理科3年 地学

 月と金星
 [要点-月と惑星の見え方]
①月:
月は地球の衛星で、地球の周りを約1か月かけて一周します。
その結果、月の見え方は毎晩変わります。
これを「月の満ち欠け」といいます。

②月の見え方:
新月: 月が太陽と同じ方向にあり、地球からは見えません。(ア)
三日月: 目立つ形状になり、細長い弧として見えます。
上弦の月: 半分だけが光り、右半分が明るく見える。
満月: 月全体が太陽に照らされ、まん丸に見える。(オ)
下弦の月: もう一度半分だけが光り、今度は左半分が明るく見える。

 

(1)月の公転の向きは地球の自転の向きと同じで、
満月から次の満月までは約1か月かかります。

(2)月の位置はG → H → A → B・・・と変化し、それぞれの見え方は、
G(ア) → H(イ) → A(ウ) → B(エ) → C(オ) → D(カ) → E(キ) → F(ク) です。

③日食:
(1)定義: 太陽が欠けて見える現象で、太陽と地球の間に月があるときに起こります(新月の位置)。
(2)種類:
皆既日食: 太陽全体が見えなくなります。
部分日食: 太陽の一部が見えなくなります。
金環日食: 太陽が輪の形のように見え、月が太陽を隠し切れず、
少し太陽がはみ出て見えます。これは月と地球の距離が変化するためです。
(3)見え方: 日食が起こると太陽の西側から欠けていきます。
観測者が空を見ていると太陽は1時間で15度ずつ東から西へ動き、
月は1時間で14.45度ずつ東から西へ動いていきます。
そのため日食は太陽の西側(右側)から起こります。

 

④月食:
(1)定義: 月が欠けて見える現象で、太陽・地球・月の順に並んでいるときに起こります。
(2)種類:
皆既月食: 月全体が暗くなります。
部分月食: 月の一部が暗くなります。
(3)見え方: 月食は月の東側(左側)から起こります。
太陽の影が月に追いつき、月を隠してしまいます。
皆既月食では太陽からの光が地球の大気で屈折したものが月にやってきて、
暗い赤色をして見えます。

③金星:
太陽系で太陽に近い方から2番目の惑星です。
地球にもっとも近い太陽周回軌道を持つ惑星で、
直径は地球の0.95倍、重さは地球の0.82倍と、
大きさ・重さとも地球に似ています。

 

(1)大気と温度:
金星の大気は二酸化炭素(CO₂)を主成分とし、気圧は非常に高いです。
地表での気温は約730 K(約460 ℃)に達します。
高温となっている金星地表から雲層(高度45-70 km)までの下層大気の温度勾配は、
雲層の上端で有効温度になるような気温減率にほぼ従っています。
大気上層部に硫酸(H₂SO₄)の雲が存在し、風速も高いです。

(2)自転と日の出・日の入り:
金星は自転が非常にゆっくりなため、昼でも夜でも地表の温度にそれほどの差はありません。
地球から見た金星は常に太陽の近傍に見え、
明け方には「明けの明星」、夕方には「宵の明星」として観測されます。

(3)地質学的条件と化学的条件:
金星の地表は太陽により近い水星の表面温度よりも高いです。
これは大気のCO₂による温室効果のためです。
金星の地表は火山活動によって形成されており、風化作用が強力です。
 月の見え方-月の位置→形・時刻・方位
①例題:
[問題]

 

次の各問いに答えよ。
(1) 月はA~Hのように位置を変え、地球の周りを公転している。
このような天体を何というか。

(2) 図1は、地球と月の位置関係を模式的に表したものである。
図2は地球から見た月の形を表したものである。
図1のA、C、Eの月を地球から見ると、それぞれどのような形に見えるか。
図2のア~クから1つずつ選び、記号で答えよ。

 

[解答]
(1) 衛星 
(2)A カ C ク E イ

[解説]

 

(2) 太陽光線による光のかげは上図のようになる。
月がAの位置にあるとき、地球上のaの位置から月Aを見ると、左半分が明るく のように見える。

月がCの位置にあるとき、
地球上のcの位置から月Cを見ると、暗い部分しか見えない。

月がEの位置にあるとき、
地球上のeの位置から月Eを見ると、右半分が明るく のように見える。
 時刻・方位・位置(形)
①例題:
[問題]

 

上図は、地球を回る月と、太陽の光の方向を示したものである。次の各問いに答えよ。

(1) 月のように惑星のまわりを回る天体を何というか。
(2) 月の位置がFのとき、地球から見た月の形を次から選び、記号で答えよ。

 

(3) (2)のアのように見えるのは、月が図のA~Hのどこにあるときか。記号で答えよ。
(4) 図のAの月は、いつごろ、どの方向の空に見えるか。次から選び、記号で答えよ。
   ア 夕方、東の空   イ 夕方、西の空
   ウ 明け方、北の空  エ 明け方、南の空

[解答]
(1) 衛星 
(2) イ 
(3) G 
(4) エ

[解説]

 

(2) 月がFの位置にあるとき、地球から月Fを見ると、
上図のように左側の一部がかげになるため、イのように見える。

(3) 月がGの位置にあるとき、
地球から月Gを見ると、すべて明るい面が見える(満月)。

(4) 地球は右図のように自転している。
上図のP地点は暗 → 明に変化するので明け方(朝)である。
Q地点は明 → 暗に変化するので夕方である。

月がAの位置にあるとき、
Qからは地球の反対側なので見えない。
P地点にある明け方に見える。

P地点にあるときの北の方位は、
北極の方向である下方向になるので、月Aは南の方向に見える。
 月の公転→月の見え方の変化
①例題:
[問題]
毎日、同じ時刻に月を観測すると、月の位置は少しずつどの方向からどの方向に移動するか。

[解答]西から東へ移動する。
[解説]

 

 

(1)毎日、同じ時刻に月を観測すると、月の位置は西から東へ移動する(恒星とは逆)。

(2)地球の北極方向から見たとき、
月の公転の向きは、図のように反時計回りである(地球の自転の方向と同じ)。

(3)月の公転周期は27.3日だが、地球の公転の影響で満月から次の満月までは29.5日である。
したがって、AからEまでは約15日かかる。

(4)毎日、真夜中に観察するものとする。
P地点では北極の方向(図の右方向)が北なので、月Aは西の方位に見える。

(5)その3~4日後、月は公転によりBの位置に移動する。
このとき月Bは南西の方向に見える。

(6)このように、月がA → B → C → D → Eと公転していくとき、
真夜中P地点で見える月の方位は、西(A) → 南西(B) → 南(C) → 南東(D) → 東(E)と変化していく。
 日食
①日食:
(1)定義: 太陽が欠けて見える現象で、太陽と地球の間に月があるときに起こります(新月の位置)。
(2)種類:
皆既日食: 太陽全体が見えなくなります。
部分日食: 太陽の一部が見えなくなります。
金環日食: 太陽が輪の形のように見え、月が太陽を隠し切れず、少し太陽がはみ出て見えます。
これは月と地球の距離が変化するためです。

  

(3)見え方:
日食が起こると太陽の西側から欠けていきます。
観測者が空を見ていると太陽は1時間で15度ずつ東から西へ動き、
月は1時間で14.45度ずつ東から西へ動いていきます。
そのため日食は太陽の西側(右側)から起こります。

②皆既日食:
コロナという太陽を広くとりまく100万℃にも達するガス(気体)の層が観察されます。

 
 皆既日食と部分日食
①日食:
太陽の一部(または全体)が月によって隠される現象です。
地球から見ると、太陽の影が地球に届き、月によって太陽が隠されます。
日食は新月の日に起こります。

②日食が起こる仕組み:
地球は太陽の周りを回っており、月も地球の周りを回っています。
地球から見て太陽・月・地球が一直線に並ぶ瞬間があります。
このとき、月が太陽を隠し、日食が起きます。 

 

③日食の種類:
(1)皆既日食: 月によって太陽の全体が隠される現象で、非常に珍しいです。
次に日本で皆既日食が見られるのは2035年です。
皆既日食の際には太陽の外側の大気を見ることができるので、
「コロナ」という言葉を覚えておきましょう。

(2)部分日食: 太陽の一部が隠される現象で、全国で観測できますが、
皆既日食が見られる範囲は少ないです。

(3)金環日食: 月が地球から遠く、太陽が輪の形のように見える現象です。
月が小さいタイミングで金環日食が起きます。

④月食:
太陽・地球・月が一直線に並んだとき、地球の影に月が入る現象です。
月食が起きると月は赤く見えることもあります。
 金星の見え方
①金星:
金星は、太陽系で太陽に近い方から2番目の惑星です。
地球にもっとも近い太陽周回軌道を持つ惑星で、
直径は地球の0.95倍、重さは地球の0.82倍と、
大きさ・重さとも地球に似ています。

 

②大気と温度:
金星の大気は二酸化炭素(CO₂)を主成分とし、気圧は非常に高いです。
地表での気温は約730 K(約460 ℃)に達します。
高温となっている金星地表から雲層(高度45-70 km)までの下層大気の温度勾配は、
雲層の上端で有効温度になるような気温減率にほぼ従っています。
大気上層部に硫酸(H₂SO₄)の雲が存在し、風速も高いです。

③自転と日の出・日の入り:
金星は自転が非常にゆっくりなため、
昼でも夜でも地表の温度にそれほどの差はありません。
地球から見た金星は常に太陽の近傍に見え、
明け方には「明けの明星」、夕方には「宵の明星」として観測されます。

④地質学的条件と化学的条件:
金星の地表は太陽により近い水星の表面温度よりも高いです。
これは大気のCO₂による温室効果のためです。
金星の地表は火山活動によって形成されており、風化作用が強力です。
 金星
①例題:
[問題]

 

上の図は、太陽、金星、地球、火星の位置関係を表したものである。各問いに答えよ。

(1) 太陽のまわりを公転している金星、地球、火星などを何というか。
(2) 図で、火星は真夜中にどの方向に見えるか。
(3) (2)で火星はどのような形に見えるか。
(4) 金星が夕方見えるのはA~Eのどの位置にきたときか。
(5) (4)のとき、どちらの方向に見えるか。
(6) 金星が真夜中に見えない理由を説明せよ。

[解答]
(1) 惑星 
(2) 南 
(3) 丸い形  
(4) A 
(5) 西 
(6) 金星は内惑星であるため真夜中には地球の反対側に来るから。

[解説]

 

(1) 恒星である太陽のまわりを公転している金星、地球、火星などを惑星という。

(2) 地球が真夜中の位置P(右図)にあるとき、北極の方が北の方位なので、
図の上が北で、火星のある下の方向は南になる。

(3) 金星などの内惑星は満ち欠けするが、
火星などその公転軌道が地球の公転軌道より外側にある外惑星の場合、満ち欠けはしない。
したがって、丸い形に見える。

(4)(5) 金星が、地球と太陽を結ぶ線より左にある(問題の図のA)とき、
金星は夕方西の空に見える。

(6) 金星は地球よりも太陽に近い内惑星であるため、
右上図に示すように、夕方と明け方にしか見えない。
真夜中は地球の反対側に来るので見ることはできない。