社会1年 日本の地域

日本の地域構成 日本の自然 人口 産業
九州地方 中国・四国地方 近畿地方 中部地方
関東地方 東北地方 北海道地方 地形図

 日本の地域構成
 [要点-日本の位置・領域]
 
 
・日本の面積:約38万km2
・日本の位置:ユーラシア大陸(P)の東太平洋(S)の北西,日本海(Q),東シナ海(R),オホーツク海(T)に囲まれている
北半球の中緯度アメリカやスペインなどが同緯度、オーストラリアから見ると真北,
 地球の裏側は南アメリカ大陸(最も遠い)
・国家の領域領土領海(12海里),領空
・日本の北端:北方領土(A)の択捉島、ロシア連邦がAを占拠
竹島(島根県):韓国が不法占拠,
尖閣諸島:中国が不法侵入をくり返している
・日本の南端:沖ノ鳥島(B)
 この島があることで200海里の排他的経済水域を確保→300億円かけて護岸工事
・日本の西端:与那国島(C) 
・日本の東端:南鳥島(D)

 日本の位置-周囲の大陸・海・国





日本のまわりで,海の上で日本と国境を接しているのは,
ロシア連邦,北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国),
韓国(大韓民国),中国(中華人民共和国)である。

 緯度・経度
 


南北-北緯20度から46度の間
東西-東経122度から154度の間

 日本と同じ緯度・経度にある国
 


日本と経度がほぼ同じで,日本の真南にあるのはオーストラリアである。
日本とほぼ同じ緯度にある国としては,東にはアメリカ合衆国がある。
アジアでは,韓国・北朝鮮・中国がほぼ同じ緯度にある。
ヨーロッパでは,ポルトガル・スペイン・イタリア・ギリシアなどが
日本とほぼ同じ緯度にある。

 日本の位置
 
日本は,北半球の中緯度に位置し,
太平洋,日本海,東シナ海,オホーツク海に囲まれている。

オーストラリアは,日本と同じ経度で,日本の真南に位置しており,
日本など北半球の国とは季節が反対になる。

同じ緯度に,東アジアの韓国・北朝鮮・中国,
東にいくとアメリカ合衆国がある。
韓国は距離的に最も近い国である。

ヨーロッパでは,イタリア・スペイン・ポルトガルが日本と同じ緯度にある。
日本から見て,地球の裏側は南アメリカのアルゼンチンとブラジル付近である。

 日本の領域-日本の国土(面積・長さ)
 
 

①日本の国土面積は約38万km2で,
世界の国々の中では広いほうである(194国の中で,およそ60位)。
日本列島は北東から南西の方向に弓状にのびている。
北海道から沖縄までの全長は約3000kmである。
東京を中心に見ると,東京-北海道の根室(ねむろ)間が約1000km,
東京-鹿児島間が約1000km,
東京-与那国島(日本の西端)間が約2000kmである。



②日本は,ユーラシア大陸と太平洋の間に位置する島国で,
4つの大きな島と7000あまりの小さな島々から成り立っている。
4つの島を大きい順に並べると,本州,北海道,九州,四国となる。


 領土・領空・領海・経済水域
 


国家の領域は,領土・領海(海岸線から12海里(かいり)(約22km)) (1海里は1852m)・
領空(領土と領海の上空)である。
大気のあるあたりまでが領空とされており,
それ以上の高さは宇宙空間とされ,領有も軍事利用もできないことになっている。

領海の外側の,沿岸から200海里(約370km)以内の水域は
経済水域(排他的経済水域)である。
世界の国々は,経済水域で得られる水産資源や鉱産資源を
沿岸国のものとすることをたがいに認め合っている。

日本は離島が多く,細長い島国なので経済水域は国土の約10倍と広い。

 日本の領域-沖ノ鳥島
 
 

日本は離島(りとう)が多く,細長い国なので,経済水域が非常に広く,
国土面積の10倍以上もある。

日本の南端の沖ノ鳥島(東京都)は,
満潮のときは2つの岩が海面上に1mほど出るだけであった。
日本は,1989年に約300億円の費用をかけて水没を防ぐための工事を行った。
これは,この島の周りの200海里の経済水域(排他的経済水域)を
確保するためであった。

(この島がなくなってしまうと約40万km2という
日本の国土面積を上回る経済水域を失うことになる。)

 北方領土
 


太平洋戦争末期の1945年8月15日に日本は無条件降伏を行ったが,
そのわずか1週間前の8月8日,
ソ連はまだ有効期限内であった日ソ中立条約を一方的に破棄し,
日本に宣戦布告して千島列島を占拠した。
日本は,北方領土(歯舞群島,色丹島,国後島,択捉島の4島)は
日本固有の領土であるとして,
ロシア連邦に対し返還を要求している。

 竹島
 


竹島は島根県隠岐諸島の北西約160キロにあり,
総面積は東京の日比谷公園とほぼ同じ約23ヘクタールである。
海面にそびえたつ火山島で,植生や飲料水は乏しい。
1905年,明治政府は竹島を島根県に編入し国際法的にも日本の領土になった。

しかし日本の敗戦後,
GHQは竹島を沖縄や小笠原諸島と同様に,日本の行政権から外した。
これを口実に1952年に韓国は竹島(韓国側は「独島」とよんでいる)の領有権を主張し,
海岸警備隊による不法占拠を現在も続けている。
竹島の領有権問題をめぐって日本と韓国の対立が続いている。

また,尖閣諸島は日本の領土であるにもかかわらず,
近年,中国が領有権を主張して島の領海内に巡視船による不法侵入をくり返している。

 日本の領域の東端・西端・南端・北端
 


日本の南端は沖ノ鳥島(東京都),東端は南鳥島(東京都),
西端は与那国島(沖縄県)である。
北端は択捉島(北海道)であるが,
この島を含む北方領土はロシア連邦が占拠したままになっている。

上図の点線でかこまれた部分は,
日本の経済水域(排他的経済水域)を表している。

 [要点-時差]
 
・日本の標準時子午線:兵庫県の明石市を通る東経135度の経線
経度15度につき1時間の時差が生じる。(360(度)÷24(時間)=15(度))

西に行く場合には時間をマイナス,東に行く場合には時間をプラスする。

(例)イギリスは経度0度の経線を標準時子午線とし,日本は東経135度の経線を標準時子午線としているので,日本とロンドンの時差は,135(度)÷15(度)=9(時間)になる。

ロンドンは日本から見て西にあるので,東京が午前11時のとき,ロンドンでは,9時間マイナスして午前2時になる。

 標準時・時差-日本の標準時
 


日本の標準時子午線は,東経135度の兵庫県の明石市を通る経線である。
明石市で,太陽が南中(真南に来て,高度が一番高くなる)する時刻を,
その日の正午としている。

 時差
 


地球は1日=24時間で1回転(=360度)するので,
1時間では,360(度)÷24(時間)=15度回転することになる。
この地球の自転により,太陽は地球から見ると,
東から西の方向へ1時間に15度移動する。
経度が15度違えば,太陽が真南に来る正午の時間は1時間ずれることになる。
すなわち,経度15度につき1時間の時差が生じる。

[問題1] 東京で,午前11時のとき,ロンドンでは何時になるか。
[解答] 午前2時
[解説]
 

日本の標準時子午線は,東経135度の兵庫県の明石市を通る経線である。
明石市で,太陽が南中(真南に来て,高度が一番高くなる)する時刻を,
正午としている。
太陽は東から西の方向へ,1日(24時間)で1回転(360度)するので,
1時間では360(度)÷24(時間)=15度回転する。

たとえば,東経135度の明石より15度西にある東経120度の地点では,
明石で太陽が南中した1時間後に太陽が南中して正午になる。
東経120度の地点が正午のとき,日本は午後1時である。

以上より,経度15度につき1時間の時差が生じ,
西に行く場合には時間をマイナス,東に行く場合には時間をプラスする。

イギリスは経度0度の経線を標準時子午線とし,
日本は東経135度の経線を標準時子午線としているので,
日本とロンドンの時差は,135(度)÷15(度)=9(時間)になる。
ロンドンは日本から見て西にあるので,
東京が午前11時のとき,ロンドンでは,9時間マイナスして午前2時になる。

[問題2] 東京が5月17日の午前11時のとき,ロサンゼルス(西経120度)は何月何日の何時か。
[解答] 5月16日の午後6時
[解説]


日本の標準時子午線は東経135度で,
ロサンゼルスの標準時子午線は西経120度なので,
上図のように経度0度のロンドンを基準に考えると,
2点間の経度差は135+120=255(度)になる。
したがって,2点間の時差は,255(度)÷15(度)=17(時間)となる。

ロサンゼルスは東京から見て西にあるので,
東京が5月17日の午前11時のとき,
ロサンゼルスは17時間マイナスして5月16日の午後6時になる。
※東京から太平洋の方向にロサンゼルスを見ると
ロサンゼルスは東の方向にある。

この場合の経度差は360-255=105(度)となる。
しかし,太平洋上の経度180度には日付変更線があるので,
この線をまたぐときは日付を1日ずらす必要があり,計算が面倒になる。
日付変更線をまたがないように計算する方が簡単である。

 日付変更線
 


東へ行くときは時間をプラスする。
例えば,経度0度のロンドンが1月2日の午前0時であるとき,
東経180度の地点は,180度東にあるので,
180(度)÷15(度)=12(時間)プラスして1月2日の午前12時になる。

また,西経180度の地点は,180度西にあるので,
180(度)÷15(度)=12(時間)マイナスして1月1日の午前12時になる。
東経180度と西経180度は,太平洋上の同じ地点で,
これを日付変更線というが,
東から計算するか,西から計算するかで1日の差が生じる。
この不都合を修正するため,日付変更線を西から東へこえるときは,
日付を1日おくらせる(1月2日→1月1日)ことにし,
逆に,日付変更線を東から西へこえるときは,
日付を1日すすめる(1月1日→1月2日)ことにしている。

日付変更線は東経(西経)180度付近を通っているが,
経線に完全にそった直線にはなっていない。
これは,島国付近を通る場合には標準時を同じにするために
日付変更線をずらしているからである。

 都道府県・地域区分-都道府県
 


(北海道)
1 北海道・札幌市
(東北)
2 青森県・青森市  3 秋田県・秋田市  4 岩手県・盛岡市  5 山形県・山形市
6 宮城県・仙台市  7 福島県・福島市
(関東)
9 茨城県・水戸市  10栃木県・宇都宮市  11 群馬県・前橋市  12千葉県・千葉市
13 埼玉県・さいたま市 14 東京都 16 神奈川県・横浜市
(中部)
8 新潟県・新潟市  15 山梨県・甲府市  17 静岡県・静岡市  18 長野県・長野市
19 富山県・富山市 20 岐阜県・岐阜市  21 愛知県・名古屋市  22 石川県・金沢市
23 福井県・福井市
(近畿)
24 滋賀県・大津市 25 三重県・津市 26 京都府・京都市 27 奈良県・奈良市
28 大阪府・大阪市 29 和歌山県・和歌山市 30 兵庫県・神戸市
(中国・四国)
31 鳥取県・鳥取市 32 岡山県・岡山市 33 島根県・松江市 34 広島県・広島市
35 山口県・山口市 36 香川県・高松市 37 徳島県・徳島市 38 愛媛県・松山市
39 高知県・高知市
(九州)
40 福岡県・福岡市 41 大分県・大分市 42 佐賀県・佐賀市 43 長崎県・長崎市
44 熊本県・熊本市 45 宮崎県・宮崎市 46 鹿児島県・鹿児島市 47 沖縄県・那覇市

 県名と違う県庁所在地名

県名と県庁所在都市名が異なる道県は全部で18である。
江戸時代末期の幕府軍と新政府軍の戦いで幕府に味方した県で,
県名と県庁所在地名が異なることが多い。

北海道地方:北海道(札幌市)
東北地方:岩手県(盛岡市),宮城県(仙台市)
関東地方:茨城県(水戸市),栃木県(宇都宮市),群馬県(前橋市),埼玉県(さいたま市),
神奈川県(横浜市)
中部地方:山梨県(甲府市),愛知県(名古屋市),石川県(金沢市)
近畿地方:滋賀県(大津市),三重県(津市),兵庫県(神戸市)
中国地方:島根県(松江市)
四国地方:香川県(高松市),愛媛県(松山市)
九州地方:沖縄県(那覇市)

 県の特色









 地域区分-7地方区分



 その他の区分



中部地方は,東海,中央高地,北陸に分けられる。

東海には愛知県・静岡県・岐阜県南部・三重県,
中央高地には長野県・山梨県・岐阜県北部,
北陸には新潟県・富山県・石川県・福井県がそれぞれ含まれる。

三重県は近畿地方に属するが,中部地方との結びつきが強く,
「東海・中央高地・北陸」という分類では,東海に属する。

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 日本の自然
 [要点-世界の地形]
 
 
環太平洋造山帯(A):アンデス山脈(a),ロッキー山脈(b),日本列島,フィリピン
アルプス・ヒマラヤ造山帯(B):ヒマラヤ山脈(c),アルプス山脈(d)をふくむ

2つの造山帯付近では,火山や地震が多い
世界の大陸の多く:長い間の風化や侵食で地形は平たん→安定大陸

 日本の地形-造山帯と安定大陸



世界の地形は高くてけわしい山々がつらなる造山帯と,
大陸に広がる平らな地形(安定大陸)に,大きく2つに分けることができる。
地球の表面は十数枚のプレートとよばれる岩盤におおわれており,
それぞれのプレートは動いている。

造山帯付近ではプレートどうしがぶつかるため,
地面の隆起や沈降といった大地の動きがさかんで,
一方のプレートが持ち上げられて,高い山脈がつくられる。
また,しばしば地震がおこり,火山の活動も活発である。

世界には,高くてけわしい2つの大きな造山帯がある。
環太平洋造山帯は,アンデス山脈-ロッキー山脈-千島列島-日本列島-
フィリピン-ニューギニア-ニュージーランド と太平洋を取りまいている。

アルプス・ヒマラヤ造山帯は,アルプス山脈-ヒマラヤ山脈-
インドネシアとつながっている。

 [要点-日本の山地・海・海流・海岸]
 
  

日本は環太平洋造山帯の中にあり,国土の4分の3は山地
フォッサマグナを境に,山脈は東側では南北,西側では東西に走っている
日本アルプス: 山脈,木曽山脈,赤石山脈
阿蘇山は世界一のカルデラで有名

日本をとりまく海:太平洋,日本海,東シナ海,オホーツク海
暖流:黒潮(日本海流),対馬海流 寒流:親潮(千島海流),リマン海流
海溝(8000mをこえる深さ),大陸棚(水深200mぐらい)
砂浜海岸(鳥取平野や九十九里浜),リアス海岸(三陸海岸や若狭湾),岩石海岸

 山地・山脈-日本アルプス・フォッサマグナ



日本列島は環太平洋造山帯に属し,山地と丘陵地の面積は国土の4分の3に達する。
東北地方では,奥羽山脈のように山脈・山地は南北に走っている。

本州の中央部には,飛騨 山脈,木曽山脈,赤石山脈があり,
3000メートル前後の山がそびえ,日本アルプスとよばれている。

その東側には,新潟県と静岡県を結ぶフォッサマグナという帯状のくぼ地がある。
日本アルプスやフォッサマグナを境に,
山脈・山地は向きを変え,西南日本では東西方向に走っている。

 山脈・山地名


 変化に富んだ海岸

 

日本の海岸は変化に富んでいる。
海岸には,岩場ががけのように切り立った岩石海岸と,
一面砂におおわれた砂浜海岸がある。

砂浜海岸には,鳥取砂丘や新潟砂丘のように砂丘が発達しているところもある。
三陸海岸や志摩半島には,海岸線が複雑なリアス海岸が見られる。
リアス海岸は,
もともと山地の谷であった部分に海水が入りこんでできた海岸線である。
湾の水深が深いので船が入りやすく,港(漁港など)が発達しやすい。
湾内は波が静かなので,魚の養殖場として利用されることもある。

しかし,津波が押し寄せてきた場合,
入り江がせまくなるにつれて波の高さが高くなるので被害が大きくなる。
2011年3月11日,国内の観測史上最大のマグニチュード9.0の東日本大震災があり,
三陸海岸など東北地方の太平洋岸を大津波がおそい,壊滅的な被害をもたらした。

 海・海流-日本の周囲の海



日本列島の東には太平洋,西には日本海,北海道の北東にはオホーツク海,
南西諸島の西には東シナ海が広がっている。
東日本の太平洋沖から伊豆諸島,小笠原諸島の東に沿って,
深さ8000mをこえる世界有数の日本海溝がある。

これに対して,日本列島に沿うような形で,
深さおよそ200mまでの平たんな大陸棚が見られる。
大陸棚は日本海の南部から東シナ海にかけて広範囲に広がっており,
ここにはたくさんの天然資源があると考えられている。

 海流
 


日本列島のまわりの海を流れる海流には,
南から北へ流れる暖流と北から南へ流れる寒流がある。

暖流としては,黒潮(日本海流)と黒潮から分かれた対馬海流がある。
寒流としては,親潮(千島海流)とリマン海流がある。

東日本の太平洋沖は,黒潮(日本海流)と
千島列島から南下してくる親潮(千島海流)が
ぶつかる潮目となっており,豊かな漁場となっている。

 [要点-日本の川と平地]
 
 

日本の河川の特色:短い,流域面積がせまい,流れが急
信濃川(日本最長),利根川(流域面積が日本最大)

扇状地:山間部から平地にでるところに土砂が堆積してできた地形(例:甲府盆地)。
三角州:河口付近に土砂が堆積してできた地形。
盆地:山に囲まれた平らな土地
台地:海や川に沿った低地より一段高いところに広がる平らな土地

 河川-日本の河川の特徴
 


大陸を流れる大河川と比べると,日本の河川は長さが短く勾配が急である。
そのために川の流れは急である。
また,川の流域面積はせまい。
(降水が集まる範囲を流域といい,その面積が流域面積である)

日本の河川にはダムが多くつくられているが,
その目的は,洪水時などの水量調節,電力開発,水資源の確保などである。

 代表的な河川



川の名前でよく出題されるのは,
長さが日本一の信濃川(越後平野を流れる),
流域面積が日本最大である利根川(関東平野を流れる)である。
その他の日本の代表的な河川は上図の通りである。

 平地・扇状地・三角州・台地-平野・盆地



平らな地形を平地というが,
そのうち,海に面している平地を平野といい,
山に囲まれている平地を盆地という。

 扇状地・三角州





川が山地から平野に流れ出るところでは,川の流速がおちるので,
上流から運ばれてきた大きな砂利が川底に堆積して扇状地ができる。
大きな砂利からできているため,水はけがよい。
水はけがよく日当たりのよいゆるやかな斜面は果樹園に適している。

扇状地は盆地に多く見られる。
山梨県の甲府盆地にある旧勝沼町(現在は甲州市)が試験によく使われる。
旧勝沼町の扇状地ではぶどうなどの果樹栽培がさかんである。

川から海に出るところでは,
流れの速さが急にゆるやかになるので流水が運んできた
細かい砂や泥が堆積して三角州ができる。

 日本の平野



根釧台地:酪農がさかんな台地。
十勝平野:北海道で畑作の中心。
石狩平野:札幌がある平野で稲作。
津軽平野:りんごの栽培がさかん。
秋田平野:江戸時代からの米どころ。
仙台平野:東北一広い平野。
越後平野:信濃川流域の平野,穀倉地帯。
関東平野:日本でもっとも大きい平野。
濃尾平野:中部地方最大,下流に輪中。
筑紫平野:筑後川下流にできた九州最大の平野。九州の米どころ。

 [要点-日本の気候・自然災害]
 
 

 

A 南西諸島の気候:雨が多い。冬も温暖(平均気温が20℃をこえる)。
B 日本海側の気候:冬に降水量(雪)が多い(降水量のグラフが凹型になる)。
C 太平洋側の気候:夏に雨が多い(降水量が多い 1500~2000mm台)。
D 瀬戸内の気候 :雨が少なく,冬も比較的温暖(降水量が1000mm程度→干害)。
E 中央高地の気候:雨が少なく,夏と冬の気温差大(降水量が1000mm程度)。
F 北海道の気候 :雨が少なく,冬の寒さが厳しい(平均気温が1ケタ台)。

日本の大部分(B~E)は温帯に属しており,四季の変化がはっきりしている
F(北海道)は冷帯(亜寒帯),A(沖縄)は亜熱帯

季節風 冬:北西の風→日本海側に大雪。夏:南東の風→太平洋側に雨が多い
冬より夏に雨が多いのは,6月頃の梅雨と8~9月の台風が多量の雨をもたらすため

(自然災害)

火山噴火:桜島(鹿児島県,火山灰),雲仙岳(長崎県),三宅島,浅間山,有珠山
地震:阪神・淡路大震災(1995年),新潟県中越地震(2004年),東日本大震災(2011年)
津波:地震にともない発生する高波,三陸海岸(リアス海岸)地方
冷害:東北日本で夏に北東から吹く寒冷な「やませ」→農作物が育ちにくくなる被害
洪水:梅雨や台風にともなう集中豪雨により,川沿いにあたえる大きな被害
干害:西南日本で空梅雨などが原因で農作物にもたらす被害(瀬戸内など)
地球温暖化:大気中の二酸化炭素の増加により,世界の平均気温が上昇

防災マップ(ハザードマップ):災害の予測や避難場所などを記した地図
自然災害のほかに,手抜き工事や乱開発などで引き起こされる災害を人災という

 日本の気候-特徴(日本の大部分は温帯)



日本の大部分は5つの気候帯(熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯・寒帯)でいうと,
温帯に属している。

温帯の中でも,年間を通して降水量の多い温帯湿潤気候(温暖湿潤気候)である。
四季の変化がはっきりしていることが温帯の特徴であるが,
日本では,夏と冬の気温の差が大きく,
夏は熱帯のようになる一方で冬は寒さが厳しく,
四季の変化が特にはっきりしている。

ただし,北海道の気候は冷帯(亜寒帯),
南西諸島の気候は亜熱帯(熱帯に近い温帯)である。

 季節風
 


日本は,ユーラシア大陸の東側にあたり,
太平洋に面しているため季節風(モンスーン)の影響を受ける。
日本では,夏と冬の気温の差が大きく,
夏は熱帯のようになる一方で冬は寒さが厳しくなるが,
これは季節によって風向きが変わる季節風が原因になっている。

すなわち,夏には太平洋上で高温でしめった高気圧(小笠原気団)が発達し,
この高気圧から吹き出した南東の季節風によって,
熱帯なみのむし暑い日が続く。

これに対し,冬には,ユーラシア大陸に高気圧(シベリア気団)が発達して
いわゆる西高東低の気圧配置となるため,
低温で乾燥した北西の季節風が吹き,寒気が流れ込む。
この北西の季節風は,暖流の対馬海流が流れる日本海の水蒸気を運んできて,
日本海側の地方に多量の雨や雪を降らせる。

 気候区分と雨温図

[問1]下の①,②の雨温図は,地図のA~Fのどの地域のものか。それぞれ選べ。

 

[解答] ① F ② A 
[解説]


日本の気候は,
温帯(日本海側・太平洋側・中央高地・瀬戸内),
冷帯(北海道),
亜熱帯(沖縄など南西諸島)の3つに大きく分けられる。
雨温図が与えられた問題で,
この3つの気候のどれにあたるかを判断する目安は気温である。

ケッペンの気候区分によれば,
最寒月の気温が18℃以上なら熱帯,
-3℃~18℃なら温帯,
-3℃未満なら冷帯か寒帯である。

しかし,亜熱帯は熱帯に近い温帯であるので,この区分法は使えない。
そこで,便宜上の区分法として,年間の平均気温に着目する。
すなわち,
平均気温が20℃台なら南西諸島の亜熱帯の気候,
10℃台なら温帯,
一けた台なら北海道の冷帯の気候という基準で,判断する。


[問2] 地図のA~Fの地域の雨温図をア~カからそれぞれ選び,記号で答えよ。

 



[解答](1)A カ B ウ C イ D オ E エ F ア
[解説]






雨温図が日本のどの気候区のものかを問う問題がよく出題される。
まず,注目すべきは年間の平均気温である。
日本のほとんどの地域は温帯に属するので,平均気温は10℃台である。
問題の雨温図のイ~オは温帯と判断できる。

これに対し,北海道(A)は冷帯に属するので,平均気温は1けた台である。
雨温図のカは平均気温が8.2℃なので北海道の気候であることがわかる。

また,沖縄など南西諸島(F)は亜熱帯で,平均気温は20℃台である。
雨温図のアは平均気温が22.4℃なので南西諸島の気候であると判断できる。

温帯に属する4つの地域(太平洋側・日本海側・瀬戸内・中央高地)の
雨温図を見分けるポイントは,季節ごとの降水量である。

詳しく説明しよう。
冬には北西の季節風が吹くが,この季節風は日本海を通るときに湿気を含み,
山脈・山地で上昇気流ができて雲ができ,日本海側に多量の雪をもたらす。
したがって,日本海側では冬(とくに12月・1月)の降水量が多いため,
降水量の棒グラフはイのように凹型になる。

夏には南東の季節風が吹くが,
太平洋で湿気をふくんだ風は山脈・山地にぶつかって上昇気流が発生して雲ができ,
太平洋岸に多量の雨(おおよそ年間2000mm前後)をもたらす。

雨温図ウは凸型で,年間降水量が2000mm以上であるので,
太平洋岸の気候Bを表していることが分かる。

残りのD(中央高地の気候),E(瀬戸内の気候)では
夏・冬ともに降水量が少ない(1000mm前後)のが特徴である。

瀬戸内を例にして年間降水量が少ない理由を,上図を使って説明しよう。
夏は,太平洋で湿気を帯びた南東の季節風が四国山地にぶつかって
上昇気流となって雲を発生させ,太平洋側に多くの雨をもたらす。
しかし,四国山地をこえて瀬戸内を通るときは,
かわいた風となっているため,雨がふりにくい。

冬は,北西の季節風が中国山地にぶつかって上昇気流となって雲を発生させ,
日本海側に多くの雨や雪をもたらすが,
瀬戸内を通るときは,かわいた風となっているため,雨・雪がふりにくい。
このことから,瀬戸内は年間を通じて雨が少なくなることがわかる。

山地に囲まれた中央高地の気候も,同じような理由から年間の降水量が少ない。
したがって,DとEは,雨温図のエかオであるが,
瀬戸内Eの気温が内陸Dの気温よりも高いので,
エが瀬戸内Eで,オが中央高地Dの雨温図であると判断できる。

 自然災害-地震・津波・火山

 

日本列島は環太平洋造山帯の中にあるため火山の噴火や地震が多い。
最近の大きな地震としては,
1995年に関西地方で発生した阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震),
2011年3月11日に三陸海岸沖でおこった
国内観測史上最大のマグニチュード9.0の東日本大震災などがある。

海底で地震が発生した場合,
海面が持ち上げられて津波となって広範囲に被害をもたらす。
東日本大震災では,
東北地方の太平洋岸を大津波がおそい,大きな被害をもたらした。
とくに,三陸海岸南部は右図のように山地が海までせまり,
狭くて深い湾が複雑に入り組んだリアス海岸となっており,
地震の際に津波が発生すると,
おしよせる大波が急にせまい所におしこめられたようになって高さを増すので,
壊滅的な被害をもたらす。

各市町村では,災害が起きたときに,
被害が発生しやすい場所や避難場所,
持ち物などを地図とともにえがいた防災マップをつくり
地震・津波・火山噴火などの被害を小さくするように努めている。


 台風・洪水



夏から秋にかけて台風が日本を襲い,
大雨によって河川が氾濫する洪水が起きる。
また,台風のときなどに,
強風などによって海水面が異常に高まり,
高波をともなって陸地におし上げる高潮などの被害が出たりする。

 冷害



寒流の親潮(千島海流)の上を通って,
北東の方向から東北地方の太平洋岸に吹く「やませ」という冷たい風の影響で,
夏に十分に気温があがらず,稲が成長できず,
収穫量が大幅に減少するという被害が出ることがある。
これを冷害という。

 干害



瀬戸内の地域では年間を通じて降水量が少ないため,干害が起きやすい。

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 人口
  [要点-人口の特色]
 
世界の人口:約73.5億人(2015年)。6割がアジア州に集中。
日本は約1億2700万人(2015年)
1位中国(13.8億人),2位インド(13.1億人)
人口3億人台(アメリカ) 人口2億人台(インドネシア,ブラジル)
人口爆発アジアやアフリカなどの発展途上国で起こっている。
原因は,医療の発達で死亡率が低下したこと,出生率が高いままであること→食料不足,都市のスラム(劣悪な住環境)
ヨーロッパや日本などの先進工業国では少子高齢化の問題

人口ピラミッド
 

A 富士山型 :発展途上国(エチオピアなど)
B つりがね型:アメリカ合衆国
C つぼ型  :日本,スウェーデン
日本は,A→B→Cと推移。

高齢化:日本は世界一の長寿国。高齢化が進み65歳以上の老年人口は26%(2014年)
少子化:出生率は低いまま→年少人口が減少。
少子高齢化が進む→生産年齢人口(15歳~64歳)が減少→1人あたりの負担が増加

(人口密度)=(人口)÷(面積km2)
人口の大半は太平洋ベルトに集中。東京,大阪,名古屋の三大都市圏に40%が集中。

過密:都市部への人口集中→交通渋滞,騒音,住宅不足,ゴミ問題などの都市問題
周辺部で人口が増加するドーナツ化現象→都心回帰現象

過疎: 農村部などで人口が減少し→様々な公共施設・サービスが維持できなくなり,社会生活が成り立たなくなる。65歳以上の人口が過半数をしめる限界集落もある

 世界の人口-世界の人口と分布



2012年の世界人口は約71億人である。
人口が10億人をこえているのは,中国(13.8億人)とインド(12.4億人)の2国である。
中国は,人口抑制のために1979年以降,
一人っ子政策をすすめてきた。

人口(2012年)の多い5か国をあげると,
1位 中国,2位 インド,3位 アメリカ合衆国(3.18億人),
4位 インドネシア(2.47億人),5位 ブラジル(1.99億人) である。
日本の人口は1.28億人で世界10位である。
(統計修正)「世界国勢図会2013/2014」P52~P58

 人口の多い州



人口が最も多い地域はアジアで,世界の人口の約6割が集中している。
アジアの中でも,とくに稲作がさかんな地域の人口が多い。
(アジアの国で人口が1億人以上の国は2012年現在で,
中国13.8億人,インド12.4億人,インドネシア2.5億人,
パキスタン1.8億人,バングラデシュ1.5億人,日本1.28億人)

アジアについで人口が多い地域は,
人口増加率が高く食糧不足の問題が起こっているアフリカである。
ただし,アフリカ北部は砂漠などの乾燥地域であるため人口が少ない。
都市や工業が発達したヨーロッパや北アメリカなども人口が多い。
(統計出典)「世界国勢図会2013/2014」P52,P55

 人口密度



世界の人口密度はきわめてかたよっている。
人口密度の高いところは,
アジアの稲作地域(とくに中国や日本をふくむ東アジア,インドをふくむ南アジア),
ヨーロッパ西部やアメリカ合衆国東部の工業の発達した都市など,
北半球に多く見られる。

いっぽう,寒帯に属するグリーンランドや南極大陸,
砂漠が広がるアフリカ北部の乾燥地域,
南アメリカのアマゾン川流域には1km2あたりの人口密度が
1人以下の地域が広がっている。

 人口爆発-アジアやアフリカなどの人口爆発

 


18世紀後半にイギリスから始まった産業革命後,世界の人口は増加し始めた。
20世紀にはいって世界人口は急増した。
すなわち,20億人(1930年頃)→30億人(1960年頃)→40億人(1975年頃)
→50億人(1985年頃)と推移し,2012年の世界人口は約71億人となった。

アジアやアフリカなどの発展途上国でおこっている
このような急速な人口増加を人口爆発という。
(統計出典)「世界国勢図会2013/2014」P52
「日本国勢図会2013/2014」P62

 人口爆発の原因



発展途上国では,労働力の確保のために多くの子どもを産み出生率が高かった。
以前は乳児死亡率も高かったため,人口増加率はそれほど高くなかった。
しかし,医療施設の充実や衛生知識の普及によって,
乳児死亡率が大幅に低下したため,人口が急増した。

 人口爆発→食糧不足
 
人口爆発がおこっているのはアジアとアフリカであるが,
特にアフリカにおける人口急増が著しい。
1950年に2億2400万人だったアフリカの人口は,
2012年には10億8400万人へと約4.8倍になった。
さらに,2050年には約20億人になると予想されている。

国連は2003年に,発展途上国の中でももっとも遅れた最貧国の基準を定めたが,
最貧国50か国のうち34か国がアフリカ地域にある。
このようなアフリカの国では,人口の急増に食糧増産が追いつかず,
飢餓に苦しむ人々が少なくない。

また,農地や放牧地の無理な開拓により,砂漠化や熱帯林の破壊がすすみ,
食糧不足は今後さらに深刻化することが心配されている。
(統計出典)「世界国勢図会2013/2014」P52

 日本の人口-人口ピラミッド(人口ピラミッドの3つの型)
 


図のような,年齢別の人口構成をあらわしたグラフを人口ピラミッドという。
たて軸に年齢,横軸には人口(割合)をとり,左に男性,右に女性と分ける。

出生率と死亡率がともに高い場合は,
年齢が高くなるにつれ人口が減っていくため富士山型になる。
戦前の日本は,多産多死であったため,典型的な富士山型であった。
また,出生率が高い発展途上国の場合も富士山型の人口ピラミッドになることが多い。

現在の日本のように,出生率が低下傾向にある国では,
子どもの人口割合が低いため,人口ピラミッドはつぼ型になる。
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P57

[問1]
次の各問いに答えよ。
(1) 人口ピラミッド①,②はそれぞれ何型とよばれているか。
(2) 人口ピラミッド①~③は,日本のものを表している。年代の古い順に並べかえよ。



[解答](1)① つぼ型 ② 富士山型 (2) ②→③→①
[解説]


1935年のグラフは富士山型である。
戦前の日本では,出生率・死亡率ともに高かったので,
年少人口(14歳以下)が多く,老年人口(65歳以上)が少ない人口構成になっていた。

まん中の1960年のグラフでは,10~20歳の人口がとくに多くなっているが,
これは戦後のベビーブームの影響である。
(1945年に太平洋戦争が終わり,結婚する人が増加し,その結果出生児の数が急増した)

2012年のグラフはつぼ型である。
60歳代の人数が多いが,これは戦後のベビーブームの世代が60歳代になったためで,
高齢化が進んでいることがわかる。
20歳以下の人数が,年少になるほど少なくなっているが,
これは少子化の影響である。

現在の日本は,少子高齢社会になっている。
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P57

 少子高齢化
 
 

①老年人口の割合が7%を超えると,人口の高齢化が進んでいる社会といわれる。
日本では,1970年ごろに老年人口が7%をこえ,
現在(2012年)の老年人口は24.1%になっている。

今後はもっと高齢化が進むと予想されている。
日本は他の欧米諸国と比較して,高齢化の進行速度が非常に速い。
また,出生率は年々低下し,いわゆる少子化も進んでいる。
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P57



②少子高齢化は,さまざまな面で今後ますます大きな問題になってくると考えられる。
たとえば,高齢者福祉を支える生産年齢人口が減っていくため,
生産年齢者1人あたりの負担が増えていくという問題がある。

 過密と過疎-三大都市圏への人口集中
 

 

第二次世界大戦後から高度経済成長期にかけて
都市への人口集中がすすんだ。

日本の人口集中が目立つ三大都市圏は,
東京大都市圏,大阪大都市圏,名古屋大都市圏である。
(統計出典)「日本国勢図会2013/2014」P67

 過密
 


ある地域に人口や建物などが集中しすぎることを過密という。
とくに,東京は,政治や経済などの様々な中心が集まっている(一極集中)ため,
過密地域になっている。

日本の大都市の中心部には,官庁・企業のオフィス・商業施設が集まり,
そのまわりには住宅地が広がっている。
この住宅地の多くも1km2あたりの人口密度が1万人を超える過密地域になっている。
このような過密地域では,住宅不足,交通渋滞,公害問題などが深刻である。

都心部の地価が上昇し,人々は,比較的安い土地が得られる郊外の
ニュータウンなどに住むようになった。
その結果,都心部の人口が減少する一方で郊外の人口が増加し,
人口が都心を中心にしてドーナツのように分布するようになった。
この現象をドーナツ化現象という。
(東京や大阪の中心部の昼間人口が夜間人口よりも多いのは,
昼間,通勤や通学で都市の中心部へ来ていた人が,
夜は周辺の郊外へ帰るからである。)

ただ,バブル経済が崩壊した1990年代以降,
地価が安定してきたこともあって,
再開発された都心部の高層住宅に住む人が増える都心回帰現象も
見られるようになっている。

 過疎



農村(とくに,山間部や離島)では,若い人が仕事を求めて都会に出て行き,
人口の減少と高齢化が進んでいる。
その結果,経済活動がおとろえ,病院や学校などの社会施設の運営が困難になり,
バスや鉄道などの公共交通機関も採算がとれなくなって廃止されて,
社会生活が成り立たなくなってしまう。

このように,地域の人口が減少することにより,
地域住民の生活が成立しなくなる現象を過疎といい,
そのような地域を過疎地域という。
過疎地域の中には,高齢化が極端に進み,
65歳以上の人口が過半数をしめる集落もある。
このような集落を限界集落という。

このような過疎問題に対し,大分県の一村一品運動のように,
地域の産物や自然を生かした町おこし・村おこしがさかんになっている。
観光地の開発・山村留学に力を入れる村も出てきている。

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 産業
 [要点-資源・エネルギー]
 
 

石油:ペルシャ湾沿岸に世界全体の3分の2が埋蔵されている。
   日本は,サウジアラビア(33%),アラブ首長国連邦(24%)などから輸入
石炭:日本は,オーストラリア(64%),インドネシア,ロシア,カナダなどから輸入
鉄鉱石:日本は,オーストラリア(57%),ブラジル(30%)などから輸入
     オーストラリアの西部で鉄鉱石が,東部で石炭が産出される
天然ガス:日本はマレーシア,オーストラリア,インドネシアなどから輸入
(シェールガス:アメリカ南東部で採取され始めた天然ガス)
ウラン(原子力発電の燃料),ボーキサイト(アルミニウムの原料,日本は100%輸入)

火力発電:石油,石炭,天然ガスの輸入に都合がよく消費地が近い太平洋ベルトの臨海部に多く立地,
化石燃料→二酸化炭素(温室効果ガス)の排出→地球温暖化の問題
原子力発電:冷却水の海水が得やすい海岸部に立地(若狭湾など)
東日本大震災における福島第一原子力発電所の深刻な放射能漏れ事故
再生可能エネルギーによる発電:水力,風力,太陽光

持続可能な社会を目指す動き:例) パソコンや携帯電話などを「都市鉱山」と位置づけ,レアメタル(希少金属)をリサイクル(再生利用)

 資源とエネルギー-世界の資源とエネルギーの分布

  

世界の石油埋蔵量の約半分は,
ペルシア(ペルシャ)湾沿岸を中心とする西アジアに集中している。
また,石油の生産量・輸出量ともにペルシア湾沿岸の産油国が大きな割合を占めている。
鉱産資源の種類を答えさせる問題では,まず,ペルシア湾沿岸に注目する。
ペルシア湾沿岸でとれる鉱産資源は石油である。

石炭と鉄鉱石については,
日本の石炭・鉄鉱石の輸入相手国第1位のオーストラリアに注目する。
オーストラリアの東部では石炭が,西部では鉄鉱石が産出される。

 日本の資源とエネルギーの輸入





日本の石油輸入の約8割はペルシア湾沿岸の国々からである。
その中でも多いのが,サウジアラビアとアラブ首長国連邦である。

石炭と鉄鉱石は,ともにオーストラリアからの輸入が第1位である。
鉄鉱石と石炭のグラフを見分けるポイントはブラジルである。
ブラジルは鉄鉱石の生産量が世界1位であり,
日本はオーストラリアに次いでブラジルから大量の鉄鉱石を輸入している。
鉄鉱石と石炭の輸入統計はよく出題される。

鉄鉱石は1位オーストラリア・2位ブラジル,
石炭は1位オーストラリア・2位インドネシアと覚えておく。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P315・316

 日本の電力





現在の日本の発電はグラフのように,
火力発電が7割,原子力発電が2割,水力発電が1割弱である。

戦後すぐのころは,山がちで水資源の多いわが国の特色を生かした
水力発電 (黒部ダム等)が主力であった。

しかし,水力発電のためのダムを建設できる場所には限りがあるため,
その後,中東からの安価な石油を利用した火力発電が主力になった。
わが国の火力発電所は太平洋ベルトの海岸部に集中している。
燃料の石油・天然ガス・石炭の輸入に便利で,
しかも,大工業地帯や大都市といった消費地に近いという利点があるからである。

火力発電は,発電量の調節がしやすい反面,
地球温暖化の原因となる温室効果ガス(二酸化炭素)を大量に発生させるという問題がある。

1966年に,わが国最初の原子力発電所が東海村に建設されたが,
原子力発電が大きく伸びるきっかけになったのは,
70年代初めにおきた石油危機で石油価格が高騰したことである。

原子力発電所が建設されている地域は,若狭湾沿岸など,
大量の冷却水(海水)を得やすく,かつ地盤が固い海岸の近くである。

最近では,限りある鉱産資源にたよる割合を低下させ,
環境の汚染を少なくするため,
太陽光や風力などの自然エネルギーを利用する試みがなされている。
しかし,発電能力や設備費用などの実用的な面で,
自然エネルギーの利用には,まだ多くの問題が残されている。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P131

 [要点-工業]
 
 

太平洋ベルト:工業地帯・地域が集中,人口も集中
京浜工業地帯:出荷額5位,印刷・出版業に特徴
中京工業地帯:出荷額1位,機械工業(特に自動車)の比率が高い
阪神工業地帯:出荷額2位,金属工業の比率が高い

1970年代以降:高速道路のインターチェンジや空港付近工業団地→内陸型の工業地域
近年,日本企業が賃金の安いアジアの国々に工場を移転→産業の空洞化多国籍企業

 工業-工業地帯・工業地域①






日本の工業地帯・地域は
原料や燃料の輸入や工業製品の輸出に有利な臨海部に発達している。
(海上輸送は陸上輸送よりも輸送コストが格段に小さいため)

現在の工業地帯・工業地域は
太平洋ベルトとよばれる臨海部に集中している。
すなわち,京浜工業地帯・北関東工業地域・京葉工業地域-
東海工業地域-中京工業地帯-阪神工業地帯-瀬戸内工業地域-
北九州工業地帯(教科書によっては北九州工業地域と表記)と連なっている。

このうちで,中京工業地帯(出荷額の全国比は17.5%)・
京浜工業地帯(同9.2%)・阪神工業地帯(同10.1%)を三大工業地帯という。
(かつては,北九州工業地帯(同2.6%)を含めて四大工業地帯とよんでいたが,
戦後,北九州工業地帯の地位は著しく低下した。)
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P195

 工業地帯・工業地域②



中京工業地帯:愛知県・三重県・岐阜県
京浜工業地帯:東京都・神奈川県
阪神工業地帯:大阪府・兵庫県
北関東工業地域:埼玉県・栃木県・群馬県・茨城県
瀬戸内工業地域:広島県・岡山県・山口県・香川県・愛媛県
東海工業地域:静岡県
京葉工業地域:千葉県
北九州工業地帯:福岡県

 IC工場の進出
 


例えば,鉄鋼業などは内陸部には発達しにくい。
鉄のように価格の割に重いものは,
陸上輸送のコストが大きすぎるために採算がとれなくなるからである。

これに対し,ICのように価格の割に非常に軽いものは,
輸送コストが小さくてすみ,
陸上輸送,さらには,航空機による輸送でも,輸送コストの負担は小さい。
そのため,ICの工場は,東京周辺のほか,九州や東北地方にも,
安い工場用地と豊富な労働力を求めて,
空港や高速道路の近くに進出している。
九州地方はシリコンアイランドとよばれるようになった。

 産業の空洞化
 


1990年代にバブル経済の崩壊によって国内の不況が長引くなか,
競争に生き残るために,
人件費の安い海外に工場を設けてコストダウンをはかる企業が増えた。
電気製品など,海外の工場で生産した製品を輸入して
国内で販売するメーカーが多くなっている。
海外に工場を移転したことによって,日本国内の工場が減少し,
いわゆる産業の空洞化がおこっている。

 アジアNIES
 


近年急速に工業が発達した国や地域をNIES(ニーズ)という。
NIESは,Newly(新興),Industrializing(工業化),Economics(経済地域)の
頭文字をとったもので,「新興工業経済地域」の略称である。
NIESにふくまれる国・地域としては,
韓国,台湾,ホンコン,シンガポール,メキシコ,ブラジル,
ギリシャ,ポルトガル,スペイン,ユーゴスラビアである。

このうち,アジアにある韓国,台湾,ホンコン,
シンガポールをアジアNIES(アジアニーズ)とよんでいる。

 農業-世界の農業
 
世界の三大穀物は小麦,米,とうもろこしである。
米は,おもにアジアの国々で主食になっており,
アジアの国で世界生産の9割以上を占めている。
米の生産(2008年)が多いのは,中国(28.2%),インド(21.6%),
インドネシア(8.8%)など東アジア・東南アジア・南アジアの国々である。
米の輸出量が世界一位であるのはタイである。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P153・154

小麦は,ヨーロッパ,アメリカ,西アジアなど多くの国で主食になっている。
小麦の生産(2008年)が多いのは,中国(16.3%),インド(11.4%),
アメリカ(9.9%),ロシア(9.2%),フランス(5.7%),カナダ(4.1%)である。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P156

とうもろこしは,世界各地で栽培されている。
主食としてだけでなく,家畜の飼料,加工食品としても利用されている。
世界最大の農業国で,最大の食料輸出国であるのはアメリカである。
小麦,とうもろこし,大豆などは,アメリカが最大の輸出国になっている。
日本は主要な穀物の輸入のほとんどをアメリカにたよっている。
2009年の輸入量にしめるアメリカの割合は,小麦は59.4%,
とうもろこしは96.4%,大豆は68.3%である。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P316

 食糧の自給率
 




戦後,食生活が豊かになるにつれて,外国からの穀物輸入が増加した。
1960年のころの穀物自給率は82%であったが,
1970年46%,1980年33%,1990年30%,2000年28%,
2008年28%と次第に低下していった。

日本の穀物自給率は,表に示されているように他国と比較して極端に低い水準にある。
さらに,近年は穀物だけでなく,野菜(2008年の自給率82%),
果実(同41%),肉類(同56%)などの輸入が増加し,
食糧の自給率はさらに低下傾向にある。
(肉類の56%は意外に高い気もするが,
飼料となる とうもろこしなどはほぼ100%を輸入にたよっている) 

さらに,近年は水産物の輸入も増え,1980年代半ばまでは,
ほぼ100%であった魚介類の自給率は,2008年には53.5%にまで低下している。

食料の自給率が極端に低い場合,世界的な大不作や戦争などによって,
輸入量が大きく減少した場合に他国に先がけて窮地におちいる危険性がある。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P142
(統計出典)「世界国勢図会2010/2011」P217

 食糧の自給率の推移



(1) 日本人の主食である米については,Aのように自給率はほぼ100%である。
(2) 野菜,大豆,小麦,肉類の中でとくに自給率が低いのは大豆と小麦である。
  しょうゆ・みそ・とうふ・なっとうなどの原料となる大豆は94%(2008年),
  パンやめん類の原料になる小麦は86%(2008年)(グラフのあ)を,
  主としてアメリカからの輸入に頼っている。
  野菜の自給率は82%(2008年)であるが,近年は輸入が増加する傾向がある。
  食肉の自給率は56%(2008年)であるが,
  その飼料の とうもろこしなどはほとんど輸入に頼っている。
(3) 日本の穀物自給率は28%(2008年)と,他国とくらべて著しく低い。
(統計出典) 「日本国勢図会2010/2011」P142

 [要点-農林水産業]
 
(日本の農業)

・規模の小さい自作農が多い,機械化→人手が少なくてすむ→他の仕事と兼業
・稲作:東北(約4分の1を生産)や北陸は穀倉地帯
施設園芸農業:ビニールハウスや温室などを使って野菜や果実の栽培を行う
 温暖な宮崎平野や高知平野では野菜の促成栽培が行われ大都市に出荷
・高原野菜:長野県の八ヶ岳山麓や群馬県の嬬恋村などでは夏でも冷涼な気候を利用してキャベツ・レタス・はくさいなどの高原野菜を抑制栽培
近郊農業:大都市周辺で,大都市の消費者向けに野菜・花などを作る
りんご:青森県,長野県,山形県,岩手県
みかん:和歌山県,愛媛県,静岡県,熊本県,長崎県,佐賀県
:静岡県,鹿児島県,三重県
・豚やブロイラーの頭数が日本1,2位であるのは鹿児島県と宮崎県
乳牛と肉牛が日本1位であるのは北海道
貿易自由化→国内産の農産物は安い輸入農産物におされている
食糧自給率:日本は非常に低い(食料自給率は39%:2013年)

(日本の林業)

・私有林が60%。
・三大美林:青森ひば,津軽ひば, 秋田すぎ
・木材の輸入が増加(輸入木材のほうが安いため)
カナダ(27%),アメリカ(19%),ロシア(11%)などから輸入

(日本の漁業)

・各国の200海里の排他的経済水域の設定→漁獲量は最盛期の半分
輸入が増加:中国,チリ,アメリカ,ロシア,タイなどから輸入
・とる漁業から育てる漁業への転換
養殖漁業:人工の生けすなどで稚魚や稚貝を育て,成長させてからとる
栽培漁業:稚魚を放流して沿岸の漁業資源を増やす

 日本の農業の特色



わが国の農業は,販売農家1戸あたりの平均耕地面積が1.9ha(2009年)で,
多くの農家は世界的に見ると零細経営である
(自給用の農業を行っている農家もあわせた総農家の平均は1.27ha)。

日本の経営規模を1とすると,EUは約10倍,アメリカは約100倍,
オーストラリアは2000倍近くで,日本の農家の規模は非常に小さいことがわかる。
日本では,せまい農地に多くの肥料を使い,
機械化を進めてきたので単位面積あたりの収穫量は多いが,
その反面で,生産費(人件費・肥料代・農業機械の償却費など)が高くなっている。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P143

 兼業農家

農業だけで生計をたてている農家を専業農家といい,
農業以外の仕事も行って生計をたてている農家を兼業農家という。
日本の農家の1戸あたりの耕地面積は1.9ha(販売農家:2009年)と
非常に小さく農業だけでは十分な収入が得られないため,
農家の8割以上が兼業農家となっている。
農業用機械の普及によって農作業にかかる時間が
すくなくてすむようになったことも兼業化を可能にした。

 稲作





東北地方で生産する米は,全国生産の約27.5%をしめる(2009年)。
このほか,北陸・関東・北海道も生産量が多い。
東北や北陸では,冬の積雪のため水田単作地帯となっている。
2009年の県別収穫高は,新潟県(7.4%)・北海道(6.4%)・秋田県(6.0%)・
福島県(5.2%)・茨城県(4.8%)・山形県(4.7%)・宮城県(4.6%)・
栃木県(4.1%)・千葉県(3.9%)・岩手県(3.6%)・青森県(3.4%)の順になっている。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P152

 食生活の変化



米の1人あたり年間消費量は,
1962年には118kgであったが,2008年には59kgと半減した。
その原因は食生活の変化である。

すなわち,生活が豊かになるにつれて
副食物(肉・魚・野菜・乳製品など)の割合が増加し,
また,パン食が普及したことによって,
米の消費量が減少して米が余るようになった。

日本は戦後,長く,政府が米の流通や価格を決める食糧管理制度をとってきた。
しかし,1960年代から米が余るようになったため,
1969年から稲の作付を制限する減反政策(生産調整)をとるようになった。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P154

 銘柄米

1994年に,新食糧法が制定されて,米の自由販売が認められるようになった。
銘柄米(ブランド米)など味のよい米が消費者に好まれる傾向にあり,
稲作農家はおいしい米作りに努めている。
銘柄米としては,コシヒカリ(新潟県・福島県),はえぬき(山形県)・
あきたこまち(秋田県),ひとめぼれ(宮城県・岩手県),
つがるロマン(青森県)などが有名である。

 野菜:近郊農業・促成栽培・抑制栽培







都市向けに野菜・花き・果実などを生産する農業を園芸農業という。
野菜など新鮮さが求められる作物は大消費地に近い場所でさかんに栽培されている。
このように大都市周辺でおこなわれる園芸農業を近郊農業という。

レタスを例にとると,東京に近い茨城県ではレタスの栽培がさかんである(近郊農業)。
レタスは春と秋の季節に適した作物であるので,
春と秋に茨城県から東京市場へ出荷される。
気温の上がる夏には栽培できないので,
夏の間には茨城県からの出荷はほとんどなくなる。
昔は,このように野菜の出荷される季節がそれぞれ決まっていた。

しかし,現在は,1年中レタスは店頭に並んでいる。
これを可能にしたのは,高速道路や保冷トラックなどの輸送手段の発達であった。
比較的,標高が高くて夏でも涼しい気候を利用して,
長野県ではレタスの栽培を行い,高速道路を使って東京まで短時間で運んでいる。

長野県や群馬県の高原では夏の涼しい気候を利用してレタス・キャベツ・
はくさいなどを出荷する高冷地農業がさかんである。
涼しい気候を利用して収穫・出荷を(春よりも)遅らせるという意味で
抑制栽培とよんでいる。

もう一度グラフを見ると,冬の時期には香川県からの出荷が多いことがわかる。
香川県では,冬でも暖かい気候を利用してレタスを作る促成栽培を行っている。
促成栽培がとくにさかんなのは,高知平野と宮崎平野である。
温室やビニールハウスのような施設を使って野菜(なす・きゅうり・ピーマン)などの
促成栽培をおこなう施設園芸農業がさかんである。

 果実・茶・畜産など

りんご - 青森県(54%),長野県(20%)
米   - 新潟県(7%),北海道(6%),秋田県(6%)
茶   - 静岡県(42%),鹿児島県(27%),三重県(8%)
みかん - 和歌山県(19%),愛媛県(16%),静岡県(13%)


(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P152・P162・P168



 漁業・林業-好漁場の条件



三陸海岸の沖は,暖流の日本海流(黒潮)と
寒流の千島海流(親潮)がぶつかって潮目ができる。
(寒流と暖流は混じり合いにくい)
暖流の日本海流にはたくさんの種類の魚がいる。
また,寒流の千島海流には魚のえさとなるプランクトンが多いため,
この2つの海流がぶつかる潮目のところには多くの魚が集まる。

 世界三大漁場の1つ



日本付近の海は世界三大漁場の1つになっている。
好漁場となるのは,大陸棚の比較的浅いところや,
寒流と暖流がぶつかる潮目などである。

三陸海岸の沖は,暖流の日本海流(黒潮)と
寒流の千島海流(親潮)がぶつかって潮目ができている。
暖流の日本海流にはたくさんの種類の魚がいる。
また,寒流の千島海流には魚のえさとなるプランクトンが多いため,
この二つがぶつかる潮目のところには多くの魚が集まる。

また,大陸棚の広がる東シナ海(西海漁場),
オホーツク海やベーリング海(北洋漁業)も好漁場になっている。

 日本の漁業の推移



遠洋漁業は大型の船で遠くアフリカ近海や南太平洋まで出かけおこなう漁業である。
遠洋漁業は,戦後さかんになり,
1970年ころには,漁獲高の半分をしめるようになった。
しかし,1973年の石油危機による石油価格の値上がりで
燃料代が高騰して採算がとれなくなった。
さらに,1970年代に,世界各国は資源保護のために
200海里(約370km)の排他的経済水域(経済水域)を設定した。

これらの原因によって遠洋漁業の漁獲高は大幅に減少した。
グラフでは遠洋漁業の漁獲高が70年代にほぼ半減していることが分かる。

沖合漁業は中型の漁船で,数日かけて行う漁業である。
グラフのように,
遠洋漁業にかわって1970年から1985年にかけて漁獲量が大幅に増加した。
しかし,魚の種類によっては資源量の減少をまねき,
1995年の漁獲量は,1970年と同じ水準になり,その後も減少が続いている。

沿岸漁業は小型の漁船で,日帰りでできる程度の沿岸でおこなう漁業である。
漁獲高は横ばいの状態から,近年は減少の傾向にある。
現在の日本の漁獲高はピーク時の約半分になっている。
1960年から「捕る漁業から育てる漁業へ」の標語のもとに,
養殖漁業と栽培漁業が進められてきた。

養殖漁業は,内湾や入り江で,いけすやいかだを利用して,
のり・かき・たい・はまち・くるまえび・ほたて貝などを育てる漁業である。
栽培漁業は,卵をふ化させて,ある程度まで育ててから放流し,
水産資源そのものを増やそうというやり方である。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P182

 林業





温暖で雨の多い日本では,樹木がよく育ち,
国土の3分の2が森林におおわれている。
このように森林資源に恵まれた日本の木材自給率は,
1960年ごろは90%近くあったが,
その後,急速に低下して1970年には50%を下回り,
現在(2008年)では24.4%にまで低下している。

日本は森林に恵まれているが,その多くは山地にあるため,
伐採・運搬の費用が高くなり,安い輸入木材と競争できなくなったためである。

現在,日本は世界有数の木材輸入国で,カナダ,アメリカ,ロシアなどから輸入している。
安い輸入木材におされて林業が衰退して林業に従事する人の数も減少している。
若い後継者が少なく,従事者の高齢化が進んでいる。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P180・316

 [要点-活発化する国際貿易]
 
・日本の貿易は,加工貿易であったが,近年,工業製品の輸入も増加
・日本の輸出:機械類(自動車など) 輸入:機械類,石油
・輸出相手:アジア(59%),北アメリカ(20%),ヨーロッパ(13%)
・1980年代に日本の輸出が急増し,アメリカやEU諸国との間で貿易摩擦
世界貿易機関(WTO):国際貿易の自由化をすすめる国際機関
・今日では,サービスの貿易もさかんになっている(観光など)

 日本の貿易-日本の貿易の特徴

①工業の原料や燃料を輸入し,それを加工して,
製品を輸出する貿易のやり方を加工貿易という。




②日本は長い間,加工貿易に依存してきたが,
最近では,原材料だけでなく,
食料品や衣料品,電気製品なども海外から輸入している。

1960年代半ばには輸入総額の約70%が工業用原料であったが,
今では約49.6%(2009年)に減少した。
(「日本国勢図会2010/2011」P312)

製品の輸入が増加してきたのは,
例えば中国の衣類のように,安い人件費でつくられた
格安の製品の輸入が増えたためである。

また,日本の企業が中国や東南アジアに工場をつくり,
日本から輸入した部品を安い人件費で働く現地の人を使って組み立て,
製品(電気製品など)を日本へ輸出するようになったためである。

 日本の貿易相手国



地域別に見た輸出先では,アジアが全体の約6割(58.2%)を占めている。
アジアの中でもっとも大きい割合を占めるのは中国(18.9%)である。
アジアについで日本の輸出が多いのは北アメリカ(17.5%)で,
そのほとんどはアメリカ合衆国(16.1%)が占めている。

輸出と輸入をあわせた金額では,
2007年に中国がアメリカ合衆国を抜き,最大の貿易相手国となった。
2009年輸出(総額54.1兆円)の国別順位は,
1位 中国(18.9%),2位 アメリカ合衆国(16.1%)である。
2009年輸入(総額51.4兆円)の国別順位は,
1位 中国(22.2%),2位 アメリカ合衆国(10.7%)である。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P317・320

 貿易摩擦など

日本は,工業製品を大量に輸出しながら,相手国からの輸入が少ないため,
多くの国に対して輸出超過になっている。
そのため,相手国の工業が日本製品との競争に敗れて失業問題をおこしたり,
相手国が農産品の輸入を増やすよう求めてきたりしている。
これを貿易摩擦という。

とくに,アメリカとの間では,
1960年代に繊維・鉄鋼・カラーテレビ,
70年代以降は自動車などについて貿易摩擦がおこった。
とくに,1980年台なかば,貿易摩擦が深刻化したため,
この問題を少しでも解消する目的で,
日本の自動車工場がアメリカに進出し,現地生産を始めた。

また,アメリカは農産品の輸入拡大を日本に求め,
交渉の末,日本は,牛肉・オレンジ・米などの輸入自由化に踏み切った。

 [要点-世界の交通網]
 
・航空交通網,海上交通網の整備が進んだ→時間距離が短縮
海上輸送:石油・石炭・鉄鉱石などの燃料・原料や,自動車などの工業製品
航空輸送:人や軽いICなどの電気部品,ハブ空港(国際線の乗りかえの拠点)

 運輸・通信-海上・陸上・航空輸送の特色



日本と外国との物の輸送は海上輸送か航空輸送が使われる。
海上輸送は,時間はかかるが大量に安い輸送費用で運ぶことができるので,
量的には国際間の輸送の中心になっている。
石油等の燃料や工業原料,自動車や機械類など値段の割に重い物資は,
海上輸送が使われている。

ICなどの電子部品の輸送には航空機が使われる。
これは,値段の割に軽いため,運賃が高い航空機で輸送しても,
価格に占める輸送コストの割合が小さいためである。
また,生鮮食料品や花,宅配便などすばやく輸送することが必要で,
値段の割に軽いものも,航空機で輸送されることがある。

国内貨物輸送では,かつては鉄道が中心であったが,
高速道路の整備によって,
積みかえなしに戸口から戸口へすばやく輸送できる自動車での輸送が,
陸上交通の主役になった。

 港湾・空港



輸出入の金額(2009年,105.7兆円)で比較すると,
1位:成田国際空港(千葉県)(15.9%)
2位:東京港(9.7%)
3位:名古屋港(9.4%)
4位:横浜港(7.8%)
5位:神戸港(6.1%)
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P338

 [要点-日本各地を結ぶ交通・通信]
 
高速交通網:新幹線,高速道路,空港など1960年代以降に急速に整備が進んだ
         2027年にリニアモーターカーを利用した中央新幹線が開業予定
・人の移動:近距離は電車やバスや自動車,中距離(300~500km)は新幹線
       それよりも長距離になると航空機
・貨物の輸送:鉄道→トラック(高速道路のインターチェンジ付近にトラックターミナル)
         海上輸送は現在も貨物輸送で重要な役割
・情報通信網:光ファイバーによって高速化,インターネット,携帯電話

 新幹線

最も早く開通したのは東海道新幹線である。
東北新幹線は2010年末には青森へと延長され,
さらに,青函トンネルを通って北海道の札幌まで延長されることになっている。
また,2011年には九州新幹線の博多-鹿児島間のルートの全線が開通した。




 高速道路



1980年代に上越新幹線と関越自動車道が開通し,
東京から新潟までの時間が大幅に短縮された。
例えば,東京駅-新潟駅間の所要時間は4時間25分から1時間39分に短縮された。
また,東京からスキー場のある新潟県湯沢町へ車で行くのにかかる時間は,
約7時間から約2時間へ短縮された。
これによって,湯沢町へのスキー客や観光客は大幅に増加し,
町の景観も大きく変わった。

関越自動車道の開通によって,東京方面へのトラック輸送が便利になり,
新潟県内の農産物の出荷先にしめる京浜地方の割合が増加した。
また,関越自動車道沿いには電気機械工場や,
新潟県の特産品である まいたけの工場が進出した。
さらに,新潟県内の漁港で水あげされた鮮魚を東京方面に直売する業者が現れた。

 人の移動と国際化

日本に住んでいる外国人221万人(2008年末)の国籍で最も多いのは,
中国人(29.6%)である。
ついで,韓国・朝鮮人(26.6%),ブラジル人(14.1%),フィリピン人(9.5%),
ペルー人(2.7%),アメリカ人(2.4%)となっている。

韓国・朝鮮人が多いのは,戦前,日本が朝鮮を支配していたときに移住してきたり,
強制的に連れてこられたりして,そのまま住み着いた人々の子孫が多いためである。
(統計出典)「日本国勢図会2010/2011」P57

 世界の通信網と日本

国際電話の回線は昔は通信衛星を利用するものがほとんどであったが,
各国間で海底ケーブルが布設されたため,
主要な通信は海底ケーブルに移行してきた。
1990年代からパソコンを使ったインターネットが普及し始め,
それにともなって通信量も大幅に増大した。
通信ケーブルも,銅線を使ったものから,
1本の光ケーブルで数万から数十万の通話が可能である光ケーブルに変わった。
また,近年,携帯電話が急速に普及して,固定電話数を上回り,
2009年現在1億1218万台と,1.14人に1台の割合になっている。
(「日本国勢図会2010/2011」P419)

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 九州地方
 [要点-九州地方]
 
 
A  阿蘇山は溶岩が吹き出したあとにできたくぼんだカルデラという地形が特徴である。
B  火山の噴出物が積み重なったシラスという地層が広がっている。
水持ちが悪く稲作には適さない畑作や畜産(牛,豚,にわとり)が盛ん。
九州は火山が多い→水がしみこみやすい地層→豪雨のとき土砂くずれ砂防ダムや植林
火山活動の恵みは温泉や地熱発電などである。
C  宮崎平野は野菜(きゅうり,ピーマン)の促成栽培が盛ん。
D  筑紫平野では稲作と麦などの二毛作
九州の山がちな地域では棚田が見られる。
E  黒潮(日本海流)とFの対馬海流は九州を温暖にしている。
F  沖縄では,アメリカ軍の軍事基地が2割の面積を占めている。
亜熱帯の気候で,さんご礁が発達。
さとうきびやパイナップルを栽培。観光業などの第三次産業が盛ん。
G  屋久島では,自然を体験し,学ぶとともに,対象となる地域の自然環境の保全に責任をもつエコツーリズムという観光を目指している。

 
a  福岡市地方中枢都市
都心部の気温が周囲よりも高くなるヒートアイランド現象屋上緑化
過去に洪水の被害→地下に貯水施設,防災マップ
2011年に博多駅と鹿児島を結ぶ九州新幹線が開通した。
九州では高速バスが発達。
b  北九州工業地域:明治時代に,筑豊炭田と中国の鉄鉱石を使って官営八幡製鉄所が作られた。
エネルギー革命(石炭→石油)で生産が減少。
旧製鉄所跡地にエコタウン。国から環境モデル都市に指定された。
持続可能な社会を目指す。
福岡県の苅田町や宮若市では自動車工業
空港や高速道路ぞいにはICの工場が立地。
c  水俣市:メチル水銀が原因で水俣病→現在では,環境モデル都市

 地形



九州は「火の島」ともよばれるほど火山が多い。
阿蘇山には噴火のあとで中央部が落ち込んでできたくぼ地がある。
このようにしてできたくぼ地をカルデラという。
(地下にあったマグマが一度に大量に出たときに,
マグマがあった部分にできた空洞を埋めるために,
その上部が陥没してできたと考えられる。) 
阿蘇山のカルデラの規模は世界有数である。

阿蘇山の南には,けわしい九州山地の山々がつらなっている。
桜島(御岳)を取り囲む鹿児島湾(錦江湾)は,
カルデラに海水が入ってできた湾である。
桜島はもともと島であったが,1914年の大爆発で流れ出た溶岩で,
対岸の大隅半島とつながった。

九州の南部には,
このような火山活動にともなう噴出物が長い年月を経て
積み重なって生まれたシラスとよばれる水持ちの悪い地層が広がっている。
九州には,阿蘇山や桜島のほかにも,
雲仙岳やくじゅう連山などの火山が存在する。

これらの火山は,さまざまな災害を引き起こす一方で,
温泉などの観光資源や地熱発電などのめぐみももたらしてきた。
湧出量が日本一の大分県の別府温泉では,
古くから温泉が保養や観光に利用されている。
また,大分県には八丁原など多くの地熱発電所がある。

  A 関門海峡
B 筑紫山地
C 筑後川
D 筑紫平野
E 阿蘇山
F 有明海
G 雲仙岳
H 九州山地
I 宮崎平野
J 桜島(御岳)
K 屋久島
L 沖縄島
M 黒潮(日本海流)
N 対馬海流

 自然災害

 

火山が多い九州の多くの地域には,水がしみこみやすく,
もろい火山性の地層が広がっている。
台風や梅雨前線の影響で豪雨が続くと,
斜面はくずれやすくなり,土砂くずれを引き起こすことがある。

そこで,これらの地域では,
河川の上流に土砂や木の流出を防ぐ砂防ダムを建設している。
また,間伐や植林をおこなうなど,
山林に計画的に人の手を入れることによって,
森の保水力を高めて土砂災害を防ぐ取り組みも展開されている。

(間伐は樹木の生育を促すために,
劣った樹木を間引くための伐採である。
間伐を行わないと,細く弱い木が林立して,
日光が下まで届かなくなり,
下草が生えなくなるため保水力が低下し,
ちょっとした風雨で木は倒れ,
土が流出しやすくなる。)

 台風



沖縄では,台風が多いため,暴風雨をさける工夫をしている。
すなわち,住居のつくりを低くし,
家のまわりを石垣で囲っている。
また,屋根はしっくいで強固に固められている。

 気候

[問題] 地図中の①~③の都市の雨温図をア~ウからそれぞれ選べ。



 

[解答]① イ ② ア ③ ウ
[解説]


日本の大部分は温帯に属しているが,
北海道は冷帯,沖縄など南西諸島は亜熱帯(熱帯に近い温帯)に属している。

地図の①は福岡市,②は宮崎市,③は沖縄県の那覇市であるので,
①と②は温帯,③は亜熱帯である。

ケッペンの気候区分によれば,
最寒月の気温が18℃以上なら熱帯,
-3℃~18℃なら温帯,
-3℃未満なら冷帯か寒帯である。
しかし,亜熱帯は熱帯に近い温帯であるので,この区分法は使えない。
そこで,便宜上の区分法として,年間の平均気温に着目する。
すなわち,平均気温が20℃台なら南西諸島の亜熱帯の気候,
10℃台なら温帯という基準で判断する。

ア~ウの雨温図の平均気温に注目すると,
平均気温が10℃台のアとイは温帯で,
平均気温が20℃台のウは亜熱帯であると判断できる。
したがって,ウは③の那覇市の雨温図であることがわかる。
アとイは①の福岡か②の宮崎であるが,
宮崎は台風などの影響で年間の降水量が多い。
したがって,アは②の宮崎の雨温図であると判断できる。

 農業-二毛作



九州の農業は,南北のちがいが目立つ。
比較的広い平野がある北部では稲作がさかんである。
筑後川流域に広がる筑紫平野はこの地域を代表する稲作地帯になっている。
ここでは,初夏から秋にかけての時期に稲作を行い,
米の収穫後には,冬でも温暖な気候を生かして,
小麦など米とは異なった作物を栽培する二毛作が昔から行われている。

近年では,ビニールハウスを利用したいちごやトマトなどの
野菜の栽培もさかんになっている。
山がちな地域では,棚田をつくって稲作を行っているところもある。

 シラス台地
 


九州南部(鹿児島県・宮崎県南部)には,
古い火山灰でできたシラス台地が広がっている。
シラス台地は水もちが悪いため,稲作(いなさく)に向かず,
さつまいも,茶などの畑作(はたさく)がさかんである。

また,肉牛や豚,鶏の飼育を行う畜産(ちくさん)もさかんである。
鹿児島県と宮崎県は日本有数の畜産県である。
豚の頭数(2012年):1位 鹿児島県(14.0%),2位 宮崎県(9.1%),3位 千葉県
ブロイラーの頭数(2012年):1位 鹿児島県(17.9%),2位 宮崎県(17.2%),3位 岩手県
肉用牛の頭数(2012年):1位 北海道(19.6%),2位鹿児島県(13.0%),3位 宮崎県(9.2%)
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P174

 促成栽培



宮崎平野では,きゅうりやピーマンなどの促成栽培がさかんである。
促成栽培とは,出荷時期を早める栽培方法である。
きゅうりやピーマンは夏野菜であるため
冬~春は他地域の供給量が少なくなり,価格が高くなる。

宮崎平野は沖合を流れる黒潮(日本海流)の影響で冬でも温暖であるため,
ビニールハウスを使えば冬から春にかけて促成栽培することができる
(ビニールハウスのような施設を使う農業を施設園芸農業という)。

他の地域の供給量が少なくて価格が高くなる時期に出荷できるという利点がある。
トラックやフェリーで大阪や東京に出荷される。
宮崎県のきゅうりの生産量は全国で1位(2011年),
ピーマンの生産量は2位(2011年)である。
(統計出典)「日本国勢図会2013/2014」P167

 工業

①北九州工業地帯(現在では北九州工業地域ともよばれている)のはじまりは,
日清戦争の賠償金を使って,1901年に洞海湾の南側 (現在の北九州市)に,
官営八幡製鉄所がつくられたことである。
ここに製鉄所が設けられたのは,
近くに筑豊地方の石炭(筑豊炭田)の産地があったことと,
当時,鉄鉱石の輸入先であった中国に近かったことによる。

しかし,1960年代以降,
エネルギー源が石炭から石油にかわるエネルギー革命が進み,
筑豊炭田などが閉山すると,
それまでの有利な立地条件はなくなり,
この地域での鉄鋼の生産量がおおはばに減った。




②1960年には,鉄鋼の占める割合が大きかったが,
現在では鉄鋼の割合は大幅に低下して機械の割合が増加した。
新しい機械工業としては,
苅田町や若宮市(旧 宮田町)の大規模な自動車工業,
空港や高速道路ぞいに作られたICなどの電子部品工業がある。

 

③鉄鋼業などは内陸部には発達しにくい。
鉄のように価格の割に重いものは,
陸上輸送のコストが大きすぎるためである
(海上輸送は陸上輸送よりも安価である)。

これに対し,ICのように価格の割に非常に軽いものは,
輸送コストが小さくてすみ,高速道路を使ったトラック輸送,
さらには,航空機による輸送でも,輸送コストの負担は小さい。
そのため,ICの工場は,東京周辺のほか,九州や東北地方にも,
安い工場用地と豊富な労働力を求めて,
空港や高速道路の近くに進出している。

半導体・電子部品などを作るIC工場が九州に多いことから,
九州のことをシリコンアイランドとよんでいる。



 環境モデル都市


 

北九州市で鉄鋼の生産が減ってくると,
それまでにつちかった技術を生かし,
廃棄物を処理する産業がさかんになった。

現在,北九州市には,ペットボトルやパソコン,
自動車部品などの廃棄物をリサイクルする工場を
旧製鉄所跡地に集めたエコタウンが形成されている。

北九州市のエコタウン構想は,
資源を循環させる産業を育てることで,
未来に生きる人々によりよい社会を
伝え残していこうとする取り組みである。

このような社会を,
「持続(じぞく)可能(かのう)な社会」という。
2008年に,北九州市は水俣(みなまた)市とともに
国から環境モデル都市に選定された。

 水俣病





水俣病は,日本の四大公害病の1つに数えられている。
この病気は,熊本県水俣市にある化学工場が
排水とともに海に流したメチル水銀が魚に蓄積し,
その魚を人間が食べたことで発生した。

その後,水俣湾は人々の努力により安全な海に生まれ変わり,
漁業も行われるようになった。
住民たちは,きめ細かいごみの分別や
リサイクルにも積極的に取り組み,
2008年には国から環境モデル都市に選定された。

 福岡市



日本では地方ごとに,九州地方の福岡市,中国・四国地方の広島市,
東北地方の仙台市,北海道地方の札幌市などのような中心都市がある。
これらは,地方中枢都市とよばれ,
国の出先機関や大企業の支社が集まり,
交通のかなめにもなっている。

福岡市にある博多駅は,
鹿児島市まで全線開通した九州新幹線をはじめとした鉄道で,
九州地方の各地と結ばれている。
また,福岡空港から国内やアジアの各地へ,
数多くの航空路線が開設されている。

 ヒートアイランド現象



福岡市などの大都市で見られる,
都心部の気温が周囲よりも高くなる現象を
ヒートアイランド現象という。
その原因は,自動車やエアコンから出る熱が気温を上昇させることと,
立ち並ぶ高層ビルによって風通しが悪くなり,
熱がこもりやすくなることである。

これに対して福岡市では,
ビルの壁面や屋上の緑化によって
気温を下げる取り組みを行っている
(土や植物から水分が蒸発する時に気化熱を奪うことで温度が下がる) 。

この取り組みは,緑の多い快適な都市環境をつくり出すとともに,
二酸化炭素の排出を減らすことにもなり,
都市の環境対策として注目されている。

 沖縄

 

沖縄は,古くから日本,中国,東南アジアとの交易をさかんに行い,
それらの国の影響を受けた独自の文化を発展させてきた。
15世紀になると,琉球王国という1つの独立した国家が成立したが,
16世紀の初めに,薩摩の島津氏によって征服された。

江戸時代には薩摩藩の支配を受けながら,
清にも属する形をとっていたが,
明治になって,日本は琉球を沖縄県として領土に組み入れた。

太平洋戦争の末期の1945年3月に,
アメリカ軍が沖縄に上陸し,激しい地上戦が展開され,
双方に多くの犠牲者が出た。
戦後,沖縄はアメリカの統治下におかれ,
アメリカ軍の基地として使用された。

1972年に,アメリカとの交渉の末に,
沖縄の返還がおこなわれた。
しかし,日米安全保障条約により,
基地の多くはそのまま残されている。

 沖縄の農業



沖縄の年間降水量は約2000mmと多いが,
水を貯えるはたらきをする山が少ないため,
水不足になりやすい。
沖縄の農業で,稲作の割合が極端に少ないのは
この水不足のためである。

畑作では,冬でも温暖な亜熱帯の気候を利用して
さとうきびやパイナップルの栽培がさかんである。
とくに,さとうきびは全国1位の生産量をほこり,
沖縄の農業生産額の中でもっとも割合が多い。

最近は,きくの電照栽培のような,
もっと収入の多い花や野菜,
果樹などの栽培が増えている。
生産品は,航空機で東京などへ出荷される。

 沖縄の観光産業



沖縄は,冬でも暖かい亜熱帯の気候であり,
島のまわりにはさんごしょうが広がっている。

沖縄には,さんごしょうのある美しい海が広がるなどゆたかな自然,
世界遺産に登録された首里城などの琉球王国の遺跡,
ひめゆりの塔などの太平洋戦争の戦跡などがあり,
これらをいかした観光産業(観光業)がさかんである。
年間約600万人の観光客が使うお金は,
沖縄の経済を支えている。

沖縄は,観光産業(観光業)などの第3次産業人口の割合が,
全国でも高い県となっている。
しかし一方では,
開発によって海が汚染されるなどの環境問題も生じており,
開発と豊かな自然環境との共生のあり方が課題になっている。

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 中国・四国地方
 [要点-中国・四国地方]
 
 

X  日本海側の気候。冬は北西の季節風の影響で雪が多い
雨温図はア。
Y  瀬戸内の気候。年間を通じて雨が少ない干ばつの被害,昔からため池
雨温図はイ。
Z  太平洋側の気候。夏は南東の季節風の影響で雨が多い。黒潮の影響で年中温暖
雨温図はウ。

 
A  高知平野:野菜の促成栽培(きゅうり,なす,ピーマン)。
B  愛媛県:みかんの栽培,岡山はぶどうの栽培。
C  鳥取砂丘:砂丘開発→らっきょう,長いも,メロン
世界の乾燥帯の緑化・農業開発

瀬戸内海は波が静か→養殖漁業:広島県のかき,愛媛県のまだい
瀬戸内工業地域:海上交通の便が良く工場用地(埋め立て地,塩田跡地)にもめぐまれた。
水島などの石油化学コンビナート,福山や倉敷の鉄鋼業

 
(a)広島市(太田川下流の三角州):毛利氏の城下町,原爆ドーム・平和記念都市,地方中枢都市

本州四国連絡橋:瀬戸大橋
(b)しまなみ海道
(c)明石海峡大橋(橋の開通により所要時間が大幅に短縮された)
(e)大鳴門橋
(d)ストロー現象(買い物客などが高松→大阪・神戸)
(f)中国自動車道
(g)浜田自動車道

中国山地など:過疎化限界集落(人口の半数以上を65歳以上の人が占める)
→地域の収入が減り医療や教育などといった公的サービスの提供が難しくなる
町おこし・村おこし

 地形



  A 中国山地
B 鳥取砂丘
C 宍道湖
D 岡山平野
E 讃岐平野
F 吉野川
G 瀬戸内海
H 四国山地
I 高知平野
J 黒潮(日本海流)

 3地域の気候

①中国地方と四国地方は,地形や気候の特色によって,
中国山地の北側を山陰,
瀬戸内海に面した地域を瀬戸内,
四国山地の南側を南四国と3つの地域に分けることができる。

また,中国地方を山陰と山陽に分ける場合もある
(中国山地の北が山陰,南が山陽)。



②中国・四国地方は,
東西に走るなだらかな中国山地と
けわしい四国山地の2つの山地によって,
日本海側の山陰,瀬戸内海沿岸の瀬戸内,
太平洋側の南四国の3つに区分される。

この3つの区域は気候が大きく異なる。
すなわち,南四国は夏の降水量が多く,
山陰は冬の降水量(雪)が多く,
瀬戸内は年間を通して雨が少ない。



夏は,太平洋で湿気を帯びた南東の季節風が
四国山地にぶつかって上昇気流となって雲を発生させ,
太平洋側に雨をもたらす。
しかし,四国山地をこえて瀬戸内を通るときは,
かわいた風となっているため,
瀬戸内や山陰では雨がふりにくい。

冬は,北西の季節風が中国山地にぶつかって
上昇気流となって雲を発生させ,
日本海側に多くの雨や雪をもたらすが,
瀬戸内を通るときは,かわいた風となっているため,
雨・雪がふりにくい。



このことから,瀬戸内は年中雨が少ない。
瀬戸内地方は,年間を通じて降水量が少ないため,
さまざまなくふうが行われてきた。
たとえば,農業用水が不足しがちな讃岐平野では
ため池をつくって水を確保してきた。
また,坂出や鳴門などの沿岸には,
かつて,雨の少ない気候と潮の干満を生かして
塩田がつくられた。

 雨温図

[問題] Bに位置する都市の雨温図をⅠ~Ⅲから選べ。


 

[解答]Ⅰ
[解説]


中国山地の北側のAは山陰,
中国山地と四国山地にはさまれたBは瀬戸内,
四国山地の南側のCは南四国である。

Aの山陰は,冬にふく北西の季節風の影響で,冬の降水量(雪)が多い。
したがって,雨温図は凹型になっているⅢのようになる。

Bの瀬戸内は,1年中雨が少なく,雨温図はⅠのようになる。

Cの南四国は夏にふく南東の季節風の影響で,夏の降水量が多い。
また,年間の降水量も多い。
よって,雨温図はⅡのようになる。

 農業



高知平野は冬でも温暖である。
これは,暖流である黒潮(日本海流)が沖合を北上しているためである。
高知平野では,かつては温暖な気候を利用した
米の二期作がさかんであった。
(二期作とは1年間で同じ耕地で同じ作物を2度作ることである。)

しかし,現在では,温暖な気候を利用して
野菜の出荷時期を早める促成栽培がさかんである。
たとえば,なすは冬から春にかけては,
露地栽培ものが季節はずれになるため,値段が高くなる。

冬から春にかけて出荷できるようにビニールハウスを利用して
生長を早める促成栽培を行い,鮮度を保つための冷凍庫のついたトラックで
東京や大阪などの大都市へ出荷している
(高速道路網の発達によって輸送時間が短縮されたため,
野菜の鮮度を保つことができるようになった)。

このようなビニールハウスなどの施設を使った農業を
施設園芸農業という。
高知平野で促成栽培している野菜としては,
なす(高知県のなすの生産は日本1位),ピーマン(日本3位),
きゅうりなどがある。(2011年)
(統計出典)「日本国勢図会2013/2014」P167

 ため池



香川県は,瀬戸内の気候で雨が少ない。
また,大きな河川がないため,
昔から水不足による干ばつ(干害)に悩まされてきた。
農業用水を確保するために,昔からため池がつくられてきた
(讃岐平野には2万近くのため池がある)。

近年,徳島県の吉野川から水を引く香川用水が完成し,
以前ほどため池の役割は高くなくなっている。

 みかん
 


瀬戸内地方の温暖な冬と,雨の少ない乾燥した夏の気候は,
みかんなどの果実の栽培に適している。
愛媛県の海岸沿いの段々畑ではみかんが栽培され,
全国で2位の生産をあげている。

*みかんの生産順位(2011年)
和歌山県(20%),愛媛県(16%),静岡県(14%),熊本県(10%),
佐賀県(6%),長崎県(6%) (統計修正)
「日本国勢図会2013/2014」P163

 鳥取砂丘



鳥取県の鳥取砂丘は,かつては不毛の地であったが,
防風林や防砂林を築き,地下水を使ってかんがいを行い,
砂丘開発を行ってきた。

その結果,現在は,らっきょう,長いも,
すいか,メロンが栽培されている。
そこで研究されている農業技術は,
世界の乾燥地域の緑化や農業開発に役立っている。

 漁業



複雑な海岸線に囲まれ,多くの島がある瀬戸内海は,
波の静かな海域が多いため,養殖漁業に適している。

特に,広島県のかきや愛媛県のまだいの養殖は,
全国有数の生産量をほこっている。
養殖漁業は育てる漁業の典型である。
これらの水産物は,トラックやフェリーで
おもに近畿地方や関東地方へ出荷されている。

 赤潮

瀬戸内海では,工場排水や生活排水などにより,
特に夏にプランクトンが異常に増えて
海面が赤色に染まる赤潮が発生することがある。

 工業



瀬戸内工業地域は,
石油化学や鉄鋼などの重化学工業を中心として,戦後発展した。
発展の理由は,第一に海上交通の便がよく,
海外からの原燃料の輸入や製品の輸送に便利な港湾に
めぐまれていたことである。
(原料や製品が重い鉄鋼業や石油化学工業では,
輸送コストがかかりすぎる内陸部には立地しにくい。
船による海上輸送は鉄道やトラックによる陸上輸送よりも
はるかに費用が安くすむ。) 

北九州工業地帯と阪神工業地帯の中間という
有利な位置にあったこともプラスであった。
発展の理由の第二は,
広い埋め立て地や塩田跡地などの工業用地にめぐまれたことである。

 石油化学コンビナート



岡山県倉敷市の水島地区は,第二次世界大戦後,
埋め立てによって大規模な石油化学コンビナートや製鉄所が建設され,
水島臨海工業地域として発展し瀬戸内工業地域の中心となった。

瀬戸内工業地域の石油化学コンビナートとしては,
水島の他に,山口県の岩国市と周南市(旧徳山市),
愛媛県の新居浜市がある。

 本州四国連絡橋



本州と四国を結ぶ3つのルートの橋をまとめて本州四国連絡橋という。
3つの連絡橋の中で最も早い1988年に開通したのは,
岡山県の倉敷市児島と香川県の坂出市を結ぶ児島・坂出ルート(瀬戸大橋)である。
1998年に神戸・鳴門ルートが完成した。

兵庫県の神戸市と淡路島を結ぶのは明石海峡大橋で,
淡路島と徳島県の鳴門市を結ぶのは大鳴門橋である。

その後,広島県の尾道市と愛媛県の今治市を結ぶ
尾道・今治ルート(しまなみ海道)が開通した。

 ストロー現象



橋や高速道路が開通すると,地元で買い物や観光をする人が減り,
大都市に人が吸い寄せられるストロー現象がおこり,
地元商店の客が奪われて地方経済が衰退してしまうという問題が生じた。

例えば,1998年,明石海峡大橋が開通すると,
徳島県鳴門市と兵庫県神戸市は,1時間30分ほどで結ばれるようになった。
橋の開通前,四国の中心地は香川県の高松市であった。
しかし,橋が開通すると,
四国から近畿地方の神戸や大阪まで買い物や観光で出かける人が増えた。

 本州四国連絡橋による影響



本州四国連絡橋の開通によって,
陸上交通で本州と四国地方が結ばれたことで,
鉄道や自動車と船との乗りかえがなくなり,
移動時間が短縮された。
その結果,人々の生活が変化してきている。

例えば,岡山県と香川県では,
鉄道によって瀬戸内海をわたって通勤・通学する人が増えた。
橋がかかった島々では,夜間に施設の整った病院に行けるようになった。
また,四国でとれた農作物を新鮮なうちにトラックで運べるようになった。

しかし,フェリーの便が減り,
橋がかかっていない島にすむ人々が移動手段に困るという問題がおこっている。
また,橋や高速道路が開通すると,地元で買い物や観光をする人が減り,
大都市に人が吸い寄せられるストロー現象がおこり,
地方経済が衰退してしまうという問題も生じた。

 広島市

 

広島市は太田川下流の三角州に発達した都市である。
その始まりは,
戦国大名である毛利氏の城下町にさかのぼることができる。
明治以降,陸軍の基地としての役割も大きくなった。
第二次世界大戦中の1945年8月6日に,
アメリカによって世界で最初に原子爆弾を投下され,
壊滅的な被害を受けた
(死者の数は,後に原爆症でなくなった人もあわせると約20万人である)。

原爆の恐ろしさを伝える原爆ドームは世界遺産に登録された。
戦後は平和記念都市として,世界に平和の尊さをアピールしている。
現在では,国の出先機関や企業の支社が多く集まり,
中国地方における地方中枢都市となっている。
(地方中枢都市とは,
その地方の政治,経済,文化の中心的な役割を果たしている都市である。)

 過疎化





中国・四国地方で人口が集中しているのは,
広島県,岡山県などの瀬戸内地方の県である。
人口が30万人をこえる都市の多くは,
瀬戸内海の沿岸に集まっている。

これに対し,中国山地や四国山地の山間部や離島では,
地域の人口が少なくなりすぎる過疎化が進んでいる。

上の人口ピラミッドは,
広島市と過疎化がすすんだ四万十町を比較したものである。
四万十町のような過疎地域では,
高齢者の割合が高く,若者の割合が低い。
市町村の過疎化が進むと,
地域の収入は減り医療や教育などといった
公的なサービスの提供が難しくなる。

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 近畿地方
 [要点-近畿地方]
 
 
 A  琵琶湖
 B  淀川
 C  若狭湾
 D  志摩半島は入り組んだリアス海岸、志摩半島の英虞湾で真珠の養殖
 E  紀伊山地:林業(吉野すぎ)
 F  みかん栽培,和歌山県はみかんと梅が日本1位
大都市郊外で近郊農業。京野菜:九条ねぎや賀茂なす 

G:阪神工業地帯
次図(出荷額割合)のaは 金属,bは機械,cはせんい

 
大阪湾岸工場跡地太陽電池の工場やテーマパーク
東大阪市:中小企業の工場,ハイテク(先端技術)産業に欠かせない部品を供給

 
古都a京都(かつての平安京),b奈良(かつての平城京)は
    →ユネスコの世界文化遺産に登録

京都のコンビニ:京都の町並みと調和を図る外観
国宝・重要文化財の指定件数:1位は京都府,2位は奈良県,3位は滋賀県
京都の伝統的工芸品西陣織京友禅の刃物など。
伊勢神宮(江戸時代から伊勢参り),熊野古道(世界遺産に登録)

大阪大都市圏(大阪,神戸,京都,奈良)
c大阪:江戸時代は「天下の台所」,問屋街,私鉄(沿線に住宅地を開発,ターミナル駅に百貨店),千里・泉北などのニュータウン→現在,現在,高齢化の問題

d神戸丘陵地を切り開いてニュータウンを建設し,得られた土はポートアイランドなどのうめ立てに利用した。

 地形



琵琶湖は,面積が日本最大の湖であり,
湖がある滋賀県の面積の約1/6をしめている。
琵琶湖から流れ出る淀川は大阪平野を通って,
大阪湾にそそいでいる。

淀川をはじめとする水系は,
近畿地方の人々のくらしを支える水の供給源となっており,
「近畿の水がめ」とよばれている。
しかし,滋賀県の生活・農業・工業排水が最終的には,
ほとんど琵琶湖に流入するため,
沿岸の人口や工場が増えるにつれて,
赤潮(プランクトンの増殖で
水が赤色に変色する現象)が発生するなど,
琵琶湖の汚染が深刻な問題になった。

そこで,1979年に,滋賀県は琵琶湖富栄養化防止条例
(琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例)を制定して
りんを含む合成洗剤の使用禁止を決めた。

  A 若狭湾(リアス海岸)
B 琵琶湖
C 京都盆地
D 淀川
E 丹波高地
F大阪平野
G 淡路島
H大阪湾
I 紀伊山地
J 志摩半島(リアス海岸)

近畿地方の自然環境は,北部と中央低地,南部の3つに分けることができる。
北部は,中国山地から丹波高地にかけてなだらかな山地が続いている。

若狭湾は複雑な海岸線をもつリアス海岸になっている。
中央低地には,日本最大の湖である琵琶湖と淀川を中心に,
大阪平野や京都盆地などが広がっている。

南部は,けわしい紀伊山地を中心とした地域で,
志摩半島はリアス海岸になっている。

 日本の標準時子午線



兵庫県明石市には東経135度の経線が通っており,
日本の標準時子午線となっている。

 阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)



1995年1月に阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)が発生し,
神戸市などでは死者6434名を出すなど大きな被害が出た。
この地震を教訓に,地震を発生させる活断層の調査や
住宅の耐震化などの対策が進められた。

 気候





地方の北部は日本海,中央部は瀬戸内海,
南部は太平洋に面しており,気候は大きく異なっている。

日本海に面した地域は,冬にふく北西の季節風のために,
冬の降水量が多く大雪になることもある。
雨温図は,「舞鶴」のように凹型(または□型)になる。

瀬戸内海に面した地域は,温暖で,年間を通して降水量が少ない。
「大阪」の雨温図のように年間降水量が他の2地域に比べて少ない。

太平洋に面した地域は,夏にふく南東の季節風のために夏の降水量が多い。
「潮岬」の雨温図のように年間降水量が多い。
また,黒潮の影響で,年間を通して温暖である。

 農林水産業



①奈良や兵庫,京都などの大都市郊外では,
生花や葉ものを中心とした野菜を栽培し,
出荷日の朝に収穫して市場へ出す近郊農業がさかんである。
京都の伝統野菜である九条ねぎや賀茂なすは,
京野菜として高い価格で取り引きされている。
なお,京都府にある宇治市はお茶の生産で有名である。



②紀伊山地は,温暖で雨が多いため木がよく育ち,
林業が発達した。
森林の多くは私有林で,すぎやひのきが中心である。
(吉野すぎ,尾鷲ひのき)

森林資源に恵まれた日本の木材自給率は,1960年ごろは90%近くあったが,
その後,急速に低下して1970年には50%を下回り,
現在(2011年)では27%にまで低下している。
日本は森林に恵まれているが,その多くは山地にあるため,
伐採・運搬の費用が高くなり,安い輸入木材と競争できなくなったためである。
現在,日本は世界有数の木材輸入国で,カナダ,アメリカ,ロシアなどから輸入している。

林業の低迷によって,林業従事者の減少・高齢化が問題になっている。
しかし,森林は,自然のダムとして水を安定供給したり,
洪水を防いだり,下流の海の漁業資源を育てたり,
さらに地球温暖化を防ぐ役割をになったりと,
環境林としての役割が見直されている。
(統計出典)「日本国勢図会2013/2014」P182

 海岸線
 


三重県の志摩半島は複雑な海岸線をもつリアス海岸になっている。
リアス海岸の湾内は波が静かであるので,養殖漁業に適している。

英虞湾や五ヶ所湾などでは真珠の養殖がさかんに行われている。
志摩半島沿岸は,日本の真珠養殖の発祥地であるが,
現在は,愛媛県の宇和海や長崎県の大村湾での生産がのびている。

和歌山県の有田川・紀ノ川流域の山の斜面や丘陵地ではみかんが栽培されている。
和歌山県のみかんの生産量は全国1位である。

*みかんの生産順位(2011年)
和歌山県(20%),愛媛県(16%),静岡県(14%),
熊本県(10%),佐賀県(6%),長崎県(6%)
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P163

 阪神工業地帯

 

阪神工業地帯は,戦前から繊維工業を中心に発展し,
戦後は鉄鋼業や石油化学などの重化学工業が発達した。

重化学工業は,船による原燃料の輸入や
製品の輸送に便利な臨海部に立地している。
しかし,重化学工業は外国との競争で停滞している。

都市内部には中小企業が多い。
中小企業の中にはロケット部品など
先端技術産業を支える企業もある。

 地盤沈下



大阪では,工業用に地下水をくみ上げすぎたことで
地盤沈下が起こった。
これに対して,工業用水をリサイクルすることで
地盤沈下を防ぐ取り組みが行われた。
現在では,大阪府の工業用水の水源の約87%がリサイクル水で,
地下水はわずか1.7%になっている。

 パネルベイ



近年,大阪湾岸に沿った埋立地の工場跡地などを利用して,
液晶パネルや太陽電池などを生産する新しい工場がつくられており,
この地域をパネルベイとよぶようになっている。
このような工場では環境対策が進められていて,
使う水をすべてリサイクルしたり,
生産の途中で生まれるごみをなくしたり,
自家発電で廃熱を利用したりしている。

 商業都市大阪

 

古代から交通の要所であった大阪は,
江戸時代には全国の米や物産の集散地となり,
それらを貯蔵,販売するために蔵屋敷がおかれ,
日本最大の商業都市として栄えていた。
そのため,当時,大阪は「天下の台所」とよばれていた。

明治以降も卸売業などの商業が発展した。
大阪がこのように発展した背景としては,
瀬戸内海や琵琶湖の水運を利用できたこと,
周辺で商品作物の生産がさかんだったこと,
京都や奈良などの消費地が近くにひかえていた
ことなどがあげられる。

 大阪大都市圏

 

近畿地方は大阪平野に人口が集中している。
特に大阪湾の沿岸には,人口の多い都市が連続して分布している。
しかし,地価の高い都市の中心部を避けて郊外に住む人も多く,
そこから通勤・通学する人々も少なくない。

大阪市を中心に神戸市や京都市など,
人やものの移動で強いつながりを持つ地域を,
大阪大都市圏(京阪神大都市圏)という。

 ニュータウン





大阪大都市圏(京阪神大都市圏)は,
東京大都市圏についで人口が集中している地域である。
大阪では,人口増加によって宅地が足りなくなったため,
周辺の丘陵を切り開いて,千里ニュータウンや
泉北ニュータウンなどのニュータウンがつくられた。

神戸市は,海と山の間にあり,都市の発展に限界があった。
そこで考えられたのが,海と山の一体的な開発である。
神戸市は,丘陵地を切り開き,西神ニュータウンなどの建設を行った。

丘陵をけずって得られた土は,沿岸の埋め立てに利用された。
この埋め立てによって誕生したのが,ポートアイランドである。

そこには大型船が接岸できる埠頭やマンション,
商業施設が整備され,海上のニュータウンとなった。
今日では,先端的な医療研究施設が集められたり,
沖合に神戸空港がつくられたりするなど,新たな動きが見られる。

 私鉄



近畿地方の私鉄は,乗客を増やすためにさまざまな工夫を行った。
通勤・通学客を増やすために,沿線にたくさんの住宅地を開発した。

温泉地として栄えていた有馬を保養地として開発したり,
宝塚に劇場や遊園地をつくったりして,
レジャー客を郊外へ運んだ。

また,ターミナル駅には,私鉄が経営する百貨店を建設し,
郊外から都心へ買い物客を運んだ。

 都市開発



1994年,大阪湾南岸の沖合を埋め立ててつくられた関西国際空港が開港した。
海上にあるため騒音公害の心配が少なく,24時間発着できる空港になっている。

また,ポートアイランドの沖合の人工島には神戸空港が建設された。
大阪府・京都府・奈良県の境界には,大規模な関西文化学術研究都市が開発された。

大阪湾岸では,製鉄所の跡地などに液晶パネルや
太陽電池などの環境に配慮した製品を生産する新しい工場が次々に建設された。
この地域は「パネルベイ」とよばれている。

 古都

 

  

京都や奈良は,古代の都があったことから古都とよばれている。
(奈良には710年に平城京が,京都には794年に平安京がつくられた) 
京都と奈良は,日本の伝統文化を伝える観光地としての役割もになっている。
京都市と奈良市の文化財の多くは,その歴史的価値が評価され,
世界文化遺産に登録された。

京都市は,このように歴史的に形成されてきた景観や町並みと
調和を図るように,店の看板,建物の高さ,デザインなどを規制する
京都市新景観条例を2007年に定めた。

上左の写真は,京都市内のコンビニエンスストアで,
京都の町並みに調和した外観になっている。
また右の写真のように,電線を地下に埋めて電柱をなくして
塔や町並みを美しく見えるようにしている。

 伝統的工芸品



さまざまな美術品や工芸品が,京都で発達し,全国に広まった。
西陣織,京友禅,清水焼などを伝統的工芸品という。

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 中部地方
 [要点-中部地方]
 
 
Pは 飛騨山脈,Qは木曽山脈,Rは赤石山脈(あわせて日本アルプス)。
Xは日本一高い富士山
Yはフォッサマグナという大地溝帯


Sの北陸は暖流の対馬海流北西の季節風の影響で冬の降水量(雪)が多い日本海側の気候で,雨温図は
Tの中央高地の雨温図は
Uの東海の雨温図は

  A越後平野(日本一長い信濃川が流れる)や
Bの富山平野など北陸の扇状地→客土で水田地帯に。
早い時期に出荷する早場米
C長野盆地の扇状地ではりんご(日本2位)。
D甲府盆地の扇状地ではぶどうやもも(ともに日本1位)。観光農園
E浅間山
F八ヶ岳のふもとでは,レタスやキャベツなどの高原野菜抑制栽培
G牧ノ原台地では茶の栽培(静岡県は日本1位)。静岡県の沿岸部でみかんの栽培(日本3位)
H渥美半島豊川用水施設園芸農業(電照)ぎく)
Iは知多半島:愛知用水
J濃尾平野は稲作。洪水にそなえて輪中

  

aは地方中枢都市の名古屋市名古屋大都市圏
b中部国際空港
X中京工業地帯機械工業の割合が高い。
c豊田市(自動車工業)
d四日市市(石油化学)
e東海市(鉄鋼業)
d瀬戸市(陶磁器やファインセラミックス)
Y東海工業地域
g浜松(オートバイ,楽器)

北陸:地場産業←雪が多く農作業ができない冬の間の副業として発達
新潟市:上越新幹線,東海北陸自動車道

 地形



本州の中央部には,飛騨 山脈,木曽山脈,赤石山脈があり,
3000メートル前後の山がそびえ,日本アルプスとよばれている。
日本アルプスは,「日本の屋根」ともよばれている。



日本アルプスから流れ出た信濃川は,
長野県から新潟県へ流れる日本一長い河川である。
(長野県を流れる部分は千曲川とよばれる。) 

信濃川の下流と阿賀野川下流の三角州にできた平野は,
日本でも有数の水田単作地帯である越後平野である。
日本アルプスから太平洋側に流れ出る河川の上流部には
甲府盆地などが点在しており,
下流部には濃尾平野などの平野が広がっている。

  A 濃尾平野
B 渥美半島
C 牧ノ原台地
D 甲府盆地
E 諏訪盆地
F 赤石山脈
G 木曽山脈
H 飛騨山脈
I 富山平野
J 越後平野
K 信濃川
L 長野盆地

 フォッサマグナ



地球内部の力によって断層が生じて,深いくぼ地ができることがある。
こうしたくぼ地を地溝という。
フォッサマグナは幅100km以上の大地溝帯で,
その西側は新潟県糸魚川市と静岡県静岡市を結ぶ線である。

東側の線は,
現在は,新しい土砂でうまってしまっているためはっきりわからない。
東北日本では,奥羽山脈,北上高地のように山脈・山地は南北に走っている。
フォッサマグナや日本アルプスあたりを境に,山脈・山地は向きを変え,
西南日本では,四国山地,中国山地のように東西方向に走っている。

 気候

[問題] ①~③の地方に属する都市の雨温図を,次のア~ウからそれぞれ選べ。
① 太平洋側の静岡県・愛知県・岐阜県南部
② 日本海側の新潟県・富山県・石川県・福井県
③ 3000m級の山々が連なる山梨県・長野県・岐阜県北部



[解答] ① イ ② ア ③ ウ
[解説]
中部地方の気候は,上図のように
日本海側の気候・中央高地の気候・太平洋側の気候の3つに分けることができる。
この3つの気候の大きな違いは季節ごとの降水量である。
冬には北西の季節風が吹くが,
この季節風は日本海を通るときに暖流である対馬海流から大量の湿気を与えられる。

湿った季節風が日本列島に達し,山脈・山地で上昇気流ができて雲ができ,
日本海側に多量の雪をもたらす。
したがって,日本海側では冬(とくに12月・1月)の降水量が多くなり,
雨量を示す棒グラフは凹型になる。

この季節風が山脈・山地をこえて内陸から太平洋岸を通るときは,
乾燥しているため,雨は降りにくい。
したがって,冬の太平洋側や内陸の降水量は少なくなる。

逆に,夏には南東の季節風が吹くため,太平洋側の降水量が多くなり,
雨量を示す棒グラフは凸型になる。
夏の日本海側や内陸の降水量は比較的少ない。

内陸は冬も夏も降水量が少ないため,年間の降水量は太平洋側の半分程度である。
冬の降水量の方が少ないため棒グラフの形は凸型になる。
また,中央高地は標高が高いため,平均気温が低い。

以上より,問題の雨温図のアは日本海側,イが太平洋側,
ウが内陸にある中央高地のものであることがわかる。





 合掌造り

 

図のような家の造りを合掌造りという。
屋根の傾斜が急勾配になっているのは,
豪雪による雪下ろしの作業軽減のためである。

合掌造りの集落としては,
世界文化遺産に登録されている白川郷と
五箇山が有名である。

 農業:東海地方



木曽川,長良川,揖斐川の流れる濃尾平野西部の低地は,
かつては毎年のように洪水になやまされてきた。
そこで江戸時代になると,家や農地を洪水の被害から守るため,
村の外側を高い堤防で囲む輪中とよばれる集落がつくられるようになった。

しかし,明治時代以降,近代的な治水工事が行われるようになると,
洪水などの被害も少なくなり,輪中はしだいに必要とされなくなった。
現在,輪中は一部の地域に残るだけになっている。
この一帯では,豊かな水とよく肥えた土壌にめぐまれ,
農業はおもに稲作が行われている。

 三河地方
 


愛知県の知多半島,岡崎平野,渥美半島は台地になっており,
水がとぼしいため,開拓がおくれた。
明治時代の初期に建設された明治用水は,
矢作川から取水しており,岡崎平野をうるおしている。

第二次世界大戦後,知多半島には木曽川から愛知用水が,
渥美半島には豊川や天竜川から豊川用水が引かれ,水不足が解消した。

気候が温暖な渥美半島では,
第二次世界大戦後に豊川用水が完成したことで
水不足が解消して農業がさかんになった。

キャベツ,スイカなどの露地栽培のほか,
ガラス温室やビニールハウスを用いた施設園芸農業もさかんで,
温室メロン,電照ぎくが栽培されている。

これらは,高い価格で売れるように
ほかの産地と出荷時期をずらすように栽培され,
名古屋大都市圏だけでなく,
東京や大阪などの大都市をはじめ全国に出荷されている。

 


 

静岡県は台地が多いため,畑作が中心で,稲作は少ない。
上のグラフは茶の生産県を表しており,
静岡県は全国の約4割をしめ,日本1位である。
静岡と同じように畑作が中心の鹿児島県が第2位になっている。

静岡県の中でも,大井川西岸に広がる牧ノ原台地は,
日当たりがよく水はけがよいことから茶の生産の中心地になっている。
茶とともに静岡県の農業の中心となっているのはみかんの栽培である。
気候が温暖な駿河湾沿岸の丘陵地などを中心に栽培されている。
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P163・169

 農業:中央高地





甲府盆地(山梨県)や長野盆地(長野県,千曲川流域)の中央部の低地には
水田地帯が広がっている。
しかし,盆地の周辺部の扇状地には,
砂や小石の混じった水がしみこみやすい土壌が広がり,
水田に適さない。
そのため,扇状地では,
かつては桑畑が広がり養蚕が行われていた。

現在ではおもにりんご,ぶどう,ももなどの
果樹栽培がさかんである。
収穫された果実は,高速道路網が発達したことによって,
大都市に短時間で出荷することができるようになった。
大都市への近さを生かして,
ぶどう狩りやりんご狩りを行う観光農園も見られる。

山梨県のぶどう,ももの生産はともに全国一である。
長野県の長野盆地では,りんごなどの栽培が行われている。
長野県のりんごの生産は青森県についで全国第2位である。
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P163

 高原野菜



キャベツやレタスなどは,本来夏には作ることができない。
標高の高い中央高地(長野県の八ヶ岳山ろくの野辺山原・浅間山山ろくなど)では
夏の間も20℃前後と涼しいため,
キャベツ・レタスなどを夏に出荷している。

このような野菜を高原野菜といい,
涼しい気候を利用して収穫・出荷を遅らせる栽培方法を
抑制栽培とよんでいる。
交通の発達などにより大都市への輸送が容易になったことで,
栽培がさかんになった。

現在では,保冷技術の進歩や高速道路の利用によって,
早朝に収穫した野菜がその日の夕方には東京や名古屋などの
大都市の店頭で販売されるようになっている。
ほかの産地の野菜の出荷量が少ない時期に出荷できるため,
高い価格で販売できるという利点がある。

 農業:北陸



北陸地方は,世界でもっとも雪が多く降る地域の1つである。
これは,シベリアからふく北西の季節風が
日本海を流れる暖流の対馬海流から水蒸気をもらって,
山地にぶつかり,多くの雪を降らせるためである。
豪雪のため冬の間は農業ができない。

春になると,冬に積もった雪がとける。
この雪どけ水が豊富にあるという条件が稲作に適している。
冬は農業ができないことと豊富な雪どけ水を利用できることから,
北陸地方は日本有数の水田単作地帯となっており水田率が高い。

越後平野や富山平野などの平野は
夏の気温が高くなることをいかして
秋の早い時期に出荷する早場米の産地としても有名である。

 中京工業地帯



愛知県を中心に広がる中京工業地帯は,
自動車産業がさかんで,
輸送機械工業の出荷額がしめる割合が非常に高くなっている。
現在の豊田市周辺では,
かつて,豊富な地下水とこの地域で生産された綿花を活用した
繊維工業(綿織物)がさかんであった。

この地域にあった繊維機械の会社が,
それまでつちかってきた技術力を結集して,
1930年代に自動車をつくったのが,
現在のトヨタ自動車の始まりである。

自動車産業は,約3万点の部品を組み立てて自動車1台をつくる,
総合的な組み立て型の産業である。
そのため,自動車工場のまわりには,
部品をつくる関連工場がたくさん集まっている。
これらの関連工場から効率よく部品を納入してもらうしくみによって,
時間や在庫のむだをはぶいている(ジャスト・イン・タイム)。

完成した自動車は,付近を走る高速道路や,
名古屋港に設けられた自動車専用の埠頭を活用して
日本各地や世界の国々へ運ばれている。
名古屋港で最も輸出額が多い輸出品は自動車である。

 中京工業地帯



戦後に自動車工業とならんで発展した鉄鋼業(東海市)や
石油化学(四日市市,知多市)などの工業は,
原料や燃料を外国からの輸入にたよっているため,
工場は伊勢湾の沿岸につくられている。

これらの工業は自動車工業とも結びついている。
製鉄所からは自動車用のうすい鉄板を,
石油化学工場からは多くの部品の原料として欠かせない
プラスチックが納入されている。

そのほか,瀬戸は陶磁器の生産が行われており,
近年,陶磁器からファインセラミックスへの転換が進んでいる。
一宮(いちのみや)では,毛織物業のほかに電機・機械工業もさかんである。
なお,伊勢湾岸東部には,2005年に中部国際空港(愛称:セントレア)が開港した。

 東海工業地域など



静岡県の太平洋沿岸には,東海工業地域が広がっている。
浜松市でさかんな楽器の製造には,
天竜川から運ばれる木材資源を使って発展した
木工業の技術が生かされている。

第二次世界大戦中,浜松市周辺の楽器などの工場は,
軍用の飛行機部品工場にかわったが,
戦後はその技術を生かして,
ヤマハやスズキなど,オートバイを製造する企業が成長した。

また,富士市周辺では,
富士山ろくから流れる川の豊富な水資源を生かして,
製紙工業が発達した。

 諏訪盆地の産業



長野県の諏訪盆地にある岡谷市や諏訪市では,
明治から昭和の初めにかけて諏訪湖の用水を利用した
製糸業が発達した。

第二次世界大戦がはじまると,
空襲の被害をさけるために東京から,
時計やカメラなどの工場が移ってきた。
これによって,
戦後,時計などの精密機械工業が発達した。

さらに,1982年に中央自動車道が開通すると,
材料や製品の輸送が便利になり,
ICや電子部品などの電気機械をつくる工場が進出した。

 北陸:地場産業など


 

北陸地方では,
雪が積もる冬の間は農作業が難しいため,副業がさかんになり,
地域の特色を生かした地場産業が発達した。
福井県 江市の眼鏡のフレーム,富山の売薬などの地場産業が名高い。

地場産業の中には,
古くからの技術を生かしてつくられる伝統的工芸品を製造する
伝統産業も数多くある。
北陸地方の伝統産業としては,
石川県の輪島塗・九谷焼・加賀友禅,
福井県の越前和紙,富山県の高岡銅器,
新潟県燕市の洋食器,三条市の刃物などがある。

近年は,後継者の不足の問題が出てきている。

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 関東地方
 [要点-関東地方]
 
 
A  関東平野(関東ロームという火山灰の層)
B  利根川:日本一の流域面積
C  群馬県嬬恋村:高原野菜(キャベツやレタス),輸送園芸農業
D  三浦半島:黒潮の影響で冬でも温暖→1年を通して野菜や花の生産
関東地方の大部分は太平洋側の気候。
X  からっ風:冬に吹く乾燥した北西の季節風

小笠原諸島:亜熱帯の気候,世界自然遺産に登録
東京ヒートアイランド現象(周辺より気温が高い)
東京周辺で近郊農業(野菜の生産や畜産)

 
P  京浜工業地帯印刷・出版(情報が得やすいから)が特徴
Q  京葉工業地域:石油化学,鉄鋼
R  北関東工業地域:広い土地が安く得られ,働く人も確保しやすかったので工場が進出→道路などの近くに工業団地
北関東自動車道の開通→茨城県の常陸那珂港への輸送が大幅に改善
S  鹿島臨海工業地域

 
東京大都市圏:関東地方の人口は全国の3分の1。東京は日本の首都
政令指定都市(横浜市,川崎市,相模原市,さいたま市,千葉市)
都心部は昼間人口が多い(郊外から都心部へ通勤通学)
 →ターミナル駅のラッシュアワーの混雑
 →都市機能の分散:aは横浜みなとみらい21,bはさいたま新都心,cは幕張新都心,dは筑波研究学園都市
Xは東京国際空港,Yは成田国際空港

 地形



関東地方には,利根川など多くの河川が流れていて,
それらが日本最大の関東平野をつくっている。
関東平野は,大量の火山灰が降りつもった
関東ロームとよばれる赤土におおわれており,
おもに畑や市街地に利用されている。

千葉県と茨城県の県境になっている利根川は
日本一の流域面積をもっている。

関東平野の西部には関東山地がある。

  A 三浦半島
B 房総半島
C 九十九里浜
D 利根川
E 霞ヶ浦
F 東京湾
G 関東平野
H 荒川
I 多摩川
J 秩父盆地
K 関東山地
L 浅間山
M 越後山脈

 気候



関東地方の大部分は,太平洋側の気候である。
冬は乾燥し,からっ風とよばれる冷たく乾燥した
北西の季節風がふく。
夏はむし暑く,特に内陸部で高温となり,
山沿いを中心に雷雨がしばしば発生する。

東京,横浜などの大都市では,
都市化の進展にともなう環境の変化から,
都市部の気温が周辺部よりも高くなる
ヒートアイランド現象が見られる。
また,ビルとビルの間や大きなビルの周辺では,
強風がふいたり,
ビルが日差しをさまたげたりすることも問題になっている。

 農業





関東平野には,
関東ロームとよばれる火山灰が堆積していて,
稲作より畑作に適している。

千葉,茨城,群馬などでは,
消費地に近い地域で野菜の生産や
畜産(生乳・たまご)を行う近郊農業がさかんである。
輸送費が安く,短時間で新鮮な農産物を
消費地に届けられるのが利点である。

千葉県や茨城県,群馬県は,
多くの野菜の生産量で全国の上位となっている。
また,地方別の野菜生産額は関東地方が第1位(約30%)である。

 高原野菜



高速道路や保冷ができるトラックの普及などによって,
大都市から遠い地域でも行われるようになった
園芸農業を輸送園芸農業という。

群馬県の嬬恋村では,夏の涼しい気候を利用して
キャベツなどの高原野菜を栽培し,
他の産地と出荷時期をずらして,
夏から秋にかけて東京などに出荷している。

このように,
冷涼な気候を利用して生長を遅らせるくふうをした栽培方法を
抑制栽培という。

これに対し,
房総半島や三浦半島では,冬でも暖かい気候を利用して,
大都市向けに1年をとおして野菜や花が生産されている。

 工業



京浜工業地帯は,
東京都・神奈川県(川崎市や横浜市)・埼玉県にまたがる工業地帯である。

原料・製品の輸出入に便利な港湾(東京港・川崎港・横浜港)のある臨海部では
鉄鋼業や化学工業が発達しており,内陸部では機械工業が発達している。

また,印刷・出版業がさかんであるが,
それは,政治・経済・文化の中心で情報が得やすいためである。

京葉工業地域は,1960年代以降,
千葉の臨海部の埋立地に石油化学コンビナートや
製鉄所がつくられ,工業地域ができた。

人口が増加して,住宅地やビルが増えてくると,
工場を新しくつくったり広げたりするための用地を得ることが難しくなった。
そのため京浜工業地帯では,1990年代以降,
工場の移転や閉鎖が増えている。

これらの多くの工場の移転先になったのが,
栃木県や群馬県などの東京から比較的近い北関東の地域である。
ここでは,もともと繊維工業がさかんであったが,
広い土地が安く得られ,働く人も確保しやすかったので,
輸送に便利な高速道路の近くに,機械工業の工場ができた。
さらに地元に働く場所をつくろうと,
県や市町村が工業団地をつくって工場を誘致したため,
京浜工業地帯から移転する工場が増えた。

こうして北関東工業地域は,
電気機械や自動車などを組み立てる機械工業がさかんになった。

 首都東京
 




東京のように,国の政治の中心となっている都市を首都という。
霞が関,丸の内などの日本の政治・経済の中心地を都心という。
霞が関あたりには,国会議事堂,おもな中央官庁,最高裁判所など
日本を動かす政治の中枢機能が集中している。

また,この地区には放送局や新聞社などマスコミ関係の会社も多い。
丸の内には大企業の本社が集中している。
銀座の周辺には,買い物に便利なことから,百貨店が集まっている。

また,港区の周辺には各国の大使館が,
文京区の周辺には大学が集中している。

山手線の西側にある新宿や渋谷や池袋などの,
都心の機能を補う役割をもつ地区を副都心という。
最近,山手線の東側などで都市再開発によるビルの高層化が進んでいる。
通勤圏の拡大にともない,各地にニュータウンがつくられた。

 東京大都市圏



都心から放射状にのびる鉄道に沿って,
神奈川県,埼玉県,千葉県に広がっている地域を
東京大都市圏という。

東京大都市圏には,東京23区のほかに,
横浜市(人口363万人),川崎市(139万人),
相模原市(70万人),さいたま市(122万人),
千葉市(94万人)の5つの政令指定都市がある。

政令指定都市は,政府によって指定を受けた都市で,
市民の健康や福祉に関する多くの事務を都道府県にかわって行う。
また,市域を複数の行政区に分けて区役所を設置する。

 国際空港



東京都羽田の東京国際空港は国内線中心であるが,
アジアを中心に国際線も就航している。

千葉県成田市にある成田国際空港は国際線が中心である。
成田国際空港は,貿易額が輸出入とも全国1位である。

 通勤・通学・都市問題



東京は日本の首都なので,
東京23区の中心部には国の官庁や大企業の本社が集中しており,
そこで働く人が多い。

しかし,中心部は地価が非常に高いため,
十分な広さの住宅に住むことは難しい。
そこで,多くの人は,東京都の郊外や近隣の県
(神奈川県・埼玉県・千葉県など)に住んで,
ここから東京の中心部へ通勤・通学している。

このために,中心部では昼間人口が多く,
東京都郊外や近隣の県では夜間人口が多くなっている。
毎日の通勤や通学などで東京の中心部と強く結びついている,
東京都のまわりの広い範囲をふくんだ市街地を
東京大都市圏という。

 ラッシュアワー





郊外からの通勤・通学には鉄道が重要な役割を果たしている。
都心と郊外とを結ぶ鉄道が集中する新宿,渋谷,
池袋などのターミナル駅では,
朝夕のラッシュアワーにたいへんな混雑となる。

このような都市問題を解決するために,
東京の中心部に集中する都市機能を
各地に分散させる動きが見られる。

神奈川県では,
昔,造船所だったところを中心に大規模な再開発が行われて,
横浜みなとみらい21が建設された。

また,千葉県には幕張新都心が,
埼玉県にはさいたま新都心が建設された。

茨城県につくられた筑波研究学園都市には,
大学や研究機関が移転した。


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 東北地方
 [要点-東北地方]
 
  日本海側:冬に左図の季節風と対馬海流→大量の雪

太平洋側:夏にの方向からやませ(千島海流の上を通ってくる冷たくしめった風)が吹く→冷害
  Aは奥羽山脈

Bは白神山地:ぶなの原生林,世界自然遺産

Cは三陸海岸:入り組んだリアス海岸(湾内は波が静か→かき・わかめなどの養殖,地震のとき津波の被害)

Pの親潮(千島海流)(寒流)と
Qの黒潮(日本海流)(暖流)がぶつかる所→潮目→好漁場
 
東北の米の生産は全国の4分の1以上→穀倉地帯
「ひとめぼれ」などの銘柄米冷害に強くおいしい品種を作るため
Dは北上高地肉牛は全国ブランド
Eは津軽平野りんごを栽培(青森県は日本1位)
山形県さくらんぼ洋なしの生産が日本1位
福島県ももの生産が日本2位(1位は山梨県)
林業:青森ひば,秋田すぎ

男鹿半島なまはげという民俗行事(重要無形民俗文化財)
8月上旬に夏祭り:秋田竿燈まつり(提灯を米俵に見立てて豊作をいのる行事)
青森ねぶた祭,仙台七夕まつり,山形花笠まつり
いぶりがっこ:秋田県の伝統的なつけ物

伝統産業:伝統的工芸品(南部鉄器(岩手県),天童将棋駒(山形県)など)
雪に閉ざされた冬の期間の副業として発達
問題点:大量生産の安い製品や輸入品との競争,職人の高齢化後継者不足

 地形



東北地方の中央部を奥羽山脈が南北に走っている。
奥羽山脈によって,日本海側と太平洋側では気候が分かれる。

日本海側は冬に雪が多く,太平洋側は夏に雨が多い。
奥羽山脈は南北に走っているため,東西の交通が妨げられ,
昔は人々の行動範囲が制限されたことで,
地域ごとの違った伝統が発達した。

東北の大動脈である東北自動車道は奥羽山脈の東側を通っている。
奥羽山脈の西側に出羽山地,東側に北上高地がある。

  A 津軽平野
B 白神山地
C 奥羽山脈
D 北上高地
E 出羽山地
F 秋田平野
G 庄内平野
H 最上川
I 山形盆地
J 仙台平野
K北上川
L 三陸海岸(リアス海岸)
 

 リアス海岸



三陸海岸南部は,山地が太平洋までせまり,
狭くて深い湾が複雑に入り組んだリアス海岸となっている。
湾の水深が深いので入り江は漁港などに適した地形となっている。
また,湾内は波が静かなので,
かきやこんぶなど魚貝類の養殖にむいている。

しかし,地震の際に津波が発生すると,
おしよせる大波が急にせまい所に
おしこめられたようになって高さを増すので,
大きな被害が発生しやすい。

2011年3月11日の東日本大震災で
三陸海岸など東北地方の太平洋岸を大津波がおそい,
壊滅的な被害をもたらした。
三陸海岸以外にも,
福島県にある原子力発電所などで深刻な被害が発生した。

 白神山地



青森県と秋田県の県境に位置する白神山地には
人間の手が加わっていない広いぶなの原生林があり,
その面積は世界最大級である。
1993年に世界自然遺産に登録された。

 気候

[問題]
次の各問いに答えよ。
(1) 次の①,②の雨温図にあてはまる都市は,それぞれ地図中のアとイのうちのどちらか。






[解答](1) ① ア ② イ
[解説]


冬には北西の季節風が吹くが,
この季節風は日本海を通るときに湿気を含み,
山脈・山地で上昇気流が発生して雲ができ,
日本海側に多量の雪をもたらす。

したがって,
日本海側のアの雨温図は冬の降水量が多い①である。
太平洋側は夏の降水量が多いため,
イの雨温図は②である。


 やませ



東北地方の太平洋側では,
夏になると,北東のほうからやませという風が吹く。
この風は寒流の親潮 (千島海流)の上を通って来るために冷たく,
さらに,霧を発生させ日照時間が不足するために,
夏でも気温が上がらない日が続くことがある。

夏に気温が低い日が続くと稲が十分に育たず,
秋の収穫が減る被害が出る。
これを冷害という。

 農業:稲作
 


東北地方の日本海側では冬の積雪量が多い。
これは,冬には北西の季節風が吹き,
東北地方を南北につらぬく奥羽山脈などにぶつかって
上昇気流が発生して雲ができ,
日本海側に多量の雪をもたらすためである。
春になると,冬に積もった雪がとける。


この雪どけ水が豊富にあるという条件が
稲作に適していたことから,
東北地方は日本有数の稲作地帯になった。
東北地方で生産する米は,全国生産の4分の1以上をしめ,
日本の穀倉地帯となっている。上の表は米の生産県である。
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P153

 減反政策



1960年代から,食生活の変化によって米の消費量が減り,
米が余るようになった。
そのため,1970年代以降,
稲の作付けを制限する減反政策(生産調整)がとられるようになった。

 銘柄米





減反政策によって米の産地は,
他の作物への転作を行う一方で,
消費者に喜ばれる,よりおいしい米への品種改良も進めた。

また,太平洋側では,
稲の生長期にやませがふくと,稲が十分に育たず,
収穫が少なくなる冷害が起こることがある。

このような冷害に対して,
人々は「ひとめぼれ」などの低温に強くて
おいしい銘柄米を開発してのりこえてきた。

銘柄米としては,ひとめぼれ(宮城県・岩手県),
つがるロマン(青森県),あきたこまち(秋田県),
はえぬき(山形県),コシヒカリ(新潟県・福島県)
などが有名である。

 庄内平野



山形県の稲作は,
最上川流域の庄内平野や山形盆地などでさかんである。
川沿いに稲作地帯が広がっているのは,
稲の栽培に必要な水が得やすいためである。

近年はコシヒカリとともに,
品種改良された銘柄米のはえぬきが栽培されている。

 農業:果樹





東北地方には,
果樹栽培に適した山の斜面や扇状地が多いので,
さまざまな果実が栽培されている。

青森県は日本1位のりんごの生産県で,
全国の約半分の量にあたるりんごを生産している。
中心地は,弘前市を中心とした津軽平野である。

りんごの生産第2位は中部地方の長野県で,
3,4位に東北地方の岩手県と山形県がはいる。

山形県は,さくらんぼ(おうとう)の生産量が日本1位である。
最上川の中流に位置する山形盆地では,
りんごやさくらんぼなどの果樹栽培がさかんである。
(統計修正)「日本国勢図会2013/2014」P163

 漁業



暖流の黒潮(日本海流)にはたくさんの種類の魚がいる。
また,寒流の親潮(千島海流)には栄養分が多く含まれているため,
プランクトンが多い。
(親潮という名は「魚類を育てる親となる潮」という意味である。)

三陸海岸の沖合は,
黒潮と親潮がぶつかって潮目ができる。
寒流と暖流は混じり合いにくいため,
潮目では魚のエサとなるプランクトン多くなり,
多くの魚が集まる。



三陸海岸は,
複雑な海岸線をもつリアス海岸で,天然の良港にめぐまれている。
湾内は波が静かであるため,
わかめ・こんぶ・かきなどの養殖漁業がさかんである。
卵からふ化させて育て,海に放す栽培漁業も行われている。

 伝統産業





東北地方では,
冬は雪におおわれるため農業を行うことができず,
農業収入を得ることができなかった。
そこで,冬の期間に家内で行う仕事として
地元の森林資源や鉱産資源を利用しながら,
こけしや家具,鉄器などの
さまざまな伝統的工芸品がつくられてきた。

すなわち,東北地方では,
雪に閉ざされた冬の期間の副業として伝統産業が発達した。

具体的な伝統的工芸品としては,
岩手県盛岡市の南部鉄器が有名で試験にもよく出題される。
そのほか,青森県の津軽塗,秋田県の樺細工,
山形県の天童将棋駒,宮城県の宮城伝統こけし,
福島県の会津塗などがある。

しかし,大量生産による安い製品の普及や,
海外からの輸入品の増加にともなって
生産が停滞している場合がある。
また,職人の高齢化も進み,
後継者不足という問題もある。

 新しい産業



①東北地方では,
冬には積雪によって農業ができないため,
かつては,関東地方などへ出かせぎに行く人が多かった。
そこで東北地方の県や市町村では,
地元の人の働き場所として工業団地をつくり,
そこに工場を誘致した。

1970年代から1980年代にかけて,
東北自動車道や東北新幹線などが開通すると,
関東地方と短時間で行き来ができるようになった。
このことによって,IC(集積回路)や半導体,
電子機器などをつくる工場が,
広い用地と豊富な労働力を求めて,
高速道路の周辺にある工業団地を中心に,
進出してくるようになった。

1990年代以降には,近代的で規模が大きい自動車工場や,
その部品をつくる工場も進出した。
これにともなって,
冬に出かせぎに行く人が少なくなってきている。

②半導体やICや電子機器は値段の割に小さく軽いので,
高速道路を使ったトラック輸送でも輸送費用の割合が小さくてすむ。
これに対し,鉄鋼やプラスチック(石油化学)では,
原燃料(鉄鉱石,石炭,石油)と製品は,ともに値段の割に重いので,
陸上輸送では費用がかかりすぎる。

鉄鋼業や石油化学工業は,
原燃料の輸入と製品の輸送に便利な臨海部に立地している
(京浜工業地帯,京葉工業地域,中京工業地帯,
阪神工業地帯,瀬戸内工業地域などの臨海部)。

 伝統的な生活や文化



東北の三大祭りは,
①青森ねぶた祭(人形などの大きな灯籠をひいて,ねり歩く),
②秋田竿燈まつり(提灯を米俵に見立てて,米の豊作をいのる),
③仙台七夕まつり(笹のついた大きな竹を飾り,田の神を迎える)の3つである。

そのほかに山形花笠まつりなどがある。
東北地方の祭りや年中行事の多くは,稲作と結びついた行事である。

また,青森のねぶた祭,秋田竿燈まつりは
重要無形民俗文化財に指定されている。

 地方中枢都市仙台



仙台市は,
中央官庁の出先機関や大企業の支社などがおかれている
地方中枢都市である。
人口は100万人をこえ,
「杜の都」とよばれるほど緑が豊かな都市である。

仙台市では,仙台七夕まつりが大切に守り育てられており,
来場者が200万人をこえる大規模な祭りとなった。

仙台市は東京と新幹線で2時間程度で結ばれているため,
関東地方からも多くの観光客が訪れるようになっている。


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 北海道地方
 [要点-北海道地方]
 
北海道の先住民はアイヌ,明治になって開拓使という役所,屯田兵
北海道の気候は冷帯で夏も涼しい,梅雨がないため降水量が少ない
,太平洋側では濃霧が発生する
雪への対策:ロードヒーティング縦型の信号機など
寒さへの対策:玄関や窓を二重にし,断熱性の高い壁を使用

 
A  石狩平野:稲作の中心←泥炭地を客土で改良,寒さに強い稲に品種改良
B  十勝平野:畑作の中心,異なる作物を順番につくる輪作,畑作と酪農を組み合わせた混合農業
C  根釧台地酪農,消費地から遠い→バターやチーズに加工
北海道は,日本の食料基地と呼ばれる
漁業:排他的経済水域→北洋漁業の衰退→育てる漁業
D  洞爺湖:火山活動によってできたカルデラ湖,有珠山とともに世界ジオパークに認定
E  オホーツク海:沿岸で流氷が見られる
F  知床半島:2005年に世界遺産(自然遺産)に登録された

 
a  札幌(北海道の中心都市,さっぽろ雪まつり)
b  新千歳空港:北海道の空の玄関
c  苫小牧(木材から紙を作る製紙業)
d  夕張(かつて炭鉱で栄えた)
e  帯広(牛乳からバターやチーズをつくる工場)
f  根室(魚介類を加工するかんづめ工場)

 開拓の歴史



北海道は江戸時代までは蝦夷地とよばれ,
主としてアイヌの人々が住んでいた。

農耕しにくい気候や地形であったため,
アイヌの人たちは漁や狩りをして生活していた。
北海道には,「札幌」「苫小牧」など
アイヌの地名を語源にしているものが多いのは,
ここがもともとアイヌの人々の土地だったからである。

明治になって,
政府は現在の札幌市に北海道開拓使(開拓使)という役所を置き,
北海道の開拓を急いだ。
これは,当時のロシアの南下政策に危機感をいだいていたためである。
屯田兵は,平時は北海道の開拓に従事するが,
ロシアが攻めてきたときには,これに対抗するためのものであった。

 アイヌ



明治以降,アイヌの人たちは生活の場をうばわれた。
1997年にアイヌの伝統文化を取りもどし,
発展させることを目的にアイヌ文化振興法が制定された。

この成立のために尽力したのは,
アイヌ出身の衆議院議員の萱野茂である。

 地形



北海道は,中央を南北に走る日高山脈などによって,
大きく西部と東部に分けることができる。

西部には,石狩川のたび重なるはんらんによって作られた
石狩平野の水田地帯が広がっている。
石狩平野には北海道の中心都市である札幌市がある。

東部には,
北海道の畑作の中心となっている十勝平野が広がっている。
さらに,東の端には酪農がさかんな根釧台地がある。

  A 日高山脈
B 石狩山地
C 大雪山
D 北見山地
E 天塩山地
F 夕張山地
G 有珠山
H 石狩平野
I 石狩川
J 上川盆地
K 十勝平野
L 根釧台地
M 知床半島
N オホーツク海

 流氷



オホーツク海に面した海岸では,
冬になると流氷がおしよせ港が使えなくなる。

北海道の南西部には,
有珠山(2000年に噴火)をはじめとした火山が現在も活発に活動している。
有珠山の近くにある洞爺湖は
噴火によってつくられたカルデラに水がたまってできたものである。
洞爺湖と有珠山周辺は,
火山による大地の移り変わりがよくわかることから,
ユネスコの支援により設立された
世界ジオパークネットワークにジオパークとして認定された。

釧路湿原は日本最大の湿原で,タンチョウの繁殖地がある。
ラムサール条約の登録地になっている。

また,知床半島をふくむ地域は2005年に世界自然遺産に登録された。

 北方領土



太平洋戦争で,1945年8月15日に日本は無条件降伏を行ったが,
そのわずか1週間前,
ソ連はまだ有効期限内であった日ソ中立条約を一方的に破棄して,
日本に宣戦布告し,千島列島を占拠した。

日本は,北方領土(歯舞群島,色丹島,国後島,択捉島の4島)は
日本固有の領土であるとして,ロシア連邦に対し返還を要求している。

 気候
 




日本のほとんどは温帯に属するが,北海道は冷帯(亜寒帯)に属する。
北海道の気候の特色は,
冬の寒さが厳しく夏は涼しいことと,
はっきりした梅雨がなく台風もあまり上陸しないため,
年間降水量が少ないことである。

北海道の雨温図を見分ける問題がよく出題される。
温帯と冷帯は最寒月の気温によって区別される。
すなわち,
①最寒月の気温が-3℃~18℃であれば温帯。
②-3℃未満であれば冷帯。

上図Aの札幌市の最寒月は1月で約-4℃,
図Bの帯広市の最寒月は1月で約-8℃であるので,
ともに冷帯と判断できる。
(年平均気温は1けた台である)

[問題] 次の2つの雨温図A,Bは札幌市と帯広市のどちらかのものである。
    A,Bはそれぞれどちらの都市の雨温図か。



[解答] A 札幌市 B 帯広市
[解説]


北海道内では,
南北にのびる山地によって,気候の特色が変わる。

札幌市などの日本海側では,
冬になると北西の季節風が
日本海を流れる暖流(対馬海流)の影響で多くの湿気をふくみ,
山地にあたって雪をもたらす。
このことから,
冬の降水量が多いAのグラフが
日本海側にある札幌市の雨温図であると判断できる。

気温の面では,日本海側は夏の気温がやや高くなる。
これに対し,
山地より東側の地域(帯広市など)は,
Bのグラフのように,冬の降水量は少なく雪はあまり降らないが,
気温はかなり低くなる。夏も気温が上がりにくい。

 濃霧



北海道の太平洋側では,
夏の南東の季節風が寒流の親潮(千島海流)の影響を受けて冷やされ,
濃霧が発生する。
そのため,夏でも晴天の日が少なく気温が低い。

 冬の寒さや雪への対策



北海道で雪が多く降る地域では,
道路の中に電熱線や温水パイプを入れ,
その熱で雪をとかすロードヒーティングが見られる。
雪が積もらないように,縦型の信号機や
上部がななめになっている看板も見られる。

また,住宅も雪や寒さに対する工夫がみられる。
屋根の傾斜が急になっている住宅があるが,
これは,雪をすべり落ちやすくするための工夫である。

また,家の窓や玄関を二重にしたり,
断熱性の高い壁を用いたりして,
外気の影響を受けにくく,
室内の暖かさを外へにがしにくい家のつくりが
一般的になっている。

 農業:稲作



明治以降,北海道の開拓が進められたが,
北海道の冷涼な気候は稲作には向かないと考えられていた。
しかし,寒さに強い稲を品種改良によって生み出し,稲作を可能にした。

北海道の稲作の中心となっているのは,
夏の気温が比較的高くなる石狩平野である。

石狩川下流域の石狩平野は,
湿地に枯れた植物がつもり,低温のため分解が進まず,
長年の間に炭化した泥炭地で,稲作に適していなかった。
そこで,水路を整備して余分な水を取り除き,
稲作に適した土に入れかえる客土という土壌改良が行われた。

現在では,北海道は新潟県と1,2位を争う
米の収穫高をあげるに至っている。

 農業:畑作



北海道では,
広大な土地をいかした大規模農業が主業農家によって行われている。
耕地の8割近くは畑である。

日本最大の畑作地域である十勝平野は,
火山からの噴出物でおおわれたローム層と,
十勝川から運ばれた土からなっている。

多くの畑では,土地の栄養を落とさないようにするために
異なる作物を順番につくる輪作が取り入れられている。

また,畑作と酪農を組み合わせた混合農業もさかんである。
たくさんの農産物が生産される北海道は,
日本の食糧基地とよばれることがある。



てんさい(甜菜)は さとうだいこん ともよばれ,砂糖の原料となる。
寒冷な気候が適しており,北海道で100%生産されている。
帯広の製糖工場で白砂糖に加工され,
しぼりかすは家畜の飼料となる。
(てんさいが白砂糖の原料であるのに対し,
縄などでとれる さとうきびは黒砂糖の原料になる。)

じゃがいもは,原産地は南米のアンデス山脈で,
16世紀後半に日本に伝わった。
「ばれいしょ」ともよばれ,寒冷な気候でも育つため,
明治時代以降,北海道で栽培がさかんになった。

北海道が全国1位である農作物としては,次のようなものがある。
てんさい(100%:2012年),じゃがいも(ばれいしょ)(77%:2011年)
あずき(92%:2012年),小麦(58%:2012年),たまねぎ(54%:2011年),
かぼちゃ(48%:2011年),生乳(50%:2009年),スイートコーン(48%:2011年)
にんじん(28%:2011年),大豆(29%:2012年),大根(11%:2011年)
(統計出典)「日本国勢図会2013/2014」P156・159・166・167・169
「データでみる県勢2012」P23

 農業:酪農



根釧台地とその周辺は,火山灰地で土地がやせているうえ,
春から夏は濃霧で日照時間が短く夏でも気温があまり上がらないため,
作物の栽培には適していない。

逆にこのすずしさを生かして,酪農を発展させてきた。
(乳牛は,食べた飼料を胃で分解して大量の乳をつくる。
そのとき,大量の熱が発生するので,乳牛は多少の寒さには強いが,
夏の暑さに対しては非常に弱い家畜である。) 

十勝平野では畑作とともに,酪農もさかんである。
酪農と畑作を合わせた混合農業も行われている。

 生乳



乳牛は寒い気候に適しているため,
北海道の乳牛の頭数は全国の約5割を占めている。

しかし,東京などの大消費地から遠いため,
生産された生乳の8割以上は乳製品の工場に運ばれ,
おもにバターやチーズに加工されて,全国に出荷されている。
(北海道以外の地域では生乳の9割近くが飲用として消費される) 

北海道では,地元で生産されたあずき,砂糖,たまごなどと,
大規模な酪農によって生産された牛乳やバターを使った
菓子の製造もさかんである。

 農業総合



石狩川流域にある石狩平野は北海道の稲作の中心になっている。
火山灰地の十勝平野は北海道の畑作の中心で,
じゃがいも,てんさいなどを栽培している。
土地の栄養を落とさないために輪作も行われている。

また,畑作と酪農を組み合わせた混合農業もさかんである。
根釧台地では酪農がさかんである。

 主業農家



北海道では,広大な土地をいかし,
大型機械を使った大規模な農業が主業農家によって行われている。

外国産のさまざまな農産物が輸入される今日,
北海道の畑作や酪農の経営は,
安い輸入農産物におされて厳しい状況になっている。
北海道の畑作地域や酪農地域では,
食の安全性に配慮した農産物の生産に力を入れて,
価格が安い輸入農産物に対抗している。

 漁業





オホーツク海や太平洋沿いは,世界有数の漁場となっており,
北海道の都道府県別漁獲量は全国第1位である。
北海道内で水あげ量がもっとも多いのは釧路で,
根室,紋別,網走,羅臼,稚内がこれに続いている。
(2010年)(「日本国勢図会2013/2014」P185)

これらの都市は,かつて北洋漁業で栄えた。
しかし,1970年代以降,
日本の周辺の国々が200海里(約370km)を
経済水域(排他的経済水域)として設定したため,
さまざまな制限を受けるようになり,
北洋漁業はおとろえた。

そのため,とる漁業から,
養殖漁業・栽培漁業などの育てる漁業への転換が進められている。
魚,貝,海藻などを,網を張った海や人口の池で,
大きくなるまで人工的に育てる漁業を養殖漁業という。

北海道の昆布やほたて貝は養殖が多い。
栽培漁業は,卵からふ化させて稚魚,稚貝をある程度まで育てた後で,
自然の海や川に放す漁業である。
さけを人工でふ化させて川に放流する事業や,
うに・にしんなどの栽培漁業が行われている。

 都市



札幌市は,明治時代以降に開拓されたため,
町並みは,碁盤の目のように整然と区画されている。

札幌市の人口は約190万人(2012年)で
北海道の人口の3分の1以上をしめており,
北海道の政治や経済の中心になっている(地方中枢都市)。

中心部には,道庁や国の機関のほか,
百貨店などの商業施設も集まっている。
また,札幌市の南東にある新千歳空港は,
国内各地や世界と結びつく航空交通の拠点になっている。

 観光産業



北海道の豊かな自然は観光資源として利用されている。
北海道の各地では,
自然の特色を生かした観光産業(観光業)がさかんで,
特に,すごしやすい気候になる夏に多くの観光客が訪れる。

観光都市としても発展している札幌市は,冬の観光客も多く,
毎年2月に開かれるさっぽろ雪まつりには,200万人をこえる人が訪れる。



「さっぽろ雪まつり」で有名な北海道最大の都市は札幌市である。
北海道の祭りとしては,
毎年冬になると流氷がおしよせるオホーツク海沿岸各都市の流氷まつり,
帯広市の氷まつりなどがある。

北海道各地では,観光客をよぶために,
このような祭りやスキー場などの観光資源の開発に力を入れている。
2015年度末に北海道新幹線の新青森・新函館間の開業が予定されている。
北海道新幹線が開通すれば北海道への観光客がさらに増加することが予想される。

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 地形図
 [要点-地形図の見方]
 
地図記号
 

方位:何も書いていなければ上が北

縮尺5万分の12万5千分の1
     例)5万分の1の地図で6cmなら,6cm×50000=300000cm=3000m=3km

地形図国土地理院が発行/土地利用図,主題図(分布など),段彩図,断面図

等高線 主曲線 計曲線
      5万分の1   20m 100m
      2万5千分の1  10m 50m
      等高線の間隔が狭いほど傾斜は急(下図ではイが急傾斜)
 
 地形図

地上のようすを記号や線で表した,もっとも基本的な地図は地形図で,
国土地理院が発行している。
地形図は,あらゆる地図の基本になっている。

 図面の種類

人口のようすを表した人口分布図,
海のようすを表した海図,
自然環境のようすを表した自然環境情報図など,
特定の内容の分布や変化などを,
詳しく表した地図を主題図という。

農地・集落・森林など,
土地の利用のようすを記号で表し,
さらに農地は田・畑・果樹園・茶畑等の
記号別に着色した地図を土地利用図という。

地形の起伏がよくわかるように,
等高線を利用してある高度ごとに
色を変えて作った図を段彩図という。

平面図の一部を直線で切り,
その切り口の高低を平面上に表した図を断面図という。

 方位



 縮尺

地図は地表の様子を縮小して表したものである。
その縮小した割合を縮尺といい,
これが大きいほど地表の様子はくわしい。

方位は,ふつう北を上にして表し,
土地の高低を表すために等高線が引かれている。
「5万分の1」地形図では,
実際の距離1kmは,地図上で2 cmに表される。

 等高線



海面からの高さが等しい地点を結んだ線を等高線という。
上の図で分かるように,等高線の間隔がせまいほど傾斜は急である。

等高線には主曲線(細い線)と計曲線(太い線)がある。
2万5千分の1の地形図では10mごとに主曲線が,
50mごとに計曲線が引かれている。

また,5万分の1の地形図では,20mごとに主曲線が,
100mごとに計曲線が引かれている。

 地図記号
 


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