理科2年 地学

 日本の天気
 偏西風と天気の変化
①偏西風:北半球・南半球の中緯度帯の上空で常に吹いている強い西風を指します。

 



②偏西風の起きるしくみ:
偏西風は、北極・南極付近と赤道付近の空気のあたたまり方の違いと、地球の自転によって生じます。

③風の向き: 偏西風は、南北に蛇行して吹く「西よりの風」です。
日本付近では、偏西風の影響で低気圧や移動性高気圧が西から東へ移動しているため、
天気も西から東へ移り変わります。

④季節風との違い:
季節風は、大陸と海洋のあたたまり方の違いによって生じる風で、季節によって向きが異なります。
(1)日本付近の季節風: 夏は南東の季節風が、冬は北西の季節風が吹きます。
 海陸風・季節風-海陸風
①海陸風:晴れた日の昼と夜に陸と海の間で吹く風のことです。

 

②物質の温まりやすさ:
陸(土や岩石)はあたたまりやすく、冷めやすいです。
海(水)はあたたまりにくく、冷めにくいです。

③海風:
よく晴れた日のお昼に、海から陸に向かって吹く風です。
陸の上にある空気が温められ、上昇気流が発生します。
あたためられた空気は密度が小さくなり上に移動し、陸の気圧が下がります。
その結果、海から陸に向かって空気が流れてくるのが海風です。

④陸風:
よく晴れた日の夜に、陸から海に向かって吹く風です。
昼の間にあたためられた陸はすぐに冷めますが、海の水は冷えにくいです。
陸上の空気があたためられ、上昇気流が発生します。
あたためられた空気は密度が小さくなり上に移動し、海側の気圧が下がります。
その結果、陸から海に向かって空気が流れてくるのが陸風です。

⑤凪(なぎ):
一日のうちで海風と陸風が切り替わる時間帯があります。
この時間帯は風がとまり、海の波もおだやかになります。
朝に「朝凪」、夕方に「夕凪」と呼ばれます。

⑥季節風:
季節により風向きが変化する風のことです。
日本は大陸と海洋のはざまに位置しているため、季節風が発生します。
夏には南東の季節風、冬には北西の季節風が吹きます。

⑦冬の日本海側の天気:
冬の季節風は大陸側から吹く冷たく乾燥した風です。
日本海は温泉のような状態で、季節風が通過する際に大量の水蒸気を含みます。
この水蒸気が山脈にぶつかり、日本海側の地域に大量の雪をもたらします。
 季節風
①季節風:大陸と海洋の間で風向きが変化する現象です。
日本では夏と冬で風向が異なります。

 

②夏の南東の季節風:
(1)風向: 南東から吹く
(2)原理:
夏は大陸(ユーラシア大陸)の温度が上昇しやすい。
陸の上にある空気が温められ、上昇気流が発生する。
あたためられた空気は密度が小さくなり上に移動する。
上昇気流により、大陸の気圧が下がり、低圧部になる。
この低圧部から海洋側に向かって空気が流れ、夏の季節風となります。

③冬の北西の季節風:
(1)風向: 北西から吹く
(2)原理:
夏の間にあたためられた大陸はすぐに冷める。
陸はあたたまりやすく冷めやすい。
あたためられた海の水は、冬になってもなかなか冷えない。
海の水はあたたまりにくく冷めにくい。
陸風が吹く仕組みと同様に、冬の季節風が形成されます。
また、日本海側では冷たく乾燥した冬の季節風が大雪をもたらす一方、
太平洋側は乾燥した晴れの天気が続きます。
 4つの気団
①気団:温度や湿度に特有の性質を持つ大きな空気のかたまりのことです。

 

②シベリア気団:ロシアの東部にあるシベリア地域から発生し、非常に寒く乾燥しています。
③オホーツク海気団:北海道の北東にあるオホーツク海から発生し、寒く湿った特徴があります。
④小笠原気団:日本の南に位置する小笠原諸島から発生し、温かく湿った気団です。
⑤揚子江気団:中国を流れる揚子江(長江)流域から発生し、温かく乾燥しています。
 冬 
①シベリア気団:ロシアの東部にあるシベリア地域から発生し、非常に寒く乾燥しています。

  

②シベリアは非常に寒く、ユーラシア大陸にあるため乾燥しています。
そのため、シベリア気団も冷たくて乾燥しています。

③気団は、気温や湿度の性質が一様な空気のかたまりを指します。
シベリア気団は、その寒冷で乾燥した特性から、日本の季節に影響を与えています。
 梅雨~夏
①オホーツク海気団:北海道の北東にあるオホーツク海から発生し、寒く湿った特徴があります。

②小笠原気団:日本の南に位置する小笠原諸島から発生し、温かく湿った気団です。

③梅雨前線:6~7月ごろ、日本付近のオホーツク海気団と小笠原気団の境界にできる停滞前線です。
梅雨の時期に停滞前線が日本を横切ることで発生します。

 
 春・秋 
①揚子江気団:中国を流れる揚子江(長江)流域から発生し、温かく乾燥しています。

  
 台風
①台風:熱帯低気圧の一種で、熱帯や亜熱帯の海上で発生します。

  

②台風ができるまでのしくみ:
(1)海水が暖められて、水蒸気になる:
太陽の熱で海水が暖められ、蒸発して水蒸気に変わります。
熱帯地方は気温が高く、多量の水蒸気を含むことができます。

(2)水蒸気が上昇しはじめ、上昇気流が発生する:
集中した水蒸気は反時計回りに渦を巻きながら上昇し、上昇気流が発生します。
上昇した水蒸気は上空の冷たい空気で水滴になり、雲ができます。

(3)積乱雲が発達し、台風になる:
水蒸気が水滴や雲になる際、大気中に多くの熱を放出します。
この熱が周りの空気を暖め、上昇気流が強まり、気圧も下がります。
これが繰り返され、積乱雲は台風(熱帯低気圧)へと成長します。
 季節総合
①天気の移り変わり:日本の天気は、西から東へと移り変わっていく傾向があります。

 

 

②気団と気温の違い:
気団は、気温や湿度が一様な大きな空気のかたまりです。
(1)寒気団は北にあり、寒い気温をもたらします。
(2)一方、暖気団は南にあり、暖かい気温をもたらします。
(3)湿度は東西で異なります。東側は湿っており、西側は乾燥しています。

③四季ごとの天気の特徴:
(1)冬の天気:
シベリア気団が発達し、シベリア高気圧が生じます。
北西の季節風により、日本海側では雲が生じ、雨や雪が増えます。
太平洋側は乾燥した天気となります。

(2)春・秋の天気:
移動性高気圧がやってきます。
これにより、天気は周期的に変化します。
同時に、偏西風によって日本海で温帯低気圧が生じることもあります。

(3)夏の天気:
小笠原気団が発達し、太平洋高気圧が生じます。
南寄りの季節風により、太平洋上に大きな高気圧ができ、北では低気圧が生じやすくなります。

(4)梅雨の天気:
小笠原気団とオホーツク海気団の勢力がつりあう頃に、停滞前線が発生します。
梅雨前線は、北から南へ移動します。

(5)台風:
台風はもともと熱帯で発生した熱帯低気圧です。
右側(東側)の風が強い特徴があります。