| ヨーロッパ |
| [要点-ヨーロッパ州] |
![]() ①Aのアルプス山脈から流れ出るBはライン川で、Cのドナウ川とともに複数の国をまたがって流れる国際河川です。 ②Dは大西洋、Eは地中海、Fは北海。 ③Gのスカンディナビア半島西部の海岸は、氷河によって作られたフィヨルドという地形。 ![]() ④暖流の北大西洋海流(図P)と偏西風(図Q)が寒さをやわらげている → 高緯度のわりには温暖。 アの一帯は地中海性気候(雨温図は②)、イは西岸海洋性気候(雨温図は①)、ウは冷帯(雨温図は③)。 ⑤フランスやイタリアなど:ラテン系言語、キリスト教の信者はカトリックが多い。 ドイツやイギリスなど:ゲルマン系言語、キリスト教の信者はプロテスタントが多い。 東ヨーロッパやロシア:スラブ系言語、キリスト教の信者は正教会が多い。 ![]() ⑥農業:地中海式農業(a)、混合農業(b)、酪農(c)。 ⑦1993年にヨーロッパ連合(EU)が発足し、2002年には共通通貨のユーロが導入された。 現在の加盟国数は28か国。 ⑧EU内では、パスポートなしで自由に国境をこえて移動することが可能で、域内では輸入品に関税がかからない。 交通網:ユーロスター(ロンドンとパリを結ぶ。ユーロトンネル)、ドイツのICE。 ⑨EUの課題:西ヨーロッパに比べ、後からEUに加盟した東ヨーロッパの一人あたり国民総所得(GNI)が少ないという経済格差の問題。 ⑩ロシア連邦:ウラル山脈をはさんでヨーロッパとアジアに広がる国で、面積は日本の約45倍で、人口は約1.4億人である。 大量の石油・天然ガスをパイプラインという輸送管でヨーロッパ諸国に輸出している。 |
| 地形 |
| 【アルプス山脈】ヨーロッパ南部を東西に走る、高くけわしい山脈。 【ライン川】スイスのアルプス山脈に源を発し、フランス、ドイツ、オランダを流れて北海に注ぐ川。 【カスピ海】ロシア連邦やカザフスタン、イランなどに囲まれた世界最大の湖。 【地中海】北と東をユーラシア大陸、南をアフリカ大陸に囲まれた海。 【フィヨルド】氷河の侵食作用によってできた谷に、海水が入り込んでできた入り江。 ①アルプス山脈はスイスとイタリアの国境に位置しています。 ライン川はアルプス山脈に源を発し、ドイツなど6か国を通っており、ヨーロッパの水上交通の大動脈です。 ライン川のように複数の国をまたがって流れる川を国際河川と呼びます。 ドナウ川も国際河川です。 ![]() ②ヨーロッパをとりまく海としては、三大洋の1つである大西洋、ヨーロッパ州とアフリカ州に囲まれた地中海、 北海油田がある北海などがあります。 半島としては、スカンディナビア半島、イベリア半島などがあります。 ![]() ③スカンディナビア半島西部のノルウェーの海岸部は入りくんだ地形になっています。 これは氷河によってけずられた谷の奥深くまで海水が入りこんでできた海岸線です。 このような地形をフィヨルドと呼びます。 ![]() |
| ヨーロッパの気候 |
| 【偏西風】1年を通して西から吹く風。中絳度から高緯度に向かって、おもに大陸西岸に吹く。 【ヨーロッパの温帯】 西岸海洋性気候、地中海性気候、温帯湿潤気候(温暖湿潤気候)の3つに分類される。 ![]() ①北ヨーロッパの亜寒帯気候: ヨーロッパ最北部は亜寒帯気候で、長く厳しい冬と短い夏が特徴です。 この地域では独特の自然環境と文化が発展しています。 冬の北極圏では、長い夜と極寒の天候が支配的ですが、 オーロラなどの壮大な自然現象が観光客を魅了しています。 ②中央ヨーロッパの温帯気候: 中央ヨーロッパは温帯気候で、四季がはっきりしています。 比較的穏やかな天候は、豊かな農業や多様な文化の発展を促してきました。 四季の移ろいでは、春の花々、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、 季節ごとに異なる自然の美しさを楽しむことができます。 ③南ヨーロッパの地中海性気候: 南ヨーロッパ、特に地中海沿岸地域は、温暖な地中海性気候が特徴です。 長い夏と短い冬があり、観光や農業に適した環境となっています。 地中海の夏は、暖かく乾燥しており、ビーチリゾートや観光に最適です。 |
| 地中海性気候 |
地中海沿岸の気候は、温帯の中の地中海性気候。![]() ①特徴: 地中海沿岸をはじめとする中緯度の大陸西岸に分布しています。 冬に一定の降雨がありますが、夏は日差しが強く乾燥します。 土壌は石灰岩の風化によってできたテラロッサが広く分布しており、 オリーブやブドウなどの果物、柑橘類の栽培、牧畜が行われています。 リゾート地としても発展しており、世界各地から多くの人が訪れます。 ヨーロッパの南部の国イタリアは地中海性気候に属しますが、地域によって特徴が異なります。 北部のエミリア・ロマーニャ州は雨が多い地域で、温暖湿潤気候に属するところもあります。 ②雨温図: 上のローマの雨温図を見ると、夏(7月ごろ)の雨量が極端に少ないことがわかります。 夏は高温で乾燥し、冬は比較的雨が多いことが地中海性気候の特徴です。 これに対し、西岸海洋性気候は1年中平均して雨が降ります。 |
| 各国 |
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| 民族 |
![]() ①ヨーロッパの民族は、使用している言語によって次の3つに分類されます。 ・ラテン系民族(ラテン系言語):フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルなど ・ゲルマン系民族(ゲルマン系言語):イギリス、ドイツ、北欧など ・スラブ系民族(スラブ系言語):ロシア、東ヨーロッパ諸国 ②ベルギーやスイスは自分の国の言葉を持たず、フランス語やドイツ語などを使用しています。 それらの言葉を母語(母国語)ではなく、公用語と呼びます。 |
| 宗教 |
![]() ①ヨーロッパやロシアではキリスト教が信仰されています。 キリスト教は、3つの宗派に分かれています。 ②ローマ教皇を頂点とするカトリックは、 イタリア、フランス、スペインなどラテン系民族の国々に広がっています。 ③ドイツのルターの宗教改革(16世紀)によって、カトリックから分かれたプロテスタントは、 ドイツ、イギリス、北欧などゲルマン系民族の国々に広がっています。 ④ロシア連邦、ギリシャ、東ヨーロッパなどスラブ系民族の国々などでは、正教会が中心です。 |
| 農業 |
| 【混合農業】牛や豚などの家畜の飼育と、農作物の栽培を組み合わせた農業形式。 【地中海式農業】地中海性気候の地域で盛んな農業。 【酪農】畜産のうち、乳用牛を飼育し、牛乳や乳製品を生産・販売する産業。 ①アルプス山脈より南の地中海沿岸は、地中海性気候で夏の降水量が少ない。 このため、夏には乾燥に強いオリーブ・オレンジ・ぶどうなどの果樹を栽培し、 温暖で雨の多い冬には小麦を栽培する地中海式農業が行われています。 ②地中海式農業が行われているイタリアでは、 パスタやピザといった、小麦やオリーブオイルを使った料理が食べられています。 ワインの原料になるぶどうは、イタリア、フランス、スペインで多く生産されています。 ![]() ③フランス・ドイツ・東ヨーロッパなどヨーロッパの大部分では混合農業が行われています。 混合農業は、小麦などの穀物栽培、家畜のえさになる飼料作物の栽培、豚や牛などの家畜の飼育を組み合わせた農業です。 ④穀物と飼料作物を3~7年周期で交互に輪作しますが、 輪作を行うのは、同じ作物を連続して栽培すると地力が落ちて収穫が減るためです。 フランスはEU域内の最大の農業国で、小麦は多くをEU各国に輸出しています。 ![]() ⑤ヨーロッパの農業は、アルプス山脈より南の地中海式農業、 アルプス山脈より北のヨーロッパの大部分で行われている混合農業、そして、酪農の3つに分けることができます。 ⑥酪農は、冷涼で穀物栽培に適さないヨーロッパ北部のオランダ・デンマーク・イギリスなどで行われ、 乳牛などを飼育して、生乳やバター、チーズなどの乳製品を生産する農業です。 ⑦オランダは国土の約4分の1をポルダーという干拓地がしめ、酪農のほか花の栽培もさかんです。 ⑧スイスではアルプス山脈の気候を利用して移牧という方法で、ヤギや羊などの牧畜を行っています。 ![]() |
| EUの発足 |
| 【EU】ヨーロッパ経済共同体(EEC)からヨーロッパ共同体(EC)を経て、1993年に成立したヨーロッパの地域統合組織。 欧州連合(European Union、EU): ヨーロッパを中心に27か国が加盟する国家連合です。 ①設立と成り立ち: EUは第二次世界大戦後に誕生した国際組織で、 はじめはオランダ・ベルギー・ルクセンブルクの3か国からスタートしました。 現在はヨーロッパの多くの国が加盟しており、経済的・政治的に結びついた連合として機能しています。 ②目的と役割: EUは域内単一市場を発展させるために、加盟国が一体となって行動することに同意した場合にのみ、 標準化された法制度を通じて活動しています。 域内市場における人、物、サービス、資本の自由な移動を確保し、 共通政策を維持することを目的としています。 ![]() ![]() |
| EUの工業 |
| 【工業生産の動向】 2023年、EUの製造業の生産は、2022年に比べて1.2%減少しました。 売上生産の価値は5920億ユーロでした。 2020年はCOVID-19パンデミックの影響で6.7%減少しましたが、 2021年には8.5%増加し、2022年には0.4%増加しました。 2023年には製材業、化学製品、基本金属、紙製品の製造業で減少が記録されました。 ①ヨーロッパ最大の工業国はドイツです。 その代表的な工業地域の1つはルール工業地域で、石炭、鉄鉱石、ライン川の水運にめぐまれています。 戦後、鉄鋼業などの重工業が発達しました。 ②1970年以降、鉄鋼業などは衰えてきています。 ただ、ミュンヘンではハイテク産業(先端技術産業)が成長しています。 また、ドイツでは、自動車産業も発達しています。 ③ライン川は、アルプス山脈から流れ出て北海にそそぎ、どの国の船も自由に航行できる国際河川です。 ライン川の河口の国はオランダで、ユーロポートは国際的な貿易港になっています。 ④北海油田は1960年から開発が進められ、これによってイギリスやノルウェーは産油国になりました。 ![]() ⑤航空機産業については、アメリカ合衆国などに対抗するために、 EU各国は国境をこえて協力し共同で生産を行っています。 航空機の開発にはばく大な費用がかかり、ヨーロッパの既存の各社が単独では、 アメリカの航空機メーカーに対抗できなくなったためです。 EU各国が、下図のように、各部分ごとに生産を分担しフランスで組み立てを行っています。 ![]() |
| EUの統合と人々の生活 |
![]() ①EUの統合: EUはヨーロッパの国々が協力して結びついた国家連合です。 1952年に欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)が設立され、 その後欧州経済共同体(EEC)や欧州原子力共同体(EURATOM)が結成されました。 1993年に欧州連合(EU)へと名前が変わり、経済的・政治的統合を強固に進めています。 ②人々の生活への影響: EU域内では自由に居住し、働けるようになりました。 国境を越えた買い物や旅行が活発になり、EU域内の貿易が盛んになりました。 共通の通貨であるユーロが導入され、経済的な便益が享受できるようになりました。 |
| ユーロスター |
![]() ①EUによる統合がすすむ中で、人々の移動を支える交通網も整備されてきています。 ②イギリスの首都ロンドンとフランスの首都パリを結ぶユーロスターという高速鉄道が運用されています。 ユーロスターは、ドーバー海峡に掘られたユーロトンネルを通っています。 |
| EUの課題 |
![]() ①EU(欧州連合)の設立としくみ: 1967年にEC(ヨーロッパ共同体)が成立し、 1993年にマーストリヒト条約に基づいてEU(欧州連合)が設立されました。 EUは国境を自由に変えられる仕組みを持ち、資本・商品・労働力の移動の自由化を実現しています。 また、欧州議会と立法機能を共有し、共通外交・安全保障政策と経済政策調整で中核的な役割を果たしています。 ②EUの課題と対策: 地域内格差: 近年のEU加盟国の中には工業化が遅れ、所得が低い国々があります。 これにより、ドイツやフランスなどの先進国では失業者が増加しています。 対策として、ヨーロッパ地域開発基金(ERDF)による資金援助が行われています。 政治の相違: EUは政治的結びつきを強めていますが、加盟国の考え方の違いもあります。 イギリスのEU離脱はその一例で、今後世界経済に影響を及ぼす可能性があります。 ③移民問題: 受け入れた移民の社会への統合が課題となっています。 言語能力向上や職業訓練へのアクセスなどの施策が必要です。 |
| ロシア連邦 |
| 【ロシア連邦】ユーラシア大陸北部に位置する、世界最大の面積をもつ国。 首都はモスクワ。 ![]() ①国土と住民: ロシアは世界の陸地面積の8分の1を占め、東西1万1000kmに及ぶ広大な国土を持っています。 住民のほとんどはロシア人で、スラブ民族が約8割を占めています。 シベリアにはアジア系の先住民も多く住んでいます。 ②気候: ほとんどが寒冷な環境で、北緯50度線以北に位置しています。 冷帯(亜寒帯)気候で、夏は気温が高くなりますが、冬は厳しい寒さです。 ③農業: ヨーロッパロシアの南部に分布するステップ気候の地域で、小麦やテンサイなどが世界的な生産をしています。 ④鉱工業: 石油、天然ガス、石炭が世界的な産出を誇ります。 特に石油と天然ガスは重要な輸出品です。 |
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