理科2年 地学

 湿度と雲
 [要点-飽和水蒸気量と湿度]
①水蒸気:目には見えない気体状の水です。
例えば、お湯から出る湯気は水蒸気ではなく、ごく小さな水滴です。
空気中に存在しているため、目には見えませんが、水蒸気量を考えることができます。

②飽和水蒸気量:空気1m3中に含むことができる水蒸気の最大量(g/m3)です。
気温が高いほど、飽和水蒸気量は大きくなります。

②湿度:現在の水蒸気量を飽和水蒸気量で割ったもので、空気中の湿り具合を表します。
(空気1m3中に含まれる水蒸気(g))÷(飽和水蒸気量(g))×100 (%)

例) 25℃で1m3あたり18gの水蒸気を含む場合、18÷23.1×100=約78(%)

③露点:水蒸気が飽和するときの温度です。このとき湿度は100%です。
 1日の湿度と気温の変化
[問題]

 

上の図はある日の気温と湿度の測定値のグラフであり、
表は気温(℃)と飽和水蒸気量(g/m3)との関係を表している。

次の各問いに答えよ。
(1) この日、12時の空気1m3中にふくまれていた水蒸気量は何gか。
  小数第2位を四捨五入して求めよ。
(2) 気温11℃、湿度96%の空気1m3が7℃になったとき、空気1m3あたり何gの水滴ができるか。

 

[解答]
(1) 9.5g (2) 1.8g

[解説]

 

(1) Aは夜明けから上昇し、午後2時ごろ最高になっている。
  このことからAは気温であると判断できる。
  したがって、Bは湿度である。

  グラフより12時の気温は20℃、湿度は55%であることがわかる。
  表より20℃のときの飽和水蒸気量は空気17.3g/m3であるので、
  1m3あたりに実際に含まれている水蒸気量は17.3gの55%で、
  17.3(g)×0.55=約9.5(g)である。

(2)表より、気温11℃のときの飽和水蒸気量は10.0gである。
  湿度が96%なので、1m3あたりに実際に含まれている水蒸気量は、
  10.0(g)×0.96=9.6(g) 

  7℃のときの飽和水蒸気量は7.8 g/m3であるので、
  1m3あたり9.6-7.8=1.8(g)が水滴となって出てくる。
 [要点-雲のできる理由]
①雲:ごく小さな水滴(液体)からできています。

以下に、雲ができる過程を簡単に説明します。
②水蒸気の上昇: 地表付近に「水蒸気を含んだ空気」があります。
何らかの原因でこの空気が上昇します。

③上昇気流: 上昇した空気は上空に向かいます。
この空気の流れを「上昇気流」と呼びます。

④気温の低下: 上空は気圧が低いため、上昇した空気は膨張します。
膨張すると持っていた熱が散らばり、全体として温度が下がります。
高さが高いほど気温が低くなります。

⑤露点の下回り: 上空に行くほど気温は下がり、やがて露点を下回ります。
露点を下回ると水蒸気は水滴へと変化します。

⑥水滴の浮遊: このようにしてできたごくごく小さな水滴は上昇気流で空に浮かびます。
これが雲です。

⑦雨:雲は上昇気流が発生することで形成され、水滴どうしが集まると重い大きな水滴になります。
この現象が雨です。

⑧霧:雲と同じ原理でできます。
夜や明け方に気温が下がり、露点を下回ることで水滴が生じ、
地表付近でただよっているものが霧となります。

   
 雲のできかた-高度による気圧の変化
[問題]

 

上の図は、高さによる気圧の変化を表したものである。
これについて、次の各問いに答えよ。
(1) 高いところへ行くほど、気圧はどうなるか。
(2) 図から、100m高くなると、気圧は何hPa下がっていくか。次から選べ。
  [ 10hPa 30hPa 50hPa 70hPa ]
(3) (2)から、地上の気圧が1020hPaのとき、高さ4000mの山頂での気圧は何hPaになるか。
(4) 山頂の空気を入れてふたをしたプラスチック容器を、ふもとまでもってくると容器はどうなるか。

[解答]
(1) 低くなる。 (2) 10hPa (3) 620hPa (4) つぶれる。

[解説]

 

(1) 図より高さが0mでは約1000hPa、2000mでは約800hPa、4000mでは約600hPaとなっており、
  高いところへ行くほど気圧は低くなっている。
  気圧は、それより上にある空気の重さによって生じるが、
  上空へ行くと、その高さに相当する分だけ大気の重さが減るので、気圧が減少する。

(2) 0~2000mで1000-800=200(hPa)、2000~4000mで、800-600=200(hPa) 気圧が減少する。
  よって1m高くなると、200(hPa)÷2000(m)=0.1(hPa)気圧は減少し、
  100m高くなると0.1(hPa)×100=10(hPa)気圧は減少する。

(3) 100m高くなると10hPa気圧は減少するので、
  4000m高くなると、気圧は10(hPa)×(4000÷100)=400(hPa)低くなる。
  よって、高さ4000mの山頂での気圧は、1020-400=620hPaとなる。

(4) 例えば山頂の気圧が600hPaのとき、
  山頂の空気を入れてふたをしたプラスチック容器の中の圧力は、600hPaである。
  これを気圧が1000hPaの地上にもってくると、
  容器の外の気圧が1000hPaで容器の中が600hPaなので、
  容器は外からおされてつぶれてしまう。
 上昇気流と雲
①上昇気流:水蒸気を含んだ空気が上昇すると、
上空は気圧が低いため膨張し、断熱膨張によって気温が下がります。
上昇するにつれて気温が下がり続け、露点に達すると水蒸気が水滴に変わります。

下の図1のように、透明な容器Aの中に少量の水と線香の煙を入れて、ゴム管で容器Bをつないだあと、
容器Bを押したり離したりして容器Aの中のようすを観察すると、
容器Bを離したときに容器Aの中が白くくもり、容器Bを押すと容器Aの中の白い煙が消えます。


   

[問題]
雲が発生しやすい場所は、下図のA~Dのどの場所か。

 

[解答]B
[解説]
①空気の流れが山の斜面にそって上昇するとき、空気のかたまりは膨張して温度が下がり、
やがて露点に達して水蒸気が水滴となって雲ができる。

②こうして、図のB付近で雲が発生する。

③山の頂上をこえた空気の流れは、今度は山の斜面に沿ってくだり始めるが、
このとき空気は圧縮されて温度が上がり、やがて露点以上になって水滴は水蒸気となり、雲は消える。