社会地理 関東地方

 関東地方
 [要点-関東地方]
 
 

A  関東平野(関東ロームという火山灰の層)
B  利根川:日本一の流域面積
C  群馬県嬬恋村:高原野菜(キャベツやレタス)、輸送園芸農業
D  三浦半島:黒潮の影響で冬でも温暖→1年を通して野菜や花の生産
 関東地方の大部分は太平洋側の気候。
X  からっ風:冬に吹く乾燥した北西の季節風

小笠原諸島:亜熱帯の気候、世界自然遺産に登録
東京:ヒートアイランド現象(周辺より気温が高い)
東京周辺で近郊農業(野菜の生産や畜産)

 

P  京浜工業地帯:印刷・出版(情報が得やすいから)が特徴
Q  京葉工業地域:石油化学、鉄鋼
R  北関東工業地域:広い土地が安く得られ、働く人も確保しやすかったので工場が進出
 → 道路などの近くに工業団地
北関東自動車道の開通 → 茨城県の常陸那珂港への輸送が大幅に改善
S  鹿島臨海工業地域

 

東京大都市圏:関東地方の人口は全国の3分の1。東京は日本の首都
政令指定都市(横浜市、川崎市、相模原市、さいたま市、千葉市)
都心部は昼間人口が多い(郊外から都心部へ通勤通学)
 → ターミナル駅のラッシュアワーの混雑
 → 都市機能の分散:aは横浜みなとみらい21、bはさいたま新都心、cは幕張新都心、dは筑波研究学園都市
Xは東京国際空港、Yは成田国際空港
 地形
【関東山地】関東地方と中部地方とを分ける山地。
【関東平野】関東地方にある日本最大の平野。
【関東ローム】関東平野の台地をおおっている、赤黒い火山灰土。
【利根川】関東平野の中央部を東西に流れる、流域面積が日本最大の川。

 

①関東平野:
日本最大の平野で、その広がりはとても広く、
東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県など、多くの県にまたがっています。
利根川、荒川、淀川などいくつかの重要な川が流れています。
この平野は農業用地としても非常に重要で、お米や野菜などが栽培されています。

②北部山地:
群馬県や栃木県には、高い山々が存在します。
たとえば、群馬県には谷川岳(標高1,977m)や赤城山があり、
栃木県には日光連山や那須連山があります。
これらの山地は観光地としても人気があり、
特に日光(栃木県)は世界遺産にも登録されている重要な観光地です。

③南部丘陵地:
関東地方の南部には丘陵地帯が広がっています。
たとえば、神奈川県の多摩丘陵や房総丘陵(千葉県)があります。
これらの地域は住宅地としても人気があり、多くの住宅や都市開発が行われています。

④海岸線と湾:
相模湾(神奈川県)や東京湾(東京都と神奈川県)などの湾があります。
このエリアでは、港湾施設や工業地帯が発展しています。
特に東京湾沿いには日本の主要な港があり、東京港や横浜港が重要な輸出入地となっています。

  A 三浦半島
B 房総半島
C 九十九里浜
D 利根川
E 霞ヶ浦
F 東京湾
G 関東平野
H 荒川
I 多摩川
J 秩父盆地
K 関東山地
L 浅間山
M 越後山脈

 気候
【からっ風】冬の間、関東地方に強く吹く乾燥した季節風。
【ヒートアイランド現象】郊外に比べ、都市部ほど気温が高くなる現象のこと。

 

①四季の変化:
(1)春:
春は3月から5月ごろにかけてです。
気温は徐々に上昇し、桜が咲き誇る季節です。
関東地方では花見が非常に人気があります。
(2)夏:
夏は6月から8月ごろ。梅雨(ばいう)という長雨の時期が6月・7月にあり、
その後は暑い夏が到来します。
特に都市部ではヒートアイランド現象により非常に暑くなることがあります。
台風も夏から秋にかけてこの地方に影響を与えることがあります。
(3)秋:
温暖で過ごしやすい季節。9月から11月ごろです。
紅葉が美しく、観光にも適した季節です。
(4)冬:
冬は12月から2月。関東平野部では比較的温暖で、雪はそれほど多くありませんが、
北部山地では雪が多く降ることがあります。

②地理的要因:
関東地方は日本の本州の太平洋側に位置しており、
このため太平洋からの暖かく湿った風が強く影響します。
東京都や神奈川県の都市部は比較的温暖で湿潤な気候ですが、
群馬県の北部山地では冬に非常に寒冷な気候となります。

③特徴的な気候現象:
(1)梅雨:
6月から7月にかけて梅雨(ばいう)の時期があり、この間は長雨が続きます。
(2)台風:
夏から秋にかけて、特に8月と9月には台風の影響をよく受けます。
これにより強風や大雨がもたらされることがあります。
(3)冬の乾燥:
冬は乾燥した晴天が続くことが多いです。
これは、西からの季節風が日本列島を横断する際に、関東地方に達するまでに乾燥するためです。
そのため、冬の時期には火災のリスクが高まることがあります。

④都市部の特徴:
(1)東京都や横浜市などの都市部ではヒートアイランド現象が見られることがあります。
これは、都市の建物やアスファルトが熱を吸収し、夜間も気温が高い状態が続く現象です。
(2)関東地方の気候は多様であり、地域や季節によってその特徴も大きく変わります。
例えば、同じ日は東京都心が晴れていても、
(3)群馬県の北部山地では雪が降っていることも珍しくありません。
また、農業や観光業などにとっても、この地域の気候は非常に重要な要素となります。
 農業
【関東ローム】関東平野の台地をおおっている、赤黒い火山灰土。
 

 

①関東地方の農業の特徴:
(1)広い平野:
関東平野は日本で最も広い平野であり、農業に非常に適した土地です。
機械化も進んでおり、大規模な農地が広がっています。
(2)多様な農産物:
気候が温暖で四季がはっきりしているため、多様な農作物が栽培されています。
(3)都市近郊農業:
大都市が多い関東地方では、都市近郊農業も盛んです。
これは、都市部に近い場所で生産された農産物をそのまま都市に供給する農業形態で、
短時間で新鮮な食材を供給することができます。

②主な農産物:
(1)米:
埼玉県や茨城県などで多く生産されています。
関東地方は日本の他の地域に比べて稲作面積が少ないですが、良質な米を生産しています。
(2)野菜:
キャベツ、ほうれん草、ネギ、白菜など多くの種類の野菜が栽培されています。
特に千葉県のキャベツや埼玉県のほうれん草などは有名です。
(3)キャベツ:
千葉県と群馬県が主要産地。品質が高く、全国に出荷されています。
(4)ほうれん草:
冬の間に多く栽培される、栄養価の高い野菜です。
埼玉県や茨城県が主要産地です。
(5)ネギ:
埼玉県が有名で、特に「深谷ネギ」は有名ブランドです。
(6)果物:
梨、桃、柿、ぶどうなどの果物も多く栽培されています。
特に千葉県の梨や群馬県の桃が有名です。
(7)梨:
千葉県は日本全国での生産量が多く、「幸水」「豊水」といった品種が有名です。
(8)ぶどう:
栃木県では高品質なぶどう(特に「巨峰」)が生産されています。
(9)花卉(かき)栽培:
花の栽培も盛んで、チューリップやバラなどの切り花が多く生産され、全国に出荷されています。

③その他の農産業:
(1)畜産業:
群馬県や埼玉県では畜産業も盛んです。
特に群馬県では「嬬恋(つまごい)キャベツ」に代表されるような高品質な野菜も育てられていますが、
畜産業としては「上州和牛」などのブランド牛肉が有名です。
(2)酪農:
埼玉県や茨城県では酪農も行われており、牛乳や乳製品の生産が行われています。

④都市近郊農業の発展;
(1)首都圏に近い関東地方では、都市農業が発展しています。
これは、都市に住む消費者に新鮮な野菜や果物を迅速に供給するための農業形態です。
(2)また、都市部近郊の農家では農産物の直売所や観光農園などが多数あり、
都市住民と農業が身近に感じられる関係を築いています。
 高原野菜
【園芸農業】需要の高い都市市場への出荷を目的とした農業。
【高原野菜】夏の涼しい気候を利用し、冬や春の野菜を夏に出荷すること。

 

①園芸農業:
園芸農業は、花や果物、野菜を専門に栽培する農業形態を指します。
関東地方では、気候や交通の利便性から園芸農業が非常に盛んです。
(1)主要な園芸農業:
花卉栽培(花の栽培):
千葉県や茨城県などで盛んです。
特に千葉県は切り花の生産量が高く、チューリップ、バラ、菊、シクラメンなどが生産されています。
花卉栽培は、温室を利用した温暖管理が行われ、四季を通じて供給できる体制が整っています。

果実栽培:
千葉県は梨の生産が非常に有名で、「幸水」「豊水」等が代表的な品種です。
栃木県ではイチゴの生産が盛んで、とちおとめやスカイベリーなど高品質な品種が生産されています。

野菜栽培:
埼玉県はほうれん草やネギの生産が特に有名です。
千葉県や群馬県ではキャベツの栽培が盛んで、関東地方全体で多様な野菜が生産されています。

②高原野菜:
高原野菜は、標高の高い冷涼な地域で栽培される野菜のことを指します。
関東地方の高原では、夏でも気温が涼しいため、高品質な野菜を栽培するのに適しています。
(1)関東地方の主な高原野菜栽培地:
群馬県の嬬恋村:
嬬恋村(つまごいむら)は標高の高い冷涼な気候を利用して、キャベツの栽培が非常に盛んです。
そのため「嬬恋キャベツ」は品質が高く、日本全国に出荷されています。

(2)長野県の野辺山高原(関東地方に近い):
群馬県寄りの長野県の高原地域です。
標高が高く、冷涼な気候を利用してレタス、キャベツ、ブロッコリーなどが多く栽培されています。

(3)高原野菜の特徴:
冷涼な気候による品質向上:
高原の冷涼な気候は病害虫の発生を抑え、高品質な野菜を育てるのに適しています。
また、温度が低いため、野菜がゆっくりと成長し、味や栄養価が高まる特徴があります。

収穫時期の分散:
同じ作物でも、平地よりも高い地域で栽培することで、収穫時期が異なります。
これにより、一年を通して安定供給が可能となります。

③経済と観光への影響:
(1)直売所と観光農園:
園芸農業や高原野菜の生産地では、直売所や観光農園が多く存在し、
都市部からの観光客が訪れて新鮮な農産物を購入したり、収穫体験を楽しんだりします。

(2)地域ブランドの確立:
高品質な農産物は地域ブランドとして確立され、農家の収入向上に寄与しています。
例えば、「嬬恋キャベツ」や「とちおとめ(イチゴ)」などのブランドがその例です。
 工業
 

①京浜工業地帯:
京浜工業地帯は、東京都と神奈川県の横浜市を中心に広がる工業地帯です。
日本の主要な経済活動の中心地であり、多様な産業が集中しています。

(1)主要産業:
重工業(造船、鉄鋼など):
川崎市や横浜市には大規模な工業団地があり、造船所や鉄鋼メーカーが集まっています。
化学工業:
川崎市には石油化学工業が多く、化学製品やプラスチック製品の生産が行われています。
電子機器:
東京都内や神奈川県内には電子機器や精密機械を製造する企業が多く、
ICT関連の産業が発展しています。

(2)特徴:
東京湾沿岸に位置し、港湾施設が発達しているため、輸出入が盛んです。
高度なインフラと大消費地に近いため、物流が効率的です。

②京葉工業地帯:
京葉工業地帯は、千葉県の東京湾沿岸に広がる工業地帯です。

(1)主要産業:
石油化学工業:
千葉市中心部や市原市には多くの石油精製施設があり、石油製品が生産されています。
また、石油化学製品の原材料も供給されています。
鉄鋼業:
京葉工業地帯には大規模な鉄鋼メーカーがいくつかあり、鉄鋼製品が生産されています。
食品加工業:
千葉県内では食品加工も盛んで、飲料や食品の製造企業が多数存在します。

(2)特徴:
東京湾に面しており、京浜工業地帯と連携して物流が効率的に行われています。
鉄道や高速道路が発達しており、首都圏へのアクセスが良好です。

③北関東工業地域:
北関東工業地域は、北部の埼玉県、栃木県、群馬県の広範囲に広がる工業地域です。

(1)主要産業:
自動車産業:
栃木県内や群馬県内には多くの自動車製造工場があり、部品の生産や組み立てが行われています。
重電機産業:
埼玉県や群馬県には重機や電機製品を製造する工場が多く存在します。
食品産業:
埼玉県や栃木県では、飲料や食品の加工が行われており、首都圏への供給拠点となっています。

(2)特徴:
関越自動車道や東北自動車道などの大規模な交通インフラが発達しており、物流の便が良いです。
地価が首都圏に比べて比較的安価であるため、工場が集まりやすい地域です。

④その他の工業地帯:
(1)茨城県の鹿島臨海工業地帯:
主要産業:
石油化学、鉄鋼、食品加工など。
特徴:
鹿島港を中心に発展しており、東京湾に次ぐ重要な港湾施設として利用されています。

(2)神奈川県の内陸部(相模原市など):
主要産業:
電子機器、自動車部品、精密機械など。
特徴:
内陸部でも工業団地が多く、特に中小企業の製造業が盛んです。

⑤まとめ:
関東地方の工業地帯は、
(1)東京湾沿岸の京浜工業地帯(東京都・神奈川県)
(2)千葉県の京葉工業地帯
(3)北部の北関東工業地域(埼玉県、栃木県、群馬県)
(4)発展途上の茨城県の鹿島臨海工業地帯
 首都東京
【首都】中央政府がおかれ、一国の中心となる都市。
【都心】大都市において、政治や経済の重要な施設が集中する地区。
 

 

①首都:
東京のように、国の政治の中心となっている都市。

②都心:
霞が関、丸の内などの日本の政治・経済の中心地。
霞が関あたりには、国会議事堂、中央官庁、最高裁判所など
日本を動かす政治の中枢機能が集中しています。

③副都心:
山手線の西側にある新宿や渋谷や池袋などの、都心の機能を補う役割を持つ地区。
最近、山手線の東側などで都市再開発によるビルの高層化が進んでいます。
通勤圏の拡大にともない、各地にニュータウンが作られました。
 東京大都市圏
【東京大都市圏(首都圏)】
東京都を中心とした、日本で最も人口が多く、
経済や文化の中心地となっている地域のことを指します。
具体的には、以下の1都4県が含まれます。
東京都
神奈川県
埼玉県
千葉県

 

①地理的範囲:
東京大都市圏は、非常に広い範囲をカバーしています。
広義には、関東地方全体が含まれることもありますが、
狭義には東京都心から半径40〜50キロほどの範囲を指します。

②人口と経済:
(1)人口:
東京大都市圏の総人口は、日本全国の約3分の1にあたる約3,800万人(2020年時点)に達します。
(2)経済:
この地域の経済規模は非常に大きく、日本のGDPの約4割を占めています。
世界的にも主要な経済圏として認識されています。

③交通インフラ:
東京大都市圏は、交通インフラが非常に発達しており、地方からのアクセスも良好です。
(1)鉄道:
地下鉄やJR線、私鉄など、多様な鉄道路線が張り巡らされています。
特に山手線は東京都心を環状に巡る主要な路線です。
(2)高速道路:
首都高速道路や各地へのアクセスを良くするための高速道路網が整備されています。
(3)空港:
成田国際空港(千葉県)と羽田空港(東京都)があり、国内外への移動が非常に便利です。

④主要な都市とエリア:
(1)東京都区部:
東京23区は日本の政治、経済、文化の中心地です。
渋谷、新宿、池袋、銀座などの地区は商業の中心地としても非常に活気があります。
(2)横浜市(神奈川県):
東京大都市圏の重要な港湾都市であり、観光地としても人気があります。
(3)さいたま市(埼玉県):
埼玉県の県庁所在地で、東京からの近郊住宅地としても発展しています。
(4)千葉市(千葉県):
千葉県の県庁所在地で、東京湾沿いには京葉工業地帯が広がっています。

⑤生活環境:
東京大都市圏は、非常に多様な生活環境を提供しています。
(1)住宅地:
郊外には多くの住宅地が広がり、都市部の人口を支えています。
特に埼玉県や千葉県はベッドタウンとして多くの人々が住んでいます。
(2)商業施設:
巨大なショッピングモールや商店街が各地にあり、豊かな消費生活を送ることができます。
(3)公園・緑地:
都市の中にも多くの公園や緑地があり、住民がリラックスできる空間が提供されています。
(4)医療・教育施設:
高品質な医療施設や教育機関が集中しており、生活の質を高めています。

⑥経済活動:
(1)産業:
東京大都市圏には多くの企業が本社を構えており、
金融、情報通信、製造業、サービス業など、多様な産業が集積しています。
(2)ベンチャー企業:
特に情報通信やインターネット関連のベンチャー企業が多く集まり、新しいビジネスが次々と生まれています。
(3)観光:
観光地も多く、国内外から多くの観光客が訪れます。
東京タワー、浅草寺、東京ディズニーリゾート(千葉県)などが有名な観光スポットです。
 国際空港
【成田国際空港】千集県成田市にある空港。
【東京国際空港】東京都大田区にある空港。(羽田空港)

 

①東京国際空港:
国内線中心であるが、アジアを中心に国際線も就航している。

②成田国際空港:
は国際線が中心です。