理科1年 物理

 力と圧力
 [要点-力の世界]
力とは:
力とは、物体に働く引っ張りや押し付けの影響のことです。
力が加わると、物体の運動状態や形状が変わります。
力はベクトル量で、方向と大きさを持ちます。

①力の種類:
(1)重力: 地球が物体を引っ張る力です。すべての物体に対して下向きに働きます。
(2)摩擦力: 物体が接触面で滑ろうとする際に生じる抵抗力です。動摩擦力と静止摩擦力があります。
(3)弾性力: 物体が変形したときに元に戻ろうとする力です。バネやゴムの力がこれに該当します。
(4)垂直抗力: 物体が面に接触しているとき、その面が物体に対して垂直に押し返す力です。
(5)張力: ロープや糸などが物体を引っ張る力です。

②力の表し方:
力は矢印で表します。
矢印の長さが力の大きさ、矢印の向きが力の方向を示します。

③力の合成と分解:
(1)力の合成: 複数の力が同時に働くとき、
それらの力を合わせた1つの力に置き換えることができます。
これを合力と言います。
(2)力の分解: 1つの力を2つ以上の成分に分けることもできます。
これを力の分解と言います。

④力の釣り合い:
物体が静止しているとき、または一定の速度で動いているとき、
その物体にはたらく力は釣り合っています。
つまり、すべての力の合力がゼロになっています。
 (力の3要素) 
力の三要素とは、力の性質を表すための基本的な三つの要素のことです。

①力の大きさ:
力の強さを示すもので、単位はニュートン(N)です。
力の大きさは、ばねばかりなどの計測器を使って測定します。
例: 人が物を押すとき、強く押すと力の大きさが大きくなります。

②力の向き:
力が作用する方向のことです。
力はベクトル量なので、向きも重要です。
例: 重力は常に下向きに働きます。

③力の作用点:
力が実際に物体に働く場所のことです。
力の作用点が異なると、物体の運動や変形の仕方が変わります。
例: ドアを開けるとき、ドアノブを押す位置(作用点)によってドアの開き方が異なります。

力の三要素の具体例
例えば、本を机の上に置く場合について考えてみましょう。
(1)力の大きさ:
本の重さに相当する力が重力として下向きに働いています。
この力の大きさは、本の質量と重力加速度の積で計算されます。
(2)力の向き:
重力は常に地球の中心に向かって働くため、本の場合も下向きに働きます。
(3)力の作用点:
重力の作用点は本の重心です。
重心は物体全体の質量が均等に分布している中心の点です。

④力の働き:
・物体の変形させる
・物体の運動の状態を変える
・物体を支える

 
 (力の表し方) 
   
①力の働くA点を作用点という。

②矢印ABの向きは力の方向を、ABの長さは力の大きさを表す。

③地球上で100gの物体に働く重力の大きさが1N(ニュートン)である。
たとえば、3kgの物体に働く重力は(30N)である。

 (圧力) 
 
①圧力:1m2(または1cm2)あたりの面を垂直に押す力
例)
上直方体が机を押す力=100N
Aの面積=0.2×0.25=0.05 m2
Aを底面にしたときの圧力=100(N)÷0.05(m2)=2000N/m2=2000Pa=20hPa

②画びょう(面積小 → 圧力を大きくする)

③スキー板(面積大 → 圧力を小さくする)

④大気圧:1気圧=約1000hPa

 (水圧) 
   
①一定面積あたりに働く水の重さによる力を水圧という。

②水圧は水と接している面に対して垂直方向に働く。

③水深が深くなればなるほど、その上にのっている水の重さは大きくなり、
水圧は大きくなる。

 (水圧・浮力) 
   
①水中にある物体には上向きの浮力が働く。

②例えば、体積が200cm3の物体に働く浮力の大きさは、
水200cm3に働く重力2Nと同じ大きさになる。

 力の大きさの単位
[問題]
質量10kgの物体には、地球上で何Nの重力が働くか。


①100gの物体に働く地球上の重力の大きさは1N(ニュートン)である。

②10kg=10000gで、100gの100倍なので、この物体に働く重力は100Nである。
 力の表し方
 

力には、力の働く点(作用点)、力の向き、力の大きさの3つの要素があります。

①力は矢印で表されます。矢印の特徴は以下の通りです:
(1)矢印の長さ: 力の大きさを示します。
長いほど大きな力を表します。
単位はニュートン(N)です。
(2)矢印の向き: 力の方向を示します。
(3)矢印の始点: 力の作用点を示します。
力がどこに働いているかを示します。

②力の矢印の具体例:
例えば、本を机の上に置く場合について考えます。
(1)重力の力:
矢印の長さ: 本の重さに相当する力の大きさを表します。
矢印の向き: 下向きに働きます。
矢印の始点: 本の重心から始まります。

(2)机が本を支える力(垂直抗力):
矢印の長さ: 重力と同じ大きさですが、上向きです。
矢印の向き: 上向きに働きます。
矢印の始点: 本が接触している机の表面から始まります。

(3)力の合成:
複数の力が同時に働くとき、それらの力を合わせて1つの力(合力)にすることができます。
合力は、各力のベクトルを足し合わせたものです。
例:水平に物体を引っ張る力と上向きに働く力を合成すると、斜め上方向に働く力になります。

(4)力の分解:
1つの力を2つ以上の成分に分けることができます。
これを力の分解と言います。
例:斜めに働く力を水平成分と垂直成分に分解することができます。
 重力と質量
①質量とは:
質量は、物体がどれだけの物質を持っているかを示す量です。
質量は「kg(キログラム)」で表されます。
質量は場所によって変わりません。
例えば、地球上でも月でも、同じ物体の質量は同じです。

②重力とは:
重力は、地球が物体を引っ張る力です。
これは地球の中心に向かって引っ張られる力で、
私たちが地球にくっついているのもこの重力のおかげです。

③重力と質量の関係:
重力と質量は密接に関係しています。
重力の大きさは質量に比例します。
つまり、物体の質量が大きいほど、重力も強くなります。

まとめ
質量は物体の物質量を示し、場所によって変わりません。
重力は地球が物体を引っ張る力で、物体の質量に比例します。
重力の大きさは質量と重力加速度を掛け合わせて求めます。
 圧力-圧力の意味
①圧力:ある面にかかる力のことを示します。
単位面積(1m2)に働く力(N)を考えて、それを圧力と呼びます。

圧力は単位面積あたりにかかる力として定義されます。
つまり、力がどれだけ広い面積に分散しているかを表す量です。
圧力は「パスカル(Pa)」という単位で表されます。
圧力は力を面積で割ったもので、面積が小さいほど圧力が大きくなります。

②圧力を求める計算式:(圧力Pa)=(力N)÷(面積m2) で、圧力の単位はPa(パスカル)です。

まとめ:このように圧力とは、ある面に力が働いているときの、
単位面積あたりの面に垂直に働く力のことです。
 圧力の計算
 
圧力(Pa) = 力の大きさ(N) ÷ 面積(m2)

 水圧の大きさと方向
 
 

①水圧:水が物体に及ぼす圧力のことを指します。
水の中にある物体には、周りの水の重さによる圧力がかかります。
水圧は、深さによって変わります。
深くなるほど水圧は大きくなります。

②水圧の大きさ:
水圧の大きさは、水の深さと水の密度、そして重力加速度によって決まります。

③水圧の方向:
水圧は、物体の表面に対して垂直に作用します。
これは、どの方向から見ても圧力が同じという意味です。

④水圧の特徴:
(1)全方向に均等:水の中にある物体には、上下左右前後、全方向から同じように水圧がかかります。
(2)深さによる変化:深さが増すほど水圧は増加します。例えば、深海では水圧が非常に高くなります。

⑤水圧の例:
潜水:ダイバーが深く潜ると、体にかかる水圧が大きくなるため、特別な装備が必要です。
潜水艦:潜水艦は深い海の中で高い水圧に耐えるために頑丈な構造になっています。

まとめ
水圧は水中の物体にかかる圧力で、深さに比例して大きくなります。
水圧の大きさは、水の密度、重力加速度、深さを掛け合わせて求めます。
水圧は物体の表面に対して垂直に、全方向から均等にかかります。
 浮力
①浮力:液体の中に物体を入れたときに、その物体が受ける上向きの力です。
この力は、物体が液体に押されて浮かび上がろうとする力です。
浮力のおかげで、物体は液体に浮いたり、沈んだりすることが決まります。

②アルキメデスの原理:
浮力はアルキメデスの原理に基づいて説明されます。
アルキメデスの原理によると、液体中の物体が受ける浮力の大きさは、
物体が排除した液体の重さに等しいとされています。

③浮力の方向:
浮力の方向は常に上向きです。
これは、液体が物体を押し返そうとする力が上向きに働くためです。

④浮力と物体の浮沈:
物体が浮くか沈むかは、浮力と物体の重力との関係で決まります:
(1)浮く場合:浮力が物体の重力より大きい場合、物体は浮きます。
例えば、木やプラスチックのような密度が水より小さい物質は水に浮かびます。
(2)沈む場合:浮力が物体の重力より小さい場合、物体は沈みます。
鉄や石のような密度が水より大きい物質は水に沈みます。
(3)中立浮力の場合:浮力と物体の重力が等しい場合、
物体は水中で浮いたり沈んだりせずに一定の深さに留まります。

まとめ
浮力は液体中の物体が受ける上向きの力です。
アルキメデスの原理により、浮力の大きさは排除した液体の重さに等しいです。
浮力の方向は上向きです。
物体が浮くか沈むかは浮力と重力のバランスによります。
 浮力の根拠
 
 

①浮力:
物体が液体や気体に浸ったときに受ける上向きの力のことを指します。
これはアルキメデスの原理に基づいています。

②アルキメデスの原理:
「液体中にある物体は、それが排除した液体の重さに等しい浮力を受ける」というものです。
これにより、物体が水に浮くか沈むかが決まります。

③浮力が働く理由:
浮力が発生する主な理由は、液体中の圧力が深さに比例して増加するためです。
物体の底面にかかる圧力は上面にかかる圧力よりも大きいため、
この差が上向きの力、すなわち浮力を生じます。

④浮力の例:
(1)船が浮く理由:船はその形状により大きな体積の水を排除し、
その結果大きな浮力を受けます。
船の重量がこの浮力と等しいかそれ以下であるため、船は浮かびます。

(2)熱気球が上昇する理由:熱気球内部の空気が外部の空気よりも軽いため、
浮力が発生し、熱気球は上昇します。

⑤浮力と重力の関係:
物体が浮くか沈むかは、浮力と重力のバランスによって決まります。
物体の重力が浮力より大きければ物体は沈み、浮力が重力と等しければ物体は浮かびます。
浮力が重力を上回れば物体は上昇します。
 浮力と体積
 
 

①浮力と体積の関係:
浮力は、物体が液体や気体に浸ったときに受ける上向きの力のことです。
この浮力は、物体が排除する液体の体積に直接関係しています。
つまり、物体の体積が大きければ、それだけ多くの液体を排除し、
結果として大きな浮力を受けます。

②浮力の具体例:
(1)ボールと水:
小さなボールを水に浮かべると、ボールの体積に相当する水が排除され、
その水の重さに等しい浮力をボールは受けます。
大きなボールを水に浮かべると、より多くの水を排除するため、
その分だけ大きな浮力を受けます。

(2)船の浮力:
船のような大きな物体は非常に大きな体積を持っているため、
大量の水を排除し、大きな浮力を受けます。
そのため、重い船でも水に浮かぶことができます。

まとめ
浮力は物体の体積に比例して増加します。
アルキメデスの原理に基づき、物体が排除する液体の体積が大きいほど浮力が大きくなります。
 大気圧の大きさ
 
 

大気圧は、地球の大気が地表や物体に及ぼす圧力のことです。

①大気圧:
大気圧は、地球の大気が地表に対してかける圧力です。
これは地球の重力によって大気が押しつけられているために生じます。

②大気圧の大きさ:
標準的な大気圧は海面上で約1013ヘクトパスカル(hPa)
または760ミリメートル水銀柱(mmHg)です。
これを1気圧(1 atm)と呼びます。

③大気圧の具体例:
(1)1平方センチメートルあたりの大気圧:
大気圧は約10ニュートン/平方センチメートルの力をかけています。
これは1キログラムの重さが1平方センチメートルにかかる力に相当します。
人体にかかる大気圧:成人の体表面積は約1.5~2平方メートルですので、
全身にかかる大気圧は約10~20トンにもなりますが、
体内の圧力と外部の圧力が均衡しているため、
通常はこれを感じることはありません。

④大気圧の変化:
(1)高度による変化:高度が上がると大気圧は低くなります。
山頂では海面よりも大気圧が低くなり、エベレストの頂上では約300 hPa程度です。
(2)気象による変化:高気圧や低気圧によっても大気圧は変化します。
天気予報では、これらの変化が天候に影響を与えることが説明されます。

⑤空気の密度:
固体や液体に比べると非常に小さいが、
上空までの空気の厚さを考えると、厚い空気の層の重さはかなり大きく、
1cm2あたりに約1kgの重さの力(10N)がかかっている。
(1)これは1m2あたりでは100000Nになるので、その圧力(大気圧)は、約100000N/m2=100000Paになる。
(2)100Pa=1hPa(ヘクトパスカル)なので、100000Pa=1000hPaになる。
(3)海抜0mの地点の平均的な大気圧を1気圧と定めているが、1気圧=約1000hPaである。