理科2年 電気

 磁界
 [要点-磁石と磁界]
①磁界:
磁石のまわりで磁力がはたらく範囲を指します。
磁力がはたらいている空間です。
磁界は目には見えませんが、方位磁針を使って向きを調べることができます。

 

②磁力:
磁石を他の磁石や鉄などに近づけたとき、それらにおよぼす力を指します。
例えば、磁石を鉄の空き缶に近づけると、空き缶が磁石に引き寄せられます。
この引き寄せる力が磁力です。

③磁力線:
磁界の向きをつないだ線のことです。
磁力線は磁界の中の各点で、磁界の向きを順につないでできます。
磁力線の間隔がせまいところほど磁力が強く、間隔が広いところほど磁力が弱いことを表します。
また、磁力線はN極から出てS極に入る向きに矢印をつけて表します。

 



④電流がつくる磁界:
電流を流すと磁界が発生します。
導線(まっすぐな線)に電流を流すと、導線のまわりに同心円状の磁界ができます。
また、コイル(導線を巻いたもの)でも同様に磁界が発生します。
電流が流れている導線のまわりの磁界は、
電流と磁石の磁界が強め合ったり弱め合ったりして、導線が力を受け動きます。
これが電磁石の原理です。
 (磁界・磁力線) 
  ①棒磁石のまわりに鉄粉をまくと、鉄粉が曲線上に並ぶが、
この線のことを磁力線という。
(磁界のようすを表した線)

②磁石が鉄粉におよぼす力を磁力といい、
その力が働いている空間を磁界という。

③図の線上に方位磁針を置いたとき、
方位磁針のN極が指す向きを磁界の向きという。

④方位磁針のN極が北を指すのは地球が大きな磁石となっているためである。
 (電流と磁界) 
   ①1図で直線電流を流すと同心円状の磁界が生じる。

②電流の方向に右ねじを進める要領で回したときのねじの回転の方向が
磁界の向きになる。

③2図のコイルでは図のように棒磁石と同じような磁界が生じるが、
右手の指先の方向を電流の方向にむけてコイルをつかむと
親指の指す方向がN極になる。
 磁界の向きと磁針
[問題]
AとBに磁針を置くと、磁針の向きはそれぞれ次のア~カのどれになるか。

 

 

[解答]
A ア B オ

[解説]

 

①方位磁針のN極の指す向きを磁界の向きという。

②磁力線はN極 → S極に向かって矢印をつけるが、この矢印の向きは磁界の向きと等しい。

③磁力線の向きはN → Sなので、点Aでは右向きになる。

④磁針のN極は磁力線の方向をさすので、アのようになる。

⑤また、点Bでは磁力線の向きは右上方向なので、磁針はオのようになる。
 [要点-電流が磁界から受ける力]
①磁界の強さ:
(1)導線を直線状にして電流を流すと、導線のまわりに同心円状の磁界ができる。
(2)中心に近いほど磁界が強い。

 

 

 (磁界に電流が流れたときに働く力) 
   
①磁界の中で導線に電流を流すと導線に力が働く。

②左手の人差し指を磁界の方向に向け、中指を電流の向きに合わせると、
親指の向く方向が力の向きになる。

③電流だけを反対にすると、力の向きは逆になる。

④磁界の向きだけを反対にすると、力の向きは逆になる。

 (モーター) 
 
①コイルに電流を流すと、コイルの中心を貫く強い磁界ができる。

②A点における電流の向きはイ、磁界の向きはエなので力の向きはカである。

③同様にしてB点の力の向きはオで、コイルはaの方向に回転する。

④Pは整流子で、180°ごとに電流の向きを逆転させ、
つねに同じ方向に回転させるはたらきをする。

⑤電流の向きを反対にすると回転方向は反対になる。

 フレミングの左手の法則
①フレミングの左手の法則:電流、磁界、および力の向きの関係を表す法則です。

 

②3つの要素:
(1)磁界の向き(磁力がはたらく空間):磁石のN極からS極へ向かう向きです。
(2)電流の向き(電気の流れ):電源(電池)の+側から-側へ向かう向きです。
(3)力の向き(導線が受ける力の向き):導線が磁界中で電流を流すときに発生する力の向きです。

③フレミングの左手の法則を使うと、これらの要素から導線の動く向きを予測できます。
具体的な使い方は、以下の3ステップです:
(1)中指の向きを電流の向きに合わせる。
(2)人差し指を磁界の向きに合わせる。
(3)残った親指の向きが力の向きになります。

 モーター
[問題]

 

図はモーターのしくみを表している。
次の各問いに答えよ。
(1) 導線にア → イ → ウ → エの向きに電流を流すとき、導線ア-イの部分は上向きに力を受ける。
  ウ-エの部分はどちらの向きに力を受けるか。
(2) (1)のとき、コイルはA、Bのどちらの向きに回転するか。
(3) (1)の電流を大きくすると、コイルの回転はどうなるか。

[解答]
(1) 下向き (2) A (3) 回転数が大きくなる。

[解説]

 

(1) 導線に働く力の方向は、磁石の磁界の方向と電流の方向によって決まる。
  (フレミングの左手の法則)

  電流の方向を逆にすると力の方向は逆になる。
  ア → イの電流とウ → エの電流は逆で、磁界の方向は同じなので、
  ウ-エの部分に働く力はア-イの部分に働く力と反対方向である。

(2) ア-イの部分の力は上向きで、ウ-エの部分の力は下向きなので、コイルはAの方向に回転する。

(3) 電流を大きくすると、力が大きくなるので回転数が大きくなる。
 [要点-電磁誘導]
①電磁誘導:磁石を動かすことでコイル(巻線)の近くで磁界が変化する現象です。
この変化した磁界によってコイル内に電流が流れることがあります。
この現象を電磁誘導と呼びます。

②誘導電流:電磁誘導によってコイル内に流れる電流を誘導電流といいます。
誘導電流は、磁界の変化を元に戻す方向に流れます。

③具体的なポイント:
(1)磁石に力を加えると電流が発生する。
(2)磁石の向きを反対にすると、電流の向きも反対になる。
(3)検流計を使って電流の向きを調べることができます。
 (電磁誘導) 
 
N極をコイルに近づけると、
検流計の針は右に振れた。
 
①N極を近づけると、これを妨げるようにコイルの上端がN極になるようにコイルに電流が流れる。

②N極を遠ざけると、これを妨げるようにコイルの上端がS極になるように反対向きの電流が流れ、検流計は左にふれる。

③このような現象を電磁誘導、流れる電流を誘導電流という。

④磁石をコイルに入れたまま動かさないときは電流は流れない。

 電磁誘導と誘導電流-誘導電流の向き
[問題]

 

上の図のように、棒磁石のS極をコイルに近づけると、イの向きに電流が流れた。
次の各問いに答えよ。
(1) コイルに流れた電流を何というか。
(2) N極をコイルから遠ざけると、コイルに流れる電流の向きはア、イのどちらになるか。
(3) コイルに起こった現象を何というか。

[解答]
(1) 誘導電流 (2) イ (3) 電磁誘導

[解説]
①コイルに棒磁石を出し入れすると、コイルの中の磁界が変化し、
コイルに電流を流そうとする電圧が生じる。
この現象を
電磁誘導という。
このとき流れる電流を
誘導電流という。

②電磁誘導を利用して、電流を連続的にとり出せるようにした装置が、発電機である。

③棒磁石の動きを妨げるようにコイルに電流が流れる。

④下図のように棒磁石のS極をコイルに近づけると、コイルの左側がS極になるように電流が流れる。
(SとSは反発するので棒磁石が近づくのを妨げる) 

⑤N極をコイルから遠ざけるときは、コイルの左側がS極になって、
棒磁石の運動を妨げるように電流が流れる。
(SとNは引きつけ合うので棒磁石が遠ざかるのを妨げる)

 
 直流と交流-直流と交流の違い
 [問題]

 

上の図は、2種類の電流をオシロスコープで見たときのようすである。
次の各問いに答えよ。
(1) A、Bのような電流をそれぞれ何というか。
(2) 変圧器で電圧を簡単に変えることができるのは、A、Bのどちらか。

[解答]
(1)A 交流 B 直流 (2) A

[解説]

 

①電池からの電流は、いつも+極から-極の方向に流れる。

②このように、いつも決まった方向に流れる電流を直流という(上図)。

③これに対し、電流の向きと強さが時間ごとに変わる電流を交流という(下図)。
電力会社から家庭や工場に送られる電気は交流である。

④1秒あたりの波のくり返しを周波数といい、単位にはHz(ヘルツ)が使われる。

⑤家庭に供給されている交流の周波数は、東日本では50Hz、西日本では60Hzである。

⑥交流電流の最大の特徴は、変圧器によって電圧を自由に変えることができる点である。
高圧線で送られる電気の電圧は数万ボルトであるが、このような高圧電気が使われるのは、
高圧にすることによってエネルギーの損失をおさえることができるためである。

⑦家庭用の電気として使う場合、変圧器によって100Vの電圧まで下げる。