| 力 |
| [要点-力の合成分解・力のつりあい] |
| ①力のつりあい: 物体にはたらく力がつりあっているとき、静止している物体は静止し続け、 運動している物体は等速直線運動をします。 逆も成り立ちます。 ②つり合いの条件は次の3つ: (1)大きさが同じ: 2つの力の大きさが等しい。 (2)一直線上にある: 2つの力が同一直線上にある。 (3)反対向き: 2つの力の向きが逆向きである。 例: ![]() ・上図のAは3つの条件を満たしているのでつり合っている。 ・Bは(1)と(3)は満たすが(2)を満たしていないのでつり合っていない。 ・Cは(2)と(3)は満たすが(1)を満たしていないのでつり合っていない。 ③3力のつりあい: ![]() (1)物体にかかる重力の大きさOAがわかっているとき、 糸が引く力と斜面が物体を斜面と垂直方向に押す力を求めることができる。 (2)まず、 OAを斜面と斜面に垂直な2方向に分解し、分力OPとOQを求める。 糸が引く力は、 OB=OPとなる力OBである。 (3)また、 斜面が物体を斜面と垂直方向に押す力は、OC=OQとなる力OCである。 ![]() (4)上図のようにA、Bが荷物を支える場合、a>bのとき、(Aの力)<(Bの力)となる。 (5)a=b=60°のとき、(Aの力)=(Bの力)=(Cの力) となる。 |
| 2力のつり合い①:糸でつるしたおもり |
| ①例題: [問題] ![]() 図のように80gのおもりが糸で天井からつり下げられて静止している。 100gの物体に働く重力の大きさを1Nとして、以下の問いに答えなさい。 (1) 2つの力はそれぞれどのような力か。それぞれについて説明しなさい。 [解答] (1) ひもがおもりを引く力。 重力がおもりを引く力。 [解説] ![]() (1)おもりに働く力は、重力がおもりを下向きに引く力と、糸がおもりを上向きに引く力の2力である。 (2)おもりは静止しているのでこの2力はつり合っている。 (3)100gの物体に働く重力が1Nなので、この80gのおもりに働く重力は0.8Nである。 したがって糸がおもりを引く力も0.8Nである。 (4)1Nを1cmとするので、作図のときの力の線の長さはともに0.8cmにする。 (5)なお、力の作用点は、重力の場合はおもりの中心位置で、 糸がおもりを引く力については、おもりと糸が接している点である。 |
| 力の合成・分解-力の合成 |
| ①例題: [問題] 2つの力F1、F2を合成した力Fを解答用紙に矢印で表せ。 ![]() [解答] ![]() [解説] ![]() (1)一直線上にない2力の合成は、上図のように、OAとOBを2辺とする平行四辺形の作図で求める。 (2)例えば、②では、点Aを通ってOBに平行な直線と、点Bを通ってOAに平行な直線を引き、 その交点をCとする。 (3)このとき、OCが2つの力の合力となる。 |
| 力の分解 |
| ①例題: [問題] 下の図の①~③について、点線方向の2つの分力を作図せよ。 ![]() [解答] ![]() [解説] ![]() (1)力の分解を行うときも平行四辺形を使って作図を行う。 (2)すなわち、上図のOAを対角線とし、2辺をOX方向、OY方向とする平行四辺形をつくる。 (3)具体的には、Aを通りOXに平行な補助線を引き、OYとの交点をPとする。 (4)同様に、Aを通りOYに平行な補助線を引き、OXとの交点をQとする。 (5)2つの分力は、OP、OQである。 |
| [要点-慣性の法則、作用・反作用の法則] |
| ①慣性の法則: 慣性の法則は、ニュートンの第一法則とも呼ばれ、 物体の運動状態の変化に関する基本的な法則です。 「物体は、外部から力が働かない限り、静止しているか、または等速直線運動を続ける。」 具体例: 下図の電車が急発進した場合、乗客は静止し続けようとするためbの方向に倒れそうになる。 逆に急停車した場合、aの方向へ倒れそうになる。 ![]() |
| 慣性・作用反作用-慣性の法則 |
| ①慣性の法則: 「慣性」とは、物体がその運動状態を保とうとする性質を指します。 重い物体ほど、運動状態を変えるためにより大きな力が必要で、 これはその物体の慣性が大きいことを意味します。 ②慣性と質量の関係: 慣性の大きさは物体の質量に比例します。 つまり、質量が大きいほど慣性も大きく、質量が小さいほど慣性は小さいです。 重い物体(大きな質量)は動き出しにくく、動いているときに止まりにくいのです。 ③慣性の法則の応用例: 車の急ブレーキ: 車が急に止まると、乗っている人は前に投げ出されそうになります。 これは、乗っている人が車と同じ速度で動いており、 急にその運動状態を変える(止まる)ときに慣性が働くためです。 エスカレーター: 動いているエスカレーターに乗るとき、 止まっている人が急に動き始めたように感じるのも、慣性によるものです。 ④まとめ: 慣性の法則は物体が力を受けない限り、その運動状態を保つ法則。 物体の質量が大きいほど、その運動状態を変えるための力(慣性)は大きくなります。 ⑤例題: [問題] ![]() 図は、電車と電車内に立っている人を示している。 次の各問いに答えなさい。 (1) 停車していた電車が、矢印の向きに急発進したとき、 この人はa、bどちらの向きに倒れそうになりますか。 記号で答えなさい。 (2) 一定の速さで矢印の向きに走行していた電車が急ブレーキをかけたとき、 この人はどちら向きの力を受けますか。 a、bの記号で答えなさい。 (3) (1)や(2)のようになるのは、何という法則によって説明できますか。 [解答] (1) b (2) a (3) 慣性の法則 [解説] ![]() (1) 停車していた電車が、矢印の向きに急発進したとき、 電車に乗っている人はそのまま静止続けようとするので、bの方向へ倒れそうになる。 電車内を基準にすると、電車内の人には右向きの力が働くように見える。 (2) 一定の速さで矢印の向きに走行していた電車が急ブレーキをかけたとき、 電車に乗っている人はそのままの速さで運動しようとするので、aの方向へ倒れそうになる。 電車内を基準にすると、電車内の人には左向きの力が働くように見える。 (3) (1)(2)のようになることは、 「物体は外から力を加えないかぎり、静止しているときはいつまでも静止し、 運動しているときは、いつまでも等速直線運動を続けようとする」 という慣性の法則によって説明できる。 |
| 作用・反作用の法則 |
| ①作用・反作用の法則: 作用・反作用の法則は、ニュートンの第三法則とも呼ばれ、次のように述べられます。 「すべての作用には、それと等しく反対の反作用がある。」 つまり、ある物体が他の物体に力を加えると、 必ず同時に、同じ大きさで逆向きの力を受けるということです。 この法則は、力が常に対になって働くことを示しています。 ②具体例: (1)ボールを押す: 手でボールを押すと、ボールが手に反対方向の力を返します。 そのため、手にも押される感覚があります。 (2)ロケットの推進: ロケットは燃料を後ろに噴射することで前進します。 燃料が後方に押し出す力(作用)に対して、 ロケットは前方に押し出される力(反作用)を受けるからです。 (3)ボートを漕ぐ: オールで水を後ろに押すと、水がオールに対して前に押し返します。 その結果、ボートは前進します。 ③力の作用点と反作用点: 作用・反作用の法則において重要なのは、 作用と反作用が異なる物体に働くという点です。 例えば、人が壁を押すと、人が壁に力を作用させ、壁が人に反作用を与えるため、 作用点と反作用点は異なります。 ④まとめ: 作用・反作用の法則は、力が常に対になって働くことを示す法則。 作用と反作用の力は大きさが等しく、方向が逆で、異なる物体に働きます。 ⑤例題: [問題] ![]() 上の図で、B君がA君の背中を押すとどのようになるか。 次のア~エから一つ選び記号で答えよ。 ア B君だけが、後ろへ動く。 イ A君だけが、前の方へ動く。 ウ A君は前の方へ、B君は後ろの方へ動く。 エ A君もB君も前へ動く。 [解答] ウ [解説] ![]() (1)A君はB君から押されて左向きの力を受けるので、左向き(前向き)に動く。 (2)B君はA君を押しているが、作用反作用の法則により、 B君は同じ大きさの力で右向きに押し返される。 (3)したがって、B君は右向き(後ろ向き)に動く。 |