごうがよい。

 これに対し,シマウマなどの草食動物の目は横についており,
 両目で見える範囲はせまいが,
 前方から後方まで広い範囲が視野にはいるため,
 敵を早く発見し,自分の身を守るのに適している。



②草食動物の消化管は肉食動物にくらべて非常に長い。
 例えば,ネコ(肉食動物)の消化管の長さは体長の約4倍,
 ウマ(草食動物)の消化管の長さは体長の11倍である。

 これは肉にくらべて草などの植物が消化しにくいためである。
 ヒトの消化管は体長の約4倍であり,肉食動物に近い。



③ウサギ・シマウマ・ウシなどの草食動物では,
 草をかみ切るための門歯,
 草をすりつぶすための臼歯が発達している。

 ライオン・トラ・チーター・ネコなどの肉食動物では,
 えものをしとめたり肉を引き裂いたりする犬歯,
 肉を引き裂く臼歯が発達している。

 無セキツイ動物-無セキツイ動物の分類
 


背骨をもたない動物を無セキツイ動物という。

無セキツイ動物は節のある足をもつかどうかで
大きく2つに分けられる。

節のある足をもつのは節足動物である。
節足動物には
・昆虫類(チョウ,バッタ,セミ,ハチ),
・甲殻類(カニ,エビ,ミジンコ),
・クモ類,
・ムカデ類がいる。

節足動物はからだをおおうかたい殻(外骨格)と
筋肉の組みあわせで活発に活動することができる。

節のある足をもたないのは,
・軟体動物(イカ,タコ,アサリ,マイマイ),
・環形動物(ミミズなど),
・キョク皮動物(ウニ,ヒトデなど)などである。

 節足動物の外骨格
 


セキツイ動物の骨格のように骨格が内側にあり,
外側に筋肉があるつくりを内骨格という。

これに対し,外側に骨格,内側に筋肉があるつくりを
外骨格という。

外骨格をもつ動物としては,
無セキツイ動物の中のクワガタ,エビ,カニなどの
節足動物がある。

タコなどの軟体動物やミミズなどは外骨格をもたない。

 昆虫類
 


バッタなどの昆虫類は,
節足動物なのでかたい殻(外骨格)と
筋肉の組みあわせで活発に活動することができる。

昆虫類の体は,
・頭部,
・胸部,
・腹部
の3つの部分に分けられる。

胸部には,足が3対,はねが2対ついている。
頭部には触覚がある。
腹部には気門という穴があり,
空気を取り入れ気管で呼吸を行っている。

 甲殻類
 


エビ,カニ,ミジンコ,ダンゴムシなどの甲殻類は,
昆虫類と同じく節足動物で,節のある足をもち,
からだをおおうかたい殻(外骨格)と
筋肉の組みあわせで活発に活動することができる。

甲殻類のからだは,
頭胸部と腹部の2つの部分からなり立っている。

 軟体動物
 


タコ,イカ,アサリ,マイマイ,ナメクジのなかまを
軟体動物という。

骨格がなくおもに筋肉でできているので,
すばやい運動はできない。

外とう膜が内臓を保護している。
解剖ばさみでイカの胴を切るときは,
ハサミの先の丸い方を下にして
内臓をいためないようにする。

呼吸はえらで行う。

 [要点-動物の進化]
 
 

進化の証拠となる動物
シーラカンス(魚類→両生類),始祖鳥(ハチュウ類→鳥類),カモノハシ(ハチュウ類→ホニュウ類)

相同器官:現在の形やはたらきがちがっても,もとは同じ器官であったと考えられるもの。

・魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類などのセキツイ動物が,受精卵から胚になる発生の段階で,発生の初期になればなるほど,共通点が多くなり,互いに類縁関係の深いことをうかがわせる。

 (動物の進化)

動物の進化は水中→陸上の順になっている。

セキツイ動物を進化の順に並べると,
魚類→(両生類)→(ハチュウ類)→(鳥類)・ホニュウ類 となる。

進化の証拠となる動物としては,シーラカンス(魚類→両生類),(始祖鳥)の化石(ハチュウ類→鳥類),(カモノハシ)(ハチュウ類→ホニュウ類)などがある。

また,現在の形やはたらきがちがっても,もとは同じ器官であったと考えられる(相同)器官も進化の証拠である。


 
 生物の進化-進化
 


地球が誕生したのは今から約45億年前で,
およそ30億年前の原始の海で,
生物の細胞に似た構造をもつ原生生物が誕生した。

長い歴史の中で,簡単な生物から,
より複雑な生物へと進化していった。

いくらか大型の無セキツイ動物が
原始の海に現れたのは約5億年前である。

さらに,無セキツイ動物が進化して
セキツイをもつ原始的な魚類が現れた。

約4億年前,魚類の中で,肺や足をもつものが現れ,
その仲間が進化して両生類がうまれた。

約3億年前,両生類のなかまから,
陸上生活をするのにつごうよく変化したハチュウ類が現れた。

そして,約2億年前にはホニュウ類が,
約1億5000万年前には鳥類が地球上に姿を現した。

こうして,セキツイ動物は
陸上への進出によって生活できる環境を増やし,
様々な種類へと進化していった。

 植物の進化
 


植物の進化は,水中生活から陸上生活の方向で進んだ。

およそ30億年前の原始の海で,
生物の細胞に似た構造をもつ原生生物が誕生した。

その後,光合成を行うことができる藻類がうまれた。
光合成を行うためには水が必要であるが,
水中で生活する藻類は全身から水を吸収することができた。

4億年前になると,藻類の中から,
陸上で生活できるコケ植物が現れた。

ただ,コケ植物は維管束がなく,
水を吸い上げる機能が不十分なため
湿った場所でしか生活できなかった。

さらに,3億年前にはシダ植物が栄えた。
シダ植物は維管束をもつようになり,
水を吸い上げる機能がそなわったが,
日かげや湿地でしか生育できなかった。

2,3億年前になると,
陸上の乾燥した場所でも生活できる裸子植物が現れ,
さらに,7千万年前ごろに被子植物が現れた。

 進化論
 


19世紀のイギリスの科学者ダーウィンは
ガラパゴス諸島などの生物を調査し,
生物の進化について
「種の起源」という書物を著した。

 進化の証拠①:始祖鳥など
 


進化の証拠となる動物の化石が見つかっている。

例えば,ドイツで約1億5000万年前の地層から発見された
始祖鳥は,するどい歯,長い尾に骨の列,
つばさにつめがあるといったハチュウ類の特徴と,
前あしがつばさのようになっている,
くちばしがある,羽毛があるといった
鳥類の特徴をあわせもっており,
ハチュウ類から鳥類への進化の証拠と考えられている。

また,化石以外にも,
現在生きている生物の特徴を調べることで
進化の手がかりが得られる。

たとえば,カモノハシという生物は,
卵生であり,母乳で子を育てるから
ハチュウ類とホニュウ類のなかまの中間にあたる生物であると
考えられる。

 進化の証拠②:相同器官
 


ホニュウ類のイヌの前足(歩く),
コウモリのつばさ(飛ぶ),
クジラのひれ(泳ぐ),
ヒトの手(道具を使う)などの
それぞれの器官のはたらきは異なっている。

しかし,それぞれの骨格を調べてみると,
基本的なつくりには共通点がある。

このように,現在の形やはたらきは異なっていても,
もとは同じ器官であったと考えられるものを
相同器官という。

相同器官は進化の1つの証拠である。

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