| 酸化還元と熱 |
| [要点-酸化・燃焼] |
| ①酸化: 酸化は物質が酸素と結びつく化学反応を指します。 酸素と他の物質が反応して酸化物を生成します。 ②酸化物:酸素と化合した物質です。 酸化すると物質の性質が変化します。 例えば、金属の銅を空気中で加熱すると、酸素と反応して酸化銅ができます。 ③燃焼: 燃焼は燃料と酸素が反応して熱や光を発する現象です。 燃料が酸素と反応して二酸化炭素や水などの生成物が生じます。 燃焼は酸化と同じ化学変化ですが、光や熱が激しく出るところが違います。 例えば、マグネシウムを空気中で加熱すると、 激しく光や熱を出しながら酸化マグネシウムができます。 ④質量の比: 酸化や燃焼において、物質が酸素と結びつく際の質量の比を覚えておくと便利です。 銅と酸素は質量比4:1で反応します。 マグネシウムと酸素は質量比3:2で反応します。 |
| 酸化-鉄の酸化 |
| ①酸化鉄:鉄の酸化物の総称です。 ②酸化:鉄が空気中の酸素と反応して酸化物を形成することです。 具体的には、鉄が酸素と反応して生成される酸化物は「酸化鉄」と呼ばれ、 赤褐色をしています。 鉄が錆びる現象もこの酸化反応によるものです。 ③酸化鉄の種類: (1)ウスタイト (FeO): 酸化鉄(II)とも呼ばれ、粉末状の黒色酸化物です。 (2)マグネタイト (Fe₃O₄): 酸化鉄(II,III)とも呼ばれ、磁鉄鉱として知られています。 (3)ヘマタイト (Fe₂O₃): 赤鉄鉱とも呼ばれ、赤錆として見られるものです。 |
| マグネシウムや銅の酸化 |
| ①銅の酸化: 銅は酸素と反応して酸化します。 この反応の質量比は常に4:1です。 酸化銅(CuO)は銅原子1個と酸素原子1個が結びついてできます。 (1)銅の酸化反応式: 銅+酸素→酸化銅 ②マグネシウムの酸化: マグネシウムも酸素と反応して酸化します。 この反応の質量比は3:2です。 酸化マグネシウム(MgO)はマグネシウム原子1個と酸素原子1個が結びついてできます。 (1)マグネシウムの酸化反応式: マグネシウム+酸素→酸化マグネシウム ③酸化:金属が酸素と反応して化合物を形成する過程です。 酸化マグネシウムは白色で、熱や光を伴う燃焼反応を示します。 ![]() |
| 有機物の燃焼 |
①有機物の燃焼:二酸化炭素(CO₂)と水(H₂O)が発生します。![]() ②実験: (1)エタノールなどの有機物を集気びんの中で火をつけると、 光や熱を激しく出しながら空気中の酸素と反応します。 この化学変化は燃焼と呼ばれます。 (2)燃焼後、集気びんの中の様子を確認すると、内側が白くくもり、 石灰水を振ると白くにごります。 これは水滴(水)ができたことを示します。 (3)また、塩化コバルト紙につけてみて、青色から赤色に変化すれば水ができたことがわかります。 (4)さらに、石灰水が白くにごったことは、二酸化炭素が発生したことを示します。 |
| 金属の酸化とさび |
| ①金属のさび:金属の表面に酸素や水分などが酸化や還元などの反応を起こして腐食する現象です。 鉄は特によくさびる金属の一つですが、実はどんな金属でもさびます。 さびる反応が始まるきっかけは、金属原子がイオン化して金属表面の水滴中に溶け出すことです。 つまり、金属がイオン化することがさびのはじまりと言えます。 ![]() ②さびと酸素との関係:酸素が存在する環境で金属がさびます。 酸素はわたしたちが呼吸する空気に含まれており、 金属とゆっくりと結びつくことで酸化鉄と呼ばれる物質が金属表面にできます。 この酸化鉄がたくさん集まって目に見えるさびとなります。 |
| [要点-酸化銅の還元] |
①酸化銅:化学式 Cu2O で表される銅と酸素からなる化合物です。![]() ②化学式:酸化銅+炭素 → 銅+二酸化炭素、2CuO+C → 2Cu+CO2 ③酸化銅の還元:酸素が取り除かれて銅(Cu)になります。 具体的な方法として、炭素(C)を酸化銅と混ぜて加熱すると、次のような反応が起こります: 酸化銅+炭素→銅+二酸化炭素 この反応では、酸化銅が還元されて銅になり、炭素は酸化して二酸化炭素になります。 酸化銅の色も変化することに注意してください。 |
| 還元-酸化銅の還元 |
| ①還元:酸化と正反対の反応で、酸化物から酸素を取り去る化学変化です。 酸化物から酸素を取り去ることができるのは、物質の酸素との反応のしやすさによります。 ②酸化銅:文字通り酸素がくっついた銅のことです。 酸化銅を還元して、元の銅に戻すためには、 銅よりも酸素がくっつきやすい物質と反応させる必要があります。 酸化銅は炭素(C)でも水素(H)でも還元できることがわかっています。 つまり、炭素や水素を含む有機物でも酸化銅は還元できるのです。 ③酸化銅の炭素による還元:銅を空気中で加熱すると、酸素が結合して黒色の酸化銅になります。 しかし、炭素(炭)を混ぜて加熱すると、酸化銅から酸素が外れて銅に還元され、 炭素は逆に酸素が化合して二酸化炭素になります。 酸化銅の色も赤褐色の銅に変化します。 ![]() ④酸化銅の加熱:炭素(C)は酸化銅(CuO)の酸素(O)をうばって、 二酸化炭素(CO2)になります このときの反応を言葉で表すと、酸化銅+炭素 → 銅+二酸化炭素 です。 |
| 酸化銅の還元によってできる物質 |
| ①酸化銅の炭素による還元: 銅を空気中で加熱すると、酸素が結合して黒色の酸化銅(CuO)になります。 炭素(C)を混ぜて加熱すると、酸化銅から酸素が外れて銅(Cu)に還元され、 炭素は逆に酸素が化合して二酸化炭素(CO₂)になります。 酸化銅の色は黒色から赤褐色の銅に変化します。 ![]() ②酸化銅の水素による還元: 酸化銅は、水素(H₂)によっても還元できます。 酸素よりも水素と結合しやすいためです。 酸化銅を水素で還元すると、銅と水が生成されます。 酸化銅+水素 → 銅+水(CuO+H2 → Cu+H2O) ![]() ③酸化銅は有機物でも還元できる: 有機物(炭素と水素を含む物質)でも酸化銅は還元できます。 有機物を燃焼させると、酸化銅から銅と二酸化炭素が生成されます。 ④二酸化炭素の還元: 二酸化炭素(CO₂)も還元できます。 炭素と酸素が結合した物質です。 炭素よりも酸素と親しいマグネシウム(Mg)を加熱することで、 二酸化炭素から酸素を取り去ります。 |
| 鉄鉱石(酸化鉄)の還元 |
| ①鉄の精錬は以下の2つのステップで行われます: (1)鉄鉱石を銑鉄にする過程: 1.鉄鉱石(Fe2O3)を溶鉱炉に入れます。 2.溶鉱炉内で鉄鉱石を段階的に還元します。 3.還元にはコークス(炭素)と石灰石(CaCO3)を使用します。 4.一酸化炭素(CO)が鉄鉱石を還元し、銑鉄(不純物を含んだ柔らかい鉄)を得ます。 (2)銑鉄を鋼にする過程: 銑鉄は炭素を含んでいるため脆くて柔らかいです。 1.銑鉄から不純物である炭素を取り除くため、酸素を吹き込んで鋼(純度の高い鉄)にします。 2.製鉄所では、鉄鉱石をコークスとともに溶鉱炉の中に入れ、熱風を吹き込んで、 (酸化鉄:鉄鉱石)+(炭素:コークス) → (鉄)+(二酸化炭素)の反応を起こさせて、鉄を得ています。 |
| [要点-化学変化と熱] |
| ①発熱反応:反応後に熱が発生する化学変化のことです。 具体的には、反応が進行する過程で熱エネルギーが放出され、温度が上昇します。 例えば、燃焼や中和反応が発熱反応に該当します。 ②吸熱反応:反応前に熱が吸収される化学変化のことです。 反応が進行する過程で外部から熱エネルギーを吸収し、温度が下がります。 例えば、塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの反応が吸熱反応になります。 ![]() |
| 化学変化と熱-化学かいろ |
| ①化学かいろ:鉄の酸化による発熱反応を利用したものです。 使い捨てカイロの基本的な材料は、鉄、水、炭素です。 カイロの中には水が含まれているため、乾いているのに水を含むことができます。 これは樹脂によってぬれたスポンジのようにして実現されています。 ②温度の変化:下図のようにして、化学変化の前後における温度の変化を調べた。 (1)鉄粉と活性炭を混ぜたものに食塩水を加えると、鉄が空気中の酸素と化合する酸化がおこり、 酸化鉄という酸化物ができます(鉄+酸素 → 酸化鉄)。 (2)鉄が酸化されるとき、熱が発生するため温度が上がります。 このように熱が発生する化学反応を発熱反応といい、このような熱を反応熱といいます。 ![]() ③カイロの中の化学変化: (1)カイロの中の化学変化の核となっているのは、最も多く含まれている鉄です。 鉄は酸素と反応して酸化鉄を生成する際に熱を発生させます。 この化学変化による熱を「反応熱」といい、カイロが温かくなる原因です。 (2)さらに、水と炭素は鉄の酸化反応を促進する役割を果たしています。 水は鉄の酸化をしやすくするために含まれており、 炭素は酸素を鉄と出会わせやすくする役割を果たします。 |
| アンモニアの発生 |
| ①吸熱反応:反応前に熱が吸収される化学変化のことです。 具体的には、反応が進行する際に周囲から熱を吸い込むため、反応後の温度が下がります。 ②実験:塩化アンモニウムと水酸化バリウムを混ぜ合わせると、アンモニアが発生します。 この反応は周囲から熱を吸収するため、ビーカーの中の温度が下がります。 アンモニアは刺激臭のある気体で、実験でよく見かけるものですね。 ③化学反応式:2NH4Cl+Ca(OH)2→2NH3+CaCl2+2H2O ![]() |