| 価格・金融 |
| [要点-価格] |
①商品が売り買いされる場を市場といいます。 商品ごとに市場があります。 社会のすみずみまで市場が張りめぐらされている経済を市場経済といいます。 ![]() ②買おうとする量である需要量は、価格が下がると増加するので、上図のAの曲線で表されます。 売ろうとする量である供給量は、価格が上がると増加するので、上図のBの曲線で表されます。 この2つが一致するところで決まる価格を均衡価格(上図のイの価格)といいます。 ③市場において、1つのものやサービスを1つの企業が供給している状態を独占といい、 少数の大企業が供給している状態を寡占といいます。 これらの市場を支配する企業が決める価格を独占価格といいます。 独占の規制を行うために、わが国では独占禁止法にもとづいて、 公正取引委員会が監視を行っています。 ④電気、ガス、水道、鉄道、バス料金などのように、 国や地方公共団体が決定したり認可したりすることによって決められる価格を公共料金といいます。 |
| 市場価格-市場・需要・供給・市場価格 |
【市場経済】さまざまな市場が社会のすみずみにまではりめぐらされている経済。 【需要量】消費者が買おうとする量。 【供給量】生産者が売ろうとする量。 【市場価格】市場において、商品の需要量と供給量によって変化する価格のこと。 ![]() ①商品が売り買いされる場を市場といいます。 商店や市場やデパートなどでもさまざまな商品が売買されますが、 市場というときには商店などの具体的な施設ではなく、 商品ごとにそれが売買される場を考えます。 ②野菜については野菜市場、労働力については労働市場と言います。 ③野菜市場・労働市場など、さまざまな市場が社会のすみずみまではりめぐらされている経済を 市場経済と呼んでいます。 ④市場において、価格を見て消費者は買おうとする量(需要)を決め、 生産者は売ろうとする量(供給)を決めます。 ⑤市場における価格(市場価格)は、需要と供給が一致するように決まります。 |
| 均衡価格 |
【均衡価格】市場において、需要量と供給量が一致する点で決まる価格のこと。 (1)均衡価格の定義: 均衡価格とは、市場において商品やサービスの「需要量」と「供給量」が一致する価格のことです。 このとき、買いたいと思う人(需要者)と売りたいと思う人(供給者)の意欲が調和し、 市場が安定します。 (2)均衡価格の形成: ①需要と供給: 需要は、消費者がある価格で買いたいと思う商品の量です。 価格が下がると、需要量は一般に増加します。 供給は、生産者がある価格で売りたいと思う商品の量です。 価格が上がると、供給量は一般に増加します。 ②需要曲線と供給曲線: 需要曲線は、価格が下がるほど需要量が増えることを示しています。 供給曲線は、価格が上がるほど供給量が増えることを示しています。 ③均衡点: 需要曲線と供給曲線が交わる点が均衡点で、ここでの価格が均衡価格となります。 この価格では、需要量と供給量が一致しています。 (3)均衡価格の重要性: ①市場の安定: 均衡価格によって市場が安定し、商品が適切な価格で取引されます。 ②調整メカニズム: 価格が均衡価格より高いと供給過剰が起き、価格は下がろうとします。 反対に、価格が均衡価格より低いと需要過多が起き、価格は上がろうとします。 (4)なぜ均衡価格が重要か: ①効率的な資源配分: 均衡価格のもとでは、消費者は商品の価値に見合った金額を支払い、 生産者は生産にかかるコストを十分にカバーできます。 ②市場の透明性: 消費者と生産者の情報が市場に反映されることで、公正な取引が促進されます。 均衡価格は、経済活動において商品やサービスの取引が公正かつ効率的に行われるための中心となります。 |
| 需要・供給曲線 |
![]() ①需要(買おうとする量)は価格によって変化します。 ②例えば、上図のように価格が2万円のときの需要は20万個ですが、 価格が1万円に下がると、買おうとする人が増え需要は50万個に増えます。 逆に、価格が上昇すると需要は減少します。 ③ある商品について、価格と需要量の関係を表したグラフを需要曲線といいます。 需要曲線は右下がりの曲線になります。 ④供給(売り手が売ろうとする量)も価格によって変化します。 例えば、上図のように、価格が5千円のときの供給量は20万個ですが、 価格が1万円に上昇すると、無理をして増産してコストが高くなっても 十分に採算がとれるので供給量は増加します。 したがって、供給曲線は右上がりになります。 |
| 野菜などの市場価格の変動 |
【市場価格】市場において、商品の需要量と供給量によって変化する価格のこと。 ![]() (1)市場価格の定義: 市場価格とは、市場で実際に商品やサービスが取引される価格のことです。 この価格は需要と供給の状況によって決まります。 市場価格は動的で、時間とともに変化することが特徴です。 (2)市場価格の決定要因: ①需要と供給のバランス: 需要: 需要者(消費者)がある価格で買いたいと思う商品の量。 供給: 供給者(生産者)がある価格で売りたいと思う商品の量。 需要が供給を上回ると価格は上がり、供給が需要を上回ると価格は下がる傾向があります。 ②需要曲線と供給曲線: 市場価格は、需要曲線(価格が下がると需要量が増える)と 供給曲線(価格が上がると供給量が増える)の交点付近で決定されます。 ③外部要因: 政府の政策や規制、自然災害、技術革新、国際情勢なども市場価格に影響を与えます。 たとえば、消費税の引き上げは商品の市場価格を直接的に押し上げます。 (3)市場価格の役割: ①資源の効率的配分: 市場価格は、消費者がどれくらいその商品を必要としているか、 また生産者がどれだけその商品を生産できるかを反映し、資源の配分を最適化します。 ②市場経済の調整メカニズム: 市場価格は、需要と供給の不均衡を調整する役割を持ちます。 たとえば、需要が高まり供給が追いつかない場合、 価格が上がることで需要が抑えられ、供給が刺激されます。 (4)市場価格と関連する概念: ①均衡価格: 需要量と供給量が一致する価格で、理想的には市場価格がこのポイントに近づこうとします。 ②価格の変動: 市場価格は常に変動しており、この変動が需要と供給の調整を助けます。 市場価格は日々の経済活動の中で私たちの生活に直接影響を与える重要な概念です。 |
| 独占価格と公共料金-独占価格 |
【独占】1つの企業が市場を支配している状態。 【寡占】少数の企業がある商品の市場を支配している状態。 【カルテル】同種の企業どうしが、生産量や販売価格などについて協定を結ぶこと。 【独占禁止法】消費者の利益を守るため、企業の自由な競争をうながすことを目的とする法律。 ![]() (1)独占: 市場において特定の企業が唯一の売り手となり、競争相手がいない状態です。 このような状況は、その企業が特定の商品やサービスの市場を完全に支配していることを意味します。 (2)独占価格: このような独占状態でその企業が設定する価格のことです。 競争がないため、企業は通常より高い価格を設定できる傾向があります。 (3)これにはいくつかの理由があります: ①価格設定の自由: 競争がないため、企業はコストと需要に基づいて自由に価格を設定できます。 ②需要の弾力性: 消費者がその商品やサービスを他から手に入れることができないため、 多少高い価格でも購入せざるを得ない状況です。 ③利益の最大化: 独占企業は市場の需要を踏まえて、利益を最大化する価格を設定します。 一般に、これは消費者が支払う意思のある最高の価格近くです。 (4)独占価格のデメリット: ①消費者は選択肢が少なく、高い価格を支払わざるを得ないことが多いため、 消費者の福利が損なわれる可能性があります。 ②このため、多くの国では独占や独占的行為に対して規制を設けています。 |
| 公共料金 |
| 【公共料金】国や地方公共団体が決定したり、認可したりする価格。 ![]() ①電気、ガス、水道、鉄道、バス、郵便などの事業は、初期の設備費用が非常に大きいため、 ある地域に1社またはごく少数の企業しか存続できません。 したがって、ほっておけば独占価格になってしまいます。 ②しかし、電気、ガス、水道、鉄道、バス、郵便などは、国民生活に大きな影響をあたえるので、 こうした料金・運賃の決定は、国や地方公共団体の認可や決定が必要とされています。 ③このような価格を公共料金といいます。 ④公共料金は、次のように分類できます。 ・国が決定するもの: → 社会保険診療報酬、介護報酬 ・国が認可するもの: → 電気料金、ガス料金、鉄道運賃、バス運賃、高速自動車料金 ・地方公共団体が決定するもの: → 水道料金、公立学校授業料 |
| [要点-金融と貨幣] |
①資金の貸し借りを金融といいます。 このうち、企業などが株式や債券を発行することで出資者から資金を借りることを直接金融、 銀行などを通して資金を集めることを間接金融といいます。 銀行、証券会社、保険会社などを金融機関といいます。 ②元金に対する利子の比率を金利(利子率)といいます。 銀行の貸しつけの金利は預金の金利より高く、銀行はその差額で収入を得ています。 ③各国の中央銀行は、通貨価値の安定のためあらゆる取り引きの決済が円滑に行われるようにするために、 経済全体に流通するお金の総額を管理しますが、この制度を管理通貨制度といいます。 ④日本の中央銀行である日本銀行は、 1)発券銀行(紙幣を発行)、 2)政府の銀行(政府の資金の出し入れを行う)、 3)銀行の銀行(一般の銀行を相手に資金の貸し借りを行う)の3つの役割を持っています。 ⑤紙幣や硬貨などを現金通貨というのに対し、銀行預金を預金通貨といいます。 このうち、通貨の大半をしめるのは預金通貨です。 |
| 金融-金融機関 |
| 【金融】資金を必要とする者と資金に余裕のある者との間で資金の貸し借りをし、融通しあうこと。 【金融機関】資金の借り手と貸し手との間に立って仲立ちをする機関。 ![]() (1)金融機関: お金の流れを円滑にし、経済活動をサポートする役割を持つ組織のことです。 (2)主な金融機関には以下のようなものがあります: ①銀行: 預金を受け入れたり、個人や企業に対して融資を行ったりします。 お金を貯めたり、必要なときに引き出したり、貸したりする場所として基本的な役割を果たします。 ②信用金庫や信用組合: 地域に根ざした金融機関で、地元の住民や中小企業をサポートすることを目的としています。 ③証券会社: 株式や債券などの売買を仲介する会社です。 投資を希望する人と資金を求める企業の間を取り持ちます。 ④保険会社: リスクに備えるための保険商品を提供します。 健康保険や自動車保険など、さまざまな種類の保険があります。 ⑤中央銀行(例:日本銀行): 国の金融政策を司る機関で、通貨の供給量や金利を調整する役割を持っています。 日本では、日本銀行がこの役割を担っており、物価の安定や金融システムの安定を目指しています。 (3)金融機関の役割: これらの金融機関は、個人や企業の資金管理だけでなく、 経済全体の安定や成長にも大きな影響を与えます。 例えば、銀行が企業に融資を行うことで企業が設備投資を行い、 それが新たな雇用を生むといった具合に、経済活動を活性化させます。 |
| 利子 |
【融資】必要とする人に資金を貸すこと。 【利子】資金の貸し借りが行われた場合、その対価として借り手が貸し手に支払うお金。 ![]() ①銀行の貸し出し利子は預金の利子より高く、銀行はその差額で利益を得ています。 ②現在は超低金利の時代であり、銀行へ預金したときの金利は非常に低い。 ③普通預金の場合の金利は0.04%~0.08%で、 100万円を1年間預けたときの利子はわずか400~800円です。 定期預金の金利は、例えば3年定期で0.1%~1.0%程度です。 ④これに対し、例えば住宅を新築するときに資金を銀行などから借りるときの金利は、 1~2%(変動金利の場合)です。 |
| 貨幣・日本銀行-貨幣の3つの役割 |
【中央銀行】国の金融機関の中心となる銀行。 【日本銀行】日本における中央銀行。 ![]() (1)貨幣の役割: ①価値の尺度: 貨幣は価値を測る基準となります。 物やサービスの価値を表すため、価格を付けることができます。 これは、人々が異なる商品やサービスの価値を比較するのに役立ちます。 これにより、経済活動を合理的に行うことが可能になります。 ②交換の手段(媒介手段): 貨幣は物やサービスを交換する際の媒介として機能します。 昔は物々交換が行われていましたが、これには多くの不便が伴いました。 貨幣を使うことで、異なる商品やサービス間の交換がスムーズに行えるようになり、 取引が簡単になります。 ③価値の保存: 貨幣は時間を超えて価値を保存する手段としても機能します。 これは、将来の取引や購入に備えてお金を保存しておけることを意味します。 例えば、今必要のないものを後で購入するために、貨幣を貯めておくことができます。 |
| 管理通貨制度 |
【金融政策】日本銀行が、通貨の量や流れを調節して、物価の安定や経済の安定のために行う政策。 【公定歩合】日本銀行が一般の銀行に資金を貸し出すときの利子率として、2006年まで使用されていた名称。 【管理通貨制度】政府や中央銀行が、金の保有量に関係なく通貨の発行量を決定できる制度。 ![]() (1)管理通貨制度: 国家や中央銀行が通貨の発行量を管理し、通貨の価値を安定させるための制度です。 これは金本位制とは異なり、通貨が金などの実物資産に裏付けられていない仕組みです。 (2)管理通貨制度の主な特徴: ①通貨発行量の管理: 国家や中央銀行が経済の状況に応じて通貨の供給量を調整します。 経済が過熱しているときは通貨供給を抑制し、逆に不況の時には通貨供給を増やすことができます。 これにより、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)を抑制し、 経済の安定を図ります。 ②通貨の価値の安定: 管理通貨制度では、通貨価値の安定も重視されています。 インフレやデフレが発生すると、経済にさまざまな悪影響が出るため、 中央銀行が政策金利を調整したり、 市場での公開市場操作を通じて通貨価値を安定させようとします。 ③政府の金融政策: 政府や中央銀行は金融政策を通じて経済全体に影響を与えることができます。 これには、政策金利の変更、銀行に対する預金準備率の設定、 さらには公開市場操作(国債などの売買)などの手段があります。 (3)管理通貨制度: 経済の動きに対して柔軟に対応できる一方で、責任ある管理が求められます。 適切な運用がなされない場合、通貨価値の急激な変動や信用の低下につながる可能性もあります。 |
| 日本銀行の3つの役割 |
【日本銀行】日本における中央銀行。 ![]() ①管理通貨制度の責任をもつ特別な銀行を中央銀行といいます。 ②日本の中央銀行は日本銀行で、 発券銀行、政府の銀行、銀行の銀行という3つの役割を果たしています。 ・発券銀行: → 日本銀行券(千円札、二千円札、五千円札、一万円札)とよばれる紙幣を発行する。 硬貨(一円玉~五百円玉)は政府が発行する。 ・政府の銀行: → 政府のお金を出し入れする。 政府は、徴収した税金を国庫金として日本銀行に預金する。 政府の支払いは、すべて日本銀行を通して行われる。 ・銀行の銀行: → 銀行にのみ資金を貸し出す。 個人や一般の企業への貸し出しは行わない。 |
| 為替相場 |
【為替相場】外国為替市場において異なる通貨が交換(売買)される際の交換比率のこと。 【変動相場制】為替レートを、外国為替市場の需給により自由に変動させる制度。 【固定相場制】為替レートを、ある特定の水準に固定もしくは変動を極小幅に限定する制度。 ![]() (1)為替相場: 異なる国の通貨が交換される際の交換比率、つまり通貨の価値を他の通貨で表したものです。 為替相場は国際取引や旅行、投資などで重要な役割を果たします。 (2)為替レートの種類: ①固定相場制: 通貨の価値を特定の水準に固定する制度です。 政府や中央銀行が市場介入を行うことで、為替レートを一定水準に保ちます。 この制度の利点は通貨の安定性が高いため、貿易の予測がしやすい点です。 ②変動相場制: 市場の需要と供給によって為替レートが決まる制度です。 現在、多くの国がこの方式を採用しています。 この制度では、経済状況に応じて為替レートが変動するため、 通貨の価値が反映されやすいという特徴があります。 (3)為替レートの決定要因: ①経済指標: 経済成長率、失業率、インフレーション率などの経済指標が為替レートに影響を与えます。 経済が好調な国の通貨は価値が上がりやすい傾向があります。 ②金利差: 各国の金利水準も為替相場に影響します。 一般に、金利が高い国の通貨は価値が高くなりやすいです。 ③貿易収支: 輸出と輸入のバランスが為替レートに影響します。 輸出が輸入を上回ると、その国の通貨が強くなる傾向があります。 (4)為替相場の影響: ①輸出入への影響: 為替レートが変動すると、輸出商品や輸入商品が実質的に安くなったり高くなったりします。 これにより、貿易量や企業の利益に影響を与えることがあります。 ②外国旅行や留学: 為替レート次第で、外国で使うお金の価値が変わります。 旅行費用や留学費用が多くなったり少なくなったりします。 為替相場は、グローバルな経済や貿易活動において非常に重要な役割を担っており、 国や企業、個人の経済活動に大きな影響を与えます。 |
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